ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

莫逆家族

昨日、「第5回キングオブコント」が放送されたらしいですね。
ボクはお笑いの賞レースが大好だったので、大きな賞レースは欠かさず見たし、
数年前まではウチのブログでも賞レースがあるたびに感想を書いたりしていたのですが、
昨日の「キングオブコント」については開催されていたことすらも知らず…。
最近はお笑い番組も見なくなったし、お笑いへの関心が薄くなったのは間違いないけど、
まさかそんな大きな賞レースまで見逃すまでになるとは自分でも驚きです。
しかも見逃したのに残念な気にもならず、ニュースで結果だけ知って満足しました。
これほどまでに関心が低下したのは、吉本興業の凋落が原因だと思います。
ボクは関西人なので、小さいころから吉本の笑いに接してきたし、
そんな吉本が牽引する関西のお笑いは日本一面白いと本気で思ってました。
しかし、最近の吉本(特に関西芸人)で話題になることって、
不祥事やスキャンダルの話ばかりで、なんだか誇れなくなってきて…。
笑いに関しても、最近東京に進出した大阪吉本芸人の不甲斐なさにはガッカリです。
「キングオブコント」の覇者もソニー・ミュージック所属だそうですが、
ファイナリスト8組の中でも吉本はたった2組(大阪吉本は1組)で…。
今年が創立100周年らしいですが、騒いでいるのは本人だけで、全然盛り上がってないしね。

ということで、今日は吉本芸人が主演の映画の感想です。

莫逆家族

2012年9月8日公開。
累計発行部数2550万部を突破する田中宏の人気ヤンキー漫画を熊切和嘉監督が実写映画化。

関東一の暴走族のトップだった火野鉄(徳井義実)は、今では反抗期の息子・周平(林遣都)に見下される無惨な中年になっていた。ある日、ある暴行事件をきっかけにかつての仲間たちが集結。鉄の心の内側では現在を憂うとともに、昔の熱い思いがよみがえってくる。そんな中、暴行事件の裏に、暴走族時代のうらみを募らせてきた五十嵐(村上淳)の存在があることを知り……。(シネマトゥデイより)



原作漫画は読んだこともなく、人気漫画らしいけどその存在も知りませんでした。
お笑い芸人が主演だし、正直全く期待できないので、観るつもりもなかったけど、
知人と映画に行くことになって、本作を観ることになりました。
別に本作を決め打ちで観に行ったわけではないですが、
他の目ぼしい作品はボクがすでに鑑賞済みだったので…。
という経緯なので、本作についてはチュートリアル徳井義実の主演作ということくらいしか
予備知識がないまま観に行ったのですが、そのせいでちょっと恥ずかしい目に…。
カウンターでチケットを買う時に「バクゲキカゾク2枚」と言ってしまい、
従業員さんに「バクギャクファミリアで宜しいですか?」と聞き返され…。
「家族」の読み方については特殊なので仕方ないとして、
「莫逆(ばくげき)の友」って言葉があるから「莫逆」は「バクゲキ」と読むはずだけど、
「バクギャク」とも読めることは知りませんでした。
恥をかかされたってほどのことでもないけど、そこはスルーしてほしかったです。
というか、そもそも「莫逆家族」は「バクギャクファミリア」でも間違いで、
正確には「バクギャクファミーリア」だし。(それにちょっと噛んでたし。)

それはそうと、かなり前にチュート徳井が急に金髪でテレビに出だして、
「なんだかチャラくなって、せっかくの男前が台無しだな」なんて思いましたが、
どうやら映画の役作りで髪を染めたらしいという話は聞いていました。
それが本作だったわけですが、彼が金髪だったのは去年のはじめ頃だったので、
それから1年半以上も経った今頃公開されるなんて、ずいぶん間が空いてますね。
調べてみると、徳井が金髪にしたのは去年の1月で、
本作は当初の予定だと去年の11月に公開するつもりだったようです。
その後、今年2月に延期され、さらに延びて今月やっと公開されたみたいです。
徳井が金髪になった時はそれなりに話題にもなったので、
去年のうちに公開しておいた方がタイミング的にもよかったように思いますが、
今頃公開されても、ちょっと今更って感じがしますよね。
特に本作はいつ頃撮影されたのかすぐわかるわけだから、
2年弱前に撮られたものだと思うと、なんだか映像に新鮮味を感じられなくなります。

…などと、作品の内容とはあまり関係の無い話で行数を稼いでいますが、
本作は何も見るべきところがない作品で、ロクな感想も思い浮かびません。
簡単に論ずれば凡庸なヤンキー映画の中年版って感じで、
何の勝算があってこんな映画を作ったのか不明です。
たしか3年前くらいにヤンキー映画のちょっとしたブームがあったので、
その波に乗ろうと企画が立ちあがったのだと思いますが、時期を逸しすぎた感は否めず…。
芸人である徳井が主演に抜擢されたのも、彼の人気にあやかろうって目論みでしょうが、
彼の人気もすでに安定期に入っており、当時ほどの集客力も見込めず…。
むしろ阿部サダヲ、大森南朋、北村一輝、倍賞美津子など、
脇をやたらガッチリ固めているために、そんな実力派俳優を押しのけて、
なぜ芸人が主演を張っているのかに違和感を覚えます。

コメディならまだしも、シリアスな物語だし、徳井のキャラも全く活きてません。
(東京弁を喋っているところも、気取った感じで寒いです。)
特に演技が下手だとも思わなかったけど、主演として何か魅せるものがあるわけでもなく、
徳井である必然性は全くなかったです。
芸人の中ではイケメンと持て囃され、ボクもその通りだと思いますが、
俳優の中に入ると、やっぱり玉山鉄二とか林遣都の方がイケメンだし、
笑いも封印された上に、イケメンであることも埋没してしまった彼は、
何の個性も感じられない平凡な俳優でしかないです。
そもそも林遣都演じる息子がいる役柄を、ただでさえ実年齢よりかなり若く見える
30代半ばの徳井にやらせるのは無理があり、完全なミスキャストだと思いました。
芸人特有の貫禄のなさで、大森南朋や阿部サダヲと同世代にも全く見えません。

はじめは徳井演じる鉄と、林遣都演じる周平が父子ということもわからなかったけど、
原作読んでないためか、序盤は登場人物の人間関係が全くわかりませんでした。
ある女の子のレイプ事件をキッカケに、徹は「家族」という仲間内で構成された
コミニティを作るわけですが、そのメンバーがはじめから一気に登場するため、
他の関係者もあわせて、はじめから覚えるべき登場人物の数が十人ではききません。
もう敵か味方かもわからず、物語そっちのけで人間関係の把握に必死になります。
なにしろ、レイプされた女の子の素性すらなかなか掴めないんだから、
これで物語に入れと言われても無理というものです。
話も見えないまま、暴走族時代の回想シーンに突入するもんだから尚更ややこしいです。
映画化のための脚本が下手というか、原作未読者が観る可能性を考えてないのでしょう。

中盤くらいになると人間関係も把握できますが、
「莫逆家族」なんていうくらいだから、それこそ莫逆の友の集まりかと思いきや、
元暴走族仲間とその家族たちという予想外に希薄な関係で拍子抜けです。
時間的な制限もあるでしょうが、仲間内での友情についてはあまり描けておらず、
主人公・鉄が「家族のために」とひとりで敵の元に乗り込んで行っても、
家族の絆が描けてないので、いまいち説得力を感じないんですよね。
どちらかといえば、コミニティとしての家族よりも、
鉄の実の家族である息子・周平との関係がメインとなっており、
結局は父子の絆を描いただけの、ありきたりな話になってしまっている気がします。
なので、せっかく必死で把握したコミニティの人間関係も、特に役には立ちませんでした。

挿入歌のセンスもゼロで、特にクライマックに突入する時の
遠藤ミチロウの「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました。」は、
完全に雰囲気をぶち壊す脈絡のない曲で、失笑ものです。
曲自体はどうということはないけど、完全に使いどころを間違っています。
ただ単に監督が好きな曲ってだけで無理やり捻じ込んだのでしょうね。
なにひとつ褒められる個所が見当たらない、退屈な映画でした。
一緒に観た知人には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/762-87e1e83b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad