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50/50

ボクは歯科医以外の病院には年1回くらいしか掛からないのですが、
そんなに健康なわけではなくて、どちらかというと病弱です。
でも病院が苦手なんですよね。
いや、下手に検査受けて、病気が見つかることが怖いというか…。
年一回の職場の定期健診もホントは受けたくないですが、
強制なので仕方なく受けるものの、検査結果が出るまでは不安が続きます。
それにより悪性腫瘍が早期発見、摘出できるかもしれないけど、
まだ体にメスを入れたことがないので、癌と同じくらい手術が怖いんですよね。
余命とか宣告されるのもかなりきついです。
もう知らないうちに末期癌まで進行してて、そのまま死ねる方が諦めがつくかも。

先日、立川談志師匠が癌で亡くなられましたが、
あのスティーブ・ジョブズ氏もたしか癌で亡くなりましたよね。
古今東西、癌は偉大な人の死因に多い気がするし、
どんな金持ちで高度な医療を受けても避けがたい、ある意味平等な病気。
そう思えば、癌は死因としてそれほど悪くない気すらします。

ということで、今日は癌を宣告された人の実話を基にした作品の感想です。

50/50 フィフティ・フィフティ

2011年12月1日日本公開。
癌を克服した脚本家ウィル・ライザーの実話を基にしたハートフル・ドラマ。

酒もタバコもやらない陽気な青年アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は27歳でガンを患い、5年の生存率は50パーセントと宣告される。職場の同僚や恋人、家族が病気を気遣い神経質になっていく中、悪友カイル(セス・ローゲン)だけはいつも通りに接してくれていた。何とかガンを笑い飛ばそうとするアダムだったが、刻々と悪化していく病状に動揺を隠せなくなってしまう。(シネマトゥデイより)



本作は本作の脚本を手掛ける脚本家ウィル・ライザーが、
実際に癌になって闘病し、克服した経験を基に描かれています。
…なんて書いたら、主人公が癌で死なないのがわかってしまうので、
ネタバレになってしまいますが、それが実話が基になった映画の悩ましいところです。
この脚本家さんは喜劇の執筆が本職のようなので、
その関係からか、難病ものなのにあまり重苦しくなく、
コメディ的にすら感じられる観易い作品に仕上がっています。
しかしそれがいいことなのかどうかは、ちょっと難しいところです。

ラジオ局に勤める27歳の青年アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、
ある日、腰に痛みを覚え、病院で検査を受けると、
医者から「悪性神経鞘腫神経線維肉腫」という生存率50%の珍しい癌を宣告され、
抗癌剤による治療と、セラピストによるケアを受けることになります。
突然の癌宣告に動揺するアダムですが、同僚で友人のカイル(セス・ローゲン)や、
彼女のレイチェル(ブライス・ダラス・ハワード)や、癌患者の仲間に励まされ、
前向きに闘病しようと立ち直ります。
しかし看病に疲れた彼女の浮気が発覚し、癌患者仲間の1人が亡くなったり、
抗癌剤の効果が認められなかったりと、絶望を感じ始める…、という話。

主人公アダムと一緒にいることが多い友人カイルが、かなり楽天的でお調子者なので、
彼の明るい(というかバカバカしい)キャラのおかげで、
難病ものだけどシリアスになりすぎないようになっています。
でも、難病ものは多少シリアスなところもあった方が難病ものらしいし、
シリアスな部分があるからハートフルさや感動が生まれるので、
あまりシリアスすぎないというのもどうなんだろう、…と。
意図的にシリアスな雰囲気を避けるためか、癌や闘病の身体的な辛さが描かれていません。
アダムは腰痛で病院に行ったんですが、それ以外は至って健康的に見えます。
癌によって苦しんでいるシーンは全くなく、抗癌剤の副作用は若干ありますが、
髪の毛も副作用で抜けたわけではなく、抜ける前に自分でスキンヘッドにしちゃってるし、
闘病による苦痛というのも目に見えて伝わってきません。

それどころか友人カイルと夜な夜なナンパに繰り出し、
癌であることをネタに同情を買い、行きずりの女の子をゲットしたりと楽しそうです。
まぁせっかくお持ち帰りしても、腰痛で満足いくセックスはできないみたいですが…。
元カノから浮気されたのも、看病疲れのため魔が差したかのように語られますが、
自動車免許を取得していないアダムのために、通院の送り迎えをしているだけで、
疲れるほど看病しているように見えません。
アダムが免許を持ってたら浮気されなかったように見えるし、
この破局は癌を患ったことが原因のようには思えません。

まぁアダムが余命を意識し出すのはけっこう後半ですからね。
きっと治ると信じていたら癌患者でもそんなに悲壮感はないのかもしれません。
モデルになった脚本家が実際にそんな闘病生活をしてたんだろうし、
癌患者の実態としてはこれがリアルなのかもしれないです。
ただ、やはりそんなにあっけらかんとされていると、
克服しても、或いは亡くなったとしても、あまり感動には繋がらないかな…。

抗癌剤が効かずに、生か死かを賭けたかなり難しい手術を受けることになって、
ようやくアダムは死を意識し始めます。
そこからはちょっとだけ通常の難病ものドラマのようなシリアスさ出てきます。
そのあたりはちょっとだけ感動できたかな。
特に楽天的で自己中で嫌気を感じ始めていた友人カイルが、
実はちゃんとアダムのことを気遣っていたのがわかるシーンは、
その表に出さない男の友情にグッときました。
全身麻酔を受けたら次に目を覚ませる保証もない難手術に挑む時のアダムの心境も、
なかなかいい感じに描けていたと思います。
でも手術の過程も結果もあっさりしすぎです。
まぁ実話が基で、手術は成功するだろうことが予想できるからそう思うだけかもだけど…。

あと、主人公アダムのラジオ局の社員という設定も、
もうちょっと活かしてもよかったかと思います。
彼がやたらコダワる「火山の番組」ってやつを劇中で完成させてほしかったです。

難病ものとして観ると、ちょっと期待を裏切るものでしたが、
友情や家族愛を描いたヒューマンドラマとしてはそれなりによかったです。
特に新米セラピストのキャサリンとのロマンスは、なんだかホッコリできました。
キャサリンを演じるアナ・ケンドリックは、
『マイレージ・マイライフ』以来、かなり期待している若手女優だったので、
彼女が出演しているだけでもボクは満足でした。

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