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やなせたかしシアター

なんだか少年漫画って、キャラ多すぎませんか?
特に『週刊少年ジャンプ』の漫画はキャラが多すぎる気がします。
ボクは漫画は漫画喫茶でまとめて読むので、同じ本を読み返したりしないのですが、
一度読んだだけでは覚えられないほどキャラが出てくる漫画が多くて、
間が空いてから続きを読み始めると、全然わからなくなることがよくあります。
『ナルト』『銀魂』『ブリーチ』『こち亀』なんかも、一時は読んでいたのですが、
キャラを覚えきれず途中で読むのを諦めてしまいました。
購読している『ワンピース』でさえ、もう覚えるのは諦めています。
覚える必要のないゲストキャラはいくら登場してもいいけど、
レギュラーキャラ、準レギュラーが多すぎるのは読み難いです。
ファンなら覚えられるでしょうが、読者の敷居を上げてるだけだと思います。
『ドラえもん』みたいに、レギュラーキャラは5人くらいが理想です。

というわけで、今日は世界一キャラが多いアニメシリーズの短編を含む、
オムニバス作品の感想です。

やなせたかしシアター
やなせたかしシアター

2012年12月1日公開。
やなせたかしの絵本をアニメ映画化した短編3本。

本作は『それゆけ!アンパンマン』の作者やなせたかしの絵本を原作とする、
3本の短編アニメで構成されたオムニバス映画です。
ボクはテレビアニメの『それゆけ!アンパンマン』は何話か見た記憶がある程度ですが、
子どもの頃になぜかウチに原作絵本『あんぱんまん』があったのを覚えています。
別に好きでも嫌いでもなかったですが、今年の夏ごろ劇場版が公開された時に、
作者のやなせが「アンパンマンは世界一のキャラクター」、
「キャラデザも作詞も全てやってるオレは世界一面白い作者」、
「ディズニーなんか甘いんだよ」みたいな妄言を連発していて、
「なんだこの自意識過剰なクソジジイは?」と感じたのを覚えています。
同時期に公開されたディズニー映画『メリダとおそろしの森』にも
ダブルスコア以上で興収負けてるくせに、ディズニーの何が甘いというのか?
そもそも『アンパンマン』が人気はアニメのスタッフの努力でも支えられているのに、
自分ひとりの力だと思っているのも、ジジイ特有の勘違いの甚しい傲慢な考え方です。
それ以降は老害認定したので、彼の名を冠した本作も観る気はありませんでしたが、
上映時間も短めで、大人の当日料金が1200円と鑑賞しやすい値段設定だったため、
次の映画までの時間潰しとして鑑賞することにしました。
今は年間にどれだけ映画を観られるか、記録に挑戦しているのもあるし…。
とりあえず、3本の短編のそれぞれの感想です。

アンパンマンが生まれた日

ある嵐の日。ジャムおじさんとバタコは嵐で小麦粉を買いに行くことができず、パンを待つ人のためにたった一つでも作ろうと残った材料で心を込めてパンを作っていた。すると、奇跡が起きる。流星群がパン工場の煙突を通り、何とかまどのアンパンを直撃。かまどの中から飛び出てきたのは、まだ赤ん坊のアンパンマンだった。(シネマトゥデイより)



ボクは『それゆけ!アンパンマン』のレギュラー放送は全く見ていないので、
普通の劇場版だとキャラとか全然わからなかったと思いますが、
これはプリクエル的なアンパンマンの誕生譚なので、その点は大丈夫でした。
というよりも、特にストーリーがあるわけでもなく、ミュージカルチックな演出で、
テレビアニメのプロモーション映像のような感じです。
アンパンマンが生まれた時に、何か感動のドラマでもあったのかと思いましたが、
唐突に生まれて、普通に成長しただけでした。
でもアンパンマンが成長していたっていうのはちょっと意外だったかも。
生まれた時から今の姿だと思っていたので、はじめは赤ちゃんだったのは予想外。
赤ちゃんのくせに開口一番「ぼくアンパンマンでちゅ」と自己紹介したのは笑いました。
そこからジャムおじさんに育てられたのですが、その過程で人助けに目覚めます。
意外にもアンパンマンは生まれながらの正義のヒーローじゃなかったんですね。
アンパンマンと同時にバイキンマンも生まれたようですが、
バイキンマンは暗い山岳地帯で生まれ、アンパンマンのように愛情に触れることもなく、
ひとりで大きくなりますが、なんだか悪者だけど寂しい生い立ちで同情してしまいます。
そんなバイキンマンを、カレーパンマンなど仲間と一緒にやっつけるアンパンマンって、
ちょっと酷いやつなんじゃないかと思えました。
ラストでアンパンマンは砂漠を彷徨っているあるウサギを助けるのですが、
このウサギのモデルは原作者のやなせたかしで、自意識過剰なだけあって、
ホントに出たがり原作者だなと呆れました。

