ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

ダーク・フェアリー

このところ、DVDの映画ばかり見ていて、今年書いた記事の半分がDVDの感想記事に…。
DVDの映画も映画には違いないけど、やっぱり映画は映画館で観てこそ。
なのでDVDの感想ばかりの現状は、映画の感想ブログとして、由々しき状況です。
今日から暫らくは劇場映画の感想だけに戻ると思います。

それに最近はホラー映画ばっかり見ているために、ホラー映画の感想記事が続いて、
なんだかホラー映画を重点的に扱うブログみたいになっちゃってます。
でもそうなってから、アクセス数がグンッと伸びました。
よくホラー映画ばかり扱うカルトなブログってありますよね。
そんなにジャンル偏らせて、一体誰が読むんだろう?って思ってましたが、
ホラー映画の需要は意外と高いんだなと認識させられました。
なのにホラー映画の上映劇場はガラガラなのが不思議です。

ということで、今日は劇場公開中のホラー映画の感想です。
次回から暫らくはホラー映画の記事も書かないと思います。

ダーク・フェアリー

2012年1月21日日本公開。
『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ、製作・脚本のサスペンス・スリラー。

両親の離婚が原因で心に傷を負った少女サリー(ベイリー・マディソン)は、父親のアレックス(ガイ・ピアース)と彼の恋人キム(ケイティ・ホームズ)と共に郊外にある屋敷に移り住むことに。ある日サリーは封印されていた地下室を発見するが、そこにはえたいの知れない魔物がひそんでいた。そして地下室にあった小さい扉を開けてしまうが、それ以来屋敷では不可解な出来事が続発し、サリーを狙い闇の奥から魔物たちが迫ってきて……。(シネマトゥデイより)



本作はホラーというよりも、良質なダーク・ファンタジーといった印象で、
子どもでも、ホラー苦手な人でも楽しめる作品です。
本作は70年代に放送されたテレビ映画のリメイクらしいです。
原作のテレビ映画『Don't Be Afraid of the Dark』(本作の原題と一緒)のことは、
全く知らなかったのですが、けっこうアレンジされているようで、
「原作を超える出来」と評判のようです。
本作の脚本は鬼才ギレルモ・デル・トロなので、単純なリメイクで終わるはずはないです。

原作との大きく変更(大胆にアレンジ)されていると思われる点は、主に2つ。
1つは、原作では大人だったヒロインのサリーが、本作では8歳の少女に変更されたこと。
ホラーやファンタジーは大人が主人公だと、斜に構えて観てしまうところがあるけど、
子どもが主人公だと、童心にかえったような気持ちで純粋に観れる気がします。
子どもの持つ世界観で、ハラハラドキドキしながら観れました。きっといいアレンジです。
もう1つは、作中の怪物がゴブリン的なものからトゥース・フェアリーになったこと。
デル・トロはトゥース・フェアリーが好きですね。
彼の監督作『ヘルボーイ/ゴールデンアーミー』でも登場させてました。
構想は本作の方が先にあったようなので、『ヘルボーイ~』の方に転用したのかも。
これもいいアレンジなのかどうかは、原作と比べられないのでわかりませんが、
本作のトゥース・フェアリーの描き方は、ボクの本作唯一の不満点です。

トゥース・フェアリー(歯の妖精)は、抜けた乳歯を枕の下に置いておくと、
妖精が夜のうちに乳歯をコイン(銀貨)と交換してくれるという西洋の民間伝承です。
日本ではイマイチ馴染みがないけど、ハリウッド映画ではちょくちょく登場しますね。
本作のトゥース・フェアリーの何が不満かと言えば、その造形です。
デル・トロといえば、特殊メイクなどの美術系クリエーター出身で、
特に彼の監督作品に登場するクリーチャーの造形には絶大なる定評があります。
『ヘルボーイ~』のトゥース・フェアリーは、宇宙人のような虫のようなクリーチャーで、
今までのトゥース・フェアリーの固定観念を覆す奇抜なデザインで、魅力的でした。
しかし本作のトゥース・フェアリーは、単なる小さなゴブリンって感じで、
想像の範囲内というか、けっこうベタというか、面白味に欠けます。

まぁそれもそのはずで、本作はデル・トロの監督作ではなく、
トロイ・ニクシーという新人監督の作品で、クリーチャーデザインも彼によるものです。
でも宣伝は、ビッグネームであるデル・トロを前面に押し出しているので、
デル・トロ監督作と同様に、クリーチャーデザインも大きな期待をかけてしまいます。
しかし実際はデル・トロのクリーチャーには足元にも及ばない程度のクリーチャーで、
期待を大きく裏切られました。
『ヘルボーイ~』という比較対象があったのも、本作にとっては不幸です。

