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オズ はじまりの戦い

ボクはケータイを買ってから十余年、ずっとauを使っています。
機種変する時とか、他社に乗り換えるとかなりお得なので毎度悩みますが、
docomoもSoftBankも(特に理由はないけど)大嫌いなので、そのまま今に至ります。
もう10年くらい経つと、意地でも変えるものかと意固地になりますね。
でも不満なのは、auだけではないのだろうけど、新規(乗り換え)ばかり優遇して、
釣った魚に餌はやらぬとばかりに、既存客を蔑ろにしている気がすることです。
もうずいぶん前になりますが、誰でも基本使用料半額の「誰でも割」が導入され、
契約年数に応じて最大半額になる「年割」が無意味になった時は、本当に愕然としました。
今も他社から乗り換えでキャッシュバックとかよくやってるけど、
乗り換えを促すばかりではなく、乗り換えられないようにもっと囲い込んでほしいです。

それはそうと、今日は映画『オズ はじまりの戦い』を観に行きましたが、
この作品はTOHOシネマズのdocomoケータイ払いを利用すると、
何と800円(3D料金別途必要)で鑑賞できるのです。
当然auのボクはdocomoケータイ払いは利用できませんが、
キャリアで料金に差を付けるなんて、ちょっと感じ悪いです。
docomo以外の他キャリアの客は「私は千数百円払ってるのに…」と思うのは当たり前で、
ボクはその悔しさよりも作品への興味が僅かに勝ったので観ましたが、
そこまで興味がない場合は「そんな差別されるなら他の作品にしよう」とか、
「不愉快だし映画はやめてカラオケでも行こうか」なんてことになるかも…。
割引されるってだけで興味がない映画を観るdocomoユーザーはいないし、
逆にdocomoユーザーでも、ケータイ払い登録が面倒だから観るのやめたって人もいるはず。
こんなキャンペーンは、docomoケータイ払いの利用者増加に若干効果はありそうだが、
本作の集客面では大きく逆効果だと思います。
ボクが観に行った時も、悲壮感を感じるほどガラガラでしたが、
本作がヒットしなかったら、その責任の一端はこのキャンペーンにあります。

ということで、今日はdocomo依怙贔屓映画の感想です。
悔しいけど満額払うだけの価値はある作品なので、他キャリアの人も観てほしいです。

オズ はじまりの戦い
Oz The Great and Powerful

2013年3月8日日本公開。
ライマン・フランク・ボームの名作児童文学「オズの魔法使い」の前日譚。

傲慢(ごうまん)ながらも、どこか憎めない奇術師のオズ(ジェームズ・フランコ)。ある日、気球に乗り込んだ彼は竜巻に遭遇し、カンザスから魔法の国オズへとたどり着く。そこは邪悪な魔女に支配されており、人々は予言書に記された魔法使いオズが国を救ってくれると信じていた。その魔法使いと同じ名前だったことから救世主だと思われたオズは、西の魔女セオドラ(ミラ・クニス)に引き合わされた東の魔女エヴァノラ(レイチェル・ワイズ)から、南の魔女グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)の退治を頼まれる。(シネマトゥデイより)



本作はライマン・フランク・ボームの児童小説『オズの魔法使い』を前日譚で、
物語のキーマンであるオズの魔法使いが如何にして誕生したかを、
ディズニーが勝手に解釈して実写映画にした作品です。
なので当然『オズの魔法使い』をある程度わかった上で観た方がいいに決まっています。
超有名な児童小説だし、ボクも子供の時に読んだので内容はほぼわかってますが、
どうも記憶に曖昧なところがあり、話の詳細がはっきり思い出せません。
なので復習してから観に行くべきと考えましたが、小説を読むのは面倒なので、
ちょうど『不思議の国のアリス』の後日譚『アリス・イン・ワンダーランド』を
観に行く前にディズニーアニメ『ふしぎの国のアリス』を見たように、
映像化作品を見てから行こうと思いました。
そこで気付いたのですが、『オズの魔法使い』はディズニーで映画化されてないんですね。
勝手にディズニー・クラシックスの一本にあるだろうなんて思っていたので意外でした。
続編小説の実写映画化作品はあるみたいなのですが、現在かなり入手困難で、
それすら見ることもままならず、結局復習しないまま挑みました。
なんでも当時ディズニーは『オズの魔法使い』の映画化権を取得できなかったみたいです。
『アリス・イン・ワンダーランド』が大ヒットした後に、
映画会社各社が一斉に『オズの魔法使い』の映画化企画を立ち上げ、
ボクの知る限りでは本作を含め5本の企画が挙がっていましたが、
原作が100年以上前に出版されたため、今は版権フリーで映画化権取得の必要もなく、
映画会社にとってはオイシイ題材なんでしょうね。