ハルのふえ

宙返りと草笛が得意なタヌキのハルは人間の赤ちゃんを拾い、人間の母親に化けて、赤ちゃんをパルと名付け大事に育てていた。そんなある日、有名な音楽家がパルの笛の才能を見抜く。都会で音楽を学ぶことになったパルを見送った後、ハルは人間の姿のまま森で暮らしていたが、ある出来事によって突然姿を消してしまう。そして、フルートの演奏家になったパルが森に帰ると、考えてもみなかった奇跡が起き……。(シネマトゥデイより)



3本の短編の中では時間も一番長く、48分もあるのでもはや中編で、
このオムニバス作品のメイン的なエピソードです。
やなせたかしは『アンパンマン』だけの人かと思っていましたが、
本作の原作のように他にもいろんな絵本を描いているみたいですね。
森に住むタヌキのハルが捨てられていた人間の赤ちゃんパルを拾って育てるという、
絵本らしいファンタジックな展開ではじまるのですが、
成長したパルが音楽家になるため都会へ行き、音楽の修行をしたり、
コンクールでライバルと戦うという、途中から少年漫画のような展開になります。
やなせたかしの描く人間キャラはジャムおじさんとバタ子さんくらいしか知らないので、
主人公のパルや、ライバルのミロ・ザマーなどの人間キャラは新鮮でした。
特にヒロインのマリーが意外にも可愛らしいデザインでよかったです。

でもこのストーリーはどうにも納得できません。
子ども向け、いや幼児向け作品なので、細かいことを突っ込んでも仕方ないけど、
なんだか作者の傲慢さを感じる不愉快な内容だったように思えます。
人間の赤ちゃんパルを拾ったタヌキのハルは、人間の母親に化けてパルを育てます。
ハルから草笛を教わったパルは、偉大な音楽家チョコパンにスカウトされ弟子入りし、
ハルを森に残して都会でフルートの修行をすることになります。
音楽コンクールに出場することになったパルですが、スランプに陥ってしまい、
それを見かねた友達のネズミが森に住むハルを都会に連れてきますが、
ハルは自分がタヌキだとバレれば息子パルに迷惑がかかると姿を消してしまいます。
パルはコンクールも優勝するも、母が行方不明になったことに落ち込みますが、
その数年後、立派なフルート奏者になったある日、たまたまハルと再会します。
なぜ急にいなくなったのか問い詰めるパルに、ハルは自分がタヌキだと明かすのですが、
彼女は長年人間の姿でいたため、タヌキには戻れなくなっており、
本当の人間になれて、めでたしめでたし。

…という話ですが、いやいや、全然めでたくないですよ。
まるでタヌキは蔑まれる動物で、人間が高尚な存在であるかのような展開です。
タヌキだろうと人間だろうと、パルにとっては唯一の母親に変わりはないはず。
もしハルがタヌキだとわかったら、パルは幻滅したでしょうか?
実母だと思っていた人が実は義理の母で、しかも人間じゃなかったとわかっても、
変わらぬ愛情を持ち続けてこそ、深い家族愛が描けているといえると思います。
ハルもパルを音楽家に預ける時に、「タヌキの子どもでは可哀想。」と言いますが、
タヌキのくせにタヌキを蔑むなんて、どんだけ自虐的なんだと。
人間至上主義とでも言うべき人間の傲慢さ、
いや、作者の傲慢さがよく反映された物語だと思いました。

ロボくんとことり

ことりが故郷のオアシスへと向かっていると、砂漠に倒れているロボットを発見。のどの渇きでフラフラのことりに、ロボットは自分の体の下にある水を飲ませる。元気になったことりは、オアシスを作る仕事の途中で体の中に砂が入ったために倒れたロボットの砂を取ってあげることに。そしてロボットは、ことりをオアシスに送るため一緒に砂漠を旅することにする。(シネマトゥデイより)



砂漠に泉を作るため、何百年もひとりで穴を掘り続けるロボットが、
一羽の小鳥と出会いにより、心がないので感じないはずの寂しさを克服するという話で、
なんとなく『天空の城ラピュタ』の空中庭園を管理するロボット兵を思い出しました。
教科書にも採用されたという絵本が原作の物語ですが、
国語にしては幼稚すぎる内容だと思ったら、3年生の道徳の教科書らしいです。
ここからどんな道徳的な教訓を得られるのかはちょっとわかりませんでしたが、
無償の奉仕精神でも育まれるのかな?
このオムニバスの中では、一番面白かったような気がします。
しかし、いくら幼児向けとはいえ、映像のチープさが尋常ではないです。
フルCGで描かれているのですが、もともと4年前に作られたものを再利用しているので、
日本のCGIアニメ聡明期だった当時では、この程度の映像でも十分だったのかな?
まぁそのプリミティブな感じが、作者の幼稚な画風にマッチしているとも思えます。

で、オムニバスの最後にアンパンマンが登場して、
来年公開予定の劇場版最新作の告知をして、エンドロールが流れて終わりです。
普通、次回作の告知はエンドロールの後にあるものなんですけどね。
というか、このオムニバスは「ハルのふえ」がメインではなく、
『それゆけ!アンパンマン』の視聴者をターゲットに作られたもので、
「アンパンマンの生まれた日」がメインで、残りの2本がオマケだったんですね。
来年は『それゆけ!アンパンマン』の25周年で、メモリアルな劇場版になりそうですが、
まず観に行くことはないかな。

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