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おくりびと

一昨日、『パコと魔法の絵本』『超ウルトラ8兄弟』『おくりびと』の
邦画3本をハシゴしましたが、作品によってかなり劇場の雰囲気が違いますね。
『パコと魔法の絵本』は若い女性、女の子のお客さんが多く、和やかな雰囲気。
『超ウルトラ8兄弟』は少年とその父親や大きいお友達が多く、
あまり映画慣れしてない人が多いのか、マナーが悪く、かなり騒がしい。
『おくりびと』は子供は皆無で熟年夫婦や今にもおくりびとを呼ばれそうな年配が多く
映画を見るには理想的な落ち着いた雰囲気でした。
今日はその『おくりびと』の感想です。

おくりびと

2008年9月13日公開。
納棺師というテーマを扱った笑いと感動のヒューマンドラマ。
第32回モントリオール世界映画祭でまさかのグランプリに輝いた話題の映画。

楽団が解散し、帰郷したチェロ奏者の大悟(本木雅弘)は、地元で高給&短時間労働の求人広告を見つける。面接を受けたその日にその日に採用が決定するが、それは遺体を棺に納める納棺の仕事だった…。(映画冊子より)

ここ最近、次々と近しい親戚を失って、先日も四拾九日に行ったばかりのボクにとって
葬儀的な話は今一番デリケートな話なので、見に行くべきか迷ったのですが、
やっぱり国際的な賞をとったというフレコミに釣られて見に行きました。
正直、見てる間、親戚の葬式のことばかりが思い出されて、
悲しくなったり辛くなったりで、作品の内容に入り込みにくかったりしたのですが、
だからこそ感慨深い作品だと思ったし、いい作品だとも思いました。
この作品のCMに出演しているIKKOさんも先日、お父さんを亡くされたばかりで、
しかも自ら死に化粧を施されたそうで、納棺師へのシンパシーもハンパないだろうし、
あれだけ絶賛するのも頷けます。(逆にいえば、鵜呑みしすぎない方がいいのかも?)

葬儀、納棺なんていうと、どうも重苦しくて辛気臭いテーマだと感じますが、
この映画は130分もの長丁場を飽きさせず見せるうまい構成になってます。
序盤は納棺師という職業のハウツーもののような感じのコメディドラマに。
中盤は葬儀屋関係の卑下される仕事をする者の葛藤を描く社会派ドラマに。
終盤は親子の死別を感動的に描いたヒューマンドラマという感じの構成です。

序盤は情けない主人公が納棺師という慣れない仕事に翻弄される様を
モックンが滑稽に演じる事で劇場は大爆笑連発だったのですが、
ちょっとナイーブになってるボクには多少刺激の強いシーンも多く、
不謹慎に感じるところも多く、それほどは笑えなかったです。
でもボクは納棺の儀には立ち会ったことがないので、
初めて見たその完成された所作、様式美には素直に驚かされました。
葬儀関係の仕事の裏側も垣間見れて興味深かったです。
(あと広末涼子のちょっとエロいシーンも興味深かった…。)

中盤はこの仕事に遣り甲斐を感じ始めた主人公が、この仕事をしているということで
妻や友達から疎まれ、葛藤する話。
ボクも"職業に貴賎はない"と思うようにしているものの、
どうも葬儀屋などにはいかがわしいイメージを持ってしまいます。
劇中でも遺族から「死人で食ってる」とか、妻から「汚らわしい」とか言われますが、
酷い事いうなぁと思うけど、自分もそう思っているのに気づいてズキッとします。
今でも必要な仕事とはわかっているものの、やっぱりあんまり良くは思えないかなぁ。
あの仰々しい葬儀や哀悼の気持ちを金額で表すような儀式はやっぱりいかがわしい。
そうゆう意味では坊さんとかのこともも良く思ってないです。
(ボクが極度の宗教アレルギーだからかな?)

終盤は親の最期を看取るという鉄板の泣かせシーンの連発。
もう卑怯です。ボクは涙腺弱いからヤバいヤバい…。
でも銭湯のオバチャン(吉行和子)の話で終わった方がよかったかも。
話もそこで綺麗に収束してたし、その後の話は取って付けた感が否めない。
まぁ最後まで感動はさせられたけど…。

たしかにいい映画だけど、数多ある邦画の中で突出していいとは思いません。
ベタベタの日本的な話だし、これがカナダの映画祭でグランプリ?
感動的な話が評価されたというよりも、日本の葬儀の文化的異様さが
外国人には新鮮で興味深かっただけなんじゃないかな?

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