本作のトロイ・ニクシーがデザインしたトゥース・フェアリーは、
デバネズミをモデルにしているそうです。
トゥース・フェアリーはネズミの姿をしているという説も一般的なので、
けっこうストレートなデザインと言えるかもしれませんね。
デル・トロに比べ奇抜さが全くないのは残念ですが、本作のトゥース・フェアリーは、
その造形のモデルだけではなく、その生態もデバネズミに近いので、
もしかすると脚本を務めたデル・トロの思惑により、デバネズミをモデルにしたのかも。
デバネズミはトンネルを掘って、一生地下で生活するモグラみたいなネズミだそうで、
本作のトゥース・フェアリーの「光に弱い」という特徴は、
デバネズミの生態から考案されたのかもしれません。
「光に弱い」といっても、光を浴びたら死んだりダメージを受けたりするわけでもなく、
「眩しいから苦手」って感じで、穴倉生活の動物っぽい特徴ですね。

クリーチャーデザインしないデル・トロなんて、魅力大幅減ですが、
それでもダーク・ファンタジーの脚本を書かせたら超一流なので、
本作はストーリー的にはかなりいい出来です。
古い屋敷ブラックウッド邸の地下に住むトゥース・フェアリーは、人間の歯と骨が主食。
特に子どものものが大好物で、屋敷に住むことになった
8歳の少女サリー(ベイリー・マディソン)を餌食にしようと、
彼女を何とか地下室に誘いこもうとします。
はじめは友好的に思えたトゥース・フェアリーに興味を持ったサリーでしたが、
徐々に凶暴で悪い妖精だと気が付き、恐怖に駆られます。
彼女は怖い妖精の存在を父親に訴えますが、子どもの空想だと相手にしてもらえず…。
しかし父親の恋人キム(ケイティ・ホームズ)が、サリーの異変に気付き…、という話。

両親が離婚したとはいえ、多感な年頃のサリーは、父親の恋人キムが気に入りません。
でも真剣に自分を心配してくれるキムとの間に、次第に絆が生まれてくるという、
ちょっとした家族再生のヒューマン・ドラマでもあります。
凶暴な妖精に怯えるサリーですが、ただ逃げまどうだけのホラーではなく、
キムに借りたストロボ付きカメラを武器に、攻勢に転じたりするところが面白いです。
サリーの奮闘により数匹のトゥース・フェアリーを退治し、
ハッピーエンドになると思いきや、クライマックスで予想外の不条理な展開に…。
ラストシーンははっきり言ってよくわからない展開でしたが、
なんとなく物悲しい余韻が染みる、いい映画だったと思います。

さて、ギレルモ・デル・トロですが、暫らく監督作の公開はないものの、
製作に関わったアニメ作品『長ぐつをはいたネコ』と『不思議の国のガーディアンズ』、
脚本に関わった『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚『ホビットの冒険』の、
3本のデル・トロ関連作が今年中に公開されます。
どれも本作以上に期待できると思います。
そういえば、本作のトゥース・フェアリーは、小さいゴブリンというより、
『ロード・オブ・ザ・リング』に登場するゴラムの小さいやつって感じでした。

コメント

こちらも失礼しましょう

子供が主役のホラー映画好きです

シックスセンスやエスター好きでした

こちらは、謎めく子供って事でもなかったけど

『気付かない父親』ってイライラします

キムの方が異変を察知してくれてダメじゃんて想いました

サリーと妖精達の追い駆けっこでしたが

ドレスを破いた事をサリーのせいにしようとしたのは

妖精達の意地悪?

妖精達は父親や再婚相手にサリーが嫌われりゃいいって事か

パーティに集まった人達を妖精達が襲わないので

なんか、面白味が無い・・・・・

最後にキムが引き摺り込まれ戻って来ません

キムが犠牲になっただけっぽい

  • 2013/10/09(水) 01:32:47 |
  • URL |
  • クリーニング #-
  • [ 編集 ]

ボクもホラー映画に限らず、子供が主人公の映画は、
童心に戻って観れるので楽しいです。
でも子供が幽霊のホラーの場合は、可愛いとか可哀想と思ってしまうので、
あまり怖さを感じることができないのがちょっとネックです。

  • 2013/10/10(木) 21:44:06 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/643-1f868461
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad