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リンカーン弁護士

今日、交差点で覆面パトカー(パトランプ付けた普通の自動車)を見ましたが、
かなり久しぶりだったので、ちょっとテンション上がりました。
まぁ普段はパトランプ付けずに走ってるわけだから、
実際には気が付いてないだけで、けっこう身近で見てるのかもしれませんね。
(逆に見られていると言うべきか…。)
今日見たのは、2台並んで走る覆面パトカーだったのですが、
興味深く思ったのは、2台とも車種も色も同じだったということです。
もしかすると、覆面パトカーの車種って統一されてるのでしょうか?
それだと悪い人はその車種だけ気を付ければいいわけで、
覆面である意味があまりないような気がします。
警察の仕事に支障が出るかもしれないので見た覆面パトカーの車種は伏せますが、
あの車種だと走り屋が乗ってるような早い自動車とカーチェイスしたら負けそうだし、
もっとスポーツタイプの自動車を覆面パトカーにしたらいいのにと思いました。
犯罪者を油断させるために、あえて高級外車なんかも面白いかもしれませんね。
いや、それは税金の無駄かな?

ということで、今日は高級外車に乗って仕事をする男の物語の感想です。
あ、彼にとっては高級国産車ってことになるのか。

リンカーン弁護士

2012年7月14日日本公開。
ハードボイルド作家マイクル・コナリーの同名小説を映画化したサスペンス。

ロサンゼルス中を高級車リンカーンで奔走するやり手弁護士ミック(マシュー・マコノヒー)の顧客は、主に麻薬の売人や娼婦(しょうふ)たちだ。ある日、彼の元に殺人未遂容疑で訴えられた資産家の息子ルイス(ライアン・フィリップ)の事件の依頼が舞い込んでくる。ミックは彼の十八番の司法取引で事を丸く収めようとするが、ルイスは無実を訴える。(シネマトゥデイより)



全米の批評家からはかなりの高評価を得た本作ですが、
いわゆる法廷ものなため、日本との司法制度の違いもあるし、
ちょっと難しいのではないかという懸念があったし、
日活配給で公開規模も小さかったので、あまり高い期待はしていませんでしたが、
いざ観ていると、まさかこれほどまでに面白い作品だったのかと驚きました。
夏の公開ラッシュ中なので、本作は後回し気味にしていましたが、
何を置いても観に行って損はない作品だったと思います。
たしかに司法制度の違いなどは沢山あるし、法律用語も多かったけど、
セリフの中でとても自然な形で簡潔にわかりやすく説明されており、
一度も戸惑うことなく最後まで楽しめました。
それでいてちゃんと法廷劇としての面白さも全く損なっておらず、
国が違うことによる裁判システムや法律の違いはあるけども、
ほとんどの国で共通する、普遍的な裁判の問題点、
特に弁護士と言う職業の社会的ジレンマが、興味深く描かれています。
そんなテーマにもかかわらず、娯楽性も高い、傑作サスペンスです。

主人公の弁護士ミック(マシュー・マコノヒー)は、
高級車リンカーン・コンチネンタルの後部座席を事務所代わりにした変わり種弁護士で、
それが本作のタイトルの由来となった、本作の特徴のひとつなはずですが、
リンカーン自体はそれほど活躍するわけでもありません。
事務所と言う割にはお客さんを招き入れるわけでもなく、
単なる移動手段としてしか使いませんし、ちゃんと自宅兼仕事場も別にあります。
もちろんカーチェイスなんて展開もなく、アメ車好きなボクとしては少々物足りず…。
弁護士ドラマとしては十分面白いので、そこまでは高望みしすぎですが、
車名を冠するほどなので、もっと自動車が絡んでくる話かと期待してしまいました。

ミックは凄腕弁護士ですが、法テクでどんな被疑者も無罪する常勝無敗の弁護士ではなく、
負けるが勝ちって感じで、司法取引により罪を軽減させることが主な方針です。
そのためには多少強引な手段も用いますが、彼のお客さんも薬の売人や娼婦など、
あまり褒められたものではない、少々ダーティな弁護士です。
元妻の検事からは「社会のゴミを出しっ放し」と称されますが、上手いこと言いますね。
弁護士って難しい司法試験を合格してるし、社会的な地位も高い憧れの職業ですが、
例え悪徳弁護士じゃなくても、依頼されれば悪人でも弁護するわけだし、
実態としては決して社会のためになっている職業とは言えない気がしますね。

