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劇場版しまじろうのわお!

映画館に行く時に、持っていくと意外と便利なのが「耳栓」です。
耳栓なんてしながら映画を観たら、音が聞こえないんじゃないかと思うかもしれませんが、
映画の音量は大きいので、耳栓程度ではそれほど影響ありません。
むしろ音量が大きすぎるように感じるMOVIXや梅田ブルク7では、
耳栓を付けて、多少音量を抑えた方がちょうどいいくらいです。
(特に声優さんのアニメ声はキンキンするので、アニメ映画の時はマストです。)
でも主な目的は、音量調節ではなく騒音防止です。
マナーの悪い客はやっぱりいるので、誰かの話し声や食べ物の音などで、
映画に集中できない時に耳栓を使うと、その騒音を防いでくれます。
ボクは人一倍神経質なので、近くの席の人の鼻息が大きかったり、
ガム噛んでたりする音だけでもイライラするんですよね。
この季節は(花粉症で)ずっと鼻をすすっている人なんかもいて…。

映画館の騒音と言えば、小さなお客さんにも困ったものです。
子どもの集中力は短いので、2時間も大人しくしていられません。
喋ったり手遊びはじめたり、酷い時には泣き出したり…。
子どものすることだから仕方ないですが、問題は保護者です。
子どもが泣きだしたのに、その場で何とかあやそうとするバカ親って結構います。
おまえは映画観続けたいかもしれないけど、泣きやむまで子ども連れて退席しろと。
この前、『相棒 X DAY』を観に行った時なんかは、
近くの席にいた小さい子どもが紙コップのプラスチック製のふたで手遊び始めて、
カチカチ音が鳴り響いて、周りはかなり迷惑しました。
あんな大人向けの映画に小さい子どもを連れてきたら、退屈するのは当然です。
親が観たかったのでしょうが、我が子にも周りにももっと配慮が必要です。
TOHOシネマズの「ママズクラブシアター」やMOVIXの「ほっとママシネマ」など、
小さい子ども連れでも気兼ねなく観れる上映回を利用してほしいものです。
(時間や作品の選択はほとんど出来ませんが…。)

ということで、今日は子どもが騒いでも問題ない映画の感想です。

劇場版しまじろうのわお!
しまじろうとフフのだいぼうけん ~すくえ!七色の花~

しまじろうのわお!

2013年3月15日公開。
幼児向け通信教育教材『こどもちゃれんじ』の人気キャラ「しまじろう」初の劇場版。

しまじろうたちが暮らす自然豊かなちゃれんじ島で、次から次へ花が枯れていくという異常な現象が起きる。花屋を営むみみりんの家は臨時休業することになり、しまじろうの父親が大事に育ててきた花も枯れてしまい、島の人々は寂しい毎日を送るように。そんな中、しまじろうはみんなの秘密基地で花の国の女の子だというフフと出会う。彼女と夢で見た七色の花が枯れた花々を救う鍵ではないかと感じたしまじろうは、フフや仲間と一緒に七色の花を探す旅に出るが……。(シネマトゥデイより)



幼児向け通信教育教材『こどもちゃれんじ』が提案する「ファーストシネマ」の第一弾。
ファーストシネマとは「映画館での体験が家族の絆を深め社会性や感性を育てる」という、
なんだか小難しい提案ですが、要は「幼児が初めて映画館で見る映画」がコンセプトで、
独自のノウハウにより、それに相応しい作品を制作してみたということでしょう。
幼児でもなければ、年間100本以上映画を体験しているボクが観るのはお門違いですが、
映画ファンとしてはちょっと気になる取り組みですよね?
日本人は年平均2本しか映画を観ません。
これは他の先進国に比べてもおそらく少ない方だと思いますが、
これでは日本の映画産業が健全に育たないと思われます。
年に何十本も観る映画ファンの裏には、年に1本も観ない人が何十人といるわけで、
その映画人口の裾野を広げるのは、これからの映画にとって大切なことです。
もちろん『こどもちゃれんじ』が映画産業のことなんて考えているはずもないけど、
ファーストシネマは将来の映画ファンを育成するかもしれない取り組みだと思います。

ただ、その出来如何によっては逆効果にもなりうるわけで…。
今は映画ファンのボクですが、小中学生時代はほとんど映画館に行った記憶はありません。
それははっきり言って、小さい時の映画館体験にあまりいい印象がなく、
それがトラウマになっていたからかもしれません。
当時は座席指定制が普及しておらず、全席自由で立ち見も当然のようにありました。
そのため映画を観に行く時は、いい席に座るために上映開始の一時間以上前から、
劇場の列に並びましたが、その時間が小さいボクには苦痛で苦痛で…。
「映画館なんて別に楽しくない」と長い間思っていたのです。
そのトラウマは座席指定制の導入であっさり解消されたため、
子どもの頃の反動で、今度は映画キチガイ状態になってしまったわけですが、
子どもの時の映画館体験は、それだけ趣味の形成に影響があるということです。
…で、「幼児が初めて映画館で見る映画」とはどんなものか興味が湧き、
完全に場違いながら本作を観に行きました。

