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闇金ウシジマくん

街金の武富士が、テレビCMを再開するらしいです。
10年ほど前の盗聴事件や過払い金請求などによる影響で数年前に経営破たんし、
それ以来CMは流していなかったらしいのですが、10月から再開するそうです。
金を転がして儲ける金貸しは褒められたものではないけど必要悪だと思いますが、
どうしてもお金が必要な人が金貸しに借りに行ってしまうのは仕方ないとしても、
金貸しの方から積極的に借金をしてもらうためにCMを流すべきではないです。
まぁこのご時世、「借金してください」なんて露骨なCMを流す街金はないけど、
そのせいか全く意味のわからないCMになっているものもありますね。
特にアコムのCMなんて、タモリが世界の「アコム」という名称の企業等を紹介するだけで、
自社の業務については(テロップでしか)触れてませんし…。
それにしても、タモさんが街金のCMなんて、何年経っても違和感がありますよね。
やっぱりタレントとしてのイメージダウンは避けられないし…。
逆に過払い請求のCMばかり流す弁護士事務所も、貧困ビジネスみたいで印象悪いです。

ということで、今日は金貸しの物語の感想です。
街金ではなく闇金ですが、テレビCMを流さない分だけ街金より不愉快じゃないかも?

闇金ウシジマくん

2012年8月25日公開。
真鍋昌平の同名人気漫画を、山田孝之主演で実写化したドラマの劇場版。

ギャンブルにハマった母親の借金を背負い、カウカウ・ファイナンスを営む丑嶋(山田孝之)の容赦ない取り立てに追われる未來(大島優子)。出会いカフェで働くようになった彼女は、簡単に稼げるのならば体を売ってもいいと考えるように。一方、イケメンダンサーを集めたイベントを企画し、彼ら目当てに集まる女性たちから金を巻き上げる純(林遣都)は、丑嶋によって資金調達の道を閉ざされたことを恨んで復讐(ふくしゅう)を決意する。(シネマトゥデイより)



本作は青年漫画誌『ビッグコミックスピリッツ』で連載されている漫画を実写化した
TBS系の連続テレビドラマの劇場版ですが、ボクはドラマは見てません。
主演の山田孝之はかなり好きな俳優なので、ドラマも気にはなってましたが、
ドラマを見る習慣がなく、まさか劇場版化されるとは思ってなかったのでスルーしました。
ドラマを見てないので、ドラマの続編的劇場版である本作についても観るか迷いましたが、
本作の主演級の2人、山田孝之と林遣都が出演した映画『荒川アンダー・ザ・ブリッジ』が
先月レンタル開始され、それを見てみると面白かったため、本作も観ようと決めました。
たしか『荒川~』もテレビドラマの劇場版だったはずですが、
最近はテレビドラマの視聴率が悪いせいか、劇場版もドラマファンだけでは成り立たず、
ドラマを見ていない一見客でも楽しめるようにしているみたいですね。
本作もごく一部を除けば、ドラマ未見者でも全く支障がないように制作されていて、
ボクでも問題なく楽しむことができました。(ちなみに原作漫画も未読です。)

金貸しが主人公の漫画が原作の作品なので、
『ミナミの帝王』や『ナニワ金融道』のようなものかと思いましたが、
金融関係の法律が絡んでくることもないし、そんな金融もの人情劇というよりは、
クライム・アクション映画に近い印象を受けました。
他の金融作品に比べると、リアリティはかなり薄めですが、
そのぶっ飛んだ展開はなかなか斬新に思えました。
特に主人公の闇金カウカウファイナンス社長・丑嶋のキャラは強烈で、
ステレオタイプの闇金のように脅しで債務者を追い込むだけではなく、
実際に暴力的な手段で取り立てるのは痛快です。
彼には人情すらないようで、金が回収できないなら債務者を殺すことも厭いません。
ある意味『ミナミの帝王』の萬田とは正反対のタイプですね。
丑嶋は表情も一切変えず、クールで不気味な印象を受けますが、
山田孝之のファンとしては、表情が無く、演技が単調に思えたのは残念だったかな?
彼は顔芸的な演技も得意なコメディ俳優だと思っているので…。

このシリーズ自体がオムニバス的な作品であるため、
今回のエピソードの実質的な主人公は、林遣都演じる純です。
純はイベントサークル「BUMPS」の代表を務めるチャラ男で、
東京でのし上がるために、BUMPSが主催するイベントの成功を目指し奮闘します。
しかし請求されたイベントのハコ代が払えないので、
丑嶋の闇金からつまんでしまい…、という話です。
丑嶋のカウカウファイナンスはトゴ(十日で五割)という超法外な金利を取る闇金です。
そこで金を借りた純ですが、彼は返済する気なんて毛頭なく、
警察に「闇金に恐喝されている」と被害届を出して、借金を踏み倒し、
あわよくば示談金をせしめようと考えます。
ボクも学生時代に金融の勉強をしていたので考えたこともあるのですが、
闇金から金を借りるというのは、けっこう上手い方法です。
出資法では年利109.5%を超える契約は完全に無効となり、元本の返済義務もなくなります。
丑嶋は利息は確実に取りに来るので、単利になると思いますが、
それでもトゴだと年利1825%になり、もちろん契約は無効で、上手くやれば大儲けです。
でももともと違法である闇金にそんな道理は通用せず、ましてや相手が丑嶋となれば…。

