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ボディ・ハント

今年最も輝いた男性を表彰する「GQ Men of the Year 2012」を織田裕二が受賞したそうな。
う~ん…、織田裕二って今年そんなに活躍しましたっけ?
ボクの記憶では『踊る大捜査線 THE FINAL』で主演したことしか思い当たりませんが、
その程度で選ばれるなら、もっと映画で活躍した日本人俳優なんて沢山いると思います。
例えば『踊る』以上にヒットした『BRAVE HEARTS 海猿』の主演・伊藤英明なんて、
公開中の『悪の教典』でも主演してるから、かなり活躍してると思うし、
主演作の数で言えば、堺雅人とか阿部寛とか今年3本も主演してるし、
出演した本数で言えば山田孝之とか香川照之とか主演作含め6~7本も出演していて、
めちゃめちゃ活躍していた印象があります。
たかが主演作1本の織田裕二が今年最も輝いた男性だなんて、チャンチャラおかしいです。
個人的にはハリウッド超大作を含む5本に出演した浅野忠信が妥当だと思います。
まぁイチ雑誌が勝手に選んだだけの賞だから別にいいんだけど…。

ということで、今日は一般投票によって決まるピープルズ・チョイス・アワードで、
今年の映画部門の女優賞にノミネートされた女優の主演作の感想です。
同賞には他にもスカーレット・ヨハンソンやエマ・ストーンがノミネートされてますが、
本作のジェニファー・ローレンスが受賞する確率は低くない気がします。

ボディ・ハント

2012年11月17日日本公開。
注目の若手女優ジェニファー・ローレンス主演のサスペンススリラー。

高校生のエリッサ(ジェニファー・ローレンス)は、両親の離婚で母親(エリザベス・シュー)と暮らすことになる。二人は住み慣れたシカゴを離れ、森に囲まれた郊外の一軒家に引っ越して来る。破格の家賃は4年前に隣家で猟奇殺人が起きたからだが、その家には事件後一人残されたライアン(マックス・シエリオット)が暮らしており……。(シネマトゥデイより)



現在、テレビスポットもガンガン流され、日本でも注目度が高そうな映画である
名優クリント・イーストウッドの俳優復帰作『人生の特等席』ですが、
その作品の全米ランキングは、意外にも初登場3位でした。
その時、大方の予想を裏切り『人生の特等席』よりも上位デビューしたのが、
ジェイク・ギレンホール主演の『エンド・オブ・ウォッチ』と、本作でした。
その2作は100万ドルの差もない大接戦で、結局本作は破れましたが、
別にスターが出演しているわけでもないのに、この手のホラーにしては大健闘でした。
いわくつきの家(の近所)に引っ越してきた親子が恐ろしい目に遭うという、
ホラー映画のお決まりの展開で、批評家のウケはイマイチだったみたいですが、
若い子向けの作品で、そのターゲット層には好評だったみたいです。
ボクはそれほど若いわけでもありませんが、本作はなかなか面白かったかな。
確かにお決まりの展開ではあるものの、結構意外な展開だったようにも感じました。
ちょっと矛盾した言い回しですが、どう説明すればいいのか、
あるお決まりの展開から、違うパターンのお決まりの展開に予想外に移行する感じで、
当初想像していた内容とは全然違う展開になったことが、とても意外で楽しめました。

高校生エリッサは、両親が離婚したため、母親と二人で田舎の一軒家に引っ越します。
格安物件だったのですが、それは家の外が州立公園の森というド田舎だからなだけでなく、
4年前に隣の家で娘が両親を惨殺して失踪する事件があったワケアリ物件だからです。
事件現場である隣の家には、今も一家の息子のライアンが住んでいるのですが、
町の人は両親が惨殺された現場に住むライアンを変人扱いしていますが、
そんな事故物件があると近隣の不動産価値も下がるので、そこを更地にしたいと考え、
家に住み続けているライアンを疎ましく思っています。
しかしライアンは本当は変人などではない普通の優しい大学生です。
事件で家族を失うという心の傷を抱えながら孤独に生きる彼に、
エリッサは惹かれ、二人は次第に親しくなっていきます。
しかし彼女の母親も二人の交際には大反対で、彼らに二人きりで会うことを禁止します。
自分の家である事件現場に住み続けているというだけで、町の人から村八分にされ、
やっと普通に接してくれる女の子エリッサに出会えたと思ったら、
彼女の母親からも冷たい態度を取られ、ライアンの気の毒な境遇には同情しました。

