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ラ・ワン RA ONE

このところいろいろあって、ゆっくりしたペースで更新していましたが、
まだ感想記事にしていない鑑賞済みの映画が溜まってきたため、
来週から暫らくの間はほぼ毎日更新します。
それに伴って執筆の時間短縮の努力をしてみようと思っています。
作品にもよるんですが、書きたいことが多かったり、書きにくい作品だと、
執筆にその作品の上映時間よりも長い時間がかかることもあるので、
それではほぼ毎日更新することなんてできないので…。
方法としては記事を短めに抑えるようにしようと思っています。
ウチの記事はボク自身の覚書でもあるため、なるべく詳細も書こうとしてしまって、
ほとんどプロットを書いているだけみたいな記事も多かったのですが、
もっと要点を絞って、ちゃんと感想になるように努力します。

ということで、今日はそれを試すのに持って来いの映画の感想です。
なにしろ上映時間が2時間36分もあるので、短くし甲斐があります。

ラ・ワン RA ONE
Ra One

2012年8月4日日本公開。
ボリウッド・スター、シャー・ルク・カーンが主演したSFアクション大作。

デジタル世界のデータを実際に物質化できる技術がイギリスのバロン社で開発されたころ、同じ会社のシェカル(シャー・ルク・カーン)たちは「Ra.One」という名のゲームを作り上げる。完成披露パーティーの日、シェカルの息子、プラティクは"ルシファー"の名でログインしたが、途中でゲームをやめて帰宅してしまう。するとゲームのキャラクター、ラ・ワンがルシファーを抹殺しようと、現実世界に現われ……。(シネマトゥデイより)



インドで歴代3位という空前の大ヒットを記録した本作。
世界各国でも上映され好評を得たようで、漸く日本でも公開になりました。
でもやはり公開規模はかなり小さく、ほとんどミニシアターでの上映のためか、
本来は3D映画なのに、日本では2D版のみの上映となったようです。
ボクは3Dは苦手だけど、3Dのボリウッド映画なんて珍しいので、少し見てみたかったかな。
ボリウッド映画らしく2時間半を超える長尺の作品ですが、
それをノーカットで公開してくれたという意気込みは買うけど、
3Dを意識して作られているものが2D版のみでしか上映されないなら、
本当の意味でのノーカットとは言えないような気もします。
まぁ2時間以上の作品を3Dで観るのは疲れるし、3Dを選べたとしても2Dで観たでしょうが…。

インド映画を観たのは今年2本目、もともとインド映画には興味がなかったのですが、
5月にたまたま観た『ロボット』がとても面白く、インド映画の認識が変わりました。
しかも本作には『ロボット』の主演を務めたインドの大御所ラジニカーントが、
『ロボット』の時の役柄(チッティ)のまま出演しているということもあり、
本作も『ロボット』のスピンオフ的な感覚で観たいと思い、鑑賞を決めました。
カメオ出演だろうとは思いながらも、ラジニカーントの出演シーンは予想外に短く、
しかも本当に顔見せ程度で、ちょっと物足りなかったかな。
それにラジニカーント本人役なのか『ロボット』のチッティ役なのか曖昧な感じで…。
まぁ短いシーンだったけどアクセントとしては楽しめたかな?

同じインドのSF超大作ということで、どうしても『ロボット』と比較してしまいますが、
正直なところ本作の方がショボいと思います。
製作費もインド映画としては最高レベルですが、それでも『ロボット』ほどではなく、
VFXの規模はどうしても劣るが、それ以上にVFXの演出がイマイチで、
『ロボット』の時のような斬新なアクションシーンを拝むことができません。
それどころか人と車のカーチェイスとか、電車を使ったアクションシーンとか、
『ロボット』の展開と被る部分も多く、どうにも既視感を覚えてしまいます。
もしかしたら本作の方が洗練されているのかもしれませんが、どうしても後発は不利です。
役者にしても、本作の主演のシャー・ルク・カーンはインドの国民的スターらしいけど、
やはりインド映画のアイコン的存在であるラジニカーントとは格が違います。
インドで歴代3位の本作ですが、歴代1位は『ロボット』であり、話題性も負けており、
結局後発なのに、製作費、役者、話題性と全て下回っているため、
ショボく感じてしまうのは仕方ないかも…。
(唯一3Dということだけは新機軸だったのに、日本公開ではそれすら封印され…。)
ショボいだけならまだしも、劣化版だと思えてしまうのは問題です。
とはいえ『ロボット』がかなりの快作なので、多少劣化しても十分に面白いのですが。

