ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

貞子3D

ボクは出掛けた先で、飛び込みで映画館に入ったりもするので、
ちょっとでも節約になるようにと、いつも3Dメガネをバッグに入れて持ち運んでいます。
(3Dメガネを持参すると割引になる映画館があるから。)
でも3Dメガネはかなり傷みやすく、裸でバッグに詰めるとボロボロに…。
それで今まで3本ほどお釈迦にしてしまったので、メガネケースを使うようになりましたが、
『アメイジング・スパイダーマン』の前売券を買うと購入特典として、
3Dメガネ対応のメガネケースが貰えるので、今はそれに収納してバッグに詰めてます。
(前売を買ったのは3Dメガネ貸出方式のMOVIXでした。持ち帰れる劇場ではほぼ売り切れ。)

ただ、出番が全然ないんですよね。
メガネケースもけっこうデカくて、バッグの収納スペースを取られるので、
使わないとただひたすら邪魔なだけなのですが、
ボクは映画を安く観るために3Dメガネを持ち歩くほど財布の紐が固いので、
基本的に3D料金上乗せになる3D版は避け、2D版があればそちらを観てしまいます。
(『アメイジング・スパイダーマン』も2D版で観る予定です。)
前回3Dメガネを使用したのが去年10月の『キャプテン・アメリカ』だから、
ちょうど半年ほど出番がなく、バッグの中でくすぶっていました。
で、先日久しぶりに3Dネガメを使って映画を観たのですが、
久しぶりに観てもやはり3D映画は上乗せ料金ほどの価値はないと思えたので、
また暫らくバッグに封印です。
でも次に使う予定は『ピラニア リターンズ』なので、今度は2カ月だけです。

ということで、今日は半年ぶりに観た3D映画の感想です。
「貞子がスクリーンから飛び出す」なんて謳ってるから、
すごく期待していたのに、全然飛び出しが甘いんでガッカリしました。
技術的にこれが3D映画の限界なのかな…?

貞子3D

2012年5月12日公開。
鈴木光司原作のJホラー『リング』シリーズの第5弾。

鮎川茜(石原さとみ)は、自分が勤める女子高で流れている奇妙なうわさを耳にする。それは、自殺する様子を生中継する映像が動画サイトに投稿され、それをたまたま目にしていた者も死んでしまったというものだった。そんな中、茜の教え子の一人が不審な死を遂げ、似たような変死事件が各地で続発するように。警察は一連の事件を自殺だと断定するが、死んだ者たち全員がうわさになっていた自殺動画を見ていたことが判明する。(シネマトゥデイより)



週末興収ランキング初登場2位で、興収も約2憶5千万円とかなりいい成績です。
特に低迷しまくりのJホラーで、これほどの成績が残せるとは正直予想外でした。
さすがはJホラーの金字塔『リング』シリーズ、他の凡百のJホラーとは格が違います。
内容も最近のJホラーとでは比べ物にならないくらい面白いと思いました。
しかし、それは本作がJホラーとして面白い作品なのであって、
『リング』シリーズの最新作ということになると、ちょっと違う気がします。
本作が全く新しいJホラーだとしたら、満点に近い評価をしていたでしょうが、
『リング』シリーズの5作目の作品としては…。

何が不満かといえば、本作が続編としての体裁を成していないことです。
前作までの内容を全く踏まえていない内容なのです。
まぁ前作(4作目)『リング0 バースデイ』からもう12年も経つ作品だし、
若者向けホラーなので、そんな一回り昔の作品を踏襲しても…、って気持ちもわかります。
ただ、それならば全く新しいホラーシリーズとして製作すればいいです。
これじゃまるで、『リング』シリーズの名を騙っただけの別のホラー映画じゃないですか。
「貞子」という日本一有名な怨霊キャラの求心力だけを使って、
貞子自体の設定を全く無視した、完全な羊頭狗肉です。
なのにその狗肉が近年稀にみる美味しさなんだから、
羊頭の看板を使っていることが余計に悔やまれます。
でもやはり羊である『リング』の1作目の方が数段面白いですが…。

シリーズを踏襲していないとはいえ、そもそも1作目『リング』の続編も、
2作目『らせん』と3作目『リング2』に分岐したパラレルワールド状態なので、
『らせん』から『リング2』の過程で、もうシリーズが踏襲されていないとも言えます。
本作の原作は鈴木光司の新作『エス』なのですが、小説の方では、
『リング』→『らせん』→『ループ』→『バースデイ』→『エス』と、
ちゃんと前作を踏襲したストーリーになっているんですよね。
その点、本作は貞子の概要以外ほぼ踏襲されていないので、
映画1作目『リング』とも繋がりはありません。
ただ、貞子がインターネットの中に活動の場を移したというのは、
映画化されなかった小説『ループ』の「貞子はプログラム」のいう設定に近く、
本作は『ループ』の系譜を継ぐ続編って印象を持ちました。

