ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

スクリーム4

最新作が公開中の『スクリーム』シリーズといえば、
ゴーストフェイスによるイタ電、「好きなホラー映画は何だ?」でお馴染みです。
あなたなら何て答えますか?
ボクはホラー映画が好きなので、かなり迷いますが、やっぱり『リング』かな?
なんだかんだであれが最も怖かった気がします。
やっぱりホラー映画は幽霊ものに限ります。
ハリウッドのホラーは悪魔とか吸血鬼とかゾンビとか殺人鬼とか、
あまり信憑性の感じないものが多いので怖さはイマイチです。
でも怖いと好きとは必ずしも一致しませんよね。
『ファニーゲーム』は怖かったけど、二度と見たくない映画だし…。
単純に好きという意味では、スペイン映画の『REC/レック』が一番かな?

ということで、今日は「好きなホラー映画は何だ?」と問われても、
絶対に答えないホラー映画の感想です。

スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション

2011年10月29日日本公開。
ウェス・クレイブン監督が手がける人気ホラーのシリーズ第4作。

マスク姿の殺人鬼による凶行から10年、事件を生き延びたシドニー(ネーヴ・キャンベル)は作家となり成功を収めていた。本の宣伝のため故郷へ戻った彼女は、保安官のデューイ(デヴィッド・アークエット)、彼と結婚した元キャスターのゲイル(コートニー・コックス)と再会。しかし、彼女の帰郷を機に2人の女子高生が惨殺され、シドニーの周囲の人々が次々と狙われていく……。(シネマトゥデイより)



本作は実に11年ぶりとなるスラッシャー・ホラー(殺人鬼ホラー)の最新作です。
11年もブランクがあるのに、リメイクではなくて続編として復活したわけですが、
前作のことはほとんど覚えてません。
でも旧3部作は完結しており、当初は新しい物語になると言われていたので、
特に復習しなくてもちゃんと楽しめるかなって思ったんですよね。
だけどいざ蓋を開けてみると、前作引きずりまくりのゴリゴリの続編で、
復習せずに挑んでしまったことを少し後悔しました。
まぁそれでもそれほど込み入った話でもないので、観てるうちに少しは思い出すし、
楽しさ2割減くらいで済んだかな?
ただ本作がシリーズ初見と言う人には絶対にオススメできない内容です。
ストーリー的な繋がりもそうですが、このシリーズの趣向が理解できてないと、
楽しさは9割減すると思われるからです。

本作はホラー映画でありながら、ホラー映画を皮肉る内容のメタ・ホラー映画で、
一般的なホラー映画のお約束を揶揄し、破ることで展開するという趣向です。
いわゆる死亡フラグを回避したり、お約束通りには進まないことで、
緊張感を生み、予想外な展開になるというもので、それを楽しむためには、
観客にも一定のホラー映画に対する知識が求められます。
知識がないと、予想外でも予想外とは認識できず、楽しさは激減することでしょう。

ただ、このブランクの11年の間に、ホラー映画はかなり変化しました。
『ファイナル・デスティネーション』シリーズに代表されるように、
最近のホラーはお約束通りには進まなくなっています。
その傾向を作ったのはもちろん『スクリーム』3部作だけど、
本作のホラー映画のお約束は当時のままで止まっています。
劇中で揶揄される、或いは語られるホラー映画は、
『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』『ハロウィン』『テキサス・チェーンソー』など、
当時のスラッシャー・ホラーばかりです。
どれも近年リメイクされているので、新しいとも言えなくはないんですが、
やはり古典的なホラー作品ばかりですよね。
本作で追加された新しいお約束は「ゲイは生き残る」というものだけですが、
そのソースがなんてホラー映画なのかは全く不明です。

近年流行っているホラー映画といえば、
まずは『パラノーマル・アクティビティ』や『ラスト・エクソシズム』などの
悪魔系スーパーナチュラル・ホラーでしょう。
それと最近は『モールス』や『ウルフマン』『赤ずきん』など、
吸血鬼や狼男を題材にしたゴシック・ホラーがよく製作されますね。
でも本作ではそれらのホラー映画については触れられません。
おそらく、単純に勉強不足で揶揄することもできないのでしょう。
(悪魔系ではリンダ・ブレアに少し触れてますが、ネタが古いです。)

本作が特に目の仇のように反感をむき出しにしているのが『ソウ4』。
冒頭で「怖いより気持ち悪い」「登場人物が薄っぺらい」とバッサリ切っています。
きっと本作でメガホンを取ったウェス・クレイヴン監督は、
本シリーズや『エルム街の悪夢』を立ち上げた、スラッシャー・ホラー専門の監督なので、
『ソウ』や『ホステル』シリーズのようなトーチャーポルノを、ホラーとは認めたくない、
或いはついていけないと思っているのでしょう。
なにしろ御年72歳ですからね。感性が古いのは仕方ないです。
前作『ザ・リッパー』もかなり時代遅れのスラッシャー・ホラーでした。
(最新技術デジタル3Dは取り入れていましたが、出来は最悪だったようです。)
でも『ショーン・オブ・ザ・デッド』はお好きのようです。
あれはゾンビ映画のお約束を揶揄する映画なので、このシリーズの趣向と似てるからかな?

