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リトル・レッド2 ヘンゼルとグレーテル誘拐事件!?

『メリダとおそろしの森』のヒロイン役の日本語吹替えキャストが
AKB48の大島優子というのも多少不安を感じましたが、
『ロラックスおじさんの秘密の種』の主人公の日本語吹替えキャストが志村けんなのは、
不安というよりも正気の沙汰とは思えないと感じました。
大島優子は没個性的なので、演技指導次第ではどう化けることもできるけど、
志村けんは個性が強すぎ、何を演じても志村けんになってしまう気がします。
それに声優初挑戦だそうですが、あんな大師匠にちゃんと厳しく演技指導できるのか…。
ただ『ロラックスおじさんの秘密の種』の製作会社イルミネーションは、
前作『怪盗グルーの月泥棒』でも大師匠の笑福亭鶴瓶を起用し成功しているので、
この不安が杞憂になってくれるものと願っております。
志村さんにはくれぐれも持ちギャグなんてしないようにお願いします。
もしシリーズ化されたら、日本でヒットしなくても続投する覚悟でお願いします。

ということで、今日は声のキャストが交代してしまったCGIアニメ映画の感想です。

リトル・レッド2 ヘンゼルとグレーテル誘拐事件!?

2012年6月8日DVDレンタル。
CGIアニメーション『リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?』の続編。

レシピ泥棒を捕まえたその後、カエルのニッキーが代表となり、"HEA=Happily Ever After"という組織が結成された。そこでは、あらゆる童話が、絶対にハッピーエンドを迎えるため活動していた。一方レッドは、故郷を離れ、いつかくる危機に対処するために、カンフー道場で日々鍛錬し武術の修行を行っていた。そんなある日、おとぎの国から、2人の無垢な子供達、ヘンゼルとグレーテルが誘拐されてしまう。事態を受けて動き出した"HEA"指揮官ニッキーは、レッドに協力を要請、そしておばあちゃん、きこり、オオカミという力強い仲間たちが加わり、「ヘンゼルとグレーテル」誘拐事件の謎に迫っていくことになった。果たして、犯人は一体誰なのか?このお話もハッピーエンドを迎えることができるのか?(公式サイトより)



前作はかなりの低予算で製作されながらも、全米初登場2位で、
500万ドル以上の興収を記録したサプライズ・ヒット作でしたが、
その続編である本作は初登場6位で、興収も160万ドル程度に落ち込み、
製作費すらも回収できないほどの赤字で大コケしてしまいました。
映画評論家の評価も散々ですが、一般客にもかなり不評だったろうと思います。
本作は「フラクチャード・フェアリーテイル」と称される、
いわゆる「おとぎ話パロディ」なのですが、最近ハリウッドで流行っている
おとぎ話映画ブームに乗って安易に製作された作品だと思います。
そのためかかなりやっつけな内容で、映像も脚本もチープです。
特に本作の主要なネタ元であるグリム童話の『赤ずきん』は、
去年実写映画にもなりましたが、それも成績不振で、あまりウケないネタなのかも…。

更に、本作が全米公開された当時は、CGIアニメ映画が大量に公開された時期なのですが、
その頃の作品の多くは粗製濫造状態で、本作もそんな作品の1本でしたし、
CGIアニメ映画に食傷感を覚え始めていた頃でした。
この頃は『メガマインド』『Alpha and Omega』『Gnomeo and Juliet』など、
日本では劇場公開されないCGIアニメが多かったですが、
そんな食傷感が日本の配給会社にもあったのかもしれません。
ちなみに前作はディズニーが日本での配給と販売をしていましたが、
本作はディズニーから見限られたのか、クロックワークスになってます。
結局、おとぎ話ブームとCGIアニメブームに乗っかって作ってはみたものの、
ブームに乗っただけでヒットするほど甘くはないってことでしょう。

また更に、前作からキャストもショボくなっており、大半は続投しているものの、
主演の赤ずきん役が、アン・ハサウェイからヘイデン・パネッティーアに変更されてます。
その理由として、ハサウェイが女優としてランクアップしてしまったため、
もうアニメ映画には出ないだろうと判断をしたというものでしたが、
その頃ハサウェイはといえば、本作と同時期に上映され大ヒットしていたCGIアニメ
『ブルー 初めての空へ』のヒロインの声優を務めており、
結局はギャラの折り合いが付かなかったというのが正直なところでしょう。
彼女としても本作のオファーを受けなかったのは正解だったと思います。
(ただし日本では『ブルー 初めての空へ』も劇場公開されませんでしたが…。)
ちなみに前作の日本語吹替えは、主演の赤ずきん役を女優の上野樹里、
他の主要キャストを芸人のケンドーコバヤシや極楽加藤が担当していましたが、
ビデオレンタルのみの本作では当然のように本職の声優にバトンタッチしています。
これもある意味ではショボくなったといえるけど、
微妙なタレントの声優起用よりはよくなったともいえますね。

