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すーちゃん まいちゃん さわ子さん

勝手に邦画鑑賞強化月間ということで、鑑賞する作品のハードルをかなり下げて、
観に行けるところで上映中の邦画を片っ端から観て回っているのですが、
いくらハードル下げても観る気が起こらない作品ってあるものですよね。
例えば『牙狼 ~蒼哭ノ魔竜』とかね。
観てみたら面白いのかもしれないけど、原作も知らないし、
好きな俳優も出ていなければ、監督も知らない人で、全く接点がないです。
でもそれでも真の映画ファンは観に行くんだろうなと思います。
ちなみにボクが邦画の鑑賞基準にしているのは、1に監督、2に出演者、3に話題性です。
でも洋画は監督で選ぶことは少なく、話題性(人気)が最も重要かな。

ということで、今日はハードルにギリギリ引っ掛かった映画の感想です。
いつもならまず観ようとは思わない作品です。

すーちゃん まいちゃん さわ子さん
すーちゃん まいちゃん さわ子さん

2013年3月2日公開。
益田ミリ原作の漫画『すーちゃん』シリーズを実写映画化。

すーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)の3人は、以前同じアルバイト先で働いていた。出会ってから10年以上がたった今も年齢や職業が異なる彼女たちの友情は変わらず、時間を見つけては集まっている。だが、一見平和に暮らしているように見える彼女たちも、それぞれ悩みや不安を抱えていて……。(シネマトゥデイより)



雛祭り前日に公開の本作は、完全に女性向け映画で、男のボクはお呼びでないんですが、
今年中にはハリウッド・デビューも決まっている主演の柴咲コウが好きなのと、
御法川修監督の前作『人生、いろどり』がなかなか良かったので、
本作も観てみてもいいかなという気になりました。
…が、やっぱり完全なる女性向け映画で、微塵も楽しめませんでした。
というか、性別なんて関係なく、本作が面白いと思う人なんているのか疑問です。
別に観てられないほど酷い内容でもないんですが、ヤマひとつない平坦な物語で、
ジャンル的にはロマコメに分類されると思うが、笑いひとつ起こりません。
とにかく退屈で、やたら時計が気になる2時間弱でした。

婚期を逃した30代の女性3人のオムニバスで、
彼女たちが仕事に恋に、…というか主に恋に悩む物語です。
そんな30代独身女性のあるあるネタを坦々と流す内容なので、
女性向けとはいえ、そのターゲットとなる年齢層はかなり狭く、
本作のヒロインたちに共感し、楽しめるであろう人はかなり少ないと思われます。
しかも、さわ子さん役の個性派女優・寺島しのぶは置いとくとして、
すーちゃん役は柴咲コウ、まいちゃん役は真木よう子ですよ。
容姿120点のクールビューティで、一般の30代女性とは程遠く、
もし独身女性で年齢もターゲット層に合致していたとしても、
彼女たちに共感なんてできるとは思えません。
男からしても高嶺の花すぎて、近寄りがたい雰囲気はあるものの、
男に不自由するはずもない彼女たちに、「一生ひとりなんじゃないか」なんて悩まれたら、
共感どころか反感すら覚えかねないと思います。
まぁ設定的にまいちゃんはもともと美人な印象ですが、
すーちゃんはもっと平均的な女性のような気がします。

そもそも3人ともつまらないことで悩みすぎです。
たしかに結婚は人生において大切なことのひとつだし、
出産のリミットが早い女性にとっては、30代になると焦るとは思います。
…が、人生で大切なことってそれだけじゃないですよね。
恋愛以外のことに関しては、彼女たちは平均以上に恵まれていると思います。
だからこそ色恋沙汰でしか悩まないのかもしれませんが、
そんなのは男のボクからしても反感を覚えてしまいます。
要するに、本作に登場する女性たちは恋愛至上主義者ばかりで、
男女平等や晩婚化が進んだ現代の女性像とは時代錯誤を感じます。
まるで結婚したら退職するのが当たり前みたいな描き方ですが、
「昭和か!」って思ってしまいました。

まず、すーちゃんですが、彼女はお洒落なカフェに勤めており、
得意な料理の腕を活かして、メニュー開発なんかもさせてもらっています。
趣味と実益を兼ねた願ってもない仕事で、とても恵まれています。
給料はほどほどのようですが、三十路そこそこで店長昇進し、
たぶん給料も跳ね上がったことだろうと思われます。
片思い中の店のマネージャーが、同僚と結婚しショックを受けますが、
優しく家庭的で(更に美人なので)魅力的な女性なので、他にも言い寄ってくる男もおり、
「一生結婚できないかも」なんてあり得ないし、
そんな彼女が他人を羨むのは、嫌みにさえ感じます。

まいちゃんは営業職のキャリアウーマンで、上司からも頼りにされています。
妻子持ちの相手と不倫をしており、結婚よりも仕事という感じです。
30代も半ばですが取引先からも評判の美人なので、男も引く手数多でしょうね。
それなのに、不倫をやめた途端、結婚相談所に駆け込みます。
金払ってお見合いなんてしなくても、より取り見取りだろうに…。
しかも紹介された相手と即結婚し、妊娠して、仕事も辞めてしまいます。
それで幸せかと思いきや「捨てた人生の続きもアリかも…」と、仕事に未練も覗かせます。
…が、結婚しても出産しても仕事は続けられます。
その想いがあるなら、寿退社なんて選択をするはずありません。
ちょっと悩みが贅沢すぎます。

その点、特に美人でもないし、40歳目前のさわ子さんは、ちょっと深刻なのかも。
結婚目前の恋人から「子供が産めるか証明する診断書が欲しい」と言われ、
破局しますが、たしかに出産のことを考えれば、年齢的に厳しくなってます。
彼女がそれまでに結婚しなかったのは、痴呆症の祖母と、
祖母の介護をする母を残して家を出ることはできないという理由ですが、
そんなのは完全に言い訳で、彼女が20代や30代前半の頃から、
ずっと祖母が痴呆症だったはずはありません。
そのことからもともと結婚なんて考えてなかったくせに、
家が大変になってから急に家を出たいと考えだしたように思えてしまいます。
そもそも自身はもう40歳なのに、祖母も存命で母親もあんなに元気なんだし、
男運は無かったけど、恵まれた家族だと思います。
それにしても、3人の群像劇なのに、彼女だけ出番が少ないというか、
すーちゃんとまいちゃんの絡みばかりで、ちょっと仲間ハズレ感がありましたね。

登場人物の共感の出来なさもさることながら、
4コマが原作なのが丸出しのエピソードを継ぎ接ぎした演出で、
映画としてもかなり出来が悪いと思います。
特に前半の流れをぶつ切り感は目に余ります。
しかもどのエピソードもことごとくオチが弱い、
…というか、オチてないエピソードも多いです。
彼女たちが日常の出来事に心の声でツッコミを入れる演出ですが、
ツッコミが普通すぎて、ユーモアのセンスが感じられず、全く笑えません。
そんなツッコミすら中盤以降はほとんどなくなり、笑いどころは皆無になります。
なんというか、人気女優さえ起用すれば客が満足すると思っているというか、
観客を楽しませようという意識が欠如してるんじゃないかな?
以上。

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