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アメイジング・スパイダーマン

全米では『アベンジャーズ』が大変な大ヒットとなっていますが、
他にも記録的大ヒット間違いなし『ダークナイト・ライジング』ももうすぐ公開で、
今年の映画界はアメコミ映画の年と言っても過言ではないでしょう。
その超人級のアメコミ映画とも比肩する話題作が、『アメイジング・スパイダーマン』で、
たぶんこの三本のアメコミ映画が今年の全米興収トップ3になると予想されます。

その『アメイジング・スパイダーマン』は、なんと日本で世界最速公開となります。
ただでさえ最速の公開日ですが、今週先行上映され、さらに早まりました。
『アベンジャーズ』なんかは日本が世界で最も遅れて公開されるくらいだし、
『ゴーストライダー』の続編に至っては、全米から1年以上も遅れての公開だったりと、
特にアメコミ映画では日本の公開が後回しになることが多い中、
本作が最速公開になるのは、旧『スパイダーマン』シリーズの日本での興収が、
(アメリカを除いて)世界一だったからに他ありません。
だから配給会社の、一種の感謝の気持ちもあって世界最速公開になったんだと思います。
日本人もそれに報いて、本作を再び世界一の大ヒットにしてほしいです。
そしてこれを機に、日本を何かと後回しなハリウッドに、
日本で早く公開することがどれだけ有益なのか知らしめてやりましょう。

ということで、今日は本日世界最速先行上映された映画の感想です。
せっかくの先行上映なのに、旧シリーズに比べるとお客さんが少ない印象でしたが、
明日まで先行上映しているので、皆さん観に行ってください。

アメイジング・スパイダーマン
The Amazing Spider-Man

2012年6月30日日本公開。
大ヒット・アメコミ映画『スパイダーマン』がリブートされた新シリーズ。

高校生のピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)は両親が失踪した8歳のときから伯父夫婦のもとで暮らしていた。ある日、ピーターは父リチャード(キャンベル・スコット)の共同研究者だったコナーズ博士(リス・エヴァンス)のもとを訪れ、研究室で特殊なクモにかまれてしまう。その直後、ピーターの体には異変が起き……。(シネマトゥデイより)



トビー・マグワイア主演の旧シリーズの最終作『スパイダーマン3』から5年が経ち、
キャストやスタッフを一新し、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズとして、
新たに再スタート(リブート)を切ることになりました。
リブートはアメコミ・ヒーロー映画では時々あることで、
近年では『インクレディブル・ハルク』や『パニッシャー:ウォーゾーン』がそうだし、
今後も『ファンタスティック・フォー』や『デアデビル』もリブート予定だそうです。
でも成功した例もあれば、あまり効果がなかった例もあり…。
特に本作は旧シリーズが記録的大ヒットだっただけに、
それと並べるくらいの成績を残せるのかは甚だ疑問で、
正直、当初はリブートなんかしないでほしいと思っていました。
ボクは旧シリーズが大好きだったし、どうせなら続編がよかったと…。

シリーズがリブートされた理由のひとつは、主演俳優の年齢の問題かなと思ってましたが、
トビー・マグワイアからアンドリュー・ガーフィールドへの交代は正直驚きました。
イメージが全然違うというのもあるけど、それほど若返ってないなと…。
スパイダーマンことピーター・パーカーの高校時代の話から再スタートになるのに、
なぜアラサー俳優をキャスティングするのかと…。
それ以上に驚いたのは、監督に『(500)日のサマー』のマーク・ウェブが抜擢されたこと。
彼にとっては本作が長編2作目となる、まだ新人の映画監督です。
「ウェブ」と蜘蛛の巣を掛けた洒落で選んだのではないかと…。
評価の高かったデビュー作の青春映画とも全く印象の異なる作品だし…。
まぁそんなことを言えば、旧シリーズのサム・ライミ監督だって意外な人選ですけどね。
とにかく、そんな感じで何かと不安を抱いて本作を観に行きました。
だけど、いざ観てみたら、これはこれで良かったかなと思えます。
主演のガーフィールドも、『愛と誠』の妻夫木くんよりは無難に高校生役を演じていたし、
監督のお陰か、青春映画っぽい雰囲気が加味されていたのも、悪くなかったなと。
まだ旧シリーズへの未練はありますが、本作には本作の良さがあり、
複雑な心境ではありますが、旧シリーズと同様に楽しめたと思います。
まだちゃんとヒットするかどうかという懸念は消えませんが…。

ガーフィールド演じる主人公の高校生ピーター・パーカーは、
カメラとスケボーが好きな若者で、ケンカは得意ではないが、
いじめっ子にも屈しない正義感を持っています。
旧シリーズのマグワイア演じるオタクっぽいピーターとは全然違いますね。
どちらかと言えば、旧シリーズの方が原作のイメージに近い気がしますが、
スパイダーマンの特徴でもある「等身大の若者がヒーローになる」という意味では、
本作のピーターの方が、より現代の等身大の若者を表現しているとも言えます。
天才ってほど優等生でもないし、その点では親近感を感じる気もしますが、
ちょっとイケメンでお洒落すぎて、やっぱりマグワイアの方が愛嬌があったかな…。

