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マイウェイ 12,000キロの真実

今年はオリンピックイヤーですね。
夏にロンドンオリンピックが開催されます。
オリンピックのたびに、マスコミに煽られて日本人選手の活躍を過大に期待してしまって、
最終的にガッカリすることが多いので、それほど期待しないようにしているのですが、
やっぱり女子サッカー代表のなでしこジャパンには期待してしまいます。
あとは女子レスリング、柔道、水泳、体操はちょっと気になるかな。

ということで、今日は前回のロンドンオリンピックのシーンから始まる映画の感想です。
前回のロンドンオリンピックは、日本参加してないんですよね。

マイウェイ 12,000キロの真実

2012年1月14日日本公開。
カン・ジェギュ監督が韓国映画史上最大級となる製作費25億円を投じた戦争映画。

第2次世界大戦末期、ノルマンディー上陸作戦後、ドイツ軍捕虜の中に1人の東洋人が発見される。話す言葉もわからない中、連合軍の尋問を受けた彼が語り始めたのは、にわかに信じ難い物語だった。1928年、日本統治下の朝鮮。そこには、頑なに国を信じた辰雄(オダギリジョー)と、ひたむきに夢を信じたキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)がいた。(シネマトゥデイより)



第二次世界大戦が題材の映画ですが、当時日本の占領下だった韓国が製作したとなれば、
反日的な内容に偏るのは当然だし、予想できていたことではあるものの、
日本人として、やはり若干カチンとくる内容でした。
でも中国の反日戦争映画に比べれば、それほど極端な反日の内容ではなかったかな。
彼ら(韓国人)が本気で反日映画作ったら、吐き気がするようなものになると思うけど、
さすがに日本市場の重要性は理解しているようで、
日本人の鑑賞にも耐えうる程度にはセーブされているみたいです。
この内容では日本人の観客の感じる憤りよりも、
韓国人の観客が感じる物足りなさの方が大きいんじゃないかと思います。
ボクが本作から受けた多少の不快感は、日本兵の描き方がどうとかよりも、
主人公である韓国人があまりにも品行方正に描かれていることによるものかな。
だからボクが日本人だからというよりは、嫌韓だからカチンときた感じです。

第二次世界大戦を背景に描かれた戦争映画ではありますが、内容は完全フィクションです。
一応「事実に基づいた物語」という体裁ですが、本作で事実なのは、
「ノルマンディーで捕えられたドイツ軍の捕虜の中に東洋人がいた」という一点のみ。
その一点の事実を膨らませて、2時間を超える物語にしたのが本作です。
おそらく第二次世界大戦を題材にした映画やドラマが世界的にブームなので、
韓国もそのブームに乗ったのでしょうが、当時の韓国(朝鮮)は日本の占領下だったし、
大して表舞台にも出ていないので、韓国人が活躍した第二次世界大戦映画を撮るとなれば、
完全なフィクションじゃないと成立しません。
それをさも事実が基であるかのように取り繕い、虚栄心を満たしているのでしょう。
完全にフィクションな分、事実を捏造する中国の戦争映画よりはマシです。
ただ、どんなフィクションで膨らましても構わないと思うけど、
まずいのは本作が日本の漫画『ハッピータイガー』のパクリらしいってことです。
ボクはその漫画を読んだことないので、そのことにあまり言及はできませんが、
事実なら、そんな日本の作品のパクリを日本で公開する図々しさに呆れます。

舞台は日本占領下の朝鮮。
長谷川辰雄(オダギリジョー)とキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)は出会い、
お互いにマラソン選手となり、東京オリンピック代表のライバルとなります。
そんな時、国家総動員法により朝鮮人も、日本兵として戦場に駆り出されることとなり、
ジュンシクは辰雄の指揮するノモンハンの日本軍で、ソ連軍と戦うことに。
ジョンシクたち朝鮮人は上官の野田(山本太郎)に甚振られ、屈辱の日々を過ごします。
上官の野田はレイシストで朝鮮人の兵を執拗に甚振ります。
日本兵の鬼畜ぶりを強調し、反日感情を煽るのが目的のキャラなので、
見ていて気持ちのいいものではありません。
ただ戦時中なんだし、植民地の人間を差別するのは当然なので、
さほど誇張されているわけでもないように思いますね。
たぶん日本人観客が受ける不愉快さよりも、韓国人観客が受ける屈辱の方が大きいです。