しかし、ライアンは完全に普通というわけではなく、ある重大な秘密がありました。
それは家の地下室に、失踪したはずの妹キャリー・アンを匿っていたのです。
匿うというか、監禁して世話をしていました。
妹キャリー・アンは幼い頃、兄ライアンとブランコ遊びの最中に転落して頭を打ち、
目を覚ますと別人のようなサイコパスに変わってしまったとのこと。
ライアンはそのことに自責の念を感じており、妹を隠して守ると同時に、
妹が逃げて他人を殺傷しないように、地下室に監禁しているのです。
危険なサイコパスを匿っているなんて、かなり異常なこととは思いましたが、
それも彼の悲しい家族愛による行動でもあり、やはり気の毒なことには変わりありません。

でもキャリー・アンは、ライアンの隙を付いて地下室から脱走し、
包丁を持って森の中に逃げてしまうのです。
きっとジェイソン・ボーヒーズやマイケル・マイヤーズのように、
サイコキラーであるキャリー・アンが、エリッサの同級生を次々と惨殺していくような、
ティーン向け殺人鬼ものホラーの展開になるんだろうなと思いました。
しかし意外なことに、彼女は兄ライアンにあっさり捕まってしまい、
あろうことかそのまま彼に絞め殺されてしまうのです。
ライアンも妹を殺すつもりはなく、暴れる彼女を勢い余って殺してしまったようなので、
その時は悲しい事故のように思えました。
ですが、悲観にくれる彼は妹の死体を始末した後、あるダイナーのウェイトレスを拉致し、
妹の代わりに地下室に閉じ込めたのです。
そこで漸くボクも気がつきました、彼は町の人が言う通り普通の青年なんかではないと…。
妹キャリー・アンがサイコパスなのではなく、ライアンこそがサイコパスであり、
今まで妹だと思っていた少女も、実は彼の餌食になった被害者なのだと…。
ライアンは手頃な少女を拉致して、死んだ妹の身代わりにしている精神病質者でした。
なるほど、だから「ボディ・ハント(身体狩り)」なんて邦題が付けられていたんですね。
…って、ボクは鈍いから上手くミスリードさせられていたものの、
こんな邦題はネタバレも甚だしいですよ。

本物の妹キャリー・アンは、実はブランコ転落時に死んでおり、
娘を溺愛する両親は息子ライアンに無理やり女装させ、娘の代わりにしてしまいます。
そんな虐待を強いられ続けたライアンは、精神に異常をきたして、両親を殺してしまい、
それが4年前のキャリー・アンによる両親殺人事件の真相だったわけです。
4年前の事件の真相は、最後の最後に明かされるのですが、これも予想外のオチでした。
しかし鑑賞後に思い返せば、その真相に近付ける伏線やヒントはそこそこ用意されていて、
なかなか巧妙にできたプロットだったと思います。
しかしそう感じれるのは、ボクがまんまとミスリードに引っ掛かり、
主人公エリッサに同調してライアンが善い人だと思い込んでしまったからで、
町の人やエリッサの母親と同様に、端からライアンを怪しいと踏んでしまうと、
もう何の伏線も活きることはなく、お決まりの展開のホラー映画と感じるかも。
基本的に穿った見方をしがちな批評家の評価が低いのもそのためなのかも?

エリッサは男一人暮らしのはずのライアンの家でタンポンが捨てられていることに気付き、
不審に思って家捜しすると地下室を見つけ、そこで拘束された少女を発見します。
そこにやってきたライアンは、その少女は妹キャリー・アンだと弁解しますが、
さらにカラーコンタクトが捨てられているのを発見し、彼女が妹ではないと確信します。
秘密がバレてしまったライアンは、次はエリッサを妹の代わりにしようと襲いかかり…。
このあたりの徐々に秘密がバレていく演出もなかなか上手いと思いました。
当初は気の毒な青年だと思っていた優しげなライアンが、
こんなにも恐ろしいサイコパスに変貌したことにも驚きです。
切れかけの懐中電灯のシーンも、ちょっとしたPOVモキュメンタリーのようで、
なかなかドキドキする演出で面白かったと思います。
主演のジェニファー・ローレンスも『ハンガー・ゲーム』の時より魅力的でした。
きっと彼女はポスト・クリステン・スチュワートになるんでしょうね。

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