本作でピーターと恋に落ちるヒロインは、旧シリーズのMJではなく、
グウェンという名前の同級生の女の子です。
MJを演じたキルスティン・ダンストは、ちょっと容姿がアレだったので、
「微妙なヒロイン」として評判もイマイチでしたが、
ボクとしてはマグワイアとお似合いのカップルで良かったと思います。
本作のエマ・ストーンが演じるグウェンは、普通に美人なので、
イケメンのガーフィールドと釣り合っているとも言えますが、やはり愛嬌に欠けるかな…。
(ふたりは実際に交際しているそうで、お似合いなのも当然です。)
ただ旧シリーズのヒロインとのギャップという意味では、主人公以上に大きいので、
ヒロインの役柄が変わったことに関しては良かったと思います。
旧シリーズの3作目にもMJの恋のライバルとしてグウェンは出演していますが、
その時の彼女とはあまり大差がなく、イメージに近いグェンでした。

ピーターは4歳の時に両親が飛行機事故で行方不明になってから、
伯父夫婦の家に身を寄せています。
高校生になったある日、家で父の鞄を発見し、中から科学者だった父の研究ノートと、
父が同僚のコナーズ博士と映った写真を見つけます。
ピーターは父のことを知るために、コナーズ博士に会おうと、
博士の勤めるバイオテクノロジー企業オズコープ社を訪れます。
博士は、ピーターの父と共同研究していた異種間遺伝子交配の研究を続けています。
その研究はトカゲから抽出した遺伝子を人に投与することで、
トカゲのシッポのように切れた手足などを再生させるという画期的なもので、
いわば即効性のiPS細胞みたいなものですね。
博士自身も右腕を失っており、その研究の完成を切に願っているのですが、
あと一歩のところで行き詰っています。
しかし、父の研究ノートに記されていた「崩壊率の数式」をピーターから聞き、
そのお陰で再生させる薬の開発に成功します。

コナーズ博士は後にその薬を自分に投与し、本作のヴィラン「リザード」となりますが、
コナーズ自身は旧シリーズにもピーターの大学の教授として登場しています。
その時は単にピーターの大学の恩師という役で、リザード化しません。
旧シリーズが続けばコナーズ教授がリザード化する展開もあったのではと思いましたが、
旧シリーズは終了したので、新シリーズに持ちこされて、
本作でメインヴィランとしてデビューとなったわけですね。
ちょっと旧シリーズの2作目のヴィランであるドク・オクと被る設定なので、
旧シリーズでは扱いにくいキャラだったのかもしれません。
彼の勤めるオズコープ社は、言わずと知れたノーマン・オズボーンの会社です。
オズボーンは旧シリーズ通しての最重要ヴィランである「グリーン・ゴブリン」で、
原作でもスパイダーマンの最大の敵となりますが、本作には名前だけ登場します。
オズコープ社が博士に異種間遺伝子交配の研究をさせていたのは、
その細胞組織再生により、病気で死にかけのオズボーンを治すためです。
なのでやはりオズボーンが元凶であり、黒幕みたいなもので、
続編以降にはグリーン・ゴブリンの再登場も予想されます。

ピーターはコナーズ博士に会うためオズコープ社を訪れた際、
遺伝子操作された蜘蛛に噛まれ、そのせいで超常的なパワーを得ます。
お馴染みの壁に張り付く能力や危険を察知するスパイダーセンスです。
ただし旧シリーズと違い、今回は手首から蜘蛛の糸を自在に出すことはできず、
自作のウェブ・シューターを装着することで、糸を出せるようになります。
原作でも初期のスパイダーマンはウェブ・シューターを使っていたので、
本作は原作に忠実な設定になったわけですね。
ある意味だは、旧シリーズよりも人間に近い設定になったわけだけど、
下水道に蜘蛛の巣を張るシーンなんかは、以前よりも蜘蛛っぽくて面白かったです。
技術的な進歩もあって、ニューヨークをスイングで飛び回るシーンも、
かなりパワーアップしていると感じます。
せっかく3D映画なので、もっとスパイダーマンの主観映像があってもよかったかな。

そんなある日、ピーターはコンビニ強盗に遭遇します。
超常的なパワーを得た彼なら、すぐに捕まえることも可能でしたが、
コンビニ店員の印象が悪かったため、見て見ぬふりをします。
その強盗は、逃走途中にピーターの伯父のベン・パーカーと鉢合わせになり、
取り押さえようとしたベン伯父さんを銃殺してしまいます。
そのことでピーターは後悔し、強い自責の念に駆られるのです。
この蜘蛛の能力を得てからベン伯父さんが強盗に殺されるまでの展開は、
『スパイダーマン』を描く上では避けて通れないものですが、
当然ながら旧シリーズでも描かれており、既視感は否めないです。
状況は多少違うものの、もっと違う演出にしてくれた方が楽しめた気がします。
またはリブート作品である『インクレディブル・ハルク』のように、
そこは周知のものとしてバッサリ省略してしまうとかね。

ベン伯父さんを殺した強盗は逃走しますが、目撃情報では手首に星のタトゥーがあり、
ピーターは夜な夜な街で、犯罪者を片っぱしから締め上げ、星のタトゥーの男を探します。
その時に正体がバレない様に、お馴染みの蜘蛛をイメージした赤と青のスーツを着ます。
その犯人探しの行動が、自警活動を行う謎の蜘蛛男として市民の噂となり、
時にはヒーローと呼ばれますが、警察の見解ではアナーキーとして犯罪者扱いです。
中でもグウェンの父であるステイシー警部は、特に彼を危険人物と考えています。
旧シリーズではビューグル紙の編集長以外の市民はスパイダーマンに好意的でしたが、
本作は懐疑的な市民も多いようで、立ち位置が『ダークナイト』シリーズに近いかも。
まぁ自警活動の目的が私怨なので、アンチ・ヒーローという見方も間違いではないですね。

犯人探しの最中、ピーターは暴れていたリザードに遭遇し、子どもを助けます。
リザードは取り逃がしますが、子どもを助けたことにより正義に目覚め、
リザードから市民を守るのが自分の役目だと考えます。
前述のように、リザードはコナーズ博士が薬を自ら投与したことで変異した姿ですが、
右腕が再生したまではよかったけど、トカゲの遺伝子が強すぎて、
凶暴な性格の巨大なトカゲのような怪物になってしまいました。
狂ったリザードは、その姿こそが人類の進化系だと考え、他の人々も進化させようと、
薬を広範囲にミスト散布させる「ガナーリ装置」を持ち出します。
ひょんなことから、リザードが博士だと気付いたピーターは、
散布を阻止し、博士にも元に戻ってほしいと、グウェンの協力で解毒剤を入手し、
リザードに戦いを挑みに行きますが、途中で警察のテーザー銃を受けて感電し、
ステイシー警部に正体がバレてしまいます。
なんだか本作のピーターは正体バレまくりです。
もちろんリザードにもバレてるし、グウェンにも自ら明かしています。
どうもメイ伯母さんまで薄々感ずいているようで、シークレット・アイデンティティーが、
こんなに体裁を成していなくて、続編以降は大丈夫かと心配になります。
(ラストシーンを見た限りでは、おそらく黒幕も正体を知っている気がします。)
ただ、やはり正体を知る者は多すぎるのは支障があるのか、警部は…。

本作、というか新シリーズは、旧シリーズとの差別化のためか、
旧シリーズでは描かれなかった、ピーターの両親のことを中心に描くようです。
両親の失踪の秘密については、本作ではまだ明かされず、続編以降に持ち越されますが、
生みの親よりも育ての親の方が絆も深くなるもので、やっぱりスパイダーマンの物語は、
伯父夫婦との関係が重要だし、中心であるべきだと感じます。
その点では、本作のベン伯父さんの死はあっけなさすぎて、
ピーターがスパイダーマンになるキッカケでしかない印象です。
旧シリーズではベン伯父さんを殺した真犯人が3作目のヴィラン「サンドマン」という、
衝撃の展開になりましたが、今回はどうも普通の強盗っぽくて…。
まだ捕まってないので、今後の展開次第では何かあるかもしれませんけどね。
グウェンとのロマンスも、青春映画っぽく丁寧に描いているけど、普通に両想いなので、
親友が恋のライバルだったりした旧シリーズに比べると、波乱に欠けるかな。
ただし原作ではグウェンとのロマンスは想像を絶する悲劇になるので、
続編以降には凄まじい展開が待っていそうな予感はあります。

本作がよほどコケない限り、シリーズ化されることは決定されていますが、
それとは別に旧シリーズ3作目のヴィラン「ヴェノム」のスピンオフも決まってます。
まさか終了した旧シリーズの内容を引っ張る形でのスピンオフにはならないでしょうが、
ヴェノムの誕生にはスパイダーマンの存在は不可欠だし、
もしかしたら本作の新生スパイダーマンが『ヴェノム(仮題)』に出るのかも?
とすると気になるのが、本作で一応ピーターのライバル的存在だった高校生、
フラッシュ・トンプソンの存在です。
確か彼は何代目かのヴェノムだったはずで、もしかしたら…とも思えます。
『スパイダーマン』シリーズの今後の展開にも目が離せません。
いずれは『アベンジャーズ』シリーズとのクロスオーバーも期待しますが、
コロンビアが『スパイダーマン』シリーズを続ける限りは難しいのかな…。

コメント

コナーズ博士はライミ版でも隻腕でしたよ
フォーカスされてなかっただけで

  • 2016/02/26(金) 14:02:13 |
  • URL |
  • 無記名 #-
  • [ 編集 ]

ご指摘ありがとうございます。

  • 2016/02/27(土) 18:20:14 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

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