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ラム・ダイアリー

ボクは毎日新聞を購読してますが、今日の朝刊の一面が「石川遼が不調だ」って内容で、
大飯原発再稼働や計画停電実施、電気買い取り開始など、もっと重要なネタはあるのに、
間違えてスポーツ新聞でも投函されたのかと思ったほどのくだらない記事でした。
電気関連の記事をトップに持ってこないように関電にいくらか掴まされているのか?
とか勘ぐってしまいますが、おそらくは入稿寸前で何か問題があって、
トップ記事を差し替える必要に迫られたのでしょう。
いろいろ事情はあるのでしょうが、それにしたってどうでもいい記事で、
なんだかこういうのを読むと、購読を打ち切りたくなります。
どうせ朝は忙しくて、一面だけしか読んでないことが多いし…。

ということで、今日は新聞にくだらない記事を執筆させられる記者の物語の感想です。

ラム・ダイアリー
The Rum Diary

2012年6月30日日本公開。
アメリカのジャーナリストの自伝的小説を映画化。

1960年、ニューヨークでの生活に疲労し切っていたジャーナリストのケンプ(ジョニー・デップ)は、地元紙に記事を執筆するためにプエルトリコへやって来る。個性的なジャーナリスト仲間に囲まれすぐに現地に溶け込んだ彼は、ある日アメリカ人企業家のサンダーソン(アーロン・エッカート)と知り合う。やがて彼の婚約者であるシュノー(アンバー・ハード)と出会ったケンプは、彼女に惹(ひ)かれていくが……。(シネマトゥデイより)



驚くほど内容がない映画です。
2005年に自殺したアメリカの有名なジャーナリスト、
ハンター・S・トンプソンの自伝的小説を映画化した作品で、
彼が有名になる前のプエルトリコ時代のことを描いているようですが、
何を成すでもなく、酒(ラム)に失敗し続けた日々のエピソードを延々と垂れ流すだけ。
そういう意味ではとても的を射たタイトルだと思いますが、
そんなものに興味を覚えるのは、トンプソン自身に興味がある人だけで、
ボクみたいに全く興味がない、というか全く知らなかった人にとっては、
ホントにどうでもいい内容です。
『ダーク・シャドウ』も好調の人気者ジョニー・デップが主演しているからって、
彼だけを目当てに観に行くと痛い目に遭います。

1960年、作家志望のケンプ(ジョニー・デップ)は、
二日酔いを隠すために常にサングラスをしているほどのダメ人間ですが、
プエルトリコの地元紙「サンファン・スター紙」で新聞記者の仕事を得ます。
しかしそんなダメ人間を採用するくらいの新聞社なので、ロクなものではなく、
もう廃刊寸前だし、同僚も変人ばかりです。
彼も星占いコーナーやボウリング場の取材の仕事しか与えられません。
そんなある日、彼は同僚のひとりサンダーソンから記事の執筆依頼を受けます。
サンダーソンは副業の詐欺まがいの不動産業でボロ儲けしており、
ある島のリゾート開発のために、彼に大衆を味方につける記事を書いてほしいと頼みます。
ケンプは金になりそうなので、深く考えずにその仕事を受けます。
ボクもよくはわかっていないのですが、プエルトリコはアメリカの領土なんですよね?
海沿いにホテルやカジノが立ち並ぶリゾート地で、海岸線もプライベート・ビーチだらけ。
しかしほとんどは白人の所有物で、貧しい地元民はビーチに入ることもできません。
当然地元民の横暴な白人に対する不満も溜まっており、あまり治安もよくないみたいです。
このあたりのことも多少は知っておかないと本作がわかりにくいかもしれません。

ケンプと同僚のサーラは、地元民が経営するある飲食店で横柄な態度を取り、
怒った店主たちから殺されそうになり逃げるのですが、地元警察に捕まります。
その日のうちに裁判になりますが、裁判官も地元民で心象は悪く、
危うく禁固刑でしたが、サンダーソンが保釈金を払ってくれたおかげで釈放されます。
しかしケンプがサンダーソンの婚約者に横恋慕したため、サンダーソンの怒りを買い、
保釈金も撤回され、ケンプたちのもとには裁判所からの召喚状が届き…。
時を同じくして、新聞社も倒産してしまい…。
そこで彼は、数名の同僚と共に、サンダーソンの不動産詐欺の暴露記事を書いた新聞を
発刊しようと考えるのですが…。
ダラダラと漫然とした日々を描いていた本作ですが、終盤で漸く物語が動き始めました。
キッカケは私怨ではあるものの、ジャーナリストとして巨悪に立ち向かう展開で、
やっと面白くなってきたと思ったのですが、その後が無茶苦茶です。

まず新聞を刷るには最低2000ドルかかるのですが、彼らにはそんな金は無く、
闘鶏で賞金を稼いで、その費用に充てようと考えます。
そこで祈祷師に頼んで自分たちの鶏をパワーアップさせてもらうのですが、
自伝とはいえ、いくらなんでも荒唐無稽な展開です。
しかもその祈祷が効いたようで、彼らは6000ドルも稼ぎだします。
金も出来たので、倒産した新聞社の印刷機を使って新聞を発刊しようとしますが、
サンダーソンの仲間の銀行によって、印刷機は差し押さえられており、
結局新聞を発刊することはできませんでした。
盛り上げるだけ盛り上げておいて、とんだ肩透かしです。
最後までサンダーソンに一矢報いることも叶わず、物語は終了してしまいます。
「その後、ケンプはNYに戻り、ジャーナリストとして成功した。」という説明文が、
エンドクレジットで流されて終わりです。
不完全燃焼でモヤモヤしたまま劇場を後にするはめになりました。

ケンプの基となったトンプソンは、アメリカではかなり有名なジャーナリストだろうから、
彼が有名になったキッカケが何かあると思うのですが、
本作はそれ以前の物語なので、ケンプは何ひとつ結果を残すようなことはしていません。
それどころか、そんな有名になる片鱗すらも描かれておらず、
ただダメ人間の新聞記者が私怨のために復讐を試みたが失敗したってだけの、
ほんの瑣末な出来事を映画化しただけの作品です。
トンプソンは破天荒なジャーナリストという評価なのだそうだが、
本作では同僚たちの方がよほど破天荒なため、むしろ一番まともな人物に思え、
彼の特異な魅力を描くというのにも失敗していると感じます。
トンプソンが本土に戻った後のエピソードは、また彼の自伝本の映画化である
『ラスベガスをやっつけろ』で描かれていますが、まだそちらの方が面白いかな。
どちらもトンプソンはジョニデが演じています。
ついでに彼はトンプソンのドキュメンタリー映画『GONZO』でもナレーションをしていて、
ジョニデが如何にトンプソンを敬愛しているかはよくわかりましたが、
好きなトンプソンの自伝であれば内容なんてのは二の次で、
とにかく彼がトンプソンを演じたいというだけで製作された作品な気がします。
完全に個人的な趣味の映画です。

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