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トースト 幸せになるためのレシピ

最近マクドナルドの「100円マック」に仲間入りした「チキンクリスプ」が、
ちょっとビックリするほど不味くて愕然としました。
もちろん好き嫌いはあるでしょうが、マクドのチキン系バーガー史上最悪だと思います。
前にあった「マックチキン」も、それほど美味しいわけでもなかったけど、
「チキンクリスプ」に比べたらかなりマシでした。
なんだか「ジューシーチキンフィレオ」とか「ビッグチキン」とか、
値段が高めな新商品のチキン系バーガーを売りたいがために、
安い方の「チキンクリスプ」をわざと不味くしてるんじゃないかとさえ思えます。
まぁ「ジューシーチキンフィレオ」はそこそこの味でしたが、
300円くらいの価格でこの程度の味ならば、ケンタのサンドの方がいいかも…。
というか、マクドってなんであんなに微妙な味の商品ばかりなのに、
いつまでも日本最大の外食チェーンでいられるのか不思議です。
でも時間を潰すには便利な店で、週一くらいは利用しちゃうんですよね。

ということで、今日は不味い料理と美味しい料理が人生を変えた物語の感想です。

トースト 幸せになるためのレシピ

2012年5月25日DVDリリース。
イギリスの有名なシェフ兼フード・ライターの実話を基にしたテレビ映画。

食卓に缶詰とトーストを出す料理下手な母親のもとで育ち、逆に料理に興味を持つようになったナイジェル。母親が他界した後、父親は新しく家政婦を雇い、ナイジェルは彼女の作るレモン・パイに衝撃を受ける。やがて2人はライバルとなり、料理で父親の愛情を勝ち取ろうとするのだが…。(公式サイトより)



本作はイギリスのテレビ局BBCが製作したテレビ映画ですが、
第61回ベルリン国際映画祭の余興で上映された後、劇場上映もされたようです。
映画祭でのけっこう評判がよかったんですかね?
まぁフレディ・ハイモア主演だし、ヘレナ・ボトム=カーターも出演していたりと、
キャストも豪華なので、劇場上映しないと勿体ないです。
とはいえ、本作はイギリスの料理研究家の少年時代の実話が基なのですが、
主に9歳と16歳の頃が描かれており、ハイモアが演じるのは16歳の方だけ。
時間にして30分程度と、全体の1/3にも満たない時間しか主演しておらず、
ほとんど9歳の主人公を演じた子役が主演みたいなものです。
なんだか勿体ない気がしますが、一世風靡する子役だったハイモアも、
子役を卒業したら並の俳優扱いになってしまったってことかな。
まぁ本作の彼も、本作の子役も、なかなか好演していたので作品としてはよかったですが。
ちなみにヘレナ・ボトム=カーターの方は、存在感のあるさすがの演技で、
英国放送組合賞の最優秀女優賞の候補になったらしいです。

本作ではイギリスの料理研究家ナイジェル・スレーターの自伝が原作ですが、
日本の料理研究家だって今話題の女性料理研究家・園山真希絵くらいしか知らないのに、
イギリスの料理研究家なんて知っているはずもありません。
普通だと自伝の映画化は、自伝の主のことを多少でも知ってないと、
それほど面白くないものなのですが、本作は違いました。
少年時代のナイジェルの家庭環境は、およそ料理に目覚めそうなものではなく、
そんな子がなぜ有名な料理研究家になったのか、その過程はなかなか興味深かったです。

ナイジェルの母親は尋常ではなく料理が下手で、食事は毎日缶詰でした。
しかしその缶詰を湯煎するだけでも失敗し、そんな時はトーストだけです。
父がいつもイライラしているのも、そんな偏った食事のせいです。
だけどナイジェルは、料理は下手でも優しい母親が大好きです。
しかし母親は、彼が9歳の時に持病の気管支喘息を悪化させ、亡くなります。
あまりにも早い死ですが、たかだか喘息でポックリ逝くなんて、
その偏食をもう少し何とかすれば、もっと長生きできた気がします。

母親の死後、父親は掃除婦のポッター(ヘレナ・ボトム=カーター)夫人を雇いますが、
ハイヒールとミニスカで掃除する彼女に、父親は執心するようになります。
彼女は見た目は下品なほど派手だけど、家事の腕はかなりのもので、特に料理は超一流。
父親の好物レモンメレンゲパイで、父親の胃袋をガッチリ押さえ、
ついには一緒に住むようになってしまいます。
当然大好きな母親を亡くしたばかりのナイジェルにとっては面白くない状況で…。
彼は父親の目を覚まさせるために、ポッター夫人に対抗すべく、
学校の選択科目で家庭科を取り、料理の勉強をはじめるのです。
これが彼が料理に目覚めるキッカケになったわけですが、
料理が好きだとか自発的な理由ではなく、対抗心からというのがユニークです。
彼にとっては決して望ましい環境でのキッカケではありませんでしたが、
そんな彼が後々有名な料理研究家になるんだから、人生何が功を奏するかわかりませんね。

ナイジェルも小さいころから偏った食事ばかりだったし、牛乳も飲めないほど偏食で、
普通なら味音痴になってもおかしくなさそうな生い立ちなのに、
なぜか料理の腕はメキメキ上達し、父親からも褒めてもらえるようになります。
父親も亡くなった妻の不味い料理を文句も言わずに食べていたので、
かなりの悪食だと思ってましたが、ちゃんと味はわかるみたいですね。
そんな対抗心ムキダシのナイジェルに、ポッター夫人も戦々恐々で、
彼女の料理もどんどんエスカレートしていきます。(特に量が。)
そんな料理対決の犠牲になったのは、それを食べさせられる父親で、
みるみるメタボになり、生活習慣病が原因でポックリ…。
料理が下手なために偏った食事になるのも不幸ですが、
美味しすぎるからって食べすぎるというのも問題ですね。
ナイジェルは両親とも食生活が原因で亡くしたようなもので、
ある意味、その反省から料理研究家になるのも必然だったかもしれません。

両親を失った彼は、継母となっていたポッター夫人とは縁を切り、家を出て、
ロンドンで料理人として働きはじめ、二度と彼女には会わなかったそうです。
彼の父親は工場の経営者で、フリーメイソンのメンバーでもある特権階級で、
かなりの遺産もあっただろうに、それを大嫌いな継母にくれてやるなんて…。
継母もナイジェルが家を出るのを必死で止めようとしていましたが、
そんな義理の息子と暮らすよりも、出て行かれてよかったと思ってるんじゃないかな?
掃除婦から金持ちの未亡人になったわけだし、してやったりでしょう。

なかなか面白い作品でしたが、どうにも解せないのが、
ラスト10分ほどでナイジェルが急にゲイをカミングアウトしたことです。
しかも本作の本筋とは全然関係ない形で…。
まぁ思い返せば、9歳の頃の庭師とのエピソードとか、ゲイを思わせる展開もありました。
女子学生しかとらない家庭科を選択したのも、実はポッター夫人への対抗心ではなく、
彼の乙女心がそうさせたのかもしれません。
でも自伝の主がゲイなのかもしれないけど、本作にそれを盛り込む必要があったのか…?
それによって作品のポピラリティがかなり損なわれた気がします。
性的な描写はないものの、ゲイ映画には違いないので、人に勧め難いし…。

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