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ネイビーシールズ

5~6年前までは、観る映画を俳優で選んだりしてませんでしたが、
最近は俳優で選ぶことも多くなってきました。
ここ数年で映画を観る量が急激に増えましたが、やはり観る機会が増えると、
好きな俳優というのも多くなるものですね。
で、その俳優目当てで出演作を観ると、それに出演する他の俳優も好きになって、
という具合にどんどん好きな俳優が増え、それに伴い観る本数も更に増えてしまいます。

あまりに多くなったので、「好きなハリウッド俳優は?」と聞かれると毎度困るのですが、
この間された質問でもっと困ったのが「嫌いなハリウッド俳優は?」というものでした。
好きなハリウッド俳優は掃いて捨てるほど、いくら思い返しても嫌いなハリウッド俳優は
ひとりも思い当たらないことに気付き、自分でも驚きました。
(一時はなぜかアンジーが苦手でしたが、今は好きです。)
日本の俳優やタレントなんて半数以上嫌いなのに不思議です。
ハリウッド俳優ではなく、嫌いな海外のタレントならけっこういるんですけどね。

ということで、今日は俳優で選びようのない映画の感想です。

ネイビーシールズ

2012年6月22日日本公開。
米海軍特殊部隊「Navy SEALs」を題材にしたミリタリー・アクション。

過酷な訓練を乗り越えてきた数パーセントの精鋭兵士たちで編成され、オサマ・ビンラディン暗殺をはじめとする国家の最高機密作戦に従事している、アメリカ軍が誇る特殊部隊のネイビーシールズ。そんな彼らに、誘拐されたCIAエージェントの救出という新たなミッションが下される。冷静に着々と救出作戦を遂行させていくが、誘拐事件は恐ろしい大規模テロ計画へとつながっていた。国家のため、家族のため、仲間のため、さまざまな思いを胸に秘めながら、ネイビーシールズの面々はテロ計画の中枢へと突き進んでいく。(シネマトゥデイより)



本作はアルカイダの司令官ビン・ラディンの殺害作戦を成功させたことでも知られる、
アメリカ海軍の特殊部隊「Navy SEALs(ネイビーシールズ)」の戦いを描いた作品で、
SEALsの全面協力の基、作中の隊員たちは実際の隊員が演じ、
作中の武器や潜水艦なども全て本物が使用された、本物志向の戦争映画です。
観に行く前はドキュメンタリーに近いのかなと思っていましたが、
キャストや戦術などは本物でも、物語は完全にフィクションで、
意外にも(?)、かなりしっかりしたストーリーもあり、
戦争アクション映画としても普通に面白い映画でした。

ある意味では普通の戦争映画なので、
キャストを実際に現役SEALs隊員が演じたことに、そんなに意味を感じなかったというか、
現役隊員が演じたことで、戦術等にリアリティがあったのでしょうが、
正直、普通の戦争映画とあまり差がなかったように思えます。
裏を返せば、普通の戦争映画も、かなりリアルに撮られていたのだとわかったので、
その点では興味深かったとも言えるのですが…。
現役隊員が演じることにそんなに差がないなら、普通に人気俳優でも起用した方が、
ボクみたいな映画ファンにとっては楽しめるとも思いましたが、
逆に考えれば、現役隊員たちは演技の素人にもかかわらず、
普通の戦争映画の役者と差がない演技をしているというのは驚くべきことですね。
なんでも、無名キャストのみの映画としては、史上最高額の製作費が投じられたそうで、
製作サイドもかなりの賭けだったのではないかと思いますが、
なんと無名キャストのみにもかかわらず、全米初登場1位の大ヒットを記録しました。
観客からも概ね好評を得たそうですが、ボクも期待以上に良かったと思いました。
映画評論家のウケはイマイチだったみたいですが…。

でも、そんな捻くれた映画評論家たちの批評も、なんとなく理解できる気がします。
本作はSEALsのことをちょっと英雄的に描きすぎているんですよね。
それを俳優が演じるなら、フィクションとしていいと思うのですが、
実際に現役隊員が演じると、自分たちSEALsのことを自画自賛しているようで、
ちょっと鼻につく気がしなくもないです。
SEALsが全面協力したのも、当然思惑はあるはずで、それは広報に他ないでしょう。
日本でも『海猿』公開後に海上保安庁に志願する若者が増えたそうですが、
本作もアメリカ海軍の志願者募集のためのプロモーションであるのは間違いないです。
まぁアメリカ海軍に志願したところで、精鋭であるSEALsには簡単には入隊できませんが…。
その目的では、こうして日本など海外で公開する意味はあまりなさそうですが、
如何にアメリカ海軍が強いのかはわかるので、敵意を挫くという効果はありそうです。
同盟国としては、ちょっと頼もしくも思えるかも…。

前述のように本作のストーリーはイスラムとのテロ戦争がベースとなっています。
メキシコで慈善活動をする資産家クリストは、
裏でイスラム聖戦派リーダーであるシャバールと繋がりがあるとして、
医者を装ったCIA女性工作員モラレスが彼の近辺を調査していました。
しかしそれがクリストに見破られ、彼女はテロリストに拉致され、
コスタリカのジャングルの秘密基地で拷問を受けます。
SEALs隊員は本物ですが、さすがにテロリストは本物を使うわけにはいかず、
こちらは役者が演じています。(といっても、ほとんど無名の役者ですが。)
CIAの女性工作員モラレスももちろん役者です。
本物志向ならテロリストは無理でもCIAにも協力してもらえばよさそうですが、
CIAの現役工作員はやはり顔バレは御法度なのかな?
とはいえ、本作のSEALs隊員もキャスト名がクレジットされていないので、
ある程度個人情報が保護されての出演のようです。
まぁあまり身元を明かすと、本作を観て不愉快に思った本物のテロリストが、
彼らや彼らの家族に危害を加えかねませんもんね。
というか、突き詰めれば彼らが本物なんて根拠もない気すらしますね。