いやー、興味深い体験でした。
物語の内容はひとまず置いといて、幼児が楽しめるように様々な工夫がされています。
その工夫は主に3点ありますが、1点目は上映時の劇場照明が明るいことです。
これは「ママズクラブシアター」などでも実践していることですが、
真っ暗になると怖がってしまう子どものための対策ですね。
大人のボクからすると、周りが気になってスクリーンに集中できませんし、
場違いなだけに明るい状況はかなり居心地が悪かったですが、
あれだけ明るくても、投影された映像は暗い時とさほど変わらないのは少し驚いたかな。
『ドラえもん』や『ポケモン』のような子ども向け作品なら、
1日1度くらいはこのくらいの明るさで上映してもいいかもしれません。
ただ実際の映画は暗闇で上映されるので、子どもを映画館に慣れさせるという意味では、
あまり効果はないようにも思えます。
作品の対象年齢や時間経過によって、段階的に暗くしていくのがいいかも。

工夫の2点目は上映時間です。
大人に比べ集中力が持続しない幼児のために、67分とかなり短い上映時間になっています。
しかも、そんな短いのにインターミッション(途中休憩)まであります。
上映開始からニ十数分で約6~7分のインターミッションに入りますが、
ちょうどテレビアニメ一本分を観て休憩といった時間配分でしょうか。
その間、トイレに行く子も多いですが、これはちょっとどうかな?
『沈まぬ太陽』やインド映画のように、かなり長い作品だと、
稀にインターミッションを取るものもありますが、普通の映画は当然ありません。
上映時間が172分もある『クラウド アトラス』ですらありません。
上映中にトイレに行くのは仕方ないとはいえ避けるべきマナーであり、
それを助長するのはよくないと思います。
「トイレに行ったから少し観そびれた、今度は上映前に済ませよう」と教育するためにも、
そんな甘やかしなインターミッションはいらないと思います。
それにその6~7分の間は、トイレに行かなかったらマジで退屈で…。
インナーミッション中の映像は、もうちょっと工夫してもよかったかも。

工夫の3点目は大声を出してもいいということです。
遊園地のヒーローショーのように、劇中からキャラクターが話しかけ、
子どもたちがそれに応えるような演出が随所に用意されています。
もうボクが何を言いたいかわかると思いますが、普通の映画は上映中のお喋りは厳禁。
それを煽るような真似はよくないし、それって映画館の健全な体験ではないと思います。
正直、スクリーンに向かって必死に「がんばれー」とか叫んでいる子は、
純真で可愛いと思うけど、映画館でやるべきことじゃないかな。
まぁ、上映中のマナーなんてそのうち自然と身に付くと思いますが、
ボク調べでは平成生まれは上映中に平気で喋るアホが多すぎます。
これが噂のゆとり教育の弊害というやつか。
…というのは冗談ですが、そんなアホな平成生まれのガキどもは、
幼い時に映画館で注意されたりしたことがないのだろうと思われます。
余所の子には注意しずらいご時世だし、保護者がちゃんと注意してほしいですが、
保護者の代わりに劇中のキャラクターが「お喋りはダメだよ」なんて注意してくれたら、
純真無垢な幼児たちは聞き入れると思うんですよね。
そんなわけで、どの工夫も映画体験の本質からはズレていると思います。
少なくとも映画のマナーと逆行する内容では社会性は育ちません。

そんなズレた上映上の工夫の中で描かれる物語の感想ですが、
これこそまさに子ども騙しと呼ぶに相応しい内容で…。
幼児教育のプロが幼児ウケを狙って作っているので、
大人のボクがどうこう言うことではないが、これはいくらなんでも…。
アニメ映画だと思っていたけど、シーンの半分以上は着ぐるみによる実写という構成で、
物語の途中でアニメになったり実写になったりするのですが、
これはどうも幼児ウケを狙っているというよりは、大人の事情のような…。
本当は作画などに金と手間のかかるアニメーションは作りたくないけど、
たぶん着ぐるみが4キャラ分しか制作していないので、
それ以外のキャラが登場するシーンは已む得ずアニメにしている感じです。
また大きくなって空を飛ぶシーンなど、金のかかる特撮やCGを必要とする場面も、
アニメを使って安くあげているのだと思われます。
反面、歌ったり踊ったりとアニメでは複雑な作画になるところは実写にしたりと、
このアニメと実写による構成は、単なる手抜きであると断言できる演出です。

それでも純粋な幼児は子ども騙しまんまと騙されて楽しむことが出来るでしょうが、
保護者も一緒に観ているということを忘れないでほしいです。
幼児にとっての初めての映画館体験かもしれませんが、
親御さんにとっても子どもと観る初めての子ども向け映画かもしれません。
子どもがいくら楽しんでも、「子ども映画ってつまらない」と親に思われたら、
その子どもは二度と映画に連れて行ってもらえなくなるかもしれません。
財布を握ってるのは親なんだから、なるべく親子で楽しめるものにするべき。
それが無理でも、大人に手抜きを見破られるようなものだけは避けるべきです。

結論としては、このファーストシネマの提案は、先走り過ぎだと思いました。
ベネッセも「あわよくば新しいビジネスモデルを」とでも考えたのでしょうが、
こんな内容では幼児をわざわざ映画館に連れてくるよりも、
公園にでも遊びに連れて行ってあげた方が親子双方のためです。
映画館デビューは年長さんになってから『ドラえもん』にでも連れて行けばいいです。
『ドラえもん』は客層も親子連れがほとんどで、多少のマナー違反はお互いさまなので、
そこで子どもに映画館のマナーを教えてあげてください。

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