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相棒シリーズ X DAY

今話題のキプロスの財政・金融破綻回避問題ですが、
EUから支援を受けるには、国内の預金に課税する預金封鎖が条件だそうで、
預金者は何もしなくても1割程度預金が減るかもしれないとか…。
あまり事情がわかってないので何とも言えませんが、
マネーロンダリングや税金逃れでキプロスの銀行に金を預けていた
ロシアあたりのお金持ちはどうでもいいけど、
真面目に働いて普通に預金していた市民にとっては酷い話ですね。
当然、支援条件で難航しているようですけど、国民も金融破綻するよりはマシなのかな?

支援するユーロの不安で、円相場にもそれなりに影響は出てるけど、
地中海に浮かぶ小さな国の危機で、日本の一般市民にとってはまだ対岸の火事です。
でも財政が危機的なのは日本も同じで、消費税が上がったりするけど、
それで財政破綻が回避できるなんて楽観視はできません。
もし破綻に際して、他国から支援を受けざるを得ないなんてことになれば、
キプロスも他人事ではなく、日本も預金封鎖されるのかも…。
貨幣なんて信用できないし、今のうちに金(きん)でも買っとくべきかも。
最近、貴金属買取会社が「金が売り時ですよ」と必死に宣伝してるけど、
つまり業者は「今は買い時」だと思っているわけですよね。
預金封鎖は極端でも、アベノミクスでインフレになれば、貨幣の価値は下がるし、
やっぱり実物資産がいいのかな?
まぁボクはそんなことを心配するほど預金もないですけど…。

ということで、今日は預金封鎖絡みのタイムリーな映画の感想です。

相棒シリーズ X DAY
相棒 X DAY

2013年3月23日公開。
テレビドラマ『相棒』の劇場版スピンオフ。

インターネット上に謎のデータがばらまかれ、削除された直後、とある銀行のシステム担当の男が死体で発見される。男を不正アクセス容疑で追っていた警視庁サイバー犯罪対策課の岩月彬(田中圭)と殺人事件として調べる捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、そして捜査に巻き込まれた杉下右京(水谷豊)が事件を追っていくと、政官財の権力構造と“X DAY”という金融封鎖計画の存在が浮上する。(シネマトゥデイより)



本作は大人気刑事ドラマ『相棒』のスピンオフ第2弾です。
『相棒』も13年目、つい先日Season11が最終回を迎えました。
ボクも好きなドラマでしたが、2クールあったSeason11でちゃんと見たのは2~3話…。
Season11では、水谷豊演じる主人公・杉下右京の相棒が、
成宮寛貴演じる甲斐享に代わるという、メインキャストの交代がありましたよね。
ボクは前相棒・神戸尊を演じた及川光博は好きなものの、成宮寛貴も嫌いなわけじゃない。
でも、神戸尊の引き際が微妙で、この降板劇に意義を見出せなかったし、
どうせまた2年で相棒が交代するのだろうと思うと、なんだか興味が湧かなくなって…。
気が付けば、全然楽しみなドラマではなくなってしまっていました。
ただ、(それ以前も全話見ていたというわけでもないし、)
別に嫌いになったわけでもないので、時間があれば見ただろうし、
全く見てないドラマの劇場版でも観に行くタイプなので、本作は当然観に行きます。
レギュラー放送を見てなかったので、ついて行けるか不安はあったものの、
本作の時系列はSeason11の前になるみたいなので、特に問題はありませんでした。

今回のスピンオフ、その主役に選ばれたのは、川原和久演じる伊丹憲一。
ドラマスタート当初からのレギュラーではあるものの、玄人好みなキャラだし、
伊丹演じる川原和久も本作がキャリア初主演で、正直まさかの大抜擢です。
伊丹は初代相棒の亀山薫のライバルという位置付けだったために、
相棒が神戸に交代して以降は、さらに地味(脇役)になった印象があったけど、
スピンオフでそんな冒険が出来るのも『相棒』ブランドの人気のなせる業ですね。
というか、そんな冒険心(遊び心)が『相棒』の人気の秘訣かもしれません。

ただ、スピンオフ第1弾の『鑑識・米沢の事件簿』は正直かなり微妙で…。
やっぱり杉下警部あっての『相棒』シリーズなのかなと思わされたものです。
簡単に言えば、主人公に比例して、事件が小粒になっていた印象で、
いつもより小粒な事件を、劇場版してしまうのはギャップがありすぎました。
本作は第1弾の主人公よりも、輪を掛けて脇役な主人公で…。
でも本作は前回の失敗(?)を踏まえて、規模だけなら国家レベルの大事件になってます。
本作の主人公である捜査一課の一介の刑事に過ぎない伊丹には手に余る事件で、
それはそれでどうかと思いますが、少なくとも前回よりは面白かったです。

東京明和銀行の社員・中山の転落死体が発見され、殺人の疑いがあるとして、
伊丹ら刑事部捜査一課が事件の捜査に乗り出します。
しかし被害者の中山は、「Justice11」というハンドルネームで、
銀行の内部データを不正アクセスでネット上に流出させた被疑者として、
生活安全部サイバー犯罪対策室の若月が捜査していた男でした。
『相棒』シリーズはタイトル通りバディものなので、相棒は必須です。
本作の主人公・伊丹の相棒となるのが、この若月刑事というわけです。
もともと伊丹は「トリオ・ザ・捜一」と呼ばれる脇役トリオのひとりだから、
スピンオフするなら不公平だし3人まとめてすればいいと思うけど、
トリオではなくコンビじゃないとダメというのはシリーズの不文律なのかな?
「殺人捜査は僕の仕事じゃない」と言い張る若月ですが、
捜査本部にサイバー犯罪対策課も加わることになり、伊丹とコンビを組まされます。
方や現場の捜査官、方や専門捜査官で、全く反りが合わない2人ですが、
2人で一緒に事件を追ううちに…、というわかりやすい展開ですね。