CIA女性工作員モラレス救出のため、SEALsのローク大尉率いるチーム7が出動します。
彼らは輸送ヘリからジャングルに降下し、敵の秘密基地に接近します。
てっきり「Navy SEALs」だから、水中や水上戦のための特殊部隊かと思いきや、
普通に陸上での任務をするんですね。
それならデルタフォースとか、陸軍の特殊部隊の方が向いてる気がしますが、
まぁ表向きは存在しないデルタフォースでは、本作に全面協力は出来ないか…。
とはいえ、SEALsはちゃんと海軍らしい戦術を使っています。
こっそり狙撃した見張りの敵兵が、川に転落しかけたところを、
水音で敵に気付かれないように、水面でキャッチしたり、
モラリス救出後の撤退にボートを使ったりします。
敵から追われた時に、車ごと川に突っ込むのは、よほど泳ぎに自身がある証拠でしょうね。

また、違う作戦では、アフリカ大陸沖に降下し着水して、
そのまま潜水艦に乗り込むという荒業も披露してくれます。
他にも南太平洋で資産家クリストが乗っている大型クルーザーを襲撃しますが、
これはさすがに海軍の特殊部隊だけあって、あっという間に制圧してしまいます。
このクルーザー襲撃ではクリストを捕まえることに成功し、
シニアことミラー上級上等兵曹がその場でクリストを尋問することになり、
彼は巧みな尋問により、重要な情報を引き出すことに成功するのですが、
なんでも彼は拷問のプロらしいので、是非どんな拷問なのかも見てみたかったです。
やっぱり広報映画だから、あまり非人道的なシーンは撮れなかったのかな?
クリストが拷問をしなくても口を割ったのは、彼が実はムスリムではなくユダヤ人で、
イスラム聖戦派のリーダーであるシャバールとは幼馴染みということもあり、
麻薬の密売などの商売として付き合っているからでした。
彼の手引きで聖戦派のメンバーが密入国できるのですが、
ある意味、信仰心で戦うイスラム原理主義者のシャバールよりも性質の悪い男です。
ボクは無差別なテロ行為は悪いことだと思いますが、原理主義なら仕方ない気がします。
というか、損得ではなく宗教のために戦うというのは、
中東の利権のために戦争を仕掛けるアメリカよりも理解できることです。
だからイスラム社会とのテロ戦争に関しては、あまりアメリカに大義を感じられず、
本作のSEALsもそうだけど、アメリカ兵にあまり肩入れして観ることが出来ません。

シニアがクリストから得た重要な情報と言うのが、
シャバールがベアリング球を500個仕込んだ新型の自爆ベストを製造していることです。
このベアリング球はセラミック製なので金属探知機にも引っかからずに、
至る所で自爆テロをすることが可能な驚異のクレイモア型自爆ベストです。
そんなものを着こんだテロリストに国内に入られては大変だと、
SEALsはさっそくウクライナの製造工場を襲撃し、制圧します。
しかしシャバールはすでに、フィリピン人ムスリム数人とメキシコに入国しており、
無法地帯であるメヒカリ市から越境しようと準備しています。
もちろんSEALsもそこに急行し、聖戦派と激しい交戦になるのです。
これまで圧倒的な強さを見せたSEALsですが、ここでの戦いはかなり苦戦を強いられます。
その原因のひとつが自爆ベストを着たフィリピン人ムスリムの存在です。
彼らはシャバールのような武闘派とは違い、一見普通の民間人で、中には女性の姿も。
やはり自爆テロには如何にもな人よりも普通っぽい人が向いてるんでしょうね。
たしかフィリピンはキリスト教国のはずですが、ムスリムもいるのは意外でした。

敵の投げた手榴弾に、ローク大尉は覆いかぶさり、身を呈して仲間の隊員を守ります。
当然彼は殉職してしまいますが、上官の鑑のような、なんとも尊い行為です。
それにしても手榴弾って、人間が覆いかぶさった程度で防ぎきれるものなんですね。
最近では『キャプテン・アメリカ』でもそんなシーンがあったり、たまに見る展開だけど、
絶対あまり意味のない行為だと思ってましたが、本物志向の本作でもあるんだから、
それなりに効果的なんだろうなと思えるようになりました。
それとも彼らの着ている防弾ベストの防御力が凄まじいのかな?
シャバールから機関銃で滅多撃ちにされたデイヴ副官は、絶対死んだと思ったけど、
防弾ベストの驚異の性能のお陰か、一命を取り留めましたもんね。
ある意味、敵に回すとテロリストの新型自爆ベストよりも脅威のベストです。

正直、もっと最先端ハイテク兵器とかが続々登場するような映画かと思ってましたが、
火力よりも人材力に特化した描き方だったのには、少々物足りなさも感じました。
華のあるハリウッド・スターも出演してないし、どちらかと言えば地味な作品です。
でもテンポのいい展開と、予想外にしっかりした脚本で、なかなか楽しめたと思います。

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