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恋愛だけじゃダメかしら?

今日はクリスマス・イブですね。
せっかく今年は振り替え休日になる、いい日程だったけど、
カレンダー通りに働いていないボクは普通に出勤日でした。
大晦日まで休みはもらえないみたいです。
今は独身だし恋人もいないので別にいいですけど、
なんだか今日みたいな日に、一人で出歩くのは寂しい気持ちになるので、
帰宅後もこうして一人でブログを更新して過ごしています。
今日にでも観に行きたかった映画もあるのですが、明日以降に延期です。

ということで、今日はイブイブに観た映画の感想です。
こんな日に一人でロマンス映画の感想を書くというのも、ちょっと寂しいですが…。

恋愛だけじゃダメかしら?

2012年12月15日日本公開。
キャメロン・ディアスとジェニファー・ロペス共演のロマコメ。

テレビのダイエット番組で人気のジュールズ(キャメロン・ディアス)は、ダンス選手権の優勝とともに妊娠が判明。一方、フリーカメラマンのホリー(ジェニファー・ロペス)は妊娠しづらい体質のため養子をもらうことを考え始める。ショップオーナーのウェンディ(エリザベス・バンクス)は、計画を立てて子作りに励んだことで、ついに2年越しの妊娠の夢がかなうのだった。(シネマトゥデイより)



全世界3500万部のベストセラー本『すべてがわかる妊娠と出産の本』が原案の本作。
この原作本は小説ではなく、妊婦の不安を解消するアドバイスなどが書かれた実用書です。
ボクは妊婦でもパートナーでもないので、その本を読む機会はありませんでしたが、
きっといろんな妊婦のエピソードを扱った内容なのでしょう。
そのためか、アンサンブル・キャストで、いろんなカップルが登場する本作は、
妊娠という共通のテーマを持ちながらも、個々のエピソードが独立しすぎで、
一本の作品としては少々まとまりに欠ける気がしました。
概ね5組のカップルの話が並行して描かれていますが、
ころころザッピングされるので、はじめの内はどの展開がどのエピソードで、
誰と誰がカップルなのか、ちょっとわかりにくい印象を受けました。
カップルが5組もいるから個々のエピソードが薄く、
妊娠・出産という鉄板な物語にもかかわらず、感動するに至りませんでした。
カップルは3組くらいに絞って、妊娠の苦労や不安など、
妊婦の環境や気持ちをじっくり描いた方がよかったのかも。

まぁ感動は諦めて、単なるロマコメとして観れば、それなりに笑える作品ですが、
コメディにする上で人物設定が極端になってしまっていて、
原作が実用書だとは思えないリアリティを欠く内容になっています。
原作は妊娠マニュアルというか、妊婦のバイブルとして大ベストセラーになりましたが、
その映像化である本作は、妊娠マニュアルといえるほどの実用性はなくなってしまって、
これではあまり評価されなくても当然かも。
でも単なるロマコメにしたことで、客の間口は広がり、そこそこヒットはしたようです。
今のところ妊娠とは無縁のボクでさえ観に行こうと思ったくらいですからね。

キャストもキャメロン・ディアス、ジェニファー・ロペスなど豪華共演ですが、
エピソードの独立性が強いため、共演といえるほどのものでもないのも残念。
もしかしたらこの二人は、一瞬も同じシーンには映ってなかったかも?
というか、他の4組のカップルはいわゆる市井の人たちだったのに、
キャメロン・ディアス演じるジュールズと、そのパートナーのエヴァンは、
テレビで活躍するセレブというか著名人カップルで、他の4組とは住む世界が違い、
他の主要登場人物との絡みが極端に少ないんですよね。
まさか原作本に「セレブの妊娠について」なんて項はないだろうし、
そんな極端な人物設定にする必要はなかったのではと思います。
彼女だけでなく、他のヒロインたちも一部を除き関係性が薄すぎ、
群像劇としてはウェルメイドだとは言えず、これなら短編を4~5本同時上映した方が、
ザッピングでゴチャゴチャしないだけマシだったかも。
せめてラストだけでもヒロイン5人が同じ場所に居合わせるような展開があれば…。
別にパートナーの男が5人集まるのでもいいけど…。

その5組のカップルによる、4エピソードそれぞれの感想です。

はじめは件のキャメロン・ディアス演じるジュールズと、エヴァンのカップル。
ジュールズはフィットネス・トレーナーで、自身の看板番組『涙のダイエット』が大人気。
彼女は『セレブとダンス』というリアリティ番組に出演し、
その番組でダンサーのエヴァンと3ヶ月一緒に生活を始め、彼の子を妊娠します。
人気出演者カップルの妊娠で、世間からも注目を浴びますが、
2人は出産や育児のことで意見が対立しがちです。
このカップルはパートナーとの関係がテーマでしょうね。
なにしろ出会って3カ月で妊娠したので、相手のことなんてまだそれほど知らず、
妊娠してから性格の不一致が次々わかってしまうパターンです。
母ジュールズは子どもの体を傷つけたくないと割礼を嫌がりますが、
ユダヤ人である父エヴァンは伝統として割礼させようとします。
ボクはジュールズの考えの方が理解できますが、宗教が絡むので厄介ですね。
結局割礼したのかどうかは描かれませんでしたが、子は鎹で産まれてしまえば円満です。
それにしても番組での共同生活中に子作りしちゃうなんて無茶苦茶です。
男女がひとつ屋根の下なら、そんな気持ちにもなるだろうけど、せめて避妊しろと。
それに妊娠が発覚したのに、子どもが生まれるまで結婚もしないなんて、
日本ではちょっと考えにくい関係ですよね。
特に有名人は社会的責任が強いので、そのあたりはシッカリするべき。
オリラジのナントカさんみたいなことでは困ります。

続いてはエリザベス・バンクス演じるウェンディと、夫ゲイリーの夫婦。
本作はこのエピソードに最も時間が割かれていた気がします。
ウェンディはベビー用品店「バストチョイス」のオーナーで、赤ちゃんの専門家ですが、
彼女自身は不妊が長く続き、夫と二年の努力の末、漸く身籠ることができました。
しかし高齢出産の彼女は日常生活の制限や体調管理など妊娠中なかなか大変で、
仕事で訪れた「キッズ博」では、妊娠することの素晴らしさを講演するはずが、
つい「妊娠は最悪だ」と本音を漏らしてしまいます。
妊娠中の苦労を描いたという意味では、原作本の内容を最も表しているエピソードかな?
出産時も大変で、破水した状態で病院まで行き、麻酔や帝王切開で子は無事生まれるも、
母体は出血多量で死にかけるという波乱の出産劇です。
一方、このエピソードのもう1組のカップル、ブルックリン・デッカー演じるスカイラーは
20代なためか双子を妊娠したにも関わらず妊娠中の体調で全く苦しむことはなく、
赤ちゃんもくしゃみと同時にスルッと出産してしまいます。
やっぱり女性は若いうちに出産するのが楽でいいのかなと思いますね。
でも彼女の旦那はウェンディの義理の父で、60歳くらいのオッサンです。
ボクももうアラサーですが、結婚の予定なんて全くなく、ちょっと焦りますが、
子作りに関してはもう少し猶予がありそうです。
女性でもジュールズはウェンディより年上だったけど、妊娠中もバリバリ仕事してたし、
出産も特に苦労してないから、高齢だから大変ってことでもないのかも?

一番年下なヒロインは、アナ・ケンドリック演じるロージーです。
彼女は高校時代の同級生マルコと、軽い気持ちで一夜を共にして妊娠してしまいます。
だから避妊くらいしとけって話ですが、原作本にはそんな注意も書いてないのかな?
産むつもりのロージーに、マルコも責任を取って結婚する覚悟を決めるも、
ある日突然、彼女は流産してしまいます。
そのことが原因で2人の関係もギクシャクし始めますが、ロマコメなのに展開が重いです。
まぁ妊娠の心構えをテーマにするなら、流産の話題は避けて通れないものかな。
でも若くて経済的にも不安定なカップルだから、流産して良かったってことはないけど、
安易に出産しちゃったら後が大変そうですよね。
日本でも格差の拡大や若年層の貧困化で、結婚や出産するだけの経済力がある若者が減り、
ますます晩婚化・少子化が進んでますが、こうなってくると出来婚も必要悪なのかも?
ちなみにロージーはスカイラーと従姉妹であることが最後の最後に明かされます。
全く邂逅しなかった登場人物に無理やり関係を持たせようとする意図が見え見えですね。

最後に妊娠がテーマの本作で異色のエピソードが、
ジェニファー・ロペス演じるホリーと、夫アレックスの夫婦です。
なにしろホリーは他のヒロインとは違って妊娠はせず、養子を取るのです。
妊娠をテーマにするなら、不妊というのもまた避けて通れない話題かな。
彼女ら夫婦はエチオピアの赤ちゃんを養子にする審査を受け合格しますが、
いざ養子が決まると、夫アレックスが怖じ気づきます。
ホリーはそんな夫をパパ友の集まる育メングループに参加させ、
彼はパパ友から育児参加の心構えを教えてもらうのです。
お腹を痛めるわけでもない男にしてみれば、養子でも実子でも、
父親になる大変さには大して差はなく、ボクら男からすると最も興味深いエピソードです。
原作本も妊婦だけでなく、パートナーにも読んでもらうようになってるそうです。
(パパ友たちは個性的なメンバーばかりで面白かったです。)
アメリカはハリウッド・セレブの養子ブームがあったりしましたが、
アメリカの富裕層がアフリカやアジアから安易に養子を取るのは問題だと思います。
不妊で悩む里親が自分たちのために養子を取るのはもちろん悪くないが、
養子があるから安易に孤児が増える気もするし、韓国のような養子輸出国もあり、
無責任な親の増長させている気がします。
なるべく国内での養子縁組をするとか、異人種間では禁止するとかするべきでは?
ホリーの夫妻も黒人の赤ちゃんを養子にしましたが、その子が成長して、
親が自分とは違って白人だとわかったら、ショックを受けたりしないかな?
ボクがほぼ単一民族国家の人間だから、ついそんなことを考えてしまうだけなのかな?

こうして感想を書いてみると、軽いロマコメだと思ったけど、
けっこう考えさせられる社会派な内容を含んでいる作品だった気も…。
「恋愛だけじゃダメかしら?」という邦題は、本作の内容にそぐわないような気がします。
社会派な内容も含むのにロマコメ丸出しだからではなく、
上手く言えないけど、基本的に恋愛について語られている物語ではないからです。
少なくとも作中に「恋愛だけじゃダメかしら?」なんて思っているヒロインはいません。
原作本の邦題をそのまま流用するのは変だけど、もっとマトモな邦題は思いつかないのか。
例えば先週末公開のフランス映画『理想の出産』みたいな。

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