ある日、ミックは保証金立替業者から、ある資産家からの弁護依頼の仕事を紹介されます。
その資産家の男ルーレ(ライアン・フィリップ)は、ある娼婦への暴行容疑で、
近々立件されるのですが、彼は「娼婦による賠償金目的のワナだ」と無罪を主張。
依頼人が資産家ということで、うまい儲け話だと考えたミックはその弁護依頼を受けます。
事件の状況は明らかにルーレが犯人であることを示しているものの、
ボクとしては彼はなかなか誠実そうな男に見えたので、
この絶対的不利な状況から彼の無罪を証明する『逆転裁判』的な展開だと思たのですが、
ミックが受けた印象は全く違い、「彼は嘘をついている」と察知します。
なのでいつも通り司法取引による減刑を薦めますが、彼は一貫して無罪を主張し…。
仕方ないのでミックも無罪を勝ち取るために事件を捜査しますが、
その中で、自分が扱った4年前にあった殺人事件の手口と、
今回の暴行事件が似ていることに気が付き、今回の事件も4年前の殺人事件も、
ルーレによる犯行だったということが判明します。
しかし、弁護士には秘匿特権があるため、依頼人を告発することができず、
それどころか彼を弁護をして、彼の無罪をでっち上げなくてはいけない立場で…。

依頼者が犯人であるとわかっていても、それを隠蔽して弁護するのが弁護士だけど、
真実を闇に葬り去りかねない秘匿特権なんて司法制度は、なんだか間違ってますよね。
裁判は真実を究明する場であってほしいと思うのですが実情はそうではなく、
ただ単に裁判官や陪審員が事件を処理してしまう場なんですね。
検事による冤罪事件は大変な問題だけど、弁護士が犯罪者を無罪や減刑させるのも、
冤罪と同等に問題だと思いますが、こちらは判明してもあまり問題になることもなく、
実際に冤罪に比べても頻繁に起こっていることのような気がします。
ルーレは不敵にも4年前の殺人事件が自分の犯行であるとミックに告げますが、
「弁護士には何を言っても秘密は守られる」と強気な態度です。
ミックはダーティな弁護士なので、報酬さえ貰えたらと考えそうなものですが、
良心はあるようで、4年前の事件で司法取引による冤罪を起こしたことに責任を感じて、
弁護士として無罪を勝ち取りながらも、どうにか有罪にできないものかと画策します。
二律背反することをどうすれば実現できるのか、全く先が読めない展開です。

結局、ミックはそれをやってのけるのですが、
それがどういうロジックでそうなったのかは、少々わかり難かったというか、
かなり不確定要素の多い、綱渡りで強引な展開だったと思います。
特に、検事の行動は、ちょっとミックの思い通りになりすぎだった気がします。
検事に信頼のできない反証人を立てさせ、自ら起訴取り下げにるように誘導しますが、
アメリカは陪審員制度なので、娼婦である被害者の心象は悪く、
もし起訴を取り下げなければ、かなりの確率で被疑者を有罪にできたのではないかと…。
それほど目くじらを立てるほど納得できない展開ではなかったものの、
それまでがうまい脚本だっただけに、ちょっとだけ違和感を覚えました。
しかし逆に言えば、多少無理しないと決着を付けられないような、
ギリギリの攻防だったわけで、最後の判決まで気の抜けない展開で、面白かったです。
ただ、裁判後の暴力的でハードボイルドな展開はどうなんでしょうね。
決着は全て裁判所内で付いた方が、法廷ものとしてはよかった気がします。
まぁカーチェイスを期待していたボクが言うのは変な話ですが…。

アメリカでは本作の好評を受けて、テレビシリーズが製作されるそうです。
どうやら本作とは直接的な関係はなさそうで、
本作の主演のマシュー・マコノヒーも出演しないということだし、
彼の好演が本作に寄与しているところも大きいので、
ボクも本作はとても気に入ったけど、テレビシリーズまでは見たいと思わないかな。
映画としての続編も決まっており、そちらには彼も続投するらしいので、
今後の映画シリーズにはかなり期待が持てるのではないでしょうか。
ミックの相棒だった探偵のオッサンは、いいキャラだったのに死んでしまって残念ですが、
味のあるキャラである黒人運転手や、検事の元妻の今後の活躍にも期待です。
もちろん愛車のリンカーンにもね。

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