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バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!

第85回アカデミー賞の授賞式が行われ、各部門のオスカーが決定しました。
『ゼロ・ダーク・サーティ』の感想の時に書いた主要6部門のボクの予想ですが、
けっこう自信があったのに3部門しか的中せず…。
大本命だと言われていた『リンカーン』を買被り過ぎたのが敗因かな。
でも予想とは裏腹に『リンカーン』にはあまり受賞してほしくなかったので、
オスカー作品賞を『アルゴ』が受賞したのはとても嬉しいし、納得の結果です。
ただ鑑賞済みの作品がオスカーを受賞してしまうと、
本年度のオスカー作品を観に行くという楽しみがなくなってしまうのが残念です。
明日はオスカー主演女優賞作品『世界にひとつのプレイブック』を観に行きますが、
この結果を受けてお客さんも増えてたりするのかな?

ということで、今日はカンヌ国際映画祭女優賞受賞者の主演映画の感想です。

バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!
Bachelorette.jpg

2013年2月22日日本公開。
オフ・ブロードウェイで人気の舞台劇を映画化したガールズ・ドラマ。

パッとしない容姿だった高校時代の友人ベッキーが結婚することになり、式が行われるニューヨークで再会した親友同士のレーガン(キルステン・ダンスト)、ジェナ(リジー・キャプラン)、ケイティ(アイラ・フィッシャー)。だが、レーガンは恋人と結婚する雰囲気はゼロ、ジェナは元カレに未練たっぷり、ケイティは体だけの関係を繰り返してばかりと、満足な恋愛ができていない上に、さえなかったベッキーが先に結婚するのが面白くない。そんなウサを結婚前夜パーティーで晴らすが、はしゃぎ過ぎて新婦のドレスを破ってしまい……。(シネマトゥデイより)



うーん…、なぜ本作が日本で公開される運びになったのかよくわからない作品です。
日本には本作の題材であるバチェロレッテパーティもブライズメイズも一般的ではなく、
大人になってもハイスクール・ヒエラルキーを引きずったりもあまりしないので、
カルチャー的にも馴染みがないし、メンタル的にもイマイチ理解し難い内容。
その上、日本ではウケが悪いR指定コメディとくれば、ヒットする見込みもありません。
(現に劇場で笑っているお客さんはいませんでした。)
バチェロッテパーティやブライズメイドを題材にしてオスカー候補にもなった
『ブライズメイズ』の二匹目のドジョウをねらったのかもしれません。
ボクも『ブライズメイズ』がとても面白かったので本作を観てみる気になりましたが、
本作は質が圧倒的に低いです。
というか、『ブライズメイズ』だって日本でヒットしたわけでもないし、
わざわざ地雷を踏みに行ったようなものだと思います。

全米公開時もボックスオフィス初登場35位と悲惨なスタートでした。
しかしそれは、本作が劇場公開前にiTunesでVOD配信されたためかも。
劇場公開前にネットで配信するなんて、映画ファンとしてはちょっと心外…。
そんなものをあまり映画として認めたくないです。
なお、そのネット配信では、iTunes映画ランキングで1位になったそうで、
それなりにヒット作だったと言えるのかもしれないし、
その結果を受けて日本での劇場公開が決まったのかもしれません。
しかしiTunes映画ランキングで1位になりながら、劇場公開時には35位だなんて、
如何に本作がクチコミで広まらなかったか、リアルで評判にならなかったか、
観た人の評価が低かったかということがよくわかる結果だと思います。

あ、全然面白くなかったということでもないです。
ドタバタ喜劇としてはそれなりに楽しめたし、最後まで飽きずに観れました。
ただ、ドラマとして非常に拙く、全く感動がありません。
『ブライズメイズ』はオスカー脚本賞の候補になるくらいなので、
比較するのは酷かもしれませんが、かなりストーリーがよくて、
登場人物たちにとても共感できる作品でした。
しかし本作の登場人物には誰一人として共感は覚えません。
それどころか、正直何考えてるかわからない、不可解な行動をする人ばかりで、
全く納得できない展開の連続だし、当然リアリティも感じられず、ドラマ性が皆無です。
その結果、88分ものコントを見たような感じで、映画としてはどうなのかと…。
なんでもキリスト教の七つの大罪のひとつ「暴食」をテーマにした
シリアスな物語だったらしいけど、その痕跡は全く感じられず…。
何のテーマも汲み取れないけど、敢えて七つの大罪で選べば「色欲」じゃないかな?

「バチェロレッテ」とは独身女性を指す言葉で、平たく言えば「行き遅れ」のことです。
高校時代はヒエラルキーの頂点でモテモテだったレーガン、ジェナ、ケイティの3人。
しかしアラサーになった今でもバチェロレッテのまま、結婚できる見込みもなく…。
そんなある日、「ピッグ・フェイス」というあだ名だった高校時代の友達ベッキーが、
恋人にプロポーズされ、「あの子に先を越されるなんて!」と衝撃を受けます。
彼女ら3人は「4人の中で自分が一番早く結婚する」と思っていたみたいですが、
ボクの目から見ても、ベッキーが一番なのは当たり前な気がしました。
あんな地味で控え目な子の方が、家庭を持つのは早いものですよね。
ボクも高校時代の仲間内ではモテた方ですが、三十路超えて独身なのもボクだけだし…。
まぁベッキーのお相手がイケメンでボンボンというのは少々意外な気もしますが、
ベッキーはポッチャリしてるけど、愛嬌のある可愛い顔してるので、
ボクも4人の中では彼女が一番いいような気がします。
それは外見的なことよりも、内面的に他の3人が無理なだけかもしれませんが…。

高校時代にクイーン・ビーだったレーガンは、性格のキツさが顔に表れています。
ジェナは皮肉屋でビッチだし、ケイティはアホでジャンキーです。
3人はベッキーのブライズメイド(新婦の付き添い役)をすることになり、
一番まともなレーガンはメイド・オブ・オナー(幹事役)となります。
ただ、3人とも先を越されたことに嫉妬しており、心から祝福しているとは言えません。
結婚前夜祭でジェナとケイティがハメを外しすぎ、花嫁ベッキーは怒って帰ります。
花嫁不在でもバチェロレッテパーティをする空気の読めない3人ですが、
悪ふざけでベッキーのウェディング・ドレスを破ってしまい…。
3人が翌朝の式までにドレスを元に戻そうと奔走するという物語です。

そんなプロットだけなら、なかなか面白そうなのですが、とにかく話が脱線しまくります。
バチェラーパーティをしているグルームスマン(新郎の付き添い役)を巻き込んで、
セックスしたりケンカしたりと、そんなことしてる場合かと思ってしまいます。
ケイティに至っては、コカインやって、マリファナ吸って、最後は安定剤を過剰摂取し、
終始ずっとトリップしている状態で、何の役にも立ってません。
ジェナは最後の方は頑張るけど、ドレスのことよりも元カレのことで頭がいっぱいです。
はっきり言ってこの2人は、最後までベッキーのことなんて気にしてないみたい…。
その点学生時代からベッキーと大親友だったレーガンは、
途中から嫉妬で忘れていた友情を思い出し、ドレス直しや式の成功に奮闘します。
でもそれでもベッキーに自分の憧れだったドレスを着せるのは嫌みたいで…。
破れたドレスの代わりにその憧れのドレスを使ってしまえば、
簡単に解決する問題なのに、最後までそうしなかったのは釈然としません。
結局、本作にはまともに友情が描かれてないんですよね。
いや、描かれていたとしても、それはベッキーを抜いた3人の友情で、
そんなベッキーを仲間ハズレにする展開に、3人の反省の無さを感じるし、
鑑賞後感の悪さを覚えてしまいます。

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