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ブレイクアウト

今日で2012年も半分が過ぎたことになります。
例年なら上半期の映画ランキング記事みたいなものを書いたりしてましたが、
今年は独立した記事にするほど時間がないので、この場でちょこっとだけ書きます。
ランキングを考えるのも面倒なので、上半期の公開映画でよかったと思うものを、
思いつくままに10本ほど書きならべてみようかなと思います。
(ちなみに上半期はちょうど80本観ました。)

『ヘルプ 心がつなぐストーリー』『ザ・マペッツ』『ヒューゴの不思議な発明』
『ロボット』『メランコリア』『別離』『アーティスト』『幸せへのキセキ』『キツツキと雨』
『アメイジング・スパイダーマン』…。

豊作だったので、まだまだ書き足りないですが、とりあえず先に思いついた10本です。
順不同のベスト10ですが、やっぱり一番は一番初めに思いついた作品かなと思います。
邦画は1本だけですが、イラン、インド、フランス映画も一本ずつ入っていて、
図らずもバランスのいいチョイスになった気がします。
国際的にも評価の高い作品ばかりで、かなりベタですが…。

ということで、今日は上半期最後の映画の感想です。
去年全米公開の映画の中でワースト10に数えられることもある作品のようですが…。

ブレイクアウト

2012年6月23日日本公開。
ニコラス・ケイジとニコール・キッドマンが主演の密室サスペンス・アクション。

ダイヤモンド商人のカイル(ニコラス・ケイジ)は、美しい妻サラ(ニコール・キッドマン)と15歳の娘エイヴリー(リアナ・リベラト)と暮らしている。彼らは郊外に邸宅を構え、リッチな生活を送っていたが、カイルが帰宅するとサラとエイヴリーが外出のことで口論していた。二人の口論を横目に、カイルは通常通り防犯システムを夜のモードへと切り替え、仕事の準備をしていると、二人の警官が訪ねてくる。(シネマトゥデイより)



全米公開時には、とにかく不評だった本作。
どれくらい不評かといえば、公開からたった10日ほどで打ち切られてしまったほどです。
おそらく公開館数も少なかったでしょうが、全米初登場69位で、
その10日間合計で24,000ドル程度しか稼げませんでした。
ほぼ密室劇なので、その程度の成績でもなんとかなる低予算でも作れそうな内容ですが、
本作の製作費は35,000,000ドルは下らないと見られています。

そのギャラのほとんどが、主演2人のギャラなんじゃないかと思ってしまいます。
何といっても主演はニコラス・ケイジとニコール・キッドマンですからね。
2人ともフォーブス誌が発表している「コストパフォーマンスが悪い俳優ランキング」で、
いつも上位にランクイン(去年は6位と10位)していますが、それも頷けます。
特にニコラス・ケイジは『デビルクエスト』『ドライブ・アングリー3D』
『ハングリー・ラビット』と興行的に失敗した作品が続いており、
今年発表のランキングでは更に上位になるんじゃないかと思われます。
多額の借金とかで出演作品を選べなくなってしまているんじゃないかと思います。
(『ゴーストライダー2』は不評ながらも好成績でしたが。)
中でも本作のコケ方は凄まじく、なんとしても製作費回収しなくてはと焦ったのか、
劇場公開からたったの18日で、DVDがリリースされてしまいました。
なんでもこのれは史上最速で、それまでは『アメリカン・スター』の29日が最速記録で、
それを大きく更新したことになります。
或いは製作段階で劇場公開を見送ることが決まったけど、
DVD売るためのマーケティングとして、限定的に劇場公開したのかもしれませんね。

でも世界的に大スター2人の人気は根強く、日本でも当たり前のように公開されました。
本国アメリカでの評判は知っていたので、それほど過度な期待はしてなかったのですが、
それほど駄作という印象は受けず、むしろ十分面白い作品だと思います。
特筆すべきは主演のニコニコ・コンビの豪華共演ですよね。
ほぼ出ずっぱりですが、やはり華があります。
ニコラス・ケイジはいつも通りですが、ニコール・キッドマンはいつもより好調な感じ。
最近はちょっと低迷している感があったので、ちょっと安心しました。
(『ラビット・ホール』の高評価で低迷期は脱してたかな?)
ほぼ密室劇なので役者は重要で、もし全く無名の俳優が同じ役を演じていたら、
あまり楽しめなかったかもしれません。

ストーリーも伏線を張っては回収、張っては回収の繰り返しで、
二転三転、四転五転し、先の読めない展開で緊張感があります。
ただ、最終的には考えうる限り、一番平凡な真相に帰着してしまうので、
後から思い返してみると、ちょっと雑なプロットだったかなとも思えますが、
観ている間はハラハラしたし、グイグイ引き込まれました。

宝石商のカイル(ニコラス・ケイジ)の豪邸に4人組の強盗が入り、
妻サラを人質に取り、指紋認証の金庫の中のダイヤモンドを要求しますが、
彼は頑なに金庫を開けることを拒み続けます。
強盗曰く「盗難保険に入っているから損はしないはず」なのに、
人質に取られた妻や、自分の命を引き換えにしても開けたくない様子で、
金庫の中に命よりも大切な重大な秘密が隠されているんだろうと思えます。
一方で、豪邸のセキュリティを知り尽くしていたり、娘の名前を知っていたりと、
やたらこの家や家族に詳しい強盗たちですが、どうやら妻サラと顔見知りのようで…。
特にその中のひとりの若い男はサラを庇ったりと、ただならぬ関係を感じます。
更に4人組の強盗も一枚岩ではなく、複雑な関係で、目的もバラバラです。
というように、いろいろ謎が張り巡らされたストーリーで、
どんな真相でどんな展開になるのか興味が尽きません。

ただ、ボクが最も気になった謎である金庫の中身については、
中盤前で早々に明かされるので、もっと引っ張ってほしかったと思います。
カイルが「宝石学会の登録が」とか「ダイヤの刻印が」とか、
何かと理由を付けて金庫を開けなくても済むようにしようとするのが面白かったので…。
犯人の正体については、サイコ落ちだったので、少々卑怯だと思いましたが、
ボクも完全にサラを怪しいと思っていたので、意外な真相ではありました。
序盤からずっと緊張感はあるのですが、起伏のあまりない展開なので、
後半にかけてグッと盛り上がるようにするとよかったかな。

それにしても、ホームセキュリティーって、意外と役に立たなさそうですね。
本作の中だけかもしれないけど、警備会社の対応のマズさには驚きました。
あれだと空き巣には効果的かもしれないけど、強盗には意味がありません。
まぁ警備会社が無能だからこそ、より危機的状況が演出でき、
ストーリーに緊張感が増しているようにも思えますが、あんな悠長な対応に、
安くない警備代を払うくらいなら、盗難保険だけで十分ですよね。

ネタバレになりますが、結局金庫の中身は空っぽで、
一見羽振りのよさそうに見えているカイルも、実は無一文で…。
…と思いきや、ラスト直前に実は屋外の納屋に多額の隠し金があることがわかります。
カイルは無一文だとバレたら自分も妻も殺されるから金庫を開けなかったはずだけど、
実はちゃんと金を隠し持っていたのであれば、その前提は崩れてしまうわけで、
やはり家族の命よりも金の方が大事だったのか?ってことになります。
その金も家族のための蓄えということで綺麗にまとめている風でしたが、
結局自ら燃やしてしまうことになるし、カイルの価値基準が曖昧です。
なので後から思い返せば雑なプロットだと感じてしまうんですよね。
でも評判ほどは悪い作品ではないので、気軽に楽しむ分には問題ないと思います。

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