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REC/レック3 ジェネシス

この1週間で6本の映画を観ました。もちろん劇場でです。
映画を観に行くのは楽しいのは間違いないのですが、
ボクも一応仕事は持ているので、週に6本は少しきつく、できれば2~3本がいいです。
そんなの自分で勝手に調整して毎週2~3本ずつに振り分ければいいだけですが、
やっぱり公開された映画は1週間以内には観たいと思うのが映画ファンの人情です。
今週末は(もう観たものも含め)観たい映画が8本も公開され、
楽しくて仕方ないけど、かなりきついスケジュールになっています。

そもそも映画は競合を避けるために、注目作は比較的バラけて公開されるはずだけど、
GWも終わり、夏休み映画までかなり間のあるこの時期に、
週に8本も観たい映画が公開されること自体が異常なことです。
そんな状況になったのは、ボクが地方に住んでいるからに他ならず、
都心部ではちゃんと調整されたスケジュールで公開されているだろうけど、
全国順次公開など地方は遅れて公開される作品も多く、
その地方の公開日が新作ラッシュに重なるから、こんなことになるんです。
どうせ順次公開されるなら、お願いですから全国一律の公開日にしてください。
その方がトータル興収も多くなるはずです。
(今はなんだか東京のお下がりを観ているような気分になるので。)

ということで、今日は東京から2週遅れで地元公開された映画の感想です。
2週前は『テルマエ・ロマエ』くらいしか公開されず、スケジュールも余裕があったのに…。

REC/レック3 ジェネシス
REC 3

2012年4月28日日本公開。
大人気スパニッシュ・ホラー『REC/レック』のシリーズ第3作。

その日、コルド(ディエゴ・マルティン)とクララ(レティシア・ドレラ)はバルセロナの結婚式場で永遠の愛を誓い合う。新郎の従弟(アレックス・モネール)はビデオカメラを回し、参列者たちの姿を撮っていた。やがてカメラは一族きっての明るい性格の叔父ペペが、病院で犬にかまれたという、彼の右手に巻かれた包帯を映し出す。(シネマトゥデイより)



どうしてこうなった?…って感じです。

本作はスペインのゾンビ映画『REC/レック』シリーズの第3弾で、
ボクにとって第1作目はゾンビ映画史上、いやホラー映画史上、
最も好きかもしれない映画でした。
単純に(特にラストシーンの)怖さだけでもかなりのものでしたが、
低予算ながらPOV(主観撮影)の出来が秀逸で、
フェイク・ドキュメンタリーのお手本のような作品だと思ったものです。
2作目『REC/レック2 』ももちろんPOVで撮影されており、
2度目なのでさすがに新鮮味では落ちるけど面白かったです。
しかし、その2作目から2年半、満を持して日本公開された3作目となる本作は…。

「クララとコルドの結婚式」という題名の、スライドショーから始まる本作。
ここですでに違和感を覚えますが、スチルカメラも一応POVと言えるかと納得しました。
その後、結婚式の招待客がハンディカムで撮影した映像に変わり、
いつも通りのビデオカメラによるPOVフェイク・ドキュメンタリーが始まります。
何事もなく、和やかな雰囲気で進行していく結婚式。
きっともうすぐ大変な惨劇が始まるんだろうと期待しながら観ているのですが、
結婚式は恙なく終わり、大きな会場での披露宴に突入。
なかなか何も起こらないなと思っていると、ようやく来ました、
防護服を着た保健所的な人が庭に現れ、なにやら警察も出動している様子で、
更に犬に手を噛まれたと言っていた新郎の叔父さんが激しく嘔吐。
その後、大広間で叔父さんはゾンビ化を発症し、その直後数人のゾンビが乱入、
披露宴会場はパニックと化します。
新郎コルドは、式場カメラマンたちと共に厨房に逃げ込みますが、
そんな事態でも撮影を続けるカメラマンにコルドが詰め寄り、
そのビデオカメラを破壊してしまいます。

えぇ?、POVの命であるカメラを壊しちゃったら…、と思った矢先、
なんと本作は客観撮影に切り替わってしまうのです。
前作までのフェイク・ドキュメンタリー方式を、ここで急に止めてしまうわけです。
シリーズの代名詞であるPOVを止めてしまったら、単なるゾンビ映画になってしまうのに…。
その後もところどころ暗視カメラの映像や、防犯カメラの映像など、
POV的な演出が入るシーンもあるのですが、概ねフィクション映画の撮影方法になり、
新郎と新婦がゾンビ襲撃から生き延びるサバイバルものとして物語は展開します。
『REC/レック』シリーズの魅力はPOVにあるはずなので正直ショックでした。
ハリウッド・リメイク版『REC:レック/ザ・クアランティン』の続編である
『REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの惨劇』も
POVの体裁をとっていなかったため、「RECを名乗るのはおこがましい」と非難したけど、
まさか本家までPOVを捨ててしまうなんて…。

しかし、POVを捨てたハリウッド・リメイク版の続編はゾンビ映画としても駄作でしたが、
本作はゾンビ映画としてはかなり素晴らしい出来で、POVをやめ臨場感がなくなり、
怖さがなってしまったのはホラー映画としては残念ですが、
単純にゾンビ映画としての面白さだけなら、それほど目減りしていないように思います。
むしろPOVを続けても新鮮さは薄れるだけで、1作目から2作目の降下率を考えたら、
もし3作目がPOVだったとして、本作ほど楽しめたかは疑問です。
ある意味テコ入れに成功したと言えるのかもしれません。

POVを捨てたゾンビ映画の本作を例えるならば、
ちょっとグロい『バイオハザード』といった印象でしょうか。
ウエディングドレス姿のセクシー花嫁が、チェーンソーを手にゾンビと戦うという、
ちょっとカルトなガールズ・スプラッタ・アクション映画です。
下のポスター画像(※)が象徴的ですが、迫りくるゾンビの凶暴さよりも、
血まみれで戦う花嫁クララの狂気が見どころの作品です。
その狂気と覚悟は半端ではなく、最初は美人でセクシーなお嫁さんだと思ってましたが、
終盤以降は彼女自身が怖いと思ったほどです。
主演女優の演技もとても素晴らしくて、最後の壮絶さには感動すら覚えました。
(全身から湯気が噴出していたのも、いい感じでした。)
スプラッタとはいっても、直接描写が多い割には不思議とグロくなく、見やすかったです。
新郎がハンドミキサーで叔父さんゾンビに穴をあけるところは、ちょっとグロかったかな。
また、「スポンジ・ボブ」のパクリ「スポンジ・ジョン」や、
披露宴に潜り込んでいた印税の調査員、聖ジョージに倣って甲冑を着こむ新郎など、
クスッと笑えるシーンが多かったのも、前作までにはない傾向で面白かったです。

襲いかかってくるゾンビたちのほとんどが披露宴の招待客であり、
肉親を含む親類縁者ばかりというのは、なかなか興味深い設定でしたが、
ゾンビの性能としては、ちょっとイマイチかな?
前作のゾンビは壁や天井に張り付けたりと、かなりアクロバティックでしたが、
本作のゾンビは食欲に任せて直線的に突っ込んでくるだけなので、
オーソドックスすぎるし、シリーズとしての整合性も問題があります。
ただ悪魔憑き的な設定は踏襲されており、鏡越しには悪魔の正体が映し出され、
お祈りや聖水など、キリスト教的なものが弱点となっています。
ゾンビ映画で、こんなに牧師が活躍するのも珍しい展開ですよね。
ただ、こんなに簡単にゾンビを制圧できるなんて、前作までの混沌はなんだったのかと…。

POVのフェイク・ドキュメンタリーから、良質なゾンビ映画に生まれ変わった本作ですが、
公開前からすでに続編『REC/レック4 アポカリプシス(仮題)』の製作が決まっており、
更なる予想外の変化があることを期待しています。
たぶん次で最後になるはずだけど、本作は外伝的なストーリーだと思ったので、
気になる終わり方だった気がする前作の続きを期待したいです。
かなり未来の話になるって情報もあるけど。

(※)ガールズ・ゴア丸出しのポスター。
REC 3 Genesis

関連作
REC/レック
REC/レック2
REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの惨劇

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