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メガマインド

ウチの近所にはレンタルビデオ屋が3店舗もあるんですが、どれも中小規模な店舗で、
お世辞にも品揃えがいいとは言えず、借りたい商品を置いていないことも多々あります。
でもたまに都会の大型店舗に行くと、そんな商品もけっこう扱っていて、
借りたくなるのですが、そう頻繁に都会に出るわけではないので、返却が難しく…。
そんな中、今年から始まった「郵便ポスト返却」サービスが便利で、助かっています。
100円余分に取られますが、店舗までの往復の足代と比較すれば安いものです。

でもそれ以上に便利なのは借りに行く手間すらない宅配レンタルですよね。
プランによっては新作でも1枚250円以下で店舗より安いし、
当然品ぞろえも大型店舗以上に豊富だし、
もう店舗までわざわざ行く時は、旧作半額とか旧作100円の時だけです。
宅配レンタルなんてあったら、いずれ店舗は潰れるんじゃないかと心配になります。

それ以上に便利そうなのが、借りに行く手間もなく、
商品が届くのを待つ必要もないオンライン配信レンタルです。
ただ、この業態はまだ品揃えも貧弱で、料金もまだ高めです。
なによりボク自身、ITに疎くて敷居が高く感じてしまいます。
正直、あまり利用したくないし、普及してほしくもないです。

ということで、今日はオンライン配信でレンタルした映画の感想です。
今のところ、オンライン配信でしか鑑賞できない作品のようなので仕方ないですが、
なるべくパッケージ化してほしいです。

メガマインド

2011年11月12日配信。
ドリームワークスによるアメコミヒーローパロディ・CGIアニメーション。

悪役のメガマインド(ウィル・ファレル)は、ついに長年の夢をかなえ、メトロシティーを守る大人気ヒーロー、メトロマン(ブラッド・ピット)を倒した。しかし新たに作り出された悪役が街をメチャクチャに破壊し始め、世界最高の頭脳を持つ悪役メガマインドは、子分のミニオン(デヴィッド・クロス)と共に、街を救うべく戦うことになる。(iTunes Storeより)



全米では去年劇場公開された本作は、日本では今年中に劇場公開される予定でした。
しかしなかなか公開日は決まらず、秋ごろには公開スケジュールから姿を消し、
ついに日本劇場未公開となってしまいました。
それでも今までのドリームワークス(DW)のCGIアニメは全て日本劇場公開されてきたし、
2週連続で全米No.1にもなり、国内で1億ドル以上稼いだ大ヒット作なので、
遅れてもいずれは劇場公開するものだろうと高を括っていたのですが、
なんと、「iTunes Store」で日本語吹替版のレンタル配信が始まり…。
漸く劇場公開の目はホントになくなったんだと実感し、ガッカリしました。

劇場公開されないならばDVDかBDでリリースされると思ったけど、
本作を見る手段は今のところ「iTunes Store」しかありません。
本作の「iTunes Store」でのレンタル配信料金は400円とちょっと割高。
まぁ料金は我慢するけど、やはりi-phoneやi-padでの鑑賞を念頭に置いてあるためか、
データが軽く、DVDやBDに比べるとかなり画質が悪いです。
しかも日本語吹替版だけで、字幕版に切り替えることも出来ません。
(せっかくブラピやベン・ステイラーなど豪華キャストなのに…。)
だから配信開始されても、DVDやBDのリリースが決まるまで静観するつもりで、
年内いっぱい待ってみましたが、依然その気配はなく…。
すでに1年も待ってきたので、もうこれ以上待ちたくないと、
「iTunes Store」のレンタル配信で妥協してしまいました。
内容は期待通りのもので、おおむね満足しましたが、
やっぱり劇場の大スクリーンと音響で…、それがダメならせめてDVDで見たかったです。

本作はアメコミヒーロー映画のパロディであるCGIアニメーション映画ですが、
アメコミ映画もCGIアニメ映画も苦戦しがちな日本では、
劇場公開してもヒットしないだろうことは想像に難くないです。
でも内容が悪いわけでもないし、日本公開を見送るほどではないと思うんですよね。
全米でピクサー屈指の人気を誇るアメコミパロディCGIアニメ『Mr.インクレディブル』は、
日本でも52億円以上のヒットを記録しています。
本作も当初は日本公開するつもりでしたが、急にその予定を取り下げたのは、
ドリームワークス自身が、本作を失敗作だと思っているからに違いないです。
たしかに本作の同年には同社の史上最高の名作アニメと評判の『ヒックとドラゴン』や、
同社の最大のヒットシリーズ最新作『シュレック フォーエバー』も公開され、
それらに比べれば7割にも満たない、見劣りする国内興行成績でした。
それがよほど不満だったのか、DWは「もうパロディは作らない」宣言までします。
でも本作は全米で約1億5千万ドル、全世界で約3億2千万ドル稼いだ大ヒット作です。
(日本でも公開すれば少なくとも更に1千万ドルくらいは稼げたでしょう。)

本作がそれほど評価されなかったのは、全米公開時期が悪かったと思います。
この年(2010年)は同社の『ヒックとドラゴン』はもちろんのこと、
ディズニークラシックス50作目を記念した渾身の作品『塔の上のラプンツェル』、
世界史上最高のヒット作となったCGIアニメ『トイ・ストーリー3』が公開され、
こんな年ではどんな佳作CGIアニメでも霞みます。
更に運が悪かったのは、悪党が正義のための奮闘するという本作と似たような内容の
CGIアニメ『怪盗グルーの月泥棒』が、本作に先んじて公開されていたことでしょう。
しかも悪党の手下の名前「ミニオン」まで被っているという不運…。
それもあってか日本語吹替版では手下は「子分魚」という適当な名前に変更されてます。
『怪盗グルー~』はこれまた名作なので、比較されるとちょっと厳しいし、
どうしても二番煎じ感は否めない状態でした。
(もちろん依然大人気の『Mr.インクレディブル』の二番煎じ感も拭えないですが…。)
一転して今年はCGIアニメ不作なので、もし本作があと数カ月遅れて今年公開されていれば、
もっと高評価、大ヒットしていたと思うし、日本公開もすんなり決まったでしょう。
なのでDWはそれほど悲観せず、お家芸であるパロディ映画も作り続けてほしいです。

すごい科学力を持つ宇宙人のヴィラン(悪者)メガマインドは、
幼馴染でありライバルである宇宙人のスーパーヒーロー、メトロマンに連戦連敗。
メガマインドは内心また勝てないだろうと思いながら、今日もメトロマンに挑むが、
図らずも彼の弱点を突いてしまい、彼を殺すことに成功してしまう。
ヒーローを倒したことで、念願のメトロシティ征服を成し遂げたメガマインドだが、
その喜びは束の間、どんな悪事を働いても誰も自分を止められる者はおらず、
張り合いも目的も失い、憂鬱な日々が続くことに…。
しかしある日、自分でヒーローを育成して、自分に対峙させることを思いつき、
メトロマンのDNAから強化薬を作り、青年ハルに注入するが、これが完全に人選ミス。
ハルはヒーローには全く向いてない下劣な男で、超人タイタンとなったハルは、
片思いの女性ロクサーヌにふられた腹いせに、彼女を人質にメトロシティを破壊し始める。
ロクサーヌに想いを寄せるメガマインドは、彼女を救うべく正義ヒーローとして、
悪の超人タイタンに挑むが…、という話。

近年では『ハンコック』、『キック・アス』、『スーパー!』など、
アメコミ映画のパロディが増え、本作もその系譜に属する作品ではあるのですが、
アメコミのスーパーヒーローのストックキャラクターとしての在り方を揶揄し、
それを笑いにするというのが一般的なアメコミパロディ映画だけど、
それらに比べると本作はかなり真面目というか、真摯というか、
真っ向からアメコミ映画に向かっている気がします。
本作のベースはもちろん『スーパーマン』で、メトロマンがスーパーマンなら、
メガマインドはその宿敵レックス・ルーサーとブレイニアックがモデルだったりと、
アメコミ映画のオマージュやパロディ的なシーンもあるし、
スーパーヒーローを揶揄して笑いを取っているところも多いのですが、
その根底に流れるのは、『ダークナイト』のテーマである「正義と悪は表裏一体」や、
『スパイダーマン』のテーマである「大いなる力には大いなる責任が伴う」と同じで、
アメコミヒーローの永遠のテーマを取り込み、曲げることなく真っ直ぐに扱っています。
主人公がヴィランという特異性から、パロディ色が強く感じるけど、
その実、かなり正統派な作品で、アメコミヒーロー映画として原点的なテーマであり、
とにかくアメコミ映画ファンならば、本作は逃してはならないマストな作品です。

あと一歩だなと思ったのがタイタンことハルのキャラが弱いことですね。
ヒーローとしても最大のヴィランとしても、ちょっと魅力に欠けます。
彼は名前の通り『グリーン・ランタン』のハル・ジョーダンがモデルのようですが、
グリーンランタンもけっこう地味ですもんね…。
所詮は人間だし、ただのバカガキだし、それほど驚異的な存在には感じません。
あんな脳筋、まともに戦えば天才宇宙人メガマインドの敵じゃないように思います。
メトロマンはパワーだけじゃなくて、時間を超スローに出来たりするけど、
そんな驚異的な超能力をタイタンにも持たせた方が話に緊張感が出ると思います。
キャラデザインもバタ臭すぎで可愛げがないです。
まぁデザインに関してはミニオン(子分魚)以外全員バタ臭いく、
これも日本でウケにくい原因のひとつかもしれませんね。

ぜひ多くの人に見てほしい面白いアニメ映画ですが、
「コストがかかる劇場公開よりレンタル配信の方が儲かる」なんてことになったら、
今後配信のみの作品が増えそうなので、このリリース方法は失敗してほしいです。
だから見てほしいけど、レンタル配信は利用しないでほしいという、矛盾した気持ちです。
でももし何十万人もの日本人が本作をダウンロードしたなら、
DWも「日本でも劇場公開するべきだった」と考えを改めて、
今後の作品は積極的に劇場公開してくれるようになるかも?
まぁあり得ない話ですね…。
DWの最新作『長ぐつをはいたネコ』はちゃんと劇場公開されるので、
そちらには多くの人に観に行ってもらって、それなりにヒットさせて、
日本で劇場公開することの意義を知らしめてやりましょう。

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