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うさぎドロップ

昨日、フジテレビの韓流偏重放送に対する大規模なデモがあったそうですね。
ボクもわざわざ反日国家を持ち上げる韓流ブームには辟易としているのですが、
幸いにもウチの地域のFNS系列である関西テレビには韓流ドラマ枠がなく、
8チャンネルからそれほど韓流ゴリ押しを感じることはないです。
むしろボクがフジテレビに対して感じている違和感は、子役偏重です。
ドラマのみならずバラエティ番組に子役を出演させすぎじゃないですか?

演劇などで大人による代用が効かない子ども役がある場合に、
例外的に子役の使用が認められるようになっただけで、
基本的に子どもに労働させるのはよろしくないです。
なのでバラエティ番組に子どもを使用するのは控えるべきだと思うのですが、
最近のテレビ番組は子どもに頼った企画ばかり…。
特にフジテレビの節操のなさは酷いです。

ということで、今日はフジテレビ系列製作の子役頼み映画の感想です。

うさぎドロップ

2011年8月20日公開。
宇仁田ゆみ原作の人気コミックを実写映画化したヒューマン・ドラマ。

27歳独身のダイキチ(松山ケンイチ)は、祖父の葬式に出席するため久しぶりに帰省する。彼はその席で6歳の少女りん(芦田愛菜)に目を留めるが、何と彼女は祖父の隠し子だということで親族一同がパニックに陥ってしまう。ダイキチは施設に入れられそうになっていたりんをふびんに思い、つい自分が彼女を引き取って育てると言ってしまい……。(シネマトゥデイより)



原作はレディコミだったということもあり今まで読む機会はありませんでした。
でも今季深夜に放送しているアニメの方は見てます。
わざわざ映画公開とアニメ放送を同時期にもってきたことからして、
相乗効果を狙ったメディアミックスでしょうね。
ボクはあまり深夜アニメは見ないのですが、これは本作の予習として見ています。
アニメの方はまだ物語中盤だと思いますが、けっこう面白いです。
はっきり言って、本作(映画版)より面白いです。
というか、本作はかなりつまらないと思います。
タダで見れるアニメの方が面白いってのは、なんだか損した気分になりますね。

本作(映画版)がつまらなく感じる理由のひとつは、
迂闊によく出来たアニメ版を先に見てしまったからでしょう。
たぶん映画版だけを観ていたら、面白いとは思わないまでも、及第点は付けたと思います。
事実、本作は世間での評価はそれほど悪くないけど、原作ファンからの評価は最悪です。
つまり、映画としては悪くないが、実写化作品としてはかなり拙いということでしょう。
現にボクがつまらないと感じた理由も、面白いと思ったアニメ版と雰囲気が違いすぎ、
期待していたものではなかったからです。
完全にメディアミックスが逆効果になっています。

最大の問題点はキャスティングでしょう。
漫画やアニメの実写化で、絵のキャラを俳優が演じることの違和感はあって当然だし、
ボクも絶対に原作を再現しなきゃいけないとは思いません。
しかし本作は、原作よりも俳優を基準にキャラクター設定しているように感じます。
そもそも企画自体が、人気漫画を実写化したいというものではなく、
人気子役の芦田愛菜ちゃんを使って映画を撮りたいという動機から
スタートしているのは間違いないです。
それは原作の半分まで、りん(芦田愛菜)の子供時代しか描いていないことでも明白です。
(そのため尻切れトンボな終わり方をします。)
しかし芦田愛菜ちゃんが演じることを念頭に原作を選んでいるだけあって、
彼女は原作のイメージと大差なく少女りんを演じられていると思います。
ちょっと艶っぽく幸薄そうな感じが彼女の芸風にピッタリです。

問題は他のキャストですよ。
りんの保育園の友達コウキ(佐藤瑠生亮)のママ役の香里奈が酷いです。
原作では清楚なキャラだけど、本作では香里奈の芸風に合わせたのか、
あけすけな性格のヤンママ、しかも職業はモデルという感じ悪いキャラに…。
脇役なら別にいいけど、重要なヒロイン的ポジションですからね。
ヒロインがそんな不愉快なキャラだと、作品の評価も当然低くなります。

主人公の妹(桐谷美玲)やその彼氏(綾野剛)、福祉士のオバサン(高畑淳子)など、
不愉快な性格付けな上に、そもそも登場する必要あるのか疑問なキャラも多く、
なぜわざわざマイナスにしかならないオリジナル要素を加えるのか意図がつかめませんが、
その最たるものが主人公の妄想による香里奈とのダンスシーンです。
そこまでしてなぜ香里奈を推す必要があるのか、何か大人の事情を感じます。
そもそも美人なことしか売りのない香里奈にヒロインを張れるだけの力はありません。
主人公の同僚の後藤さんを演じた池脇千鶴の方がよっぽど魅力的です。

香里奈は誰の目にもミスキャストなことは明白ですが、
ボクは主人公ダイキチ役の松山ケンイチもミスキャストだと思います。
むしろ出ずっぱりなだけに、香里奈よりも性質が悪いかも。
松ケンは本当に演技力があり、自然な演技をさせたらピカイチの名優だと思います。
しかし演技が自然すぎて、コメディとしては淡泊すぎます。
それこそ『マルモのおきて』の主演阿部サダヲみたいに大げさな演技の方が、
原作のパステルポップな作風には合っていると思います。
松ケンが主演になったことで、作風がかなり真面目になっていて、
本来なら笑えるところでも笑えず、重たい雰囲気です。
子役がメインの作品だけど、これでは子どもの鑑賞には堪えないでしょうね。

実写化に際しての改悪でつまらなくはなっているものの、
人気のある原作だけに、基本的な物語は興味深いものです。
未婚の男が急に幼い子どもと生活することになるイクメンもの。
男手ひとつで子どもを育てることで強調される、
仕事しながら子育てすることの困難さがうまく描かれており、
待機児童などの児童福祉問題や、育児する労働者の取り扱いなどの労働問題、
日本の子育て環境の不備に対する問題提起になっていると思います。
子育てのために仕事を降格しないといけないとか、
経済的にも厳しくなるし、そんな環境では少子化になって当然です。
それでもダイキチは同世代の男より給料良さそうだからマシだけど…。

預かることになった子どもが祖父の隠し子で、
自分の叔母にあたるというのも面白い設定ですよね。
しかし本作は原作の途中までしか描かれていないために、
りん誕生の経緯や真相はバッサリ切り捨てられていて、
りんとダイキチの面白い関係性が活かされていません。
後日譚的にでも、りんの成長後の話もラストに入れておくべきでした。
まさか続編を想定してたとか?
余談ですが、本作に養子云々の話があったけど、
たしか本人の意思がどうあれ、法的に叔母さんは養子にはできませんよね。

完全に芦田愛菜ちゃんにおんぶにだっこの作品。
映画やドラマなど、彼女に助けられた作品は多いですが、
ここまで彼女ひとりに比重がかかっては助けきれませんでした。
たしかに魅力的な子役は作品を底上げしてくれますが、完全に子役頼みではダメ。
底が浅すぎると、いくら底上げしても無駄だということがわかりました。

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