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そんなガキなら捨てちゃえば?

春休み映画の公開ラッシュが終わって、次はGW映画の公開ラッシュが始まるまでの、
谷間の期間になったとはいえ、4月前半はロクな映画が公開されないような気が…。
さすがに4月の4週目なんかはけっこうすごいラインナップですが、それまではスカスカ。
第一四半期で63本鑑賞しましたが、ちょっとこの2~3カ月は映画を観すぎたので、
一度クールダウンするには都合がいいですが、ブログで書くネタなくなりそうな予感です。
そういう時は新作DVDの感想を書いたりするのがいいんだけど、
来月はどういうわけか、DVDもロクなものがリリースされない印象で…。
劇場公開もDVDリリースも、出る時は固まって出るので、もっと散らしてほしいです。
まぁロクなものかどうかは、ボクの主観でしかありませんが…。

ということで、今日は新作DVDの感想です。

そんなガキなら捨てちゃえば?
Fun Size

2013年3月22日DVDリリース。
ヴィクトリア・ジャスティス主演のロマコメ。


お目当てのイケメン男子から高校生活最後のハロウィン・パーティに誘われたレン。気合いを入れたキュートな仮装でお出かけしようとしたその時、若いボーイフレンドと外出するママに幼い弟アルバートの子守りを押しつけられてしまった! 仕方なく、弟を連れて会場に向かったものの、人混みのなかで弟を見失ってしまい大ピンチ! サエないオタク少年二人を色仕掛けで落とし、彼らの車で弟の捜索に出かけることに。ハロウィーンの熱気あふれる街中で、レンたちの行く先には思いもよらないワンナイト・ハプニングが待ちかまえていた…。(公式サイトより)



ハロウィン向けティーン・コメディの本作ですが、日本では劇場公開されず、
ハロウィンとも全く関係ない微妙な時期にDVDリリースされました。
とはいえ全米初登場10位と、かなり悲惨な成績だったので、
DVDリリースに漕ぎつけただけでも奇跡かも…。
主演はEテレでも放送中の米ドラマ『ビクトリアス』のヴィクトリア・ジャスティス。
ボクはそのドラマを見たとこがないので、あまりよく知りませんが、
アメリカでは人気のあるティーン・アイドルのようですね。
まぁ本作のこの結果では、それも眉唾ですけど…。
『ビクトリアス』もそうですが、彼女はニコロデオン作品によく出演する女優らしく、
本作もそうなのですが、ちょっと下品なネタも含むロマコメで、
家族向けコメディやアニメなど健全な作品を得意とするニコロデオンらしからぬ作品と、
悪い意味で話題になったみたいです。
まぁ普通のロマコメに比べたら、それほど下品でもないですが、
ブランドイメージは絶大で、それを裏切ってしまったためか、
ニコロデオン史上最もコケた映画となってしまいました。

ボクはニコロデオンに固定観念もないし、面白ければ下品でも構いませんが、
本作は残念ながら面白いとは言えないと思います。
ヒロインの女子高生レンと、8歳の弟アルバート、2人の母親ジョイの、
三元的にストーリーが進行するのですが、ちょっとゴチャゴチャしすぎで…。
ヒロインのロマンスもさることながら、この母子3人の家族愛が主題なのに、
ほとんどバラバラに動いているので、あまり関係性も描けていません。
要するにプロットがダメダメなんですよね。
ロマコメにしたいなら姉レンを重点的に、コメディにするなら弟アルバートを重点的に、
もっと焦点を絞って描いた方が面白いものになると思います。

ただ、ゴチャゴチャはしているものの、妙な楽しさは感じます。
それはハロウィンの夜が物語の舞台になっているので、
モブキャラに至るまで、個性的な仮装している登場人物が多く、見ていて楽しいです。
姉レンは『オズの魔法使い』のドロシー、母ジョイはブリトニー・スピアーズ、
弟アルバートは腕がちぎれたスパイダーマンの仮装をしてます。
他にもハルクやオクタヴィウス、マッドハッターなど、面白い仮装のキャラが盛り沢山。
でもパラマウント配給なのに、不思議とパラマウント映画のキャラはいなかったかも…。
サバービアな住宅地もハロウィン一色になり、街全体がテーマパークのようで、
ストーリーは全く面白くなかったけど、画的にはかなり楽しめました。

レンの父親は、1年前に他界していて、それ以来家族の様子がおかしくなります。
母ジョイは若い男(26歳)と交際し、やたら若作りをはじめるし、
いたずらっ子の弟は父親が亡くなってから、全く口を利かなくなります。
レンも最高裁オタクで、ちょっと変な女の子ですけどね。
ハロウィンの前日、レンは憧れの同級生アーロンからハロウィンパーティに誘われます。
アーロンはジョニデ似のイケメン・ミュージシャンで、学校の人気者です。
(彼はハロウィンでジャック・スパロウの仮装をしますが、激似です。)
しかし当日の夜、母が若い彼氏とパーティに出掛けるというので、
アーロンのパーティを諦め、仕方なく弟の面倒を見る羽目になります。
レンに付いてパーティに参加するはずだった友達エイプリルと一緒に、
「トリック・オア・トリート」してまわる弟に付き添うレンですが、
お化け屋敷で弟を見失ってしまい…。
たまたま出会ったオタクの同級生ルーズベルトとそのオタク仲間ペンに協力してもらい、
4人は弟を捜しまわることになるが…、というのがレンの物語。
レンのロマンスの相手は意外にも(?)アーロンではなくて、ルーズベルトです。
彼の仮装は社会生物学の父E・O・ウィルソンらしいけど、「一体誰?」って感じですね。
彼の友達ペンの仮装もアーロン・バーって歴史上の人物がモデルらしいですが、
メインキャラだけに、もっとわかりやすい仮装をしてほしかったです。
アーロン・バーはマスケット銃が象徴的なアイテムらしく、
それを活かした展開もああるけど、元ネタがわからないのでは意味がないですし…。
ちなみにレンの友達エイプリルはセクシーな猫の仮装ですが、これもオリジナル。
もしかすると、メインキャラに有名な映画の仮装をさせたりするのは、
権利関係の手続きが面倒なのかもしれませんね。

ルーズベルトはオタクというよりも、少し変人って感じかな。
彼は両親が2人とも母親の同性婚家庭で、古代ギリシャ語を話す妙な環境で育ちました。
顔はそれなりに整ってるけど、ジョニデ似のアーロンに比べると大したことはなく、
レンがアーロンよりも彼に惹かれるようになるのはちょっと不思議かも。
いや、前述のようにレンもかなり変わり者だからお似合いとも言えるのかな。
だけど今後は逆に人気者で引く手あまたのアーロンが、
日蔭者のレンに惹かれるのが全く納得できません。

ブリちゃんの仮装をして、意気揚々と若い彼氏のパーティに出掛けた母ジョイですが、
20代が集まるパーティに(たぶん)40代の彼女がひとり混ざっても当然浮きまくりで…。
彼女自身も若者のノリには付いていけず、全然楽しめません。
結局、そのパーティを主宰する若者の両親の部屋に逃げ込み、
そこで同年代の奥さんから「若い男と遊んでないで子どもの所に帰りなさい」と説教され、
「自分は何してるんだ」と思いなおして家に帰る、というのが母ジョイの物語。
夫が死んで1年もしないうちに若い男を家に連れ込んでる時点でどうかと思うけど、
仮装とか行動が痛すぎて「なんだこのババァ?」って感じで…。
このエピソード自体が必要ない、いや邪魔だとすら思ってしまいます。
もうバッサリ落として、姉と弟の物語にすればよかったです。

最後は弟アルバートの物語。
お化け屋敷で姉とはぐれた彼は、コンビニで店員ファジーに話しかけられ、
ファジーが元カノの彼氏ヨルゲンに復讐するのを手伝うことになります。
アルバートは『マリオカート』の達人らしく、ファジーは彼を尊敬しているのですが、
8歳の子どもに復讐の手伝いをさせるって、意味不明な展開ですよね。
当然何の役にも立たず(というか手伝わそうともせず)ひとりで乗り込むのですが、
復讐は大失敗した挙句、2人ははぐれてしまいます。
迷子のアルバートを『銀河ガール』の仮装をした少女が見つけ、クラブに連れて行きます。
8歳の子どもをクラブに連れて行くって、意味不明な展開ですよね。
そのクラブで、アルバートは偶然にもヨルゲンと遭遇し、お菓子を奪われてしまいます。
その復讐するためヨルゲンの自宅までついて行くと、そこでファジーと再会し、
2人は花火と犬のフンでクソ爆弾を作り、ヨルゲンをクソまみれにしてやります。
しかし、アルバートはヨルゲンに捕まって監禁されてしまい…。
8歳の子どもを自宅に監禁するなんて、意味不明な展開と言うか犯罪ですよね。

しかもヨルゲンは、アルバートの姉レンに電話で身代金を要求します。
これはもう完全に誘拐ですが、要求額は500ドルとかなり控えめな額です。
でもお小遣いが週に20ドルのレンには払うことができず、
ヨルゲンは「払わないなら警察に通報するぞ」と脅します。
いや、脅すだけじゃなくて実際にナインワンワンに電話するのですが、
もし警察が来たら、捕まるのはどっちかなんて、アホでもわかりそうなものですが…。
レンはお金の代わりに、父の形見のビースティ・ボーイズのジャンパーを差し出しますが、
それも奪われた挙句、弟は返してもらえず…。
ヨルダンみたいな、ここまで酷いカス野郎はなかなかお目にかかれませんね。
結局、ファジーが爆竹持って乱入してきて、姉弟は逃げ出すことに成功しますが、
助けに来たのがルーズベルトじゃなかったのは、ちょっと意外な展開だったかも…。

しかし本作で何より意外な展開だったのは、エピローグで明かされた衝撃の事実です。
なんと口が利けない弟アルバートは、実は普通に喋ることができるのに、
母や姉にいたずらを仕掛けるために、一年近くも喋れないふりを続けていたのです。
何その壮大ないたずら!?
父親が亡くなったショックで、口が利けなくなった可哀想な子だと思ってたのに…。
そんな彼が終盤の墓参りのシーンで「お姉ちゃん、ありがとう」って言った時は、
普通に感動しちゃったのに、その感動を返してほしいと思っちゃいました。
…あ、だからといって不愉快に感じたわけではなく、むしろ予想外すぎて面白かったです。
それにしてもヨルダンに監禁された時も声ひとつ上げないなんて徹底してますね。
でも一年近く頑張った割に、仕掛けたのは単なるいたずら電話で、すぐにバレてるし…。
こんなに可愛くない子役も珍しいですが、なかなか味のある子でした。

そういえば、この邦題ちょっと酷いですよね。
ジェニファー・アニストン主演のロマコメ『そんな彼なら捨てちゃえば?』の便乗ですが、
内容もキャストもなにひとつ関係ありません。
まぁそんなことは邦題によくあることなので別にいいけど、
「捨てちゃえ」というのは「別れちゃえ」ということではなく、言葉通りの意味です。
8歳の弟を邪魔だから捨てちゃえなんて意味の邦題は、ちょっとゾッとしません。
内容を全く知らずに見たので、ガキっぽい彼氏とのロマコメなのかと思ってましたが…。
ちなみに原題は『Fun Size』で、お菓子のお手頃パックのことらしいです。

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