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逆転裁判

コーエーとバンダイがタッグで製作したゲーム『ワンピース 海賊無双』が、
受注段階で50万本を突破したそうで、つまらなくなったと評判の漫画『ONE PIECE』ですが、
やっぱりめちゃめちゃ人気あるんだなと再認識しました。
ボクも『ONE PIECE』はつまらなくなったと思いながらもまだ好きなので、
そんなに好評なら『ワンピース 海賊無双』も買ってみようかと思ったのですが、
コーエーの無双シリーズはすぐ飽きるイメージがあるので、悩みます。
それに来月に発売する『ポケモン+ノブナガの野望』も気になってるし…。
こちらはコーエーと任天堂のコラボゲームですが、
企画段階では『ポケモン無双』という案もあったらしいです。
任天堂サイドが「無双よりも信長の野望がいい!」と決めたそうですが、
さすがは任天堂、いいチョイスです。
とはいえ、ゲームは年間1本ほどしか買わないので、どちらも買わないかも…。
今年はすでにレベルファイブとカプコンのコラボゲーム
『レイトン教授VS逆転裁判』を買おうと思っているので。
まだニンテンドー3DSも持ってないんですが…。

ということで、今日はゲームの実写映画化作品の感想です。

逆転裁判

2012年2月11日公開。
カプコンの人気法廷バトルアドベンチャーゲームを実写映画化。

近未来、政府は弁護士と検事の直接対決により3日間で判決を下す「序審裁判」制度を導入。上司が殺害された事件で被告の弁護人となった新人弁護士・成歩堂龍一(成宮寛貴)は、幼なじみの天才検事・御剣怜侍(斎藤工)と法廷で激しいバトルを繰り広げる。その裁判の後、成歩堂のもとに御剣が殺人容疑で逮捕されたという知らせが届き、御剣の弁護を引き受けるが……。(シネマトゥデイより)



本作の原作ゲームは、ボクが欠かさずプレイしている数少ないゲームシリーズです。
それが実写映画化となれば、当然観に行きますが、
洋邦問わず、ゲームの実写映画化でそこそこ成功していると思えるのは、
ハリウッド映画『バイオハザード』シリーズくらいしか知らないし、
本作にも期待はしたいけど、どうしても不安しかありませんでした。
しかも監督は三池崇史なので、不安は強まる一方です。

三池監督は日本でも指折りの才能のある監督だと思いますが、
アニメ(漫画)やゲームの実写映画だけは任しちゃいけない人です。
三池ワールドと呼ばれる独特の世界観を持った監督なので、
アニメやゲームの確立された世界観と衝突が起きます。
本作でも冒頭の霊媒シーンや、サユリさんの幽霊のシーンなど、
三池ワールド全開のカルトな演出がされており、原作の雰囲気をぶち壊してくれます。
法廷での立体映像など、サイバーパンクな演出も、原作にはなかったものです。

それに三池監督は、原作をちゃんと理解しないまま、撮影に入っている気がします。
たとえば本作と同様にゲームを映画化した『龍が如く』ですが、彼はオファーを受けて、
「内容を深く知る必要がある」と、とりあえず一度クリアして、撮影に挑んだんだとか…。
『龍が如く』経験者ならわかると思うけど、それだけで理解できるわけがありません。
まぁ全くプレイしないよりマシなような気もするけど、ある意味その程度のプレイで、
「内容を深く知った」と考えてしまえる方が、全く知らないより性質が悪いです。
要は、彼はちょっとプレイして、表面的なことが見えただけで、
それがそのゲームの全てであると考えてしまうということです。(アニメなども同じ。)
それで何が起こるかといえば、見た目だけを原作に似せて映画を撮ってしまうのです。
アニメの実写化『ヤッターマン』『忍たま乱太郎』でもそうでしたが、
特殊メイクまで使って、キャラの外見をやたら似せようとします。
実写映画として違和感あってもお構いなしに…。
つまりキャラクターの外見だけを実写で再現しておけば、
原作ファンは満足するだろうと考えているのです。
しかしファンであればあるほど、キャラの表面だけを見ているわけではないので、
そんな単なるコスプレした登場人物では満足しません。
(原作ファン以外には、変な特殊メイクした違和感のある登場人物でしかありません。)

キャラの外見だけに気を取られ、キャラ設定を疎かにしていると感じる最たる例は、
本作のヒロイン、綾里真宵(桐谷美玲)がピアノを弾くシーンです。
原作ファンならわかるでしょうが、真宵はそんなことが出来そうな女の子ではありません。
ピアノは真宵ではなく、彼女を演じる桐谷美玲の特技なのです。
桐谷美玲「監督~。わたしピアノが得意なんです。」
三池監督「そうか。それなら真宵がピアノを弾くシーンを追加してあげよう。」
…って感じで、真宵のキャラ設定を無視した演出だと思いますが、
どれだけキャラ設定をいい加減に考えているかよくわかると思います。
特に糸鋸刑事(大東駿介)のいい加減さには目に余るものがあります。
コスプレさせて口癖を真似ただけで、彼本来の「らしさ」が全くなく、痛々しいです。
よく漫画の実写化で陥りがちなことだけど、役者をキャラに似せる努力ではなく、
キャラの雰囲気に近い役者を探す努力をしてほしいです。
主演の成宮寛貴は、主人公の成歩堂くんのイメージに近かったのは、本作の救いです。
一方、原作ゲームの人気キャラである御剣検事(斎藤工)と矢張(中尾明慶)は、
全く内面が伴わず、薄っぺらい魅力のないキャラに仕上がっています。

ストーリーは、原作からもともとオカルト的な要素もある世界観なので、
真っ当な法廷ミステリーとしては見れません。
きっと原作を知らない人が見たら荒唐無稽な物語だと感じるはずです。
しかし原作のストーリーをかなり忠実に描いているので、それは仕方がないのかも。
ただ、キャラの外見と一緒で、ストーリーだって忠実である必要なんてないです。
実写映画化なんだから、もっと現実に即した内容に脚本を作り替えるのが、
映画人としての腕の見せ所ですよ。
例えば、本作の前提的な設定である「序審裁判制度」。
これは有罪か無罪かの審理を最長3日以内で行うという制度ですが、
原作ゲーム内では「期限が3日しかないから」みたいな展開はほぼありません。
これは裁判を題材にゲームを作る上で、法廷での検事と弁護士の戦いを、
ゲームのシステムに落とし込むために考案された制度であり、
現実には即さないトンデモ制度だけど、苦肉の策として仕方がなかったシステムです。
この制度はゲームであるがゆえに必要なだけで、映画ならば別に普通の裁判でもいいはず。
あくまで例えなので、別にそこを変えれば面白くなるわけではないですが、
何の工夫もなく、原作のまま実写映画化するなんて、安易すぎるというか、
原作通りなら文句はないだろうという逃げにしか思えません。

守るべきところを守らず、変えるべきところを変えない、
原作モノの実写化として、反面教師の見本のような作品でした。
ただ、三池監督が悪いとは思いません。
あの人は意外とどんなオファーも受けちゃう人らしいので、
オファーをする側が気をつけるべきです。
それに、三池監督にオファーするなら、原作のイメージを壊される覚悟が必要です。
日本屈指の大物監督なので、どんな作品にされても後から注文は付けにくいだろうし…。
なんにしても、ゲームの実写映画化はしない方が無難かな。

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