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ふたりのパラダイス

今年は劇場で鑑賞した映画だけでなく、DVDで鑑賞した映画の感想も80本書きました。
でもそのうち60本は上半期に書いているので、下半期はあまり書けてません。
それはボクの好きなジャンルの幅が狭くなったからです。
上半期の60本のうち、約半数がホラーやスリラーだったのですが、
あまりにそのジャンルを見すぎたため、飽きちゃったんですよね。
特にこのジャンルは地雷率が高く、劇場公開に至っている作品ならまだ信頼感があるけど、
DVDスルーのホラーは7割くらいハズレで、DVDでホラーをあまり見なくなりました。
下半期にDVDで見たホラーは『デビル・インサイド』のみで、後はほぼコメディでした。
洋画のコメディは出来がよくても劇場公開がされにくいジャンルなので、
DVDスルーでも面白いものは沢山あります。(もちろん駄作もあるけど…。)
ただ、ぶっちゃけホラーの感想の方がアクセス数が稼げるんですよね。

ということで、今日は今年最後のDVDスルー作品の感想です。
本作ももちろんコメディ(ロマコメ)です。

ふたりのパラダイス

2012年12月21日リリース。
ポール・ラッドとジェニファー・アニストン主演の主演のロマコメ。

マンハッタンに暮らすリンダ (アニストン)とジョージ(ラッド)の夫婦は毎日仕事で忙しく、都会の生活でストレスが溜まっていた。そんなある日、ジョージが仕事をクビになってしまう。他に選択肢がないと判断した2人は、アトランタに暮らすジョージの兄の家に間借りをすることに。車で南部へ向かう途中、リンダとジョージはヒッピーコミュニティに遭遇する。そこでは個性的な人々が自然に囲まれて、のんびりと生活していた。財産、キャリア、装飾品などに執着しない彼らの思想に,2人は最初は戸惑いながらも少しずつ影響を受けていく…。(公式サイトより)



本作は全米初登場8位で、興行的にはかなり残念な結果だった作品です。
見苦しいモノを含むR指定コメディだし、主演の二人もちょっと地味だったせいかな?
評価も賛否両論のようですが、ボクは若干「否」よりの印象です。
面白いと思えるところもあるんですが、見るに堪えないところもあり、
総合的にあまりオススメできない作品だと感じました。
目に余る下品さもさることながら、あまり登場人物に共感を覚えられません。

ジョージとリンダの夫婦は、ニューヨークに念願のマイホームを買います。
マイクロロフト(ワンルームマンション)なのでかなり狭いですが、
さすがに世界一の大都会の不動産は高いようで、かなり高額の物件だったみたいです。
買ったはいいが、直後にジョージの会社が倒産してしまい、すぐに売却することに…。
二人は暫らく兄夫婦の家に厄介になるため、アトランタに向かいます。
その旅路で「エリジウム」というB&B(宿泊施設)で一泊するのですが、
そこはヒッピーたちのコミューンで、そこで住民に手厚くもてなされた二人は、
彼らのシンプルなライフスタイルに共感し、生涯で最高の夜を過ごします。
次の日、兄夫婦宅に到着するも、兄から冷遇されたことにジョージが腹を立て、
二人はエリジウムに引き返し、コミューンの仲間に加わることにします。
「エリジウム」といえば、ギリシャ神話の天国「エリシュオン」のことですよね。
仲間に入れば衣食住は保証されるし、自然も豊かで、確かに魅力的な場所ですが、
ド田舎で文明の機器もほとんどなく、けっこう不便そうかも…。
なにより住人が世捨て人の変人ばかりで、いい人だろうけど付き合いたくない感じです。
(モザイクなしの)醜いものを常にぶら下げて歩いているヌーディストのハゲとか、
ハエを叩いただけで暴力フェチと非難してくるヒス女とか、
ボケ老人のように何度も同じ話を繰り返す共同創設者の爺さんとか…。
それに一般的なヒッピー同様、大麻とか薬物も使用しており、そんなやつらは大嫌いです。
最も辛いのは寝室にもトイレにもドアがなく、プライベートがないことです。
リンダのそのことには懸念を感じますが、ここにすっかり魅入られたジョージに説得され、
2週間だけ滞在して様子を見ることになります。

そんなエリジウムの住人にも好感は持てませんでしたが、
彼ら以上に不愉快なのは、主人公のジョージの自分勝手さです。
彼がエリジウムに戻ると言いだしたのは、兄リックから冷遇されたと感じたからですが、
確かにリックは傲慢で鼻持ちならない男ですが、二人が居候することを許し、
自分の経営する会社にジョージを入れてやって仕事まで世話してくれています。
ただその仕事が仮設トイレのレンタルで、しかも平社員待遇だったため、
ジョージはへそを曲げ、勝手に求職活動を始めるのです。
リックが怒って当然ですが、ジョージは逆ギレし、家を出てエリジウムに行きます。
ニューヨーカーのジョージは兄の仕事やアトランタをバカにしているんですよね。
エリジウムに戻ったのも、とりあえず衣食住の保証があると考えただけです。

エリジウムの仲間になっても、皮肉屋のジョージはそのでの生活に何かと文句を付けます。
そこでの行事に真面目に参加しなかったり、何かの草のお茶を泥水とケチ付けたり、
自分のギターの腕をバカにされてへそを曲げたり、住人と面倒臭そうに対応したりと、
自分が望んで仲間になったんだし、郷に入れば郷に従うべきなのに、身勝手すぎます。
彼は図らずもある女性の出産に立ち会うのですが、彼女や新生児に対して「エグい」とか、
言っていいことと悪いことがありますよね。
ジョージが早々にこの生活にウンザリする一方で、リンダは当初の懸念とは裏腹に、
指導者の男セスと仲良くなったりと、ここでの暮らしを満喫し始めます。
2週間でリンダが音を上げることを期待していたジョージは当てが外れます。

そこで彼は、ここのフリーセックスの習慣を利用し、自分が浮気することを仄めかし、
リンダがその習慣を嫌がってコミューンを去りたがるように仕向けますが、
予想外にも彼女はあっさり快諾し、その夜のうちに指導者セスと関係を持ちます。
焦ったジョージは、自分も妻意外と関係を持とうと、ある女性を誘うのですが、
その誘い方が、女性を愚弄するような表現の連発で、虫唾が走るくらい不愉快です。
映像的にも下衆いシーンが多い本作ですが、このシーンのセリフの下衆さには敵いません。
当然フラれ、セックスできませんでしたが、いい気味だと思うよりも、
フラれる程度で済まさず、ぶん殴られるべきだとガッカリしました。
その後、彼はひとりでエリジウムを去り、悪びれることなく兄の家に戻ります。

基本的に変人だけど善人ばかりのエリジウムですが、一人だけ悪い奴がいます。
それが指導者のセスです。
セスはジョージが去った後、リンダと一緒にマイアミで新しいコミューンを作ろうと考え、
その資金を得るため、この場所ににカジノを建てたい地上げ屋に土地の権利書を売ります。
なんとたったの1万1000ドルで売っちゃうんだから驚きです。
彼は世捨て人生活が長く世間知らずなので、金銭感覚がおかしいのかもしれませんね。
セスは過ちに気付きリンダを取り返しに戻ってきたジョージと殴り合いになり負け、
住人からの信頼も失い、ジョージとリンダはヨリを戻します。
でもボクとしては悪者セスよりも主人公ジョージの方が最低な男だと思いましたし、
リンダにとってもセスと一緒の方がよかった気がします。

その後、例のヌーディストのハゲが書いた小説がベストセラーとなり、
その小説の生まれた地としてエリジウムは文化遺産指定を受け、カジノ計画も立ち消えに。
その小説はジョージとリンダが共同経営する出版社から発売になり、
二人の生活も安泰でハッピーエンドなわけですが、リンダの夢は映画監督だったはず。
小説は映画化も決まるので、ちゃんと伏線を踏まえるなら、
その監督をリンダが務めるという展開にするべきだったでしょう。
彼女の初監督作は、環境破壊で精巣癌のペンギンを追うキュメンタリー映画ですが、
『不都合な真実』と『皇帝ペンギン』からインスパイアされた作品で、
HBO(ケーブルテレビ)のスタッフから「どうでもいい内容」と酷評されていましたが、
なんだか不愉快なシーンの多い本作よりも、そっちの方がマシかもと思いました。
フルチンのハゲの書いた小説『ベルソンの嘆き』も本作より面白そうです。

今年のDVD映画納めは少々残念な結果になりました。

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