ある日、戦場でジュンシクたち朝鮮人が井戸汲みをしていると、
中国の女性狙撃手シュエライ(ファン・ビンビン)に襲撃されます。
彼女は捕縛され、日本軍の捕虜になります。
だが、辰雄の命令で自爆特攻部隊にされそうになったジュンシクたちは脱走を決行し、
その折についでにシュエライも脱獄させます。
日本人の魔の手から韓国人が中国人女性を助けるという展開で、
中国人の反日感情も煽り、逆に韓国人の仁徳をアピールし、
中国人の観客を味方に付けようという意図が露骨に感じられますね。
この女狙撃手シュエライですが、脱獄させてくれたジュンシクを助けるために、
なんとライフルで戦闘機を撃ち落とします。
いくらなんでも無茶な展開で、せっかく戦闘シーンはかなり頑張っている作品なのに、
あり得ないそのシーンのせいで台無しになっていると思います。
主人公たちにしても戦車の砲撃が直撃しても、極寒の中で吊るされても死なないし、
これでよくもまぁ「事実に基づいた物語」なんて嘯けるものですね。
ちなみにシュエライが命と引き換えに撃ち落とした戦闘機は、
残念ながら憎き日本軍のものではなくソ連軍の戦闘機で、彼女は無駄死にも同然でした。

脱走したジュンシクですが、ソ連軍が日本軍を奇襲することに気付き、
それを知らせるために日本軍の基地に走って帰ります。
ただ奇襲を知らせたのとほぼ同時に奇襲が始まったので、もはや無駄足で、
辰雄率いる日本軍は壊滅し、ジュンシク含め日本兵はソ連軍の捕虜になります。
彼らはシベリア鉄道でソ連の西方まで連れてこられ、強制労働させられます。
捕虜になった日本人も朝鮮人も対等な立場になってしまいますが、
ロシア語の話せる朝鮮人ジョンデはソ連軍に徴用され、
積年の恨みのある野田たち日本人を逆に甚振ることになります。
韓国人観客からすると、ジョンデが日本人を甚振るのは痛快なのかもしれないけど、
野田の甚振り方がイジメみたいなものだったのに対し、ジョンデは殺害も厭わず、
しかもソ連軍上官の命令とあらば、同胞の朝鮮人まで殺します。
韓国、中国以外の国の人が本作を見たら、日本軍より朝鮮人の方が残虐だと思うかも。
ソ連軍は日本軍以上に残虐に描かれているので、きっとロシア人も不愉快だろうね。
ボクとしては自ら民度の低さを露呈させているジョンデの設定は面白かったけど、
「チョッパリ、チョッパリ」連呼されると、さすがにイラッときますね。
劇中の日本人は朝鮮人に対しては蔑称は使わないのに…。

捕虜となった(朝鮮人を含む)日本兵は、今度はソ連軍として戦場に送られ、
ナチスドイツ軍と交戦することになります。
日本兵が鬼畜として描かれても、朝鮮人に甚振られても、まだ我慢できましたが、
ボクが日本人として最も屈辱的だったのは、辰雄がソ連軍の軍服を着てしまう展開です。
彼は帝国軍人の鑑のような男で、ソ連の捕虜になっても日本人の誇りを持ち続けたのに、
けっこうあっさりとソ連軍の軍服に袖を通してしまいます。
でも彼は、戦場でも日本の同盟国であるドイツ兵を殺さなかったので、
ギリギリ帝国軍人の誇りを守ったということにしておきましょう。

激戦の末、なんとか生き延びた辰雄とジュンシクは、ドイツ領へと逃れますが、
そこでドイツ兵に拘束されてしまいます。
ドイツは同盟国だからなのか辰雄を仲間としてドイツ兵に迎えます。
そして、ノルマンディーで従事させられているところに、連合軍の上陸作戦が始まり、
ドイツ軍として連合軍と交戦しなければいけなくなります。
しかし、2人は祖国へ帰還るために砲弾飛び交う戦場を走り抜けますが、
ジュンシクが被弾してしまい、辰雄は連合国軍の捕虜になってしまいます。
ここが事実が基になった部分で、件のドイツ軍捕虜の東洋人が辰雄だったという展開です。
彼はその後ジュンシクを名乗り、ロンドンオリンピック男子マラソンに韓国代表で参加、
大活躍をするというオチです。
故郷を超えた美しい友情のようですが、このラストはいわば意趣返しで、
日本人が韓国代表としてオリンピックのマラソン出場するというのは、
戦前のベルリンオリンピックで、日本代表として出場させられた朝鮮人、
ソン・ギジョンの境遇を逆転させる意図があったんだと思います。
そんな昔のことを持ち出してくるなんて、韓国人の日本への遺恨の深さに背筋が凍り、
まったく感動できないラストでした。

本作の根底には反日感情があるのは間違いないけど、もしこれが日本映画だったなら、
きっと韓国人は怒るだろうと思うし、韓国では上映されないと思います。
それくらい韓国映画にしては自虐的だし、日本に花を持たせている内容だと思います。
それでも6:4で韓国に偏った内容だから、こんな韓国映画を公開してしまう日本は、
やはり寛容というか大らかというか、奇特な国だと思います。
韓国もちょっとは見習ったらいいです。
オダギリジョーのおふざけサインくらいで「韓国人侮辱」とか、被害妄想が酷いよ。

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