ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

コドモ警察

来月26日公開になる三池崇史監督の『藁の楯』まで、
観てもいいかなと思える日本映画(実写)が公開されないので、
先月から続けていた日本映画鑑賞強化月間を終了したいと思います。
洋画離れが激しい世間とは逆に、邦画離れが著しかった自分を見直そうと、
ここ一ヶ月半ほど洋画以上に日本映画を見るように努めてきました。
その結果、やっぱり日本映画は面白くないと感じます。
十数本観ましたが、当たりだった日本映画は『草原の椅子』のみで、打率は1割以下。
その間も洋画の打率は5割を超えていたので、その差は歴然です。
しかしそれでも予想よりも悪くない結果だと思いました。
洋画は良し悪しの差が激しく、『世界にひとつのプレイブック』のような傑作がある一方、
『愛、アムール』や『ザ・マスター』のように、睡魔に襲われるほど退屈な作品もあるが、
日本映画は低いレベルですが安定していて、ある意味、無難で観に行きやすいです。
面白さを平均すると、打率ほどの差はない気もします。
5月前後に注目の日本映画の公開ラッシュがあるので、その時まで評価は保留しておいて、
暫らくは洋画(と日本のアニメ映画)を中心に観るつもりです。

ということで、今日は鑑賞強化月間最後の日本映画の感想です。
最後に更に打率も面白さの平均値も下げてくれた、残念な作品でした。

コドモ警察
コドモ警察

2013年3月20日公開。
人気子役・鈴木福主演による刑事ドラマの劇場版。

えりすぐりのエリートが集結した神奈川県警大黒署特殊捜査課の刑事たちは、横浜を拠点とする犯罪組織「レッドヴィーナス」を追っていた。彼らをあと一歩のところまで追い詰めるも、わなに掛かり特殊なガスによって、何と刑事たちは子どもになってしまう。ところが本庁からの指示は、捜査を継続するようにとのことで、デカ長(鈴木福)らは引き続き捜査に当たっていた。そんな中、レッドヴィーナスから近日来日するカゾキスタン大統領を暗殺するという予告があり……。(シネマトゥデイより)



昨年、TBS系で深夜に放送されていたドラマ『コドモ警察』の劇場版です。
外見は小学生の子どもだけど中身は大人の刑事たちが活躍する異色の刑事ドラマで、
『マルモのおきて』の鈴木福くんや『家政婦のミタ』の本田望結ちゃん、
Sexy Zoneのマリウス葉など、人気子役がメインキャストだったことでも話題でした。
子役たちによる刑事ドラマだなんて、子役ブームもここまで来たかと思いましたが、
実際行くとこまで行っちゃったみたいで、昨年までで子役ブームも終焉しましたね。
ボクは映画などで子役が出てくると、やっぱり可愛いと思いますが、
子役を使うために映画やドラマを作るのはあまり感心できません。
犬猫の可愛さが売りの動物ものじゃないんだから、まずいい脚本ありきで、
そこに子どもを登場させる必要がある場合に使うのが、正しい子役の在り方。
小学校が舞台の物語だとか、児童文学や子ども向け漫画が原作なら、
子役がメインを張ることになるのは当然だと思います。
しかし、オリジナル脚本の刑事ドラマで、子役をメインキャストにするのは、
完全に子どもを客寄せパンダに使った下衆の手口です。
ボクは『ちょんまげぷりん』以来の鈴木福くんのファンで、
客寄せパンダ商法にまんまと釣られているので、偉そうに言えた義理ではないですが、
子役は演劇という特殊な事情を考慮して例外的に容認しているだけで、
基本的に15歳以下の子を働かせるのは法律違反です。
子どもを働かせるために映画を作るなんて、貧困国の児童労働と大差ないです。

まだ本作が、子どもが刑事をするだけの子ども向けドラマであれば、
子役を使うのも理解できますが、本作のターゲットは完全に大人です。
なにしろ『太陽にほえろ!』や『あぶない刑事』など、昔の刑事ドラマのパロディで、
80年代生まれのボクでもいまいちピンとこないほどの大人向けです。
そもそもドラマは『マルモのおきて』みたいに親子で見れる時間帯の放送ではなく、
深夜ドラマですから、子どもの視聴なんて想定してません。
いい大人が深夜に子どもばかりのドラマを見ているなんて、なんか気持ち悪くないですか?
視聴者が元ネタの刑事ドラマのファンならばまだわかる気もしますが、
少なくとも子どもで深夜ドラマを作る製作サイドの姿勢は気持ち悪いです。
どうにもその違和感が拭いされず、深夜ドラマ版は見ませんでした。