しかし展開はわかりやすいものの、事件の内容はちょっと複雑で…。
捜一の伊丹は殺人犯を追うわけだけど、この事件の本質はむしろ経済犯です。
そんな犯罪を専門に扱う捜査二課(捜二)も出張ってきます。
さらには薬物捜査をする角田課長ら組織犯罪対策第五課(組対五課)も絡みます。
(あんなクレバーな角田課長みたのははじめてかも。)
もちろん若月のサイバー犯罪対策室とも連携することになりますが、
縄張り意識の強い現場の捜査官である伊丹は、捜一での単独捜査がしたいです。
かなりスケールの大きな陰謀が絡んでおり、警察上層部だけではなく、
内閣や財務省、金融庁、大手都市銀行の思惑も深く絡み合い、上から捜査に圧力が…。
警察組織の縦割りや縦社会を揶揄する刑事ドラマでよくある展開ですが、
これは組織の枠に囚われない杉下警部、および特命係では描けないので、
『相棒』シリーズではスピンオフならではの展開と言えるのかも。

とにかくスケールが大きく、少々複雑なので、ボクもちゃんと理解できたのかどうか…。
被害者と思われる「Justice11」がネットに流出させたデータは、
一見すると数字の羅列で、一般人にはそれが何なのか理解できません。
伊丹はその謎のデータに殺人事件の動機があると考え捜査しますが、
被害者の上司は単なる全銀データ(金融機関を繋ぐもの)だと言い張ります。
しかし本当は、故意に金融封鎖を起こすためのシュミレーション・データで、
実際にそれを使って、金融機関が銀行のシステム障害を自作自演していたのです。
なぜそんなことが必要かと言うと、日本は財政の半分が国債による借金で、
借金がどんどん膨れ上がり、2015年には財政破綻するという不安から、
国債の買い手が付かなくなり国債が大暴落し、金利上昇。
日本は信用を失い、円も株も大暴落するトリプル暴落が起こることが予想され、
その時に国民がどう動くのか事前にシュミレーションするため、
意図的に銀行のシステム障害を起こしてみるシステムデータです。
あと2年で国債や日本円が紙屑になるなんてことがあるかどうかの信憑性は疑問ですが、
財政の在り方が不健全なのは間違いなく、『相棒』らしい風刺的な内容です。
それを金融関係者の「Justice11」がネットに流出させることで内部告発したわけで、
そのHNも尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件の「sengoku38」がモデルでしょう。
そんな政府や省庁にとって都合が悪い内部告発を防ぐために、サイバーテロ防止の建前で、
ネットの匿名性を失わせる法案を通そうとするのも、官僚が実際にやりそうなことです。

しかしその謎のデータのは、専門である捜二でもなかなか解読できませんでした。
サイバー犯罪対策室の若月ですらも、終盤でなんとか気付けたほど難解なものです。
しかしそのデータの一部を見るなり、すぐに正体に気付いた人物が一人…。
そう、杉下警部です。
彼は休暇でロンドンにいましたが、片山議員からデータを渡された神戸が彼に送信。
あっという間に解読し、片山議員にデータの真相を教えてあげます。
彼はもともと捜二だし、得意分野ではあると思うけど、ちょっと凄すぎやしませんか?
たまたま休暇でいませんでしたが、もしいつも通り彼が捜一の捜査に首を突っ込めば、
1時間ドラマで決着が付きそうな簡単な事件だったようにも思えてしまいます。
そんな杉下警部にとっては造作もない事件に、刑事部全員が振り回されていたかと思うと、
気の毒というか残念というか、やっぱり小粒な事件だった印象に…。
杉下警部の割り出した真相は、片山議員で止められ、現場には降りてこず、
伊丹に至っては結局最後までデータの正体を知ることはありませんでした。
殺人事件の犯人は逮捕されたものの、その陰謀は依然として闇の中で、
実際にはサイバーテロ対策法案も、銀行のシステム障害の頻発も、
その真相が国民に知られることはなく、何も解決してないのも同じです。
真相を知った若月も、事件解決して警視総監賞もらって満足したのか、
静観を決め込むつもりのようで、もっと男気のある奴かと思ったのに残念…。
杉下警部も、彼の性格ならそんなデータを受け取れば、「気になりますねぇ」とか言って、
休暇を切り上げて帰ってきそうなのに、そのまま放っておくなんて彼らしくないです。

主人公・伊丹も「俺には難しいことはわからねぇ」の一言で片付けてしまうなんて、
犯人逮捕には上司に背いてでも執着するくせに、動機に対して興味なさすぎです。
やっぱりね、スピンオフするにしても誰でもいいってことはなく、
本編の主人公と同格程度のメイン級キャラじゃないと、劣化版感は否めない気がします。
脇役は所詮脇役で、脇役がスピンオフして本編主人公を同等の活躍をさせると、
その後の本編に影響が出てしまうし、脇役の域を出ない物語しか描けないのでしょう。
それなら『相棒』で誰がスピンオフに向いているのかと考えましたが、
実は『相棒』はバディものではなく、杉下警部が突出した存在なので、
そもそもスピンオフには向いていない作品だと気付きました。
まぁそんな突出した杉下警部が不在な分、主人公に抜擢されたキャラだけでなく、
他のレギュラーキャラの活躍も相対的に増えるので、
たまのスピンオフもファンに向けてのお祭り作品としてはいいかもしれないけど、
正直劇場でかけるほどのものでもないし、スペシャルドラマでやればいいです。

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