そんなグロ描写が苦手な監督のせいか、本作の殺人鬼ゴーストフェイスは、
相も変わらず、ドタドタ追いかけてきて、包丁でメッタ刺しにするだけ。
当時はそれでもそれなりに怖かったんだろうけど、グロさを競う今となっては…。
ちょっと長めの獲物でもあれば簡単に返り討ちに出来そうで、
とにかく恐怖と言う感情は湧きませんね。
ブランクの間に、特撮技術はかなり向上しており、本作ではシリーズで初めて、
CGを使ったりしているようなのですが、全然新鮮味のない襲い方です。
長い充電期間で変わったのはキャストが歳を重ねたということだけです。

そのキャストですが、旧3部作にレギュラー出演した3人が続投しています。
旧作のヒロインであるシドニー(ネーヴ・キャンベル)と、
親友のゲイル(コートニー・コックス)、保安官デューイ(デヴィッド・アークエット)。
新しいストーリーになるということで、ファン・サービスのカメオ出演かと思ったら、
がっつりメインキャストになっています。
本作のヒロインは、てっきりシドニーの姪であるジル(エマ・ロバーツ)と思いきや、
やっぱりシドニーです…。
ファンにとっては嬉しいことでけど、これはちょっと旧作を引っ張りすぎでしょう。
それなら内容もシドニーたちに合わせた大人っぽいものにすればいいのに、
そこは旧作のまま高校生たちが次々と襲われる学園ホラーなんですよね…。
ハイティーン向けの内容なのに、キャストは当時のハイティーン向けという、
なんともチグハグなものになっており、これではターゲットが絞れず、コケて当然です。
邦題には「ネクスト・ジェネレーション」なんてサブタイトルが付いてますが、
本当に世代交代するべきだったと思います。

メインの3人ともあっさりキャスティングできちゃったってのもなんか残念ですよね。
11年もキャリア積んだら、ホラー映画の出演なんて断ってもおかしくないのに…。
本作のイメージが強すぎて他では使いにくい役者になってるのかも?
やっぱり絶叫クイーンは大成するのが難しいのでしょうか?
この3人は本作でも生き残っちゃうので、次もこの3人がメインかも…。
できれば本作で1人くらい死んでおくべきでした。
その方が「お約束を破る」というシリーズの趣旨に合っているし、
生存フラグが立っている登場人物が多いホラー映画は、あまりドキドキできません。

古典ホラーが次々とリメイクされる昨今ですが、
古典ホラーを揶揄する本作のテーマも「リメイク」です。
仮想『スクリーム』である劇中作『スタブ』の内容を、
より良く再現するという「リメイク殺人」が本作の殺人鬼の目的です。
「リメイク殺人」は本作の造語ですが、まぁ見立て殺人のことですね。
つまり本作は『スクリーム』1作目をなぞるようになっているんでしょうね。
あまり進歩は感じず、より良くなっているかは微妙ですが…。
最後も結局1作目を踏まえており、殺人鬼は2人組だったというオチです。

劇中作『スタブ』は親友ゲイルが自分の体験を基に書いた小説が原作の映画ですが、
旧『スクリーム』シリーズが3作目で終わっているのと同様に、
『スタブ3』までは体験談でしたが、それ以降の作品はフィクションで、
現在『スタブ7』まで公開されているということ。(『ソウ』を意識した?)
やはり始めの3作は傑作らしいけど、それ以降はイマイチで、
特に『スタブ5』は最悪の出来らしいです。
『スクリーム』もこのまま続編を作ると『スタブ』と同じ運命になりそうです。
『スタブ』1作目の監督がロバート・ロドリゲスであることが本作でわかりますが、
次回作『スクリーム5』も老害化しているウェス監督ではなく、
ロバート・ロドリゲスに撮ってもらえばいいです。
切り株満載の面白いエクスプロテーション・ホラーに生まれ変わるでしょう。

近年のスラッシャー・ホラー映画のリメイクブームで、
ジェイソン、フレディ、ブギーマン、レザーフェイスの4大殺人鬼が復活しました。
いずれもかなりの盛況をもって迎えられたのですが、
本作の失敗により、この殺人鬼リメイクブームに陰りが見えたと思います。
次はチャッキー(『チャイルド・プレイ』)の復活が噂されてましたが、実現するかな?
新『13日の金曜日』や新『エルム街の悪夢』の続編も未定のようで…。
一斉に復活させちゃって、もう飽きられたのかな?

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/574-ccc8141e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad