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ラスト・ターゲット

「最も人を元気するメディア」ナンバーワンは「映画」に!
…という記事がシネマトゥデイに掲載されてました。
ある映画情報会社が行ったもので、「最もあなたを元気にしたものは?」という質問に、
「映画・テレビ・書籍・マンガ」の中から選ぶというアンケートの結果だそうですが、
映画が他の3つを抑え、見事首位に選ばれたという記事です。
まぁ映画関係者が行ったものだし、本屋で読書好きの割合調べるようなもので、
当然の結果だと思いますが、ボクも映画を観て元気になることは多いです。
(テレビはむしろ落ち込むことが多いです。)
とはいえ毎日見れる(読める)他の3つと違って、映画は行けて週に2~3回。
今週はあまり観たい作品が公開されてなくて、元気が出ません。
むしろ観れないことでストレスが溜まるので、あまり依存しすぎるのも問題ですね。

ということで、今日は当初観る予定じゃなかったけど、
あまりに観るものがないので急遽観てみることにした映画の感想です。

ラスト・ターゲット

2011年7月2日日本公開。
ジョージ・クルーニー主演のサスペンスドラマ。

スウェーデン、ダラルナの森の一軒家で女性と一夜を過ごしたジャック(ジョージ・クルーニー)は、翌朝白銀の世界で何者かに狙撃される。間一髪で命拾いした彼は、狙撃手と連れの女性を同時に撃ち抜く。ジャックはイタリア・ローマに移動し、組織の連絡係パヴェル(ヨハン・レイゼン)に自分が突如襲われた理由について問いただすが……。(シネマトゥデイより)



なんとも感想の書きにくい作品でした。
というのも、本作は何を描きたかったのか、テーマが見えにくいからです。
テーマというのは、いわばその作品の論点なので、それが見えないと感想が出てきません。
いや、決してわかりにくい物語ではなくて、筋はむしろ単純でわかりやすいです。
あるアメリカ人ヒットマン(ジョージ・クルーニー)が、何者かに襲撃されたため、
イタリアの田舎町に身を隠して生活するという話です。
普通のサスペンスとして見たなら、それなりの感想も書けるのですが、
本作には何やら思わせぶりな、意味深なタイトルが付いているんですよね。
そこに何か意味があるはずだと思って集中して観ていたのですが、結局わからず、
結局観終わってから何の話だったのかよくわからなくなってしまいました。

本作には「ラスト・ターゲット」というスパイ・アクションのような邦題が付いてますが、
原題は「The American」、直訳すれば「アメリカ人」ってところでしょうか。
この原題が何とも意味深で、この内容でなぜそんなタイトルになるのか不思議。
本作はほぼイタリアが舞台で、作風もどこか情緒的なイタリア映画っぽい感じ。
登場人物もほぼイタリア人で、アメリカ人は主人公のヒットマンだけ。
あまりアメリカ(ハリウッド)を感じさせない作品にもかかわらず、
タイトルは「The American」、これぞアメリカって感じ。
何か意味があるんじゃないかと思うのは無理からぬことです。

よくわからないんで、帰宅後調べてみたんですが、
なんでも、原作小説『暗闇の蝶』(または『影なき紳士』)では、
主人公のヒットマンの国籍(たぶんイギリス人)はあまり意味はなかったようで、
ますますなぜそんなタイトルで映画化されたのかわからなくなりました。
ならばホントにタイトルに意味なんてないんじゃないかとも思ったりもするのですが、
主人公がアメリカ人であることを強調する演出が多いので、何か意図があるはず。
たとえば、主人公ですが、初対面の人に決まって「あなたアメリカ人?」と尋ねられます。
ボクからするとイタリア人もアメリカ人も外見的差異はそれほどないと思うし、
むしろジョージ・クルーニーってチョイ悪オヤジな雰囲気でイタリア人ぽいです。
そんな彼がイタリア語を話しているのに「アメリカ人でしょ?」と言われるわけです。
なにかそこに、アメリカ人とイタリア人の隠し切れない差異があり、
それがこのタイトルに通じるんだと思うのですが、それが何なのかは全くわかりません。
彼がイタリアのカフェでもアメリカンコーヒーを注文したり、
マカロニ・ウエスタンを退屈そうに見たりするシーンがあったり、
もしかしたらエスニックジョーク的な演出になってるのかもしれません。

タイトルのことはいくら考えてもわからないので置いとくとして、
本作のわかりやすい特徴といえば、やはり主演ジョージ・クルーニーの、
なんとも彼らしくない役柄が見どころでしょう。
彼の本来の持ち味といえば、本作のスパイ・アクションのような邦題が似合いそうな、
口八丁手八丁の陽気な色男といったイメージですが、
本作の彼はハードボイルドというか、ニヒルというか、渋く寡黙な初老の男。
これには賛否両論あるようですが、ボクは"否"寄りな印象を受けました。
やっぱりその役者に期待するキャラっていうのはありますからね。
日本の配給会社もいつもの彼のキャラが期待されていることを承知していたから、
こんな作風の合わない邦題を付けたのだと思います。
でも当人としてみたら、彼が製作に名を連ねていることでもわかるように、
芝居の新境地に挑戦したくて、地味で渋い本作を企画したんだと思います。

ストーリーですが、ヒットマン映画だけどアクション・シーンはほとんどなく、
序盤に主人公が襲撃を受けて以降しばらくは、なんの事件も起こりません。
田舎に隠れて、何もやることがないヒットマンが、
日長一日をまったり過ごすシーンが続きます。
正直、かなり眠くなりました。
上映開始から1時間ぐらいして、主人公の潜伏先が敵にばれ、徐々に緊張感が増します。
彼がサイレンサーを自作したライフルの取引シーンなんかは、なかなかドキドキしました。
でもなぜ彼は、あの人が怪しいと気付いたのでしょうね?
彼が命を狙われる理由も明確にはわからないし、ちょっと腑に落ちません…。
てか、「ラスト・ターゲット」って邦題、作風にそぐわないだけじゃなくて、
ちょっとネタバレじゃないですか?

そういえば、本作について調べている時に、
本作が「日本映画に似ている」という外国人評論家の批評がありました。
たしかに、人斬りものとか日本の殺し屋映画に通じる哀愁を感じます。

…うん、感想書けないと思った作品のわりに、これだけ書けたら満足です。

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