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7つの贈り物

もうすぐ第81回アカデミー賞の発表ですね。
作品賞のノミネートで日本公開されているのは『ベンジャミン・バトン』のみですが、
予告編等を見た限りでは『スラムドッグ$ミリオネア』が面白そうだし、
受賞もしそうだと思いました。
まぁ受賞したからって面白さが増すわけでもなし、いち観客には関係ない話です。

今日感想を書く映画も、アメリカでは去年公開なので今年度の対象作だけど、
まったく端にも棒にもかかりませんでした。

7つの贈り物

2009年2月21日日本公開。
ウィル・スミスが『幸せのちから』の監督と再びタッグを組んだ感動のドラマ。

暗い過去を内に秘めた孤独な男ベン・トーマス(ウィル・スミス)。彼は見知らぬ7人の男女を選び出し、ある"贈り物"を届けようとしていた。突然の贈り物に戸惑う人々。彼らと接触するうちに少しずつベンの計画と目的が明らかになってゆく。(映画冊子より)

ウィル・スミスは好きな俳優のひとりだけど、
『幸せのちから』はそんなに面白く思えなくて、
やっぱりウィル・スミスにはSFだな、なんて思っていました。
だから『幸せのちから』の監督との再タッグといわれても
そんなに期待はできない、と思っていたのですが、
大袈裟すぎる著名人たちの評価や、極力内容を伏せた宣伝に興味を惹かれ、
観に行くことにしました。
観た後の印象は、とにかく暗く重い話で、しんどいです。
ウィル・スミスのストイックな演技も悪くないけど、やっぱりSFがいいなぁ。

国税庁の税金徴収員ベン・トーマス(ウィル・スミス)が職権を利用し、
7人の男女に近づき、その人がいい人か悪い人か見極めてから贈り物を渡す。
なぜ彼がそんな得にもならないような慈善活動をするのかが前半の関心事です。
とにかくそれが重要なオチだし、時系列もよくわからない演出で始まるので、
観客はなにもわからないまま、ただストーリーを追っていく、といった感じ。
初っ端からシリアスな展開だし、わけわからないし、
ボクも最後まで観ていられるのか不安になりました。

ネタバレ厳禁なので、なかなか踏み込んだ感想を書くことは難しいですが、
まぁ事前情報などから、ベンが過去のあやまちの贖罪のために
慈善行動していることは誰でもわかります。
でもその贈り物の内容が人によってバラつきがあります。
片や私財を投げ打ったような贈り物もあれば、片や職権で税金を免除するだけ…。
しかも『7つの贈り物』なのに劇中で描かれている贈り物エピソードは2人分くらい。
その辺が物語をよりややこしくしていて、翻弄されます。
まぁラストで全部説明がつくのですが…。

う~ん、とにかく謎だらけで、ネタバレしないようにすると何も書けないので
これ以降はネタバレ解禁します。

ベンは自らの起こした交通事故で見ず知らずの7人の人を巻き込んで死なせてしまい、
その贖罪のため、自分を犠牲にして見ず知らずの7人の男女を救おうと考えます。
その中の1人には自分のほぼ全ての私財を贈りますが、
他の6人にはそれ以上に大切である自分の臓器を贈ります。
脊髄、腎臓、肝臓、片肺は生きている間に臓器提供できますが、
彼は死んでからしか提供できない角膜や心臓までも贈ろうとします。
つまり、自殺です。究極の贖罪です。

ただ、これを究極の愛、感動のドラマと宣伝しまうのは違うと思います。
ベンと7人のうちのひとりである心臓病の女性(ロザリオ・ドーソン)との
ラブストーリーを絡めることで、なんとなくボカされていますが、
愛とか、そうゆう動機からくる贈り物じゃないでしょ。
(キリスト教では自己犠牲は愛ですが・・・)
"感動のヒューマンドラマ"って、この作品で感動する要素なんてないし、
そもそもミステリーに近い内容で、ヒューマンドラマですらないです。
衝撃の結末からくる後味の悪さを考えれば、
宣伝の額面通りに捉えてしまうのは危険です。

自己犠牲は一般的には尊い行為だけど、ここまで極端だとどうなのかな?
脊髄や肝臓をもらったなら感謝もするでしょうが、
人を死なせてまで角膜や心臓を譲り受けるのは有難くないと思うけどなぁ…。
ましてや心臓は恋人の心臓だったてことになるし…。
この計画に付き合わされたベンの友達の弁護士も気の毒だし、
罪悪感で自分が死ぬのは勝手だけど、意外と迷惑な行為だと感じます。
その気で生きていれば、7人どころかもっと多くの人を助けられますよね。
なんか感動の押し売りをされた気分かも…。

内容の興味深さはありましたが、暗いわ重いわ後味悪いわで、
1度ならいいけど、2度と観たくないです。

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