ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

フライトナイト 恐怖の夜

去年から始まったドリーム・ワークスとディズニーのタッグ映画ですが、
出だしの『アイ・アム・ナンバー4』は躓いた感があるものの、
去年のボクのベスト映画である『リアル・スティール』はもちろんのこと、
本年度アカデミー賞有力候補『ヘルプ 心がつなぐストーリー』や『戦火の馬』など、
かなりの打率と破壊力を持った作品が多い印象です。
何かと因縁のある両社ですが、手を取り合ったらここまでスゴイのかと感心しています。
このタッグで計30作程度の公開を予定しているそうですが、まだまだ序盤。
今後が楽しみです。

ということで、今日はこのタッグの3作目となる映画の感想です。

フライトナイト 恐怖の夜

2012年1月7日日本公開。
カルト的人気を誇るホラーアクションのリメイク。

高校生のチャーリー(アントン・イェルチン)は、母親(トニ・コレット)とラスベガス郊外の街で平和に暮らしていた。ところがある日、彼らの家の隣にジェリー(コリン・ファレル)が引っ越してきてから、失踪(しっそう)者の数が増え始める。チャーリーの友人エド(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は、ジェリーがヴァンパイアだと主張し……。(シネマトゥデイより)



「2012年最初のきもだめし」なんてキャッチコピーが付いているけど、
恐怖なんて一切感じることが出来ない本作。
それどころか、けっこう笑えてしまいます。
それもそのはず、本作はホラーではなくホラーコメディであり、
ハリウッドでブームが続くヴァンパイア映画や、それらに登場するヴァンパイアに対する、
リディカルなパロディになっているんじゃないかと思われます。
そのために古典的ヴァンパイア映画のリメイクという手段を使っていることが面白いです。
『トワイライト』シリーズのようなロマンチックなヴァンパイアや、
『モールス』のようなシリアスな悲しいヴァンパイア、
『ブレイド』シリーズのようなSFアクションのかっこいいヴァンパイアなど、
ハリウッド映画には様々な趣向を凝らしたヴァンパイアが登場しますが、
あえて古典的でベタなヴァンパイア像を描くことで、
ヴァンパイアという存在そのものに対する揶揄になってるんじゃないかな。
「本来ヴァンパイアはこんなヘンテコなモンスターですよ」って感じの。

ヴァンパイアという題材は古今東西人気があって、
昔からいろんなフィクションが書かれてきたことで、
ヴァンパイアにはかなりいろんな設定が作り出され、足されてきました。
おかげでこれほどツッコミどころの多いモンスターは他にいないと思えるほど、
いろんな設定を持ったモンスターとなっています。
十字架、日光、聖水、火に弱い、鏡に映らない、杭で死ぬなど、
特に弱点の多さが特徴的ですよね。
本作のヴァンパイアのジェリー(コリン・ファレル)は、
そのほとんどの弱点を網羅した、超ベタなヴァンパイアです。
中でも本作で強調して描かれる弱点は、「招待されないと家に入れない」というもの。
全く理由のわからない弱点ですが、一般的に知られたヴァンパイアの特徴らしいです。
ボクはそんな特徴があることをを本作で初めて知ったんだけど、
そういえば『モールス』でもそれらしきシーンがあったと思い出しました。
当時はそのシーンの意味がわからなかったけど、ようやく理解できてスッキリです。
まぁ、なぜ招待されないと家に入れないのかは未だに意味不明ですが…。
本作はそんなベタなヴァンパイアを、ツッコミ上等でそのまま登場させることで、
ヴァンパイアの滑稽さや、ヴァンパイアに襲われる人々のドタバタっぷりを、
観て笑おうという趣旨のヴァンパイア・コメディ映画です。

ある日、主人公チャーリー(アントン・イェルチン)の家の隣にジェリーが越してきます。
その頃から街で失踪者が相次ぎ、彼のオタク友達アダムも音信不通に…。
もう一人のオタク友達エド(クリストファー・ミンツ=プラッセ)は、
ジェリーがヴァンパイアであることを突き止め、チャーリーに警告しますが、
オタクを卒業したチャーリーはエドを相手にせず…。
しかし、仕方なく一人でヴァンパイア退治に向かったエドもまた行方不明となり、
エドの残した証拠で、チャーリーも隣人ジェリーがヴァンパイアであると確信します。
ジェリーが自分の彼女や母親を襲うかもしれないと考えたチャーリーは、
ヴァンパイア・ショーの主催者ピーター・ヴィンセント(デイヴィッド・テナント)に
アドバイスを求めるが…、という話。

学校でイケてないグループだったチャーリーが、
好きな女の子の気を引くためにオタクをやめ、イケてる友達と付き合うようになり、
今まで親友だったエドやアダムを蔑にしてしまうことから惨劇が始まる話で、
思春期の友情を描いた、ちょっとした学園青春映画のようなところもあります。
親友を失ったことに後悔し、一人でヴァンパイアと戦おうと決意したチャーリーが、
大好きな彼女エイミー(イモージェン・プーツ)を守るために奮闘するロマンスもあり、
笑えるだけではなく、意外とシッカリしたドラマ性を兼ね備えた作品です。
ヴァンパイアである隣人ジェリーの家に侵入し女の子を助けたり、
追いかけてくるジェリーから必死に逃げたりと、スリリングな展開も多く、
スリラーとしてもなかなか見ごたえのあるものになっています。

でも一番の見どころはジェリー演じるコリン・ファレル。
ヴァンパイアを不気味かつセクシーに、そしてどこかコミカルに演じています。
下手すればB級カルト映画になりそうな本作を、
絶妙なところでポピュラリティを保っていられたのは、
彼がヴァンパイア役で参加しているからだと思いました。
『モンスター上司』に続き、最近のコリン・ファレルはいいですね。
どちらのモンスターも存在感ある怪演でした。

『ダレン・シャン』の大失敗で下火になったと思ったヴァンパイア・ブームですが、
大人気『トワイライト』シリーズが佳境に入ったことで再び再燃した感じで、
今年も多くのヴァンパイア映画が公開になります。
もちろん本作もブームに乗ってつくられた一本ですが、
ブームの火付け役である『トワイライト』の最終章である
『トワイラト・サーガ ブレイキング・ドーン』の前後編をはじめ、
今後も人気アクションシリーズの最新作『アンダーワールド 覚醒』や、
ジョニデ×ティム・バートンの『ダーク・シャドウズ』、
アクション大作『エイブラハム・リンカーン バンパイア・ハンター』など、
楽しみな作品が目白押しですね。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/636-615ddf99
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad