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ザ・ウォード 監禁病棟

先週末は、なんとなく自粛ムードを感じたので、映画に行くのもやめました。
週末に映画に行かなかったのは久しぶりな気がします。

そろそろ今年公開される主だった映画のラインナップは決まってきましたが、
観たい映画を勘定してみると150本以上になりました。
去年はそういうのをほぼ全部観てしまい、結局180本観賞したのですが、
今年は遊興費節約のために、何とか120本くらいに抑えたいと考えているので、
150本から泣く泣く本数を削る作業になります。

今までは映画が公開から半年あまりでDVD化してしまうことが嫌だったけど、
観たい映画が観に行けない立場になってみると、
たった半年もすれば廉価なレンタルで観賞できるというのはありがたいかも、
…と思えるようになってきました。
(今公開中のほとんどの映画は、焦らずとも年内にはレンタル開始です。)
だから劇場で観る映画は、大スクリーンで観たいかどうかがポイントですね。
そこを重視すると、日本映画はほとんど劇場で観る必要ないと感じます。
特にテレビ局製作の作品は1年で地上波放映されるし…。

ということで、今日は去年泣く泣く劇場に観に行くのを見送った映画の感想です。
この作品の場合は、節約とか本数を絞るためではありませんでしたが…。

ザ・ウォード 監禁病棟

2011年9月17日日本公開。2012年3月2日DVDリリース。
ジョン・カーペンター監督によるサイコホラー。

1959年、身に覚えのない放火の罪で精神病棟に送られた20歳のクリステン(アンバー・ハード)は、初日の夜から人の気配を感じ不安を覚える。そこでは同年代の少女ばかりが隔離されていた。自分が狂人だとは認めないクリステンだったが、彼女がやったとされる放火を目撃したことと自分の名前以外、一切の記憶を失っていることに気付き……。(シネマトゥデイより)



ボクが映画選びで一番参考にしている映画雑誌『Cut』の、
恒例の「誰も観てない映画」特集で、去年、本作が紹介されており、
「10年後は多分クラシック」と評されていました。
さらに『ハロウィン』などで知られるホラーの巨匠ジョン・カーペンター監督の、
約10年ぶりとなる最新作で、これはとりあえず観ておくべきだろうと思い、
日本公開を待っていたのですが、なんと関西では、天六ユウラク座のみの公開で…。
いわゆる二番館である天六ユウラク座でのみ封切られるとは、
どれだけ注目度が低いのかと愕然としました。

とはいえ劇場公開されるだけマシなのかもしれませんが、
ボクは天六ユウラク座には怖くて入れないんですよね…。
(地下でポルノ映画を上映してるし、古くて小汚い劇場なので…。)
だから本作は楽しみにしてたけど、DVDリリースを待つことにしました。
で、日本公開から半年後、ようやくDVDリリースとなったのですが、
レンタル店に行くと、かなりの本数を入荷しており、しかもほとんど貸出中。
そんなに人気があるのなら、二番館じゃなくてシネコンでも上映してほしかったです。

貸出中だったりで、なかなか借りにくい状況でしたが、
運よく2回目の来店で借りることに成功し、いざ観賞してみたのですが、
この内容では悲惨なくらいの小規模公開されたのも理解できる気がしました。
面白くないわけではないけど、とにかく古臭い時代錯誤なストーリーで、
時代錯誤な映画館である天六ユウラク座にピッタリな作品です。
この印象を例えるなら『スクリーム4』を観たときに近いかな?
あれも『エルム街の悪夢』などのホラーの巨匠ウェス・クレイブン監督による
11年ぶりのシリーズ最新作でしたが、やはり古臭く、時代錯誤を感じました。
両監督ともかなりのご高齢ですが、正直、今のホラー映画の潮流には乗れないのでしょう。
ホラーは特に流行り廃りの激しいジャンルですし。
雑誌『Cut』の「10年後は多分クラシック」という評価も、時代錯誤に対する皮肉ですね。

本作は精神病院を舞台にしたサイコ・スリラーですが、
精神を病んだ人物が主人公のスリラーは、十中八九「自分オチ」です。
本作では精神病院に収監された少女クリステン(アンバー・ハード)がヒロインなので、
「自分オチ」であることは想像に難くないです。
ジョン・カーペンター監督が一世を風靡してた頃なら「自分オチ」も斬新かもしれないが、
今となってはやりつくされた感すらありますからね。
もし「自分オチ」を採用するならば、『シャッター アイランド』のように、
せめて主人公が精神病かどうかは曖昧なストーリーにしておくべきですが、
本作はクリステンの奇行から始まるので、彼女が精神病なのは確実で、
同時に「自分オチ」であることも確定的です。
(ここで言う「自分オチ」とは、いわゆる「妄想オチ」のことです。)

クリステンが収監された監禁病棟には、彼女の他にも少女が数名収監されていますが、
少女たちは次々と失踪してしまい、クリステンも身の危険を感じます。
医者や看護士の態度が不審なので、少女たちが何か実験的な治療に使われているのでは?
とか、病院側の陰謀を思わせる展開ですが、同時にアリスと呼ばれる少女の悪霊が現れ、
収監されている少女たちを襲っていることも描かれます。
この少女の連続失踪が、病院の陰謀のせいなのか悪霊のせいなのか、
観客にどっちだとミスリードさせたいのか、いまいちわかりません。
ミスリードへの誘導が露骨なわりに中途半端で、正直かなり下手くそ。
これでは「自分オチ」だと決めてかからなくても、誰もミスリードさせられません。

陰謀や悪霊アリスがクリステンの精神疾患による妄想による産物なのは予想できるけど、
どこまでがクリステンの妄想なのかが、ひとつのポイントです。
オチはやはり妄想オチだったのですが、その妄想の範囲は予想よりも大きく、
ちょっとだけ意外性のあるオチだと思ったかな。
実は収監されていた少女は全員、多重人格のある少女の別人格というオチです。
多重人格障害の少女の主人格はアリスで、
アリスは主人格が力を持つことを恐れた別人格たちに一度殺されてしまいますが、
悪霊となって別人格たちを殺し始めるという物語です。
つまり多重人格障害の少女にとっては、ヒロインのクリステンたちは精神病の元凶で、
邪悪な存在だと思われたアリスが少女たちを殺すことで、
精神病が回復に向かっていくという、善悪が逆転する興味深いラストです。
発想としては面白いので、撮り方次第ではもっと面白い作品になった気がしますが、
如何せん時代遅れな演出のせいで、いまいちパッとしない作品になり、惜しいです。
救いは収監されている別人格の少女たちが、なかなか魅力的だったことくらいかな?
その点ではガールズ・サイコ映画の『エンジェル ウォーズ』より良かったです。

さて、今年はジョン・カーペンター監督の代表作のひとつ『遊星からの物体X』の
プリクエルとなる『遊星からの物体X ビギニング(仮題)』が公開予定です。
全米では去年公開され、初登場3位とまずまずのヒット作ですが、
日本では夏公開になるだろうということだけで、続報があまりなく、
ホントに公開されるのか少し心配です。
まぁ公開されても天六ユウラク座だけとかだと、嬉しくないけど…。

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