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ゲーテの恋

ここ数年、映画をよく観るようになったことで、
時間とお金が出来たら勉強したいと思うようになったものが2つあります。
ひとつはハリウッド映画を字幕に頼らずに観るための英語の勉強です。
年間100本程度の洋画を字幕で観るようにしてたら、
徐々にリスニング能力が付いてきたみたいで、最近は少し聞き取れるようになりました。
そしてわかったのが日本語字幕が如何に嘘ばかり書いてあるかということです。
字数制限などがあり意訳は仕方ないのですが、かといって日本語吹替え版は観たくない。
これはもう英語を勉強して、聞き取れる割合を増やしていくしかないです。
試しにDVDで字幕消して見てみたのですが、今だとせいぜい2割かな…。

もうひとつは脚本の勉強。
日本映画に多いのですが、設定は面白いのに展開で良さを損なってる、
こうすればもっと面白くなるのに…、と思うことがあります。
簡単に言えば脚本が下手だなって思うってことですけど、
実際にボクがそれ以上のものを書けるかといえばそんなわけもなく、
まず文章力の壁にぶち当たります。
こうしてブログ書いてるだけでも四苦八苦してますからね。
もし脚本を書く力があれば、映画や小説として出版したいとまではいわないまでも、
どんな形でもいいので公開してみたい構想が3つあるんですよね。
面白いかどうかはわかりませんが、なんとか死ぬまでに形にしたいです。

でもいい構想を持っているのに、文章力がなくて発表できない人って結構いると思います。
たとえば海堂尊は現役の医者なのに文章力もあるから、面白い医療小説が書けるけど、
もっと面白い医療ネタを持ってる現役の医者って結構いそうな気がします。
でも文章力がないため発表はできないし、発表しようとも思わないだけで…。
人間だれでも1つはベストセラーになるようなネタを持ってるものだと言われます。
なのに一部の文章力のある人だけが発表できるのが現状です。なんか勿体ないです。

ということで、今日は作家ゲーテの自伝的な物語の感想です。
ゲーテは文章力だけでなく、いろんなことの天才なので羨ましいです。

ゲーテの恋 君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」

2011年10月29日日本公開。
恋愛小説「若きウェルテルの悩み」の誕生に秘められた、ドイツの文豪ゲーテの恋の物語。

弁護士志望で自由奔放な若者のゲーテ(アレクサンダー・フェーリング)は、ある日、美しい少女シャルロッテ(ミリアム・シュタイン)と恋に落ちるも、こともあろうに彼女は父親の命令でゲーテの上司であるケストナー(モーリッツ・ブライブトロイ)と結婚することに。失望したゲーテは自分の最後の気持ちを彼女に伝えるために、ゲーテとシャルロッテのかなわぬ恋の物語を書き始めるのだか……。(シネマトゥデイより)



本作はドイツの作家ゲーテの代表作、小説『若きウェルテルの悩み』の誕生秘話です。
その小説はそれを書いた頃のゲーテの実体験が基になっているため、
ほとんど『若きウェルテルの悩み』を映画化したものと言ってもいいでしょう。
もちろんゲーテは小説の主人公ウェルテルのように自殺してはいません。
だから小説の映画化作品と伝記映画の中間と言ったところでしょうね。
ボクは小説を読んだわけでもゲーテに詳しいわけでもないですが、
その頃のゲーテのことを少し調べてみた感じだと、フィクションの方が強い印象です。
だからたぶん小説の映画化の要素の方が強いのでしょう。

若いゲーテ(アレクサンダー・フェーリング)は作家(詩人)になりたかったのですが、
父親から弁護士になることを嘱望されます。
だけど執筆活動に夢中で、法律の勉強を疎かにし、学位を取る試験を落第。
呆れた父親はゲーテを田舎町の裁判所で実習生として働くよう手配し、
ゲーテはケストナー参事官(モーリッツ・ブライブトロイ)の下で修行することになります。
その町で少女ロッテ(ミリアム・シュタイン)と出会い、二人は恋に落ちますが、
ロッテは上司であるケストナー参事官と婚約することとなり…、という話。

ロッテの家はあまり裕福ではないようで、
母親が去年他界し、彼女は幼い弟妹たちの世話をしていますが、
弟妹を学校に通わせたりするためにはお金が必要で、
裕福なケストナー参事官の求婚を受け入れるしかありませんでした。
(お菓子会社みたいな名前ですが、実際にロッテの社名は彼女から拝借したそうです。)
後にゲーテが宰相にまでなることを思えば、早まった決断ですね。

ただ、ケストナー参事官は金で女を釣るような嫌味な金持ちなどではありません。
恋に奥手なプラトニックな男で、けっこう誠実な人間だと思います。
仕事ができるゲーテに対しても、上司としてちゃんと評価しており、
ゲーテを信頼して、恋愛の相談をしたりもする、お茶目な上司です。
ゲーテはケストナー参事官の恋の相手がロッテだとは知らずアドバイスをしてしまい、
見事ケストナー参事官はプロポーズ成功してしまうのですが…。
その後、ゲーテが恋敵だとわかると、ケストナー参事官は彼に辛く当たるようになるけど、
恋に奥手なだけにヤキモチが酷いだけでしょうね。
口論の末、ゲーテとケストナー参事官は決闘することになります。
決闘方法はお互い十歩ずつ離れた位置からピストルで3発ずつ交互に撃つというもの。
なんとケストナー参事官はゲーテに先番を譲ります。
まぁその決闘は、ゲーテを決闘の罪で交流するための罠だったのですが、
下手すればゲーテの一発目で死ぬ可能性があるわけで、
ケストナー参事官はなんだかんだでフェアな男だと思います。

ゲーテは拘留されたことで、ロッテと会うことができなくなり、自殺を考えます。
これは不倫の末に自殺してしまった友達のイェルーザレムの影響ですが、
映画の尺のせいか、ゲーテの恋にしても、イェルーザレムの不倫にしても、
かなり短い期間のことで、そんな自殺するほどの恋だったのかと思ってしまいますね。
その気持ちを綴ったのが『若きウェルテルの悩み』ですが、後にそれが出版され、
ベストセラーになると、その小説の影響で失恋で自殺する若者が急増したそうで、
当時は今よりも人生における恋愛の比重が高かったのかもしれませんね。
(本や報道の影響で自殺することをウェルテル効果というそうです。)
本作ではゲーテの預かり知らぬところで、この本が出版されたことになってますが、
実際のゲーテは意図的にこの恋やイェルーザレムの悲劇をネタにして、
『若きウェルテルの悩み』を書き上げたわけで、
ゲーテにとってはそれほどの悲恋ではなかったような気がします。
その後もそれに味を占めたゲーテは、自分の体験談を含む戯曲などを残します。

ゲーテは法律の勉強は熱心ではなかったけど、やれば出来る子だったみたいで、
いざケストナー参事官の下で働くことになれば、めきめきと頭角を現しました。
彼の父親はラストで「弁護士になったとしても三流だ」と言いますが、
下手すれば法律家の方が作家よりも才能があったんじゃないかと思わされますね。
『若きウェルテルの悩み』も大ヒットしたものの、「世界一、陳腐な物語」と称され、
韻も踏まれてなくて形式美的にはイマイチな作品だったようです。
ただ、その小説の挿絵は尋常ではなく上手いです。
ゲーテは法律家としても政治家としても一流で、文才もあり絵も上手い、
後に自然科学者としても実績を残しており、ホントに何をさせても天才だったんですね。
なんだか嫌味な印象すら受けます。

それにしても、なんで欧州の法廷では、コントみたいなカツラ付けるんでしょうね?

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