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クリスマスのその夜に

梅田スカイビルって、夏はビール祭りとか、よくドイツのイベントしてるなと思ったら、
スカイビルのワンフロアにドイツ総領事館が入ってたんですね。
今はスカイビルの広場で、ドイツのクリスマイベントが開催されており、
屋台が出てたり、世界最大級のクリスマスツリーが飾ってあったりします。
スカイビルにはミニシアターが2館入っているので、月1回ほど行きますが、
この前行った時はちょうどクリスマスイベントの期間中で、
映画館のエントランスの窓から、点灯された巨大ツリーが見降ろせ、なかなか絶景でした。

ということで、今日はその時スカイビルの映画館で鑑賞した映画の感想です。
図らずもドイツと北欧2国による合作のクリスマス映画でした。
こんなタイムリーなことはなかなかないのに、お客さんは少なかったです。

クリスマスのその夜に

2011年12月3日日本公開。
ノルウェー、ドイツ、スウェーデン合作のクリスマス映画。

とあるノルウェーの町では、クリスマスイブを迎えていた。その夜、以前のわが家に潜入する、サンタに変装した男がいた。一方、男の友人の医師は、コソボ出身のもう帰郷することができないというカップルの赤ちゃんを取り上げようと奮闘。また、ある少年は、イスラム教徒のためクリスマスを祝うことがない女の子と一緒に過ごしていた。(シネマトゥデイより)



大人のクリスマス映画ですね。
ノルウェーのクリスマスの人々の風景を、坦々と綴ったヒューマン・ドラマで、
こういう映画を楽しめるようになれれば、一端の映画通に近づけると思いますが、
感性が子供染みてるボクにはまだ早かったです。
正直、この映画の楽しむポイントがわからないし、
なんでこんな何でもない内容を映画にしようと思ったのかも理解できず…。

本作は、形式的には群像劇だけど、個々のエピソードはほぼ繋がりがないので、
オムニバスに近い構成になっています。
群像劇であれオムニバスであれ、玉石混交は避けられないと覚悟はしていましたが、
ボクにとって本作の6つのエピソードはどれも"石"でした。
中には磨けば光りそうな石もあったけど、6つのうち2つ、
中年不倫カップルの情事と、老夫婦の物語は、何の見込みも感じられず…。
(特に中年不倫カップルの話は映像的にも汚らしいです。)
でも磨いても無駄そうなその2つのエピソードは諦めるとして、
磨けば輝きそうなポテンシャルを感じた他のエピソードも全然磨かれておらず、
石のままになっていることがガッカリしたというか、勿体ないと感じました。

ボクが本作に興味を持ったのは、本作のエピソードのひとつである、
普通の少年とムスリムの少女の物型が面白そうだと思ったからです。
イスラム教の家庭で育ちクリスマスを祝わない少女ビントゥ。
キリスト教の国に住むイスラム教徒が、どうクリスマスを過ごしているのか興味あるし、
家族のクリスマスのお祝いよりも、その少女と一緒にいることを選択した
キリスト教徒の少年トマスの心境と言うのも興味深いですよね。
日本は宗教関係なく、クリスマスなんて冬のイベントでしかないけど、
このエピソードはいろんな宗教や宗派が混在するヨーロッパらしい設定で面白そう。
でも、磨けばこれだけで一本いいクリスマス・ロマンス映画が撮れそうな設定ですが、
お祝いもしないで2人で一緒にいるというだけの話で、何の展開もなく…。
期待していたほど楽しめるものではありませんでした。

ヨーロッパらしいといえば、ヨーロッパの国際情勢が絡んだエピソードもあります。
コソボ出身のアルバニア人とセルビア人の駆け落ちカップルが、
ノルウエーの山小屋でこっそりと出産するという物語です。
このあたりの事情は完全にボクの勉強不足で、背景があまりわかりませんでした。
(特に冒頭に繋がるラストシーンの意味が…。)
東欧のコソボ問題の影響が、北欧のノルウェーにまであるとは思えないんだけど、
欧州人には何か感じるところがあるエピソードなのかな?
この誕生のエピソードとおそらく対になっていると思われるのが、
元サッカー選手ヨルダンが死んでしまうエピソードでしょう。
彼は地元で有名なスター選手でしたが、大事な試合でのただ一度のミスによって、
地元では住めなくなり、他の街でホームレス同然の生活をしていましたが、
久しぶりに帰省する最中に亡くなってしまいます。
これもサッカーに熱狂的なヨーロッパらしい物語だと思いましたが、
あまりに唐突な展開で、唖然としました。

残る一つのエピソードである、妻から家を追い出された夫パウルが、
わが子にクリスマスのプレゼントを届けるために、サンタの扮装をして家に潜り込む話は、
6本のエピソードの中では一番楽しめました。
単純にサンタが出てきてクリスマスらしいし、コメディ風味なのでクスッと笑えます。
まぁあくまで他のエピソードよりも"比較的"いいって程度ですけど…。

6本のエピソードはほぼ繋がりはないんだけど、時系列だけは合せてあるため、
エピソードがコロコロ転換します。
最終的に集約してくる群像劇ならそれでもいいんだけど、本作は全て独立しているので、
アッチコッチに頻繁にエピソードを飛ばされるのは見にくいだけです。
これならちゃんとオムニバス形式にした方がいいような気がしますが、
それだと個々のエピソードが薄すぎ、弱すぎるので、
群像劇形式にして、スピーディなテンポで誤魔化している気がします。
そのお陰でつまらないながらも退屈せずに観切ることが出来るのですが…。

映画に非日常を求めるボクには、坦々として娯楽性の薄い本作は向きませんでしたが、
こんな情緒的な作品が好きな人もいると思います。
ヨーロッパ映画らしい、人を選ぶ作品でした。

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