でも深夜ドラマなのに劇場版化されるほどですから、
もしかするとそんな偏見に囚われなければ、けっこう面白いコメディなのかも?
…なんて考え、劇場版である本作だけは観てみようかなと思い立ちました。
しかしいざ観てみると、とても大人の鑑賞に耐えられるような内容ではありません。
完全な子ども騙し、…いや、子どもでも騙されないくらいのチープな内容です。
とにかく、プロットがお粗末すぎます。
本当に子ども用に作られた特撮ドラマの方がまだマシです。
パロディとしても非常に弱く、ただ80年代の刑事ドラマ風な刑事を、
子どもが演じているというだけで、オマージュとも言えない安易さです。
演じてる子役たちが元ネタを理解してないんだから、その完成度も言うに及びませんね。
ちなみに上のポスター画像は『エクスペンダブルズ2』のパロディですが、
刑事ドラマのパロディという当初の方針すら、ぶれまくっていることが窺えますね。
これでは80年代の刑事ドラマファンだって本作を楽しめるはずはなく、
やっぱりショタ向けドラマだったのだろうと思ってしまいます。
ドラマの平均視聴率も1%代だったみたいですが、それも納得の出来で、
なんの勝算があって劇場版なんて製作したのか…。
水曜日に公開した時点で、チャートアクションに期待していないのはわかりますが…。

ただ、プロットは悲惨なものの、演出としては思わず笑ってしまうところもありました。
『名探偵コナン的』な、子どもの姿の大人という設定は、それほど面白くもないものの、
彼ら特殊捜査課のメンバーは「見た目は子ども、頭脳は大人」なわけではなく、
頭脳も子どもに退行してしまっているのです。
なので、刑事が子どもになったのではなく、子どもが刑事をしているようなもので、
子どもなのに刑事という設定のギャップはそれなりに面白いかも。
それが活きるのはやっぱり大人の刑事との絡みのシーンで、
特殊捜査課唯一の大人である勝地涼演じる新人刑事・国光との掛け合いは笑えます。
しかしメンバーによって退行加減にかなり差があり、
かなり退行している福くん演じるデカ長や、イノさんなんかは面白いけど、
大人のつもりでいるエナメルやブルあたりは全く面白くありません。
そもそも子役は子どもらしいから可愛いのであって、背伸びする子役は生意気なだけです。
エナメルたちは新人刑事・国光との絡みも少ないのも面白くない原因かもしれませんが、
要するに国光が出てないシーンは全て面白くないということです。

福くんの舌足らずな可愛い演技や、他のメンバーのケレン味の強い演技も、
子役だから許されるけど、悲惨なのは本庁のエリート刑事を演じるマリウス葉です。
彼は12歳らしいけど、ハーフで歳の割には大人っぽく、
身長も大人の勝地涼よりやや低いくらいですが、演技は子役レベルで…。
彼は見た目が子役とは言えないほど成熟しているため、単なる大根役者に見えます。
いや、見えるというか、たぶん他の子役よりも演技経験が浅く、
実際に子役としても大根なのだろうと思います。
面白さも何もないキャラなのに、観ているコッチが恥ずかしくなるくらいの棒読み。
(バイリンガルらしいけど、もしかしたら日本語が不自由なんじゃないの?)
「引っ込め下手くそ」と思う反面、ちょっと可哀想にもなりました。
ジャニーズ事務所から強引に捻じ込まれたのでしょうが、
演技経験もないのにメインキャストになり、年下の先輩子役と比較され、
演技が下手なのが露呈し、最年長として恥ずかしい思いをしていそうです。
脇役で経験を積み、子役と呼ばれない歳になってから本格的に俳優業を始めればいいのに、
すでに大根のレッテルを貼られてしまっては、もう俳優としての活動は厳しいでしょうね。
まぁドラマ版から1年も経つのにこの体たらくでは、演技で大成する見込みはないので、
アイドルグループでの活動に専念した方がいいのかもね。

映画には子役が必要不可欠で、今後も子役の需要がなくなることはありませんが、
子役ブームが終わって本当によかったと思える作品でした。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/980-aa5db9f8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad