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ジャックとジル

いつもレンタルビデオ店に行くと、まずは新作ビデオのコーナーに行くのですが、
平置きされて大量入荷しているような新作ビデオはほとんど借りることがありません。
それらの作品はだいたい劇場公開された大作や話題作なのですが、
すでに劇場公開時に映画館で観ているので、借りようとは思いません。
ボクが用があるのは、新作コーナーの端っこの方にある少量入荷されたビデオたちで、
主にビデオスルーになった作品や、観にいけないほど小規模公開だった作品です。
ビデオじゃないと見にくい作品にこそ、レンタルビデオの本当の価値があると思うし、
そのラインナップは店によって個性があり、タイトルや入荷本数によって、
その店の傾向や良し悪し(相性)がわかります。
ただやはりスペースが小さく、入荷本数も少ないため、貸出中なことも多く、
大作や話題作にばかりに、あり余るほどのスペースを取らないで、
端っこの作品のコーナーにももっとスペースを確保してほしいです。
…とはいえ、稀に諸事情から見逃した大作や話題作もあるので、それらも大切ですが…。

ということで、今日は見逃した話題作の感想です。
あまりいい意味での話題作ではないですが、ちゃんと平置きされてました。

ジャックとジル

2012年1月21日日本公開。6月13日DVDリリース。
アダム・サンドラーが双子の兄妹を1人2役で演じたコメディ。

広告マンのジャック(アダム・サンドラー)は、妻(ケイティ・ホームズ)と2人の子どもたちと一緒にロサンゼルスで優雅に暮らしている。彼にはニューヨークで暮らす双子の妹ジル(アダム・サンドラー)がいて、毎年感謝祭の休日を一緒に過ごすことになっていた。だが、彼はいつもこの邪気のない妹の破天荒な言動に振り回されており……。(シネマトゥデイより)



20011年公開のハリウッド映画の中から、最低な作品を選出して表彰する、
第32回ゴールデン・ラズベリー賞で、前代未聞の全部門制覇を成し遂げたのが本作です。
ある意味、ラジー賞史上最も駄作というレッテルを貼られたわけですが、
普通に評判の悪い作品なら観たくはないけど、そこまで酷い作品だと逆に興味が湧きます。
しかしラジー賞の授賞式だった今年4月1日時点では、本作の日本公開は終了しており、
本作を劇場で観ることはかないませんでした…。
日本公開当時(1月21日)も、観に行こうかちょっとだけ迷っていたのですが、
ラジー賞のノミネート発表日(2月25日)もまだだったので、
普通に評判の悪いだけの映画かと思ってスルーしちゃったんですよね…。
ラジー賞受賞時には、ビデオリリース日もまだ決まっておらず、
本作を見逃してしまったことをかなり後悔しました。
そして公開から約半年が経ち、ついにビデオリリースされ、漸く観賞できました。

で、ウキウキしながら観賞したのですが、全く期待はずれな作品で…。
どれほど酷い作品かと期待したのに、普通に面白いじゃないですか!
まぁラジー賞は年々ネタ的な選出が多くなっているので、ある程度は予想してましたが…。
確かにアダム・サンドラーが男女の双子を一人二役で演じたり、
その相手役に名優アル・パチーノが本人役で登場するなど、
悪ふざけとも取れるようなキャスティングで、ツッコミたい気持ちもわかります。
でもコメディだから、この程度の悪ふざけは歓迎されるものだし、
こんないい意味でくだらない作品を、まともに酷評する評論家たちは、
ホントに映画を見る目があるのか甚だ疑問です。
本作にラジー賞全部門制覇の方がよっぽど酷い悪ふざけで、
最低主演女優賞をアダム・サンドラーが受賞するのは面白いのでいいとしても、
普通に男役だった最低主演男優賞までアダム・サンドラーが受賞するのはおかしいし、
最低助演女優賞のデヴィッド・スペードなんて、記憶にも残らないほどのチョイ役なのに、
それをわざわざ引っ張り出して受賞させるなんて、
端から本作に全部門受賞させるための出来レースとしか思えないです。
(最低リメイク賞受賞もどう考えてもコジツケでしかありません。)
ラジー賞はアカデミー賞と対をなす、権威というか影響力のある賞だと思ってましたが、
こんなに平然と出来レースが横行するようでは、それも失墜します。
その時のラジー賞候補の中では『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1』が
最低作品賞を受賞するべきだったと思いますが、ラジー賞にはネタに走るだけではなく、
ちゃんと「ダメなものはダメ」と言える賞であってほしいです。

そんな悪ふざけが過ぎるラジー賞の話はひとまず置いといて、
なかなか面白いコメディである本作の感想に移りたいと思います。

広告代理店を経営するジャック(アダム・サンドラー)のもとに、
最大のお得意様であるダンキンドーナツから、
新発売のドリンク「ダンカチーノ」のCM制作依頼が来るのですが、
そのCMの制作条件が「アル・パチーノをCMに出演させること」というもの。
日本の芸能界ではCM出演が最も好まれる仕事ですが、一流のハリウッド俳優の間では、
CMに出演するのは俳優として恥ずかしいと考えられているのはよく知られた話です。
気難しい名優アル・パチーノがそんなダジャレのようなCMオファーを受けるはずもなく…。

そんな折、ジャックの家に双子の妹ジル(アダム・サンドラー)が感謝祭ため訪れます。
普段、寂しく一人暮らしをしているジルは、家庭というものが恋しくて、
そのままジャックの家に居着いてしまいます。
しかしジルはかなりウザい性格で、ジャックの家族はジルを歓迎しますが、
ジャック自身は妹の訪問を快く思っておらず、早く帰ってほしいと考えています。
ジャックとジルはアダム・サンドラーが一人二役で演じているのですが、
女であるジル役はかなり酷い仕上がりになるのではないかと思いきや、
意外とそんなこともなく、ちゃんと女性に見えますね。
白人の女性は歳をとるとけっこうオッサンみたいになってしまう人も多いですもんね。
決して美人とはいえませんが、40代白人女性としては、わりかし普通です。

ある日、ジャックはアル・パチーノがレイカーズ戦を観に来るという情報をキャッチし、
そこで直談判しようと、会いに行きます。
いろいろあって妹ジルも同行させたのですが、なんとパチーノが彼女に一目惚れ。
そこでジャックは妹を利用して、パチーノにCM出演を了承させようと画策します。
アル・パチーノが本人役でこんな役を引き受けたのも驚きですが、
なんとパチーノと一緒に観戦していたのがジョニー・デップで更にビックリです。
なんて豪華なカメオ出演でしょうか…。
他にも本人役でマッケンローやビリー隊長など、多数の有名人がカメオ出演しており、
これもアダム・サンドラーの人徳の成せることでしょうね。
なんでこんなに俳優仲間などからは好かれてるのに、批評家ウケは悪いのかな?

パチーノから熱烈なラブコールを受けるも、なぜか彼はにあまり関心を示さないジル。
あんなに恋人を欲しがっていたのに不思議ですが…。
ジャックはパチーノが口説く時間を何とか稼ごうと、妹を引き止めるために、
ヨーロッパへの家族旅行に同行させることにします。
めちゃめちゃ喜んだジルですが、実は兄が自分を想ってのことではなく、
仕事のために利用されているだけだとわかり、失意のうちに帰宅をしてしまいます。
仕方なく女装して妹のふりをしてパチーノに会いに行ったジャックですが、
ジルの内面を見抜いて惚れていたパチーノから、妹がどれほど愛情の深い女性かを説かれ、
ジャックはどれほど妹が大切な存在なのかに気付かされます。
その後の展開には、不覚にもちょっと感動してしまいました。
出来がよく成功した兄に嫉妬する反面、兄が幸せなことを自分の幸せとも思える気持ち。
そんな家族愛は双子ではなくても、歳の近い兄弟姉妹がいる人なら響く内容だと思います。
これでラジー賞なんて財団の会員たちは捻くれているにもほどがあります。

とはいえ、ツッコミどころの多さは否めず、ボクも劇場公開時に観ていたら、
多少は酷評気味になっていたかもしれません。
余所でボロカスに叩かれていることに同情もあっただろうし、
ラジー賞制覇などで、かなりハードルが下がった状態で観賞したのがよかったのかも…。

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