本作は童話パロディ作品ですが、前作は『赤ずきん』の物語をベースに、
まるでミステリーのように脚色していたのが面白かったのですが、
本作では『ヘンゼルとグレーテル』や『ジャックと豆の木』『3匹のこぶた』など、
前作以上に童話を取り入れてはいるのですが、基本的にはキャラを拝借するだけで、
前作のように童話そのものを脚色した物語ではなくなってしまっています。
まるで大ヒット童話パロディ『シュレック フォーエバー』の二番煎じのような印象になっています。
また童話だけでなく、『羊たちの沈黙』『エントラップメント』『スター・ウォーズ』
『ミッション:インポッシブル』といった、有名映画のパロディも散見できますが、
それも『シュレック』シリーズの持ち味のひとつだったりするので、
なおさら二番煎じ感が漂うというか、パクリのような気すらしてしまいます。
もはや『シュレック』のパロディではないかと思えるほど傾向が似ているですが、
クオリティは似ても似つかないほど低く…。
まぁCGIアニメの雄であるドリームワークス作品と比べるのは酷というものですが、
それにしたって5年前のCGIアニメかと思えるような映像技術で作られており、
当時粗製濫造されたものの中でも、映像は最低レベルではないかと思います。
デジタル3Dでも公開されたようですが、そちらの出来も酷かったようです。

物語をハッピーエンドにするための組織「HEA」で働く赤ずきんたちだが、
赤ずきんがシスター養成道場「頭巾シスターズ」での修行ために不在の間に、
お菓子の家の悪い魔女ベルーシュカがヘンゼルとグレーテルを誘拐する事件が発生。
救出に向かったパケットおばあちゃんも悪い魔女に捕まってしまう。
一方「頭巾シスターズ」では、門外不出のスーパートリュフのレシピが盗まれ大騒ぎに。
その犯人も悪い魔女で、赤ずきんはおばあちゃんたち救出とレシピ奪還のため、
HEAの同僚のオオカミとリスのトゥイッチーと共に、悪い魔女を捜索する、という話です。
赤ずきんの少女やオオカミが登場するだけで、童話の「赤ずきん」とは全く関係ないです。
前作を観ていなければ、赤ずきんとオオカミが仲間という設定に戸惑うかもしれませんが、
別に前作を知らなくても、それほど大きな支障はないです。
なにしろ本作の監督すらも、本作を捕るまで前作は観たことがなかったそうです。
なんでも前作の監督は、本作のメガホンを持ちたくなかったそうで、
急きょ新人監督に任されたのでしょう。
(ただし前作の監督はトゥイッチーの声優として続投しています。)
前作の悪役であるウサギのボインゴや、木こりのカークなども登場しますが、
ほんの顔見せ程度の出演です。

スーパートリュフは、食べた者に絶大な力を与えるお菓子ですが、
それを作るのに必要な秘密の材料をおばあちゃんが知っていたために、
彼女は悪い魔女から誘拐されたのです。
つまり端からおばあちゃんの誘拐が目的だったわけで、
実はヘンゼルとグレーテルの誘拐は狂言であり、なんと本当の首謀者は彼らだったのです。
スーパートリュフを食べ、巨大化して街を破壊し始めた兄妹を止めるため、
赤ずきんたちHEAは兄妹と戦います。
赤ずきんはすぐ挑発に乗ってしまうため、シスター試験で何度も落第していたのですが、
この兄妹との最後の戦いでも、やはり挑発に乗ってしまい、お菓子奪還を失敗します。
なんだかこの冒険で彼女が全然成長してなかったことにガッカリしました。
秘密の材料にも気付けるほどの、立派なシスターになったと思ったのに…。
お菓子奪還には失敗したものの、オオカミが兄妹を騙して、召し捕ることに成功します。
スーパートリュフを食べると、体力とスピードの他に、
知力も誰にも負けなくなるはずなのに、簡単に騙されるなんて…。
クライマックスの展開が雑というか下手というか、全く盛り上がりません。

と、散々扱き下ろしましたが、全く楽しめなかったかというとそんなこともなく、
歌うヤギのヤペスがとばっちりに遭う天丼など、笑えるギャグもそこそこありました。
秘密の材料が意外に普通なものだったのも、思わず吹きました。
あと映像的にはチープなのですが、西欧風なキャラクターデザインは、
素朴でダサカワイくて、ボク好みでした。
キャラに魅力はあるんだから、安易にブームに乗らずにちゃんと作れば、
ワインスタイン(製作会社)のドル箱シリーズにもなれた可能性があるのに、
本作がこれほど壮絶にコケては、もう続編製作は不可能でしょう。
それどころかワインスタインは自社アニメ製作のからも撤退するんじゃないかな?
ボクはCGIアニメ映画が大好きなので、粗製濫造の状況も喜ばしくないけど、
作り手が少なくなっていくのはもっと困ります。

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