記憶が曖昧なのにこんなことを言っても説得力はないかもしれないが、
児童小説『オズの魔法使い』は普及の名作です。
ボクが初めて知ったのは小学生未満だったと思うけど、
そのドンデン返しとも言える意外な展開に、かなり衝撃を受けました。
その意外な展開とは、偉大なはずのオズの魔法使いの正体についてですが、
オズの魔法使いの成り立ちを描いた本作は、言わばその原作小説のネタバレになります。
もし原作を知らずに本作を観たとしても、それなりに面白いものに仕上がってはいますが、
未読者はできるなら原作から読んでほしいと思います。
その方が本作を更に楽しめるのはもちろんですが、本作でネタバレに触れることで、
後に原作を読んだ時の衝撃が薄まってしまうのが勿体ないです。
特に小さい子どもたちには是非原作から入ってほしいと思うので、
親御さんには配慮してほしいと思います。

復習できず記憶が曖昧なまま観に行ったので不安があったものの、
えらいもので、本作を観ているうちに8割方思い出すことができました。
ボクの周りの数人に聞いたところ、意外と原作を知らない人も多いので、
本作の後日譚となる原作『オズの魔法使い』のあらすじをちょこっと書きますね。
カンザス州で暮らす少女ドロシーが、家ごと竜巻に吹き飛ばされ、
美しく不思議な国「オズ」に落下するところから始まります。
落下地点にたまたま東の悪い魔女がいましたが、家ごと踏み潰され死んでしまいます。
図らずも悪い魔女を退治した彼女は、そこに現れた北の善い魔女から、
「カンザスに戻るにはオズの魔法使いの助けが必要」と助言を受けて、
道中出会った、脳のないカカシ、勇気のないライオン、心のないブリキのキコリと一緒に、
魔法使いが住むエメラルドシティに向かうことになります。
オズの魔法使いから「西の悪い魔女を倒せば願いを聞く」と言われたドロシーたちは、
紆余曲折の末に西の悪い魔女を退治することに成功。
しかしオズの魔法使いは、実は偉大な魔法使いなどではなく、
ドロシーと同じく竜巻に飲み込まれてオズに来た、サーカスの気球乗りだったのです。
当然、彼は魔法も使えないし、ドロシーをカンザスに帰すこともできません。
結局ドロシーは、オズ最強の魔女である南の善い魔女に会いに行き、
彼女の助言でカンザスに帰ることができ、めでたしめでたしです。

その物語の約30年前を描いたのが本作で、偽の魔法使いである気球乗りが、
如何にしてオズに来て、偉大な魔法使いと崇拝されるに至ったかという物語です。
本作では「オズ」とは国の名前であり、偽魔法使いの主人公の愛称でもあるのですが、
本来「オズの魔法使い」の「の」は場所を表す前置詞であって、
「オズにいる魔法使い」であり、「魔法使いのオズ」ではない気がします。
なので主人公がオズと呼ばれるのは違和感があり、なにより国名と同じでややこしいので、
ここでは彼の本名であるオスカーと呼びたいと思います。
本作のオスカーは気球乗りではなく、サーカスの奇術師です。
原作の悪い魔女に怯え、魔法使いだと偽ることで身を守る情けないキャラに比べると、
自信家で傲慢な感じのオスカーは、想像していたオズの魔法使いとは少し印象が違います。
まぁ原作は30年後でヨボヨボの爺さんになっているので、
若い時はまだ血気盛んだったと捉えれば問題ないけど…。
オスカーはオズに4人しかいない魔女のうち3人をナンパするほどの女ったらしだし、
嘘付きで傲慢な男ではあるものの、決して悪人というわけではありません。
原作でも、何の力もないけど、いい人であるのは間違いなかったですね。