まぁ『ループ』が映画化されず、それが『リング2』に取って代わったのは、
『ループ』の「貞子プログラム説」があまりウケなかったからでしょう。
というか、まだまだ当時はインターネットもそれほど普及していなかったので、
やっと時代が追いついた感じですね。
…いや、ボクなんかはすでに追い抜かれてしまっており、
本作はスマートフォンやニコニコ動画が呪いの媒介になる都市伝説系ホラーですが、
ボクはスマホもニコ動も全く使ったことがない時代遅れな人間で…。
『リング』は身近なVHSビデオが呪いの媒介だったので、映画を観た後しばらく、
家にあるラベルの貼ってないVHSを見るのを躊躇してしまうほど怖かったですが、
ニコ動なんて見るのを躊躇してしまう前に、視聴登録すらしてません。
だから『リング』で感じたような恐怖感は全く味わえませんでした。
しかし、ボクが時代遅れなのは認めるけど、ニコ動なんてそんなに普及してるの?
有料会員150万人しかいないみたいだけど?
特にニコニコ生放送を利用している人なんて、ほんの一握りのオタクだけでしょ?
(作中でもニコ生を見ていた奴はオタクっぽい奴ばかりだし。)
ニコ動なんかに限定しないで、架空の動画サイトにしておけば、
もっと身近に感じることができる人が増えた気がします。
(作中のスレッド型掲示板は2ちゃんねるではなく架空のサイトだったし。)

怖くないのになぜ近年稀な面白さだったかといえば、
クリーチャー化した貞子が、かなりいい出来だったからです。
厳密には貞子ではなく、貞子になり損ねた量産型貞子なのですが、
ゾンビのような姿で、人間を噛み殺したりします。
しかもその這いずりまわり方がすごくて、カマドウマのような長い足で、
エビ反りの姿勢で4足歩行する姿が、なんとも斬新な不気味さを醸しています。
今までのJホラーの怨霊像を打ち破るモンスター的な怨霊で、
Jホラーが新たなステージに足を踏み入れた気がしました。

しかし、今までの怨霊像を作ったのも貞子です。
それが貞子のイメージなので、量産型とはいえ本作の貞子を貞子と認めるのはなんか嫌…。
今までの貞子はしがみついてきたりはしますが、人を殺すのに直接的な暴力は必要なく、
生前から使える念力による呪いの力で、触らずとも殺せます。
それも異様なショック死で、本作のように自殺に見せかけたりはしなかったです。
殺される人にとって、どちらが死ぬ直前に怖かったかは一目瞭然で、
それを観賞するボクらにとっても、どちらがより怖さを感じられるか明白です。
貞子といえば、垂れ下がった前髪が印象的なので少し意外な気がしますが、
髪の毛による攻撃というのも、今まではなかったような気がしますね。
髪の毛を使うという発想はなかなかよかったと思いますが、
ちょっと園子温監督の名作Jホラー『エクステ』を思い出しました。

なお、化物染みている量産型貞子と違い、オリジナルの貞子は美少女です。
(『Another アナザー』の主演を控える橋本愛が演じています。)
でも貞子って享年40歳以上のはず。まぁ『リング2』の設定なんて無視でしょうけど…。
井戸の所在地も全く変わってしまってましたね。
ペンションの軒下だったのに、廃病院の近くの林の中になりました。
貞子の生い立ちや生前の境遇についてもあまり触れられず、
本当は可哀想な女性の霊でもあるのに、本作での扱いはネットに巣食う魔物同然です。
いくら可愛い少女になっても、これでは貞子の魅力が激減ですよ。
しかもイカれた男の復讐の道具として召喚されちゃって…。

その男、柏田清司(山本裕典)はネットで人気のエアブラシアートの画家ですが、
ネット上で盗作だとかバッシングを受けたことに腹を立て、
ネットユーザーに対して無差別に復讐するため、「"S"の復活」と称して、
貞子の復活する瞬間をニコニコ動画で生放送します。
彼はその時に、復活した貞子に絞め殺されるのですが、
その生放送を見ていたユーザーや、後にその録画動画を見た人間も自殺してしまうのです。
この映像が「呪いのビデオ」ならぬ「呪いの動画」というわけですが、
正直、『リング』の「呪いのビデオ」の映像の意味深な不気味さに比べたら、
本作の「呪いの動画」は全然ペラペラで面白くも何ともないですよね。
それに「"S"の復活」の"S"って、貞子のイニシャルで間違いないと思うけど、
タイトルで堂々と「貞子」と冠しておいて、今更イニシャルトークの意味がわからない。
例えば本作が全く別のタイトルで、『リング』の最新作であることを隠して上映してたら、
"エス"が貞子であるとわかった時にビックリできるかもしれないけど…。
それに作中の世界では、過去に「呪いのビデオ」の事件もなかったようなので、
貞子はもったいぶってイニシャルで呼ばれるほど有名人でもないです。

本作も十分に面白いJホラーなのに、ボクの『リング』の評価が高すぎて、
ちょっと酷評気味になってしまいましたが、最後は褒めて締めたいと思います。
ヒロインの高校教師・茜を演じた石原さとみがとてもいいです。
彼女はどんどんいい感じに綺麗になっていきますね。
本作でも、その名の通りの最強の絶叫クイーンを好演しています。
死角から襲ってきた量産型貞子を刺し殺す姿は、さながら女座頭市で、
ただ怯えるだけではない戦うヒロインなのも、Jホラーとしては斬新でした。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/692-46b6615f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad