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カンフー・パンダ2

ボクはハリウッド映画が好きなんですが、
その中でも特に好きなハリウッド・メジャーはパラマウントです。
理由はマーベル・シネマティック・ユニバースを舞台とする一連のマーベル映画と、
CGIアニメの雄、ドリームワークスアニメーションの配給権を有しているからです。
しかし、来年にはマーベル映画の配給権はディズニーに返還され、
ドリームワークスとの配給権は再来年までで打ち切るとのこと…。
マーベル映画もドリームワークスアニメもないパラマウントなんて、
魅力半減どころではないです。
マーベル映画の方は円満な返還だし、かなり前から覚悟していたことでしたが、
ドリームワークスの方はボクにとっては唐突な話だったのでショックです。

今までパラマウントのアニメ製作はドリームワークスが担っていましたが、
ドリームワークス側はパラマウントの配給手数料に不満を持っていたそうで、
次の契約更新で配給手数料を引き下げさせようと思っていたようですが、
今年パラマウントが自社で製作した『ランゴ』が大ヒットし、
もはやドリームワークスを必要としなくなり、契約更新しないつもりでした。
それを知ったドリームワークスは「それならこちらから願い下げ」といわんばかりに、
先日パラマウントからの離脱を正式に決定してしまったのです。
こうなるともう交渉の余地はなく、決裂は決定的ですね。

今はどこのメジャーもアニメ製作は間に合っているので、
ドリームワークスアニメ映画が次にどこから配給するのかも心配ですが、
最悪自社で配給すればいいことなので、観れなくなることはないはず。
しかし心配なのは、今までの人気シリーズは継続できるのかってことです。
ボクはその辺の権利関係は全然わかってないのですが、
ピクサーがディズニーから離脱しようとしている時は、
権利的な問題でピクサーは続編を作れなかったと聞きます。
(今はピクサーがディズニーの完全子会社になったので続編を作るようになりました。)
『マダガスカル』は4部作、『ヒックとドラゴン』は3作作が予定されていたはず。
大丈夫なのでしょうか?
パラマウントも自社アニメ一本当たったくらいで見切りをつけるのは尚早です。

ということで、今日はドリームワークスアニメーション最新作の感想です。
『カンフーパンダ』シリーズは全6部作を予定していました。
これは配給問題とは別にしても、無茶な計画ですね。

カンフー・パンダ2
Kung Fu Panda 2

2011年8月19日日本公開。
人気CGIアニメーション『カンフーパンダ』シリーズ第二弾。

伝説の龍の戦士となったポーは平和の谷を守るため、カンフーの達人、タイガー、モンキー、ヘビ、ツル、カマキリの“マスター・ファイブ”と共に暮らしていた。ある日、見たこともない強力な武器のバスーカ砲を操って中国制覇の野望を抱くシェン大老の軍勢が現われ、ポーたちは立ち上がる決意をする。(シネマトゥデイより)



全米ではプロモーション不足もあり期待ほどの興行収入を得ることができなかった本作。
しかし、本作の舞台である中国を筆頭に、タイ、韓国、マレーシア、フィリピン、
ベトナムなどなどアジア各国でアニメ映画の記録を塗り替える大ヒットを記録。
そして今週末、いよいよ日本でも公開が始まりました。
でも日本ではCGIアニメといえばディズニー(ピクサー)という風潮で、
ドリームワークス・アニメーションの作品はなぜか全くヒットしません。
そのせいか去年のドリームワークス作品『メガマインド』は日本未公開のままです…。
ボクはドリームワークス作品はかなり好きなので残念な気持ちでいっぱいですが、
そんな日本ウケの悪いドリームワークス作品の中では、
本作の前作である『カンフーパンダ』はそれなりに受け入れられた方で、
続編の本作に対して、もしかしたらヒットするかもという期待感はあります。
でも懸念は同じCGIアニメ『イースターラビットのキャンディ工場』と公開日が被り、
観客動員が割れてしまうんじゃないかってことです。
今年は上野動物園にパンダがやってきたし、それなりに話題性もあったんだし、
もっと早くパンダブームの頃に公開すればよかったのに…。

物語は、前作で"龍の戦士"となった主人公、パンダのポーが、
仲間の5匹のカンフーマスター"マスターファイブ"とともに、
新たな敵であるクジャクのシェン大老に戦いを挑むというもの。
そこに前作では全く触れられなかったあからさまな謎、
「なぜパンダのポーの父親が鳥なのか?」という出生の秘密が絡みます。
実は本作の敵シェン大老は昔、ポーの両親をはじめ、パンダの村を滅ぼしており、
ポーはその時の生き残りだったということです。
つまりシェン大老はポーにとっては両親の仇という因縁の相手。
なので親の仇討というけっこうシリアスな話になると思いきや、
意外とそこはアッサリしていて、ただただ楽しい冒険活劇として描かれています。
これがいいのか悪いのか、意見の分かれるところです。

ポーは自分の出生の秘密も知らず、シェン大老が親の仇であることも知らずに、
ただ師匠であるシーフー老師の命を受け、たまたまシェン大老と戦うことになっただけ。
のちにポーは自分の出生の秘密を知ってしまうのですが、
そのことでシェン大老を憎んだりはしないんですよね。
なのでシェン大老がポーの両親の仇という設定は、本作の展開上それほど重要ではなく、
新たな敵キャラの味付け程度にしか使われていないように感じます。
ポーの出生秘話なんてシリーズ最大の関心点といっても過言ではない大ネタで、
それだけでも映画一本作れる、いや何作にも跨いで引っ張れるものなのに、
こんなにアッサリ消化してしまっていいのか…、
正直もっと壮大なものを期待していたんだけど…、という思いが生じました。

出生の秘密で明らかになるポーの本当の両親の話というよりも、
それにより描かれるポーと義理の父であるピンさんの絆の話、
事実を知ったポーのピンさんへの心境の変化とか、
ポーを引き取ったピンさんの養子ポーに対する愛情とか、
もっと丁寧に描いてほしかったなと思います。
まぁ本作でも描かれてないことはないんですけど、感動できるほどではなかったです。

本作はそんな家族愛よりも、マスターファイブとの友情を重点的に描いているようです。
特にマスタータイガーとポーの友情は、ロマンスに発展しそうなほど。
タイガーを女の子キャラと意識していなかったので、けっこう意外な展開です。
おかげで他のマスターファイブの4匹は、ちょっと影が薄くなってしまいました。
みんなその種特有の面白いカンフーを使う個性的なキャラなのに、
もともと味方が多すぎて、それぞれを活躍させにくいというのもありますね。
新キャラのマスターワニなんて、動かせば面白そうなキャラなのに勿体ないです。
一方の敵側はシェン大老の他には噛ませ犬のウルフ隊長くらいしかいないし…。
クライマックスでシーフー老師が登場するのはサービスとしてはいいけど、
ジョーカー的存在の老師が登場することで、せっかく"心の平和"を会得し、
シェン大老の兵器に対抗できるようになったポーの価値が下がってしまうので…。

と、展開的にあと一歩と思うところはありましたが、
続編ものとしては概ね満足な出来です。
どちらかといえば、ストーリーは前作の方が好きですが、
映像面はかなりパワーアップしていて、とても綺麗です。
特にアクションシーンの演出には目を見張るものがあり、
ワイヤーアクションなど特撮では不可能と思えるほどの、
壮大な超絶カンフーアクションを描けるのはアニメーションならではですね。
そんなアニメならではのスラプスティックなわかりやすい笑いが満載で、
観に来ていたチビッコたちは大爆笑してました。
ドラマ性も重視する大人だと、少々ベタすぎるアドベンチャー映画に思えますが、
アクションが売りのこのシリーズは、このくらい単純な方がいいのかも。
チビッコに観てもらえてこそのアニメだし、
シリアスとか感動とかを絡めると、チビッコは退屈しますもんね。

『カンフーパンダ』はボイスキャストの素晴らしさも売りで、
キャストの豪華さだけでなく、その適材適所な配役が魅力です。
ポー(声:ジャック・ブラック)とかタイガー(声:アンジェリーナ・ジョリー)とか、
あまりにピッタリで、前作よりもキャラがキャストに似てきた気さえします。
本作は特にシャン大老を演じたゲイリー・オールドマンの評価が高いらしいです。
ただボクが鑑賞できたのは残念ながら日本語吹替版…。
日本で字幕版上映してるのは新宿ピカデリーで一館だけとか…。
メインどころはタレントが吹き替え、シェン大老はプロの声優です。
本作のタレントは皆、個を殺して演じ、全く違和感のない完璧な日本語吹替ですが、
(主演のTOKIO山口達也なんて、こんな声だっけ?ってほどです。)
このシリーズに限ってはもっと字幕版も拡大公開してほしいです。
アニメ映画観ない人でも、このメンツなら観たいって人も多いと思うし。
ジョニデの『ランゴ』なんかは字幕版の方が動員できそうですよね。

さて、何かと今後が心配なドリームワークスですが、
アメコミ映画のパロディ『メガマインド』の興収が期待ハズレだったことで、
得意のパロディ路線から脱却しようとしています。
ボクはドリームワークスのパロディ映画は好きだったので、この方針転換は不満。
パラマウント自社制作の『ランゴ』は西部劇のパロディでありながら、
ちゃんとヒットしているので、パロディだからヒットしないということはないはず。
(『カンフーパンダ』だってカンフー映画のパロディだし。)
『シュレック』のスピンオフとか、シリーズものばかりに頼らないで、
今後もいい単発パロディ映画を製作してほしいです。

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