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サイレント・ハウス

春の嵐に傘を折られました。
買ったばかりでまだ2~3回しか使ってなかったのでショックでしたが、
750円の安物の傘なので、脆いのは仕方ないのかな…。
最後の一本だった傘が壊れちゃったので、それ以降は外出することができず、
今日は映画『ヒッチコック』を観に行く予定だったのですが止めにしました。
映画なんてインドアな娯楽なのに雨天順延…。
昨日公開になったばかりだし、焦らずとも観に行けるので別にいいけどね。

とうことで、今日は焦らないと観れなかった映画の感想です。

サイレント・ハウス
Silent House

2013年3月2日日本公開。
ウルグアイのホラー映画をハリウッド・リメイク。

サラ(エリザベス・オルセン)は父親、叔父と共に人里離れた湖畔の別荘を久々に訪れる。しかし、その家では誰もいない部屋でカメラのシャッター音が鳴り響き、彼女は異様な気配を感じていた。やがて何者かにより父親と叔父が襲われ、助けを求めようとするも逃げ道を断たれたサラは、えたいの知れない恐怖に脅かされて……。(シネマトゥデイより)



ヒューマントラストシネマ渋谷で3月2日から開催されていた特集上映
「渋谷ミッドナイト・マッドネス2013」が、3週遅れの3月30日より、
関西(シネ・リーブル梅田)でもはじまり、関西在住のボクもやっと観に行けます。
関西では6本の作品を第一弾と第二弾に分けて上映するみたいで、
現在は第一弾の『ダーク・タイド』『エリア52』、そして本作が公開中です。
どれも面白そうなホラー映画なので全部観たいところですが、
開催期間が2週間しかなく、しかもレイトショーで日替わり上映となっており、
なかなか3本分の予定を合わせるのは難しく、結局本作だけを観ることになりました。
こういう特集上映は、DVDリリース前のお試し上映の意味合いも強いので、
今から3カ月もしないうちにDVDリリースされるはずだから、
わざわざ劇場まで何度も足を運ばずとも、レンタル開始を待てばいいです。

それなのに本作を観に行ったのは、何といっても注目作だからです。
なにしろ全米ボックスオフィス初登場4位の作品ですからね。
こんな特集上映の1本ではなく、一般公開されてもおかしくない人気作です。
全米ベスト10以内の作品は、なるべく劇場で観たいので、本作も例外ではありません。
2週間の日替上映なので、劇場で観れる機会は5回しかなく、少し無理して観に行きました。
シネ・リーブル梅田も、あと1つシアターがあれば、
ヒューマントラストシネマ渋谷のように、各作品で2週間上映ができるんだろうな。
むしろ3シアター持っているシネ・リーブル神戸で開催してくれたらいいのに…。

で、無理して観に行った価値があったかと言えば、ちょっと微妙だったかも…。
面白くないわけでもないけど、至って普通なホラー映画です。
本作最大の特徴は、全編ワンカット、ワンシーンに見えるように撮られたことですが、
それだって特に珍しい手法ではなく、一昨年のホラー映画『スピーク』もそうでした。
しかも『スピーク』は、全編ワンカット、ワンシーンな上に、
フェイクドキュメンタリーであるという更に踏み込んだ手法で、
本作よりも確実に挑戦的な作品だったと思います。
奇抜な手法にばかり目が向き、ドラマがお粗末だったのは本作同様ですが、
そもそもフェイクドキュメンタリーにはドラマ性は必要ありませんからね。