アメコミヒーロー映画『アベンジャーズ』が世界的超絶ヒットを記録しましたが、
そんな昨今のヒーロー映画ブームがインドにも波及し、
ボリウッド版ヒーロー映画として誕生したのが本作で、
監督たちもかなりヒーロー映画の勉強をして撮影に挑んだようです。
主に主人公のG-ONEや敵役のRA-ONEのビジュアル面で、
アメコミヒーローやアメコミヴィランの影響がかなり見て取れますね。
ただ全体的には『ターミネーター2』に『マトリックス』を足したような印象ですね。
RA-ONEは(予算節約のためか)どんな人間にも化けることが出来ますが、
この性能が『ターミネーター2』の敵であるT-1000にそっくりで、
彼はある少年の命を狙って襲ってくるのですが、その少年を守るG-ONEが
言わばアーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800でしょう。
敵よりも性能が劣るという点も似ているし、疑似父子関係なのもそっくり。
そう考えると、その少年の母親もサラ・コナーに近い気がしますね。
極めつけはラストの別れのシーンまでも『ターミネーター2』に似ちゃってますよね。
『マトリックス』の方は、主にアクションシーンの演出の部分ですが、
バーチャルな世界観でも影響を感じるかな?
むしろ世界観は『トロン・レガシー』かもしれませんが、
『トロン・レガシー』のVFXを手掛けたスタッフが本作も監修しているそうです。
パクリとか2番煎じとまでは言いませんが、やはり全体的に既視感が強い物語です。

それでも面白いと思えるのは『ターミネーター2』や『トロン・レガシー』等にない要素、
ボリウッド映画の専売特許であるダンスと歌によるところが大きいです。
はっきり言ってダンスなどがなければ、非常に退屈に思えたかもしれませんが、
いざダンスシーンが始まると、否応なく気分を盛り上げられます。
ロンドンでのロックチューン「クリミナル」は、クールなダンスナンバーで
UKなんかのミュージックビデオのような感じで単純にカッコいいし、
舞台をムンバイに移しての「チャンマクチャロー」は、歌詞のフレーズが印象的で、
ボリウッドのトラディショナルな感じを残しつつもモダンさもあり楽しい感じです。
本編中に主なダンスシーンはこの2つしかなかったのが残念なくらいで、
せっかくたまのボリウッド映画なので、もっとダンスを堪能したかったです。
しかし、そんなダンスよりも強く印象に残ったのが、
回想シーンで使用された名曲「スタンド・バイ・ミー」のヒンドゥー語カヴァーです。
原曲のメロディを無視したような大胆なアレンジでしたが、これがかなりハマっていて、
幸せな回想シーンの感動を増幅させます。
ホントに音楽の素晴らしさに救われている作品ですが、
逆に葬式シーンの歌はあんな明るい感じじゃなくて、
もうちょっとバラード的なものはなかったのかと思いました。
本作はインド国内では大ヒットしたもののあまり評判が良くないそうですが、
反面、海外では好評を得ているという理由も、本作のダンスや歌の素晴らしさが
普段ボリウッド映画に慣れ親しんでいない外国人には新鮮に映るけど、
それが普通なインド人は内容で判断するからかもしれませんね。

なんでも早くも続編を撮るなんて話もあるそうですが、
世界観の設定的にはイマイチな作品なので、ちょっと期待薄かも…。
もし実現するなら、それこそ『アベンジャーズ』のように、
『ロボット』のチッティと、がぶりよつでのクロスオーバーにしてほしいです。
それに歌やダンスのシーンももっともっと増やしてほしいかな。
ただ本作でこれだけ小規模公開なら、続編の日本での公開は難しいかも…。
ボリウッド映画は妙な中毒性があるので、本作の続編に限らず、
半年に一本くらいはボリウッド映画の新作を公開し続けてほしいです。

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