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エイトレンジャー

今後公開になる東宝の映画が、ジャニーズだらけだという記事をどこかで読みました。
たしかに言われてみればその通りですが、よくよく調べるとそれは東宝に限らず、
他の配給会社の邦画もジャニーズの出演作だらけです。
記事はこの事態を悲観的に描いていましたが、ボクはジャニーズが嫌いなではないので、
誰が主役だろうと作品が面白ければそれでいいです。
今後の公開作でも岡田准一主演の『天地明察』や二宮和也の『プラチナデータ』など、
期待しているジャニーズ主演作も多々あります。
ただ、たしかにジャニーズ主演作の打率は高いとは言えない気も…。
まぁ邦画自体が打率が低い印象があるので、ジャニーズのせいではないでしょうが…。

ということで、今日はジャニーズ主演の映画の感想です。

エイトレンジャー
エイトレンジャー

2012年7月28日日本公開。
人気グループ「関ジャニ∞」主演の戦隊パロディ映画。

荒廃した近未来都市・エイトシティー、ヤミ金の取立て屋に追われる横峯誠(横山裕)が襲われようとしていたとき、初老の男に救われる。後日、男を訪ねた横峯はさまざまな境遇の6人の青年を紹介され、テロリスト「ダーククルセイド」に牛耳られた町を守るヒーローとして戦わないかと誘われる。やがて真のヒーローであるキャプテンシルバー(舘ひろし)との出会いが、7人の青年たちの運命を変化させていく。(シネマトゥデイより)



ジャニーズのアイドルグループである「関ジャニ∞」が、
自身のコンサートでやっている名物コントを、長編映画化してしまったのが本作です。
その経緯からしても、はっきり言ってファン向けのアイドル映画なのは間違いないですが、
ボクは関ジャニ∞のファンではありません。
曲もボクの好きなアニメ『クレヨンしんちゃん』絡みの2曲しか知らず、
(シングル『T.W.L/イエローパンジーストリート』は買いました。)
顔と名前が一致するメンバーも2~3人です。
(恥ずかしながら、実は本作を観るまでは8人組だと思ってました…。)
それでも観に行こうと思った理由は主に2つありまして、
1つは戦隊ヒーローもののパロディ映画というのに興味をそそられたから。
もう1つはボクの2010年のベスト邦画が錦戸亮主演の『ちょんまげぷりん』で、
関ジャニ∞はよく知らないが、錦戸亮に対しては俳優としてとても評価しているからです。
あとついでにもう1つ挙げれば、関西人として地元出身のアイドルである彼らには、
嵐を超えるトップ・アイドルになってほしいとも思っているので。

で、観に行ったのですが、予想はしていたものの女性客が圧倒的に多く、
女性の割合が8割を超えていたのではないかと思います。
しかも満席だったので、その場違いさに帰りたくなるほどでした。
男性客も多少はいましたが、カップルで来たであろう男ばっかりで、
ボクのようにひとりでプラプラ観に来た男は他にいなかったように思います。
戦隊ヒーロー映画は逆に男性が8割なのに、
戦隊ヒーローのパロディ映画として観たいと思う人は意外と少ないみたいですね。
でもいざ観てみてそれも納得、本作は戦隊ヒーローのパロディの体をなしていません。
戦隊メンバーの人数は多いし、巨大ロボットも出てこないし、
なにより悪の組織ダーク・クルセイドの構成員も、怪人ではなく普通の人間です。
佐藤二朗演じる悪者だけは、ちょっと化物じみてましたが、
総統や幹部であるMr.ダークは間違いなく人間です。
エイトレンジャーも当然普通の人間ですが、強化スーツのお陰で強いけど、
それで(悪者とはいえ)普通の人間と戦うのはちょっと卑怯じゃないかと…。
しかも幹部Mr.ダークは(「Mr.」なのに)正体は女性ですが、
普通の女性と互角に戦うってのはヒーローとしてどうなのか、…というか、
女性に暴力を振るう展開は男性アイドルとしてどうなのかって思っちゃいます。
ただ、Mr.ダークを演じたベッキーのことは普段からウザいと感じていたので、
少しだけ清々しかったりもしたのですが…。

もうひとつ残念だったのは、2035年の八萬市って架空の街が舞台で、
八萬市は東京シティに隣接する荒廃した街なのですが、
なんで関ジャニ∞を起用しながら、関西を舞台にしないのか納得できません。
彼らは関西出身なので(1人を除いて)みんな関西弁で話しているのに、
舞台が関東なんて違和感があって滑稽です。
しかもそれを誤魔化すためか、街に外国人モブキャラを配して多国籍感を出していますが、
近未来の日本が舞台なのに尚更変な感じになってしまっています。
作中では大阪シティのことも言及されているんだから、その横の街が舞台でいいのに…。
(ベストは大阪府西成区でしょう。)

それ以前に、近未来の日本の社会制度の設定も微妙だと思います。
日本は少子化により、大切な子どもを選別するため「小学一年センター試験」が実施され、
その点数により人生が決まってしまいます。
エイトレンジャー最年長のブラック(横山裕)の年齢が2035年の段階で28歳だから、
試験を受けたのは2013年、来年にもその試験が実施されるということですね。
あまりにもデタラメな制度なので、もうちょっと未来の話にした方がいいです。
海も汚染で硫酸のようになっていたりと、20数年でこんなに環境が変わるわけがないです。
それに格差社会とか貧困問題とか、舞台設定がちょっとシリアスすぎます。
シリアスなヒーローものならそれでいいけど、本作は基本的にコメディです。
設定が重すぎて、とても笑いにくい雰囲気になっている気がします。
しかもそれは設定だけでなく、展開的にシリアスな場面や感動のシーンでも
隙あらば笑いを入れようとしているのですが、そんなの笑えませんよ。
笑いを入れることで感動が薄れることはないけど、笑いは滑っているように思えてしまい、
そんなセリフを言わされている関ジャニ∞自身が面白くないやつに思えてしまいます。
ジャニーズの中でもお笑いに力を入れているグループだけに、ちょっと気の毒です。

気の毒といえば、グリーン(大倉忠義)のキャラ設定が不憫すぎます。
撮影前に突如足された設定らしいのですが、なぜか鹿児島弁を話すというキャラに…。
正直意味がわからないし、全然面白くないです。
オレンジ(丸山隆平)の横山やすしみたいな喋り方も滑ってますね…。
きっとこの二人は、あまり目立たなかったので、急遽キャラ付けしたものの、
そんな場当たり的な設定が面白いはずもなく、悲惨な出来になったのでしょう。
やっぱり戦隊ものっていうのはキャラ分けするには5人くらいがちょうどよく、
7人もいるとキャラに迷いある奴も出てきてしまうんでしょう。
(ブルー(安田章大)の「青いもの好き」ってキャラも微妙だったけどね。)
変なキャラ付けしないで、ナス(村上信五)のように、
キャストの持ち前のキャラを活かす方が、アイドル映画としては喜ばれると思います。
(ナスは爆笑をとりまくってましたね。ボクも彼にはけっこう笑わされました。)
オレンジとグリーンは本作でも脇役って感じだったから、
キャスト本人も関ジャニ∞では目立たない方のメンバーなのかな?
やっぱりボクでも知ってる横山裕、村上信五、イエローの錦戸亮はオイシイ役だったし…。
あとレッドの渋谷すばるもいい役だったので、人気メンバーだろうなと思いました。

ヒーローもののパロディである『ゼブラーマン』の20倍は面白かったので、
総合的にはそれほど悪い作品ではありませんでしたが、
堤幸彦監督の東京的なシュールな笑いと関ジャニ∞の関西独特のベタなノリが、
微妙にミスマッチだったのがイマイチ楽しみきれなかった理由だと思います。
堤幸彦監督は巨匠だから自分の独自性を出そうとしてしまうし、
アイドル映画としては、もっと素材を活かすことを考える監督を起用した方がいいです。
関ジャニ∞は素材がいいんだから、そっちの方が映画としても面白くなったはずです。

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