乗った気球が竜巻に飛ばされて、オズに来てしまったオスカーは、
着地点で美しい魔女セオドアに出会います。
彼女は「国と同じ名の魔法使いが空から現れ、悪い魔女から国を救う」と予言があり、
「あなたを待っていた」とオスカーに告げます。
彼は魔法使いではなくただの奇術師ですが、美しいセオドアとお近づきになり、
魔法使いになれば、国王になり大量の金貨や財宝が手に入るので、
マジックで花やハトを出して、彼女に自分が魔法使いだと信じ込ませます。
玉座のあるエメラルドシティに向かう道中、彼は翼のある猿フィンリーを助け、
猿は「一生恩に報いるため召使になる」と誓います。
完全に失念していましたが、翼のある猿は原作にもいましたね。
西の悪い魔女の手先というか、魔法グッツのお助けキャラでしたが、
本作のフィンリーはそれそのものというわけではないようで、
原作の猿は、本作に登場する悪い魔女の手先の空飛ぶヒヒの方でしょう。
さらに道中、ライオンに襲われますが、これももしかすると、
原作でドロシーの旅に加わる臆病なライオンと関係あるのかも?
オスカーは火薬を使ってライオンを脅かしますが、そのトラウマで臆病になったとか?

エメラルドシティに着いたオスカーは、セオドアの姉である相談役エヴァノラに会い、
暗い森に住む悪い魔女を魔法で退治してほしいと依頼されます。
偽の魔法使いである彼にそんなことが出来るはずもないのですが、
杖を奪えばいいだけのようなので、それくらいはできるかもと了承し、
オスカーは猿フィンリーを連れて森に向かいます。
その道中、空飛ぶヒヒに襲撃された陶器の街に通りかかり、
そこで足が折れて困っていた陶器の少女を(接着剤で足をくっ付けて)助けます。
この陶器の少女の天真爛漫な可愛らしいさにはやられました。
正直それまでは、映像は綺麗だけど在り来たりな物語で、
それほど面白くないと感じていたのですが、陶器の少女が登場してからは、
彼女の魅力にすっかり魅了されてしまい、急激に楽しくなりました。
この陶器の少女も、ほとんど失念していましたが原作に登場します。
ドロシーが南の善い魔女に会いに行く途中で出会う陶器の王女がたぶん後の彼女です。
身寄りのない彼女はオスカーの旅に同行することになります。
猿や陶器の少女など、旅の途中で助けた者が仲間になる桃太郎的なストーリーは、
原作を踏襲した『オズの魔法使い』らしい展開ですね。

暗い森で魔女を発見した3人(1人と1匹と1体)は、
あっさり魔女の杖を盗むも、すぐに魔女に見つかってしまいます。
ところがこの魔女、どうも想像していた悪い魔女とは様子が違います。
彼女は前国王の王女で、南の魔女グリンダと名乗りますが、
南の魔女と言えば、後にドロシーを助けたオズ最強の善い魔女ですよね。
そこで漸く実は始めに出会ったセオドアと姉のエヴァノラの方が悪い魔女だと気付きます。
原作では魔女の名前なんて出てこないのでわかりませんでしたが…。
まぁ本作の西の悪い魔女セオドアは、始めから悪い魔女だったわけではなく、
始めから悪い魔女である姉エヴァノラに、毒りんご的なモノを食べさせられて、
感情を失い、忌まわしい姿の悪い魔女になってしまったのです。
その姿がアニメ映画『白雪姫』や『眠れる森の美女』の魔女のような、
ディズニー・ヴィラン丸出しの服装で、ちょっと笑っちゃいました。
後日譚である原作でも西の悪い魔女として登場することからもわかるように、
彼女はドロシーに殺されるまでずっと悪い魔女のままですが、
本当はそんな悪い人でもないのに、ちょっと可哀想ですね。
オズに悪い魔女は2人しかいないので、もちろん姉エヴァノラが南の悪い魔女ですが、
ご存じのように、彼女は30年後に何ともマヌケな最期を迎えます。
因果応報というか、自業自得というか、そんなドジな彼女ですが、
本作では狡猾で西の悪い魔女以上のメイン・ヴィランとして扱われ、ちょっと名誉挽回?
それにしても、南の魔女グリンダが本当に悪い魔女ではないなんて保証はないのに、
元カノに似てるってだけで彼女を盲目的に信用してしまうオスカーって…。

オスカーはグリンダからカドリング城に招待され、
民衆から「予言の偉大な魔法使い」と大歓迎されます。
さすがにオズ最強の魔女だけあり、グリンダは彼が魔法使いではないと気付いていますが、
予言にある救世主だと確信しており、エメラルドシティ奪還するため協力を求めます。
カドリング城は城下が特殊なバリアーで覆われ、善人しか住んでいません。
農民のカドリング族をはじめ、歌と裁縫が得意な小人族マンチカン、
発明家であるティンカー族がいますが、兵士はいないばかりか、殺しもご法度です。
これではエメラルドシティの兵隊ウィンキー族や、空飛ぶヒヒに対抗するのは不可能…。
それ以前に自分は魔法使いですらなく、力にはなれないと城を去ろうとします。
しかし陶器の少女の願いを聞いた彼は、心境の変化が起きて、
「正攻法では勝てなくても、奇術師なりの方法で敵を欺けるかも」と思い立ち、
一世一代のイリュージョン・ショーを計画します。

イリュージョンといっても、単なるマジックというよりは、科学です。
オスカーは奇術師フーディーニを尊敬していますが、
それと同じくらい科学者エジソンを尊敬しており、
民衆の力を借りて、黒色火薬や花火、プラキシノスコープなどを作り、
悪い魔女を脅かしてエメラルドシティから追い出す計画を立て、実行します。
魔法の国で化学を武器に戦うというのは、ローファンタジーではありがちだけど、
魔法対科学というのは何度観ても盛り上がる展開ですよね。
オスカーは科学で魔法以上の奇跡を起こすわけですが、
プラキシノスコープなんて、エジソンのキネトスコープよりも圧倒的に高性能で、
舞台となった1905年当時の科学力ではまず不可能でしょうね。
まぁ映像的に面白いものだったので、その程度の非現実性は問題ではないけど。
ケシ畑の戦いでは、大量のカカシを投入した陽動作戦が行われますが、
もしかするとその中には30年後にドロシーと旅をする脳のないカカシもいたのかも?
ライオンもカカシも出たのに、ブリキのキコリだけは最後まで出ませんでしたね…。

見事に悪い魔女セオドアとエヴァノラを退散させたオスカーは、
ドロシーが訪れるその日まで、オズの魔法使いとして君臨するわけです。
ラストでオスカーは、マンチカンのナックやティンカーの師匠ら共に戦った仲間に、
些細なプレゼントを渡していくのですが、猿フィンリーや陶器の少女へのプレゼントは、
感動のあまり迂闊にも泣いてしまいました。
最後の最後に南の魔女グリンダには、最高のプレゼントとしてキスするのですが、
30年後の彼らを知る限り、そのロマンスは長く続かなかったみたいですね。
それがわかっているだけに、そこは感動よりも苦笑いです。

よく比較される『アリス・イン・ワンダーランド』は少し不満な作品でしたが、
本作は映像もストーリーもなかなかよかったと思います。
何を置いても陶器の少女の可愛らしさは必見です!

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