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花咲くいろは HOME SWEET HOME

アニメ映画の感想が続いております。

昨年はアニメ映画がかなり不作だったように思うのですが、
今年はかなり期待できそうな雰囲気です。
特に昨年不作と感じたハリウッドのアニメも、『シュガー・ラッシュ』が傑作で幸先よく、
今後も『モンスターズ・ユニバーシティ』『怪盗グルーのミニオン危機一発』
『くもりときどきミートボール2』と、安心の名作続編ものが目白押しです。

日本のアニメも、やはり何と言ってもジブリ2作品には注目してしまいます。
2本立てかと思ったけど、どうも違うみたいですね。
自分でも意外ですが宮崎駿監督の『風立ちぬ』より、
高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が面白そうに思えます。
劇場版では毎年恒例『クレヨンしんちゃん』と『名探偵コナン』はもちろん観ますが、
『エヴァンゲリオン』『魔法少女まどか☆マギカ』『TIGER & BUNNY』といった、
社会現象アニメの最新作も公開される予定です。(楽しみかどうかは微妙ですが…。)
個人的には、原作テレビアニメは未視聴ですが、評判がすこぶるいいらしい、
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の劇場版が楽しみです。
劇場版以外だと『聖☆おにいさん』は面白いんじゃないかな?

ということで、今日は劇場版アニメ映画の感想です。

劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME
花咲くいろは

2013年3月30日公開。
2011年放映のテレビアニメ「花咲くいろは」の劇場版。

突然、祖母の経営する温泉旅館「喜翆荘」で住み込みで働くこととなった東京生まれの女子高生、松前緒花。最初は戸惑ったものの、今では自分の変化にも気付き始めていた。そんなある日、喜翆荘に女将修行にやってきたライバル旅館の娘で同じクラスの和倉結名の面倒を、緒花が見ることに。そして物置を掃除していた緒花はあるものを発見し……。(シネマトゥデイより)



例によってテレビアニメは未視聴ですが、旅館ものというのに惹かれて観に行きました。
お仕事ものは好きですが、旅館ものやホテルものって特に好きなんですよね。
ドラマだとたまに見かけるジャンルですが、アニメだとかなり珍しくないですか?
それなら、テレビアニメ時代から見ろよって話ですが、
放送されていた2011年当時は、そんなアニメの存在は知りませんでした。
劇場版(決定)の公開が決まり、映画公開スケジュールに記載されるようになって、
初めてその存在を知りました。(もしかしたら今年に入ってから知ったのかも。)
ボクは深夜アニメを見る習慣がないので、その辺りのことに疎いのですが、
『けいおん!』とか『タイ&バニ』とか『まど☆マギ』とか『とある~』とか、
劇場版化されるほどのアニメは、そんなボクでも評判を聞くのに、
本作の原作アニメの評判は全然届いてません。
でも観に行った劇場も座席の8割近く埋まっていたので、人気アニメなんでしょうね。
上記の4作に比べても、男性客の比率が異常に高い印象だったため、
やはり一般に認知されるほどのになるには、女性視聴者を取り込むのが重要なのかな?
本作も無意味に入浴シーンが挿入されること以外は、女性向けな内容だと思うんだけど…。

内容の感想を書く前に、ちょっと興味深い(?)体験をしたのでその話を。
本作を観に行った時に、先着入場者特典を貰いました。
すでに公開3日目だったので、何か貰えるとは思ってもいませんでしたが、
タダで貰えるものは何でもありがたい、…と思いきや少し困りました。
本作の登場人物が描かれた複製色紙でしたが、B4用の封筒に入れられており、
かなりデカく、折り曲げないと鞄にしまうこともできません。
さすがに折り曲げるのは忍びないけど、鑑賞後に別の予定もあるので、
そのまま持ち歩くのも邪魔だし、ちょっと難儀な特典だなと…。
ところが入場後、用を足すのにも邪魔な大きさなので、座席に置いてトイレに行き、
戻ってみたら封筒が忽然と消えており…。
色紙は5種類からランダムで1枚貰えるので、「あー、やられたな」と思ったけど、
扱いに困っていただけに、盗まれたのは逆に助かったかも。
まぁ不愉快な気持ちもあるけど、自分の不注意が招いたことなので諦めもつきます。
ちなみに色紙に書かれていたのは、菜子だったと思います。
ボクは前売特典とかでも数種類から選べる時は確実に主人公を選ぶので、
もしヒロインの緒花の色紙だったら、もっと慎重に扱ってたかもしれません。
なんにしても、入場者特典はもっと貰う方の身になって考えてほしいです。

さて、話を戻して、内容の感想を…。
本作はひとことで言えば「劇場版を舐めている」と思います。
上映時間が66分なんて、いくらなんでも短すぎますよ。
映画は120分を超えるのも問題ですが、80分を切るものも映画とは認めたくないです。
まぁ所謂中編映画なわけだけど、長編に比べたら明らかに手間がかかってないのに、
それで同じ鑑賞料を取ろうなんてムシがよすぎると思います。
アニメファンは気前がいいので文句も言わず払ってくれますが、それに甘えすぎ。
ボクは映画ファンなので、他の映画と比較して絶対損だと思ったし、文句もあります。
幼児の集中力の持続を考慮して短めにした『しまじろう』よりもさらに短い上映時間。
(『しまじろう』は鑑賞料も安く設定してあります。)
アニメファンは集中力が幼児以下だとバカにされてますよ。
中編なら2本立てとまでは言わないけど、せめてオマケの短編作品くらいつけるべき。
それが作り手の映画館を使用するマナーだと思います。
あと、上映時間とは関係ないが、映画館を物販の店舗に使おうとする意図が見え見えで、
映画館の健全な使用方法とは思えず、映画ファンとして不愉快です。
これは本作だけでなく、深夜アニメの劇場版では顕著ですが、
『ドラゴンボールZ』や『ドラえもん』でもその傾向が強くなっており、懸念しています。
映画は内容で勝負するべきで、物販や特典で客を集めようとしないでください。

ストーリーも悪いわけではないけど、想像していた旅館ものとは全く違い期待ハズレです。
例えば仲居さんが困ったお客さんの問題を知恵と努力で解決するような、
旅館ものらしい物語を期待したのですが…。
東京生まれの女子高生が、温泉旅館で仲居として働くことになり、
様々なカルチャーギャップを乗り越えて成長する物語。
…というようなことが、本作のチラシにも書いてありますが、全然違いますね。
本作は女子高生たちによる日常系アニメでしかなく、
その女子高生たちがたまたま旅館の仲居(または料理人)だったと言うだけのことで、
旅館が舞台だとか仲居が主人公だとか、そんなお仕事ものの設定は活かされていません。
ヒロイン緒花の働く旅館「喜翆荘」で、電気設備作業のトラブルにより、
停電した状態で営業を続けなくてはならなくなるという業務上の問題が起きますが、
それを彼女が知恵と努力で乗り切るみたいな展開ならば面白かっただろうけど、
停電時には彼女は旅館にいないというガッカリな展開で…。
たぶんテレビアニメ当時はもう少し旅館ものらしかったのだろうと想像できますが、
本作は完全にキャラもので、映画として独立したストーリーにするのではなく、
メインキャラたちの背景を掘り下げようという意図を感じました。
ストーリーを独立させる気がなく、テレビアニメの完全な続きとして描くのであれば、
劇場版ではなく、テレビアニメのシーズン2でもスタートさせて描くべきです。

ストーリーを独立させるひとつの手段として、スピンオフという手もあったと思います。
実際本作はスピンオフにかなり近い手法を取っているように見受けられますが、
如何せん中途半端なんですよね。
本作の実質的な主人公は、緒花ではなく彼女の母親・皐月でしょう。
皐月が緒花の父親と恋に落ち、緒花を出産するまでの物語がメインプロットです。
旅館の物置から当時の業務日誌を見つけた緒花が、その物語を知るという構成で、
回想的に皐月の若い頃の出来事が描かれます。
しかしそれに割かれている時間はたぶん3割ほどで、残りの7割は現代の話となり、
66分しかない上映時間の大半は、緒花とその友達2人の日常が描かれているのです。
もっと皐月のストーリーを時間を使ってしっかり描けば、旅館ものではなかったとしても、
ロマンスや母子愛を描いた感動的なドラマになったかもしれないのに…。
緒花は当時の業務日誌で、母・皐月が高校生くらいの頃に「輝きたい」と言ったのを知り、
「あのママでも私と同じことを思ってたんだ」と衝撃を受けるのですが、
それは今の皐月が輝いているということが前提のはずですが、
皐月のシーンの描き方が不十分なため、客は皐月が輝いているようには思わないはず。
むしろ真逆の印象すらあり、本作で最も重要なはずの緒花の心境がよく理解できません。
なぜそんなスピンオフまがいな内容になったかと察するに、
皐月はあまり人気キャラではないため、主人公に据えるのは厳しいと思ったのかも。
件の5種類ある色紙も、皐月が描かれたものはないみたいですからね。

正直イマイチに思える本作ですが、褒めるところがあるとすれば、
女の子キャラのデザインが落ちついていて可愛いことと、
登場人物のほとんどが性格がよく好感が持てること。
あと、自然や建物の風景が緻密で綺麗だったということですかね。
旅館ものアニメというコンセプトも悪くないので、
もう少し気合を入れて劇場版に取り組んでほしかったです。

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