それに本当にワンシーン・ワンカットで撮影されているのであれば、
究極の長回しであり、かなり困難なことなので、その努力は評価できますが、
本作はあくまで「そう見えるように」撮られているだけです。
シーンの繋ぎ目を感じさせないようにするのは、多少の技術があれば造作もないこと。
今更取り立てて騒ぐようなことでもないはずなんですが…。
本作はウルグアイのホラー映画のハリウッド・リメイクですが、
オリジナル版も全編ワンカット撮影が話題になったそうで、
なんと第84回アカデミー外国語映画賞のウルグアイ代表になったんだとか。
この手のホラー映画が国の代表に選ばれるなんて考えられないことですが、
ウルグアイでは「史上初のワンカット・ホラー映画」として、
本当にワンカットで撮影したと主張されていたそうで、高い評価を受けたのでしょう。
ボクはオリジナルを見ていないので、それが嘘か本当かはわかりませんが、
本作がワンカットの体裁であることは公然の事実であり、そこを評価はできません。

ただ、実際は数カットを繋げているとしても、
並の映画に比べて、カット数が非常に少ないのは間違いなく、
驚異的な長回しも使用しているであろうことは想像に難くないです。
その間、出突っ張りで演技をし続けている主演女優には感心します。
ヒロインのサラを演じる主演女優エリザベス・オルセンは、
先々月公開された『マーサ、あるいはマーシー・メイ』で映画デビューしたばかりながら、
その作品で数々の映画賞の主演女優賞を受賞、或いはノミネートされた超新鋭です。
『マーサ~』は小規模公開すぎて観に行けなかったので、彼女のことは初めて観たけど、
たしかに何とも言えない魅力を放っている女優さんで、
特に出来がいいわけでもない本作を、これだけ観れるものにしているのは、
彼女が出突っ張りの長回しで素晴らしい演技をしているからでしょう。
清純派な印象ながら、胸元が大きく開いたタンクトップもセクシーでよかったです。
余談ですが、彼女について少し調べて知ったのですが、
彼女の双子の姉は大人気シットコム『フルハウス』のミシェル役の子役だったんですね。
今更ですが、ミシェルが2人1役だったことに驚きました。

話は戻って、本作が全編ワンカットな体裁なのには、
単なる奇抜さを狙っただけでなく、物語上のある目的があります。
(以下、ネタバレ注意です。)
もう使っていない湖畔の別荘を売るため、父と叔父と一緒に片付けをしにやってきたサラ。
ところが家には自分たち以外にも何か得体のしれないモノがいるようで…。
彼女は別荘内で妙な物音を聞いたり、若い男や幼い女の子の人影を見たりします。
ついには父が何者かに襲われ、次いで叔父も襲われて…。
サラは父たちを助けて別荘から脱出しようとするのですが、
彼らを襲ったモノの正体は、なんとサラ自身だった、という大どんでん返しです。
自分の無意識の犯行だったという、サイコホラーでよくある自分オチですね。
彼女の見た人影も、彼女の封印された記憶が見せた幻覚でした。
自分オチなんて、途中で予想できてしまうことが多いのに、本作は全く予想外でした。
それは本作がサイコホラーだと思わせない演出だったためです。
その演出が何なのかと言えば、全編ワンカット撮影です。
ワンカットなので、カメラは一部始終サラを映している(一緒にいる)ので、
彼女が無意識に行動できる余地はないはずなんですよ。
なのに彼女が犯人だったなんて、予想外で驚きましたが、
それって叙述トリックのようなもので、卑怯だと思います。
叙述トリックというよりかは「信頼できない語り手」というべきかな。
とにかく映像とオチには明らかな矛盾があり、絶対に成立していません。
意外な結末でしたが、騙されたというよりは呆れましたね。

オチで腰砕けになりましたが、それまでは長回し特有の緊張感も加味されて、
それなりにハラハラする展開だったので、そこそこ楽しめた方かな。
でもやっぱり期待は下回ったので、「渋谷ミッドナイト・マッドネス2013」の他の作品は
DVDレンタルで鑑賞してもいいかなという気になりました。
第二弾の『ノー・ワン・リヴズ』『デッドガール』『ザ・パック 餌になる女』は、
関西では5月25日からの上映ですが、たぶん1本も観に行かないと思います。

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