純は知り合いと5人で被害届を提出し、計画通り丑嶋は警察に連行されます。
拘留された丑嶋は出資法違反で銀行口座が差し押さえられるのを恐れ、
被害届を取り下げさせるため弁護士を雇うのですが、
結局社員を使って純以外の4人を脅して取り下げさせるんですよね。
あれでは弁護士を300万円も出して雇った意味があまりないです。
純には口止め料250万円を払うことで、被害届を取り下げさせ、丑嶋は釈放されます。
警察としては恐喝罪で引っ張って、闇金として出資法違反で別件逮捕したかったのですが、
恐喝罪の被害届が取り下げられたので、ミスミス釈放するしかなかったけど、
そんな回りくどいことしなくても、丑嶋が闇金だなんてことはすぐわかりそうですよね。
豚塚とかいう地方の暴走族のリーダーでも知ってるくらいの既成事実なのに、
本作の警察は無能すぎます。

もちろん丑嶋がハメられっぱなしで終わるはずはなく、すぐに純に追い込みをかけます。
元は10万円しか借りてなかったのに、迷惑料などを含め1000万円ちかく請求されます。
しかし純には丑嶋以外にももうひとつ脅威が迫っており、
肉蝮と称する凶悪犯罪者からも脅迫を受けているのです。
純のイベントサークルBUMPSにはゴレンジャイと呼ばれるイケメン大学生5人組がいて、
そのひとりナオヤが肉蝮に誘拐され、純に100万円の身代金が要求されます。
純はゴレンジャイがイベントの集客の要だと考えているので、その要求に応じますが、
ナオヤはイベントの女性客を強姦する最低な男で、いない方がBUMPSのためですよね。
それを300万円のハコ代が払えず困っている時に100万円も払って助けるなんて不自然です。
しかも監禁中に肉蝮から拷問を受けていたナオヤは、結局BUMPSを脱退したようで、
イベント当日のゴレンジャイには新メンバーが加わってたし、助け損というか、
ゴレンジャイはそんなに簡単に代わりが利く程度だったのかと…。
そもそも大学生の素人ダンスのステージが、なぜ集客できるのか納得できません。

身代金を受け取り、ナオヤを解放した後も、肉蝮は純に付きまとい、
今度は家族の身の安全と引き換えに、また100万円を要求します。
不思議なのは丑嶋に対しては恐喝罪で被害届を出しながらも、
肉蝮に対しては警察に一切相談せず、彼の言いなりになっている純です。
肉蝮は完全にサイコパスなので、一応理性のある丑嶋よりも危険人物で、
警察も丑嶋を追うよりも肉蝮を何とかするべきです。
(無能だから存在も気付いてないのか?)
外見も性格も異常な肉蝮の脅威で、丑嶋の存在感が薄れてしまっている気がするのは、
作品の主題としてはどうなんだろうと思いましたが、漫画的で面白いキャラでした。
丑嶋と肉蝮は純を巡って鉢合わせになり、死闘を繰り広げるのですが、
包丁で襲ってくる肉蝮に、丑嶋は車で撥ねるという方法で撃退します。
双方かなり異常ですが、丑嶋の方がちょっと上をいってましたね。

結局丑嶋の手に落ちた純は、樹海に連れて行かれ、木に縛り付けられます。
そこでケータイで約1000万円の負債の利子を肩代わりしてくれる人を見つけられれば、
純は解放してもらえますが、見つけられなければ放置されます。
純は利子を払ってくれそうな人をケータイのアドレスの中から3人だけ選べるのですが、
まず始めに選んだのが美人局をしている友達で、次がゴレンジャイです。
結局本人とは繋がりませんでしたが、もし繋がっても払っては貰えなかったでしょう。
アドレスに3000件も登録されていることを自慢していた割には、ロクな人脈がないですね。
ボクのケータイの登録件数はかなり少なく、100件にも満たないですが、
それでも1~2人は助けてくれそうな人を思い当たりますが、
知り合いの数と親交の深さってのはやっぱり反比例するんじゃないかな?
そういえばカラテカ入江が友達が5000人いるとかで一時期注目されてたけど、
そんなのは友達とは言えないし、5000人の人脈があってもあの程度のポジションです。
結局肩代わりしてくれる人は見つからず、彼は本当に樹海に放置されるのですが、
なんだかんだで純は本作の実質的主人公だし、丑嶋もヤバイ奴だとは思ってたけど、
本当に人が死ぬのも厭わないとは思ってなかったので、かなり衝撃的な結末でした。
でも1000万円の借金をトゴで背負うくらいなら、死んだ方が楽かもね。

なかなか面白い作品でしたが、2時間を超える上映時間は少々長すぎます。
元従業員の絡むシーンはドラマを見ている人しかわからないので、
作品単体としては邪魔だったし、カットしてもよかったんじゃないかな?
でもそれ以上に時間を食う割にあまり意味のない、
AKB48大島優子演じる未來のエピソードは、全て端折っても問題なかったかも。
純のエピソードが本筋なので、彼女自身全然出てこない時間帯もあるくらいだし、
出てきても本筋とはあまり絡まないし…。
金に困った未來が、客とお茶するだけで1時間3000円~5000円稼げるという
「出会いカフェ」でバイトを始めるというエピソードで、
もっと稼ぐために身体を売るまでにエスカレートするかという内容ですが、
大島優子はキスシーンをするだけで大騒ぎになる現役アイドルだけに、
過激な展開に発展しないことは想像に難くなく、現にその通りで、意外性が全くないです。
端役の子はポロリとかもある映画だけに、この役柄にアイドル起用するのはダメでしょ。
というか、AKBなんて女優として起用して成功した試しは一度もないでしょ。
でも未來のエピソードの最後に、チョイ役ですが市原隼人が登場したのは、
予想外だったし、山田孝之と同じくらい好きな俳優なので嬉しかったかな。

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