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アーサーとふたつの世界の決戦

この前、今後のDVDのリリース予定をチェックしていたら、
『最低で最高のサリー』というロマコメを見つけたのですが、
この作品の主演がなんとフレディ・ハイモアでビックリしました。
『チャーリーとチョコレート工場』の主演の子役が、
暫らく見ないうちにロマコメ映画に出るほど成長するなんてね。
それもそのはず、彼ももう20歳だそうです。
そういえば一時はダコタ・ファニングと交際しているなんて話もありましたよね。
「他人の子の成長は早い」って言うけど、ホントにその通りだと思いました。

ということで、今日はフレディ・ハイモアの主演映画の感想です。
本作ではまだ中学生くらいに見えるけど、逆算すると撮影当時は16歳くらいかな?

アーサーとふたつの世界の決戦

2012年5月3日レンタル開始。
リュック・ベッソン監督によるファンタジーアドベンチャー三部作の最終章。

体の大きな狂信者たちから軍兵を募り、宇宙を乗っ取ろうとするマルタザール。アーサーと仲間たちにマルタザールの息子も加わり、最後の戦いが始まる。 (キネマ旬報社データベースより)



本作はリュック・ベッソン原作のファンタジー小説を、
CGIアニメと実写を構成して映像化した「アーサー三部作」の最終章(三作目)です。
前作(二作目)『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』と同時に撮影されており、
前作とは全く切れ目のない連続した物語となっています。
公開間隔も前作と前々作(一作目)の間には3年もあったのに対し、
本作は前作の公開から1年も待たずに公開され……

…るはずだったのですが、実際は劇場公開されることはなく、
しかも前作公開から2年以上たって、漸くDVDリリースされました。
2010年に公開された前作の本編上映後の続編予告では、
たしかに2011年に公開されると明示されていたのに、約束違反も甚だしいです。
特に前作は続編とニコイチであるため、完全に尻切れトンボで終わっており、
作品としての体裁を成していませんでした。
でもすぐに続編が公開されるからということを信じて承服しましたが、
待てど暮らせど公開はされず、結局2年も経ってビデオスルーですよ。
これはもう約束違反なんてカワイイものではなく、立派な詐欺です。
前作の映画鑑賞料は騙し取ったも同然です。
ただ、去年東京で開催された第19回フランス映画祭で、本作が一度だけ上映されたそうで、
「2011年内に劇場で上映した」と言い張られると、あまり強く責めることもできません。

はっきり言って本作は、ビデオスルーになるのも納得してしまうほどチープな内容なので、
本当はそんなに劇場公開を望んでいたわけではないです。
でも結局ビデオスルーになるなら、もっと早くリリースしてほしかったです。
前作が完結しないまま2年間も放置されるなんて、精神衛生上よくないし、
待ちに待ってこの内容では、不満も増大するというものです。
アメリカでは去年の春に二作目と三作目をセットでリリースされたそうです。
イギリスでは二作目と三作目と編集して1本の映画にまとめて劇場公開されたそうです。
本作の内容の薄さを鑑みれば、イギリス方式が妥当だと思いますが、
どちらの方式でも、二作目と三作目がバラバラでは価値を認めないってことでしょう。
ボクも本当はこんな不誠実な映画は、もうどうでもいいと思ってたんだけど、
本作を見ないことには、前作の鑑賞料がマジでドブに捨てたも同然になるので、
とりあえず本作を見ておくことにしたまでです。
その結果、さらに時間とレンタル料金を無駄にしただけのような作品でしたが…。

もちろん上記のゴタゴタは日本の配給会社の責任です。
リュック・ベッソン監督は(ちょっとズレてるけど)親日家だし、
彼の作品には素晴らしいものも多く、ボクも好きな監督のひとりです。
そんな素晴らしい大御所監督の彼が、監督業を引退を明言し、
最後の監督作として制作を始めたのが、この「アーサー三部作」です。
それほど自信があった作品なのだろうと思いますが、それがこんな出来なんて、
素晴らしい監督だと思っていたけど、彼の評価はひとまず保留した方がよさそう…。

たしかに原作小説執筆当時や映画化企画当時としては、
CGIアニメーションと実写のハイブリッド映画は珍しかったです。
(本格的に増えたのは『アルビン』以降だと思います。)
一作目はほとんどCGIアニメパートで、二作目はCGIアニメパートと実写パートが半々、
三作目ではCGIアニメと実写が完全に融合するという趣向も面白いと思います。
でも現在となってはCGIアニメと実写の融合なんて普通で、
しかもかなり高い技術レベルで行われています。
なのに本作はCGIアニメ技術が三部作を通してほとんど進歩していません。
特に同時期に連続して制作された二作目と三作目の進歩は全くありません。
ハイブリッドなアイディアを売りにして三部作構想を見切り発車したものの、
三部作完結する前にそのアイディアが一般的なものになってしまい、
残ったのは拙い技術で制作されたというだけの普通の映画だったってところでしょう。

技術的に多少難があっても、脚本などの出来がよければ面白くもなりますが、
本作はストーリーも子ども騙しで全くつまらないもので…。
特に「大きくなる薬」とか「小さくなる薬」とか、そんなものがあって、
けっこう簡単に手に入るなら、前作までの物語はなんだったのかと呆れてしまいます。
しかもそれを祖父が持っているなら、前作で巨大化した魔王マルタザールだって、
簡単に対処できてしまうはずです。
ご都合主義にもほどがあるほどの酷い都合主義で、もう何でもありです。
ギャグの滑り倒しており、マルタザールの整形の件もかなり酷いですが、
スター・ウォーズのネタの今更感は半端なく、悪寒が走りました。

なぜここまで酷くなったのかですが、たぶん監督が投げやりに作っているからでしょう。
自信満々で制作して公開した一作目が、予想を裏切る低い評価を受けたものの、
引退作を明言したため後には引けず、とりあえず二作目、三作目をまとめて撮って、
一応完結させて、一定の面目は保とうとしたのではないかと。
その間にも監督作『アデル』を撮って、「アーサー三部作」での引退を有耶無耶にし、
これからも平然と監督業を続けていくんだろうと思います。
彼の次回監督作は、ミャンマーの非暴力民主化運動の指導者アウンサンスチーの
実録ドラマ映画『The Lady ひき裂かれた愛』だそうで、
なんだか妙に彼らしくない真面目くさった作品だと感じるけど、
もしかすると「アーサー三部作」の失敗の禊(みそぎ)のつもりかも。
いくら有耶無耶にしようとしても、本作が駄作である事実は消えないので、
暫らくは彼の監督作には期待できないと思います。
プロデューサーで頑張ってほしいです。

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