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アンダルシア 女神の報復

地デジ完全移行まで、ついに1カ月を切ってしまいました。
ハッキリ言って地デジは嫌いです。
ボクはアナログでも不便はなかったし、総務省が勝手にやってることなのに、
買い替えなどで消費者に金銭的負担を強いるやり方はどうにも納得がいきません。
最もムカつくのは家電リサイクル法でのアナログテレビ引き取り手数料ですよ。
ウチのテレビはまだまだ現役バリバリなのに、総務省の陰謀でゴミと化し、
その処理費用を払えなんてムシがよすぎませんか?
こんなの総務省が出したゴミも同然なんだし、家まで取りに来て無償で引き取るべき。
せめて一定期間だけでもテレビを家電特定4品目から外すべきです。

もうね、この際だからテレビから卒業するのも悪くないんじゃないかとも思ったんですよ。
どうせ面白い番組なんてほとんどないし、NHKに受信料も払うのも鬱陶しいし。
でもボクは映画鑑賞が趣味ですが、日本映画の場合はテレビ局制作の多いので、
テレビドラマの劇場版などテレビ番組と連動した企画も多くて、
テレビを全く見ないとなると映画の選択の幅も狭めてしまいます。
このデメリットは大きいです。
で、ついに先日、地デジ対応の液晶テレビを買ってしまいました。
今は総務省に対する敗北感でイッパイです…。

ということで、今日は外務省職員が活躍するテレビドラマの劇場版の感想です。

アンダルシア 女神の報復

2011年6月25日公開。
『アマルフィ 女神の報酬』、テレビドラマ「外交官・黒田康作」に続き、
織田裕二主演のシリーズ劇場版第2作目となるサスペンス大作。

スペインとフランスに挟まれた小国アンドラで、日本人投資家の殺人事件が起こり、パリにいた外交官・黒田康作(織田裕二)が調査に乗り出した。しかし、遺体の第一発見者、銀行員の新藤結花(黒木メイサ)は何者かに狙われ、インターポール捜査官の神足誠(伊藤英明)は捜査情報を隠そうとする。そんな中、黒田に最大の危機が訪れ……。(シネマトゥデイより)



本作は、映画→テレビドラマ→映画という順で、『海猿』パターンで制作されている
『外交官 黒田康作』シリーズの劇場第2作目です。
劇場第1作目『アマルフィ 女神の報酬』が予想外によかったので、
その続編が制作されると聞いた時は嬉しかったです。
でも本作の予習のつもりで見たテレビドラマ『外交官 黒田康作』は正直イマイチで、
劇場版とは主人公以外ほぼリンクしてないという残念なドラマでした。
(キャストが被っているのも主演の織田裕二以外はチョイ役の鹿賀丈史だけです。)
でもそれは逆に、テレビドラマのダメさを引きずってないということでもあるので、
本作をテレビドラマの劇場版ではなく、劇場第一弾の続編として期待していられたかな。
まぁその期待は見事に裏切られましたけどね。

本シリーズは主人公が外交官という設定から、海外での物語が醍醐味で、
いわば"旅情ものサスペンス"であり、ゆえにロケーションこそが命です。
劇場第一作目『アマルフィ』は世界的な建造物だらけのイタリア・ローマを中心に、
世界一美しいとされるアマルフィ海岸で撮影され、
ロケーションの素晴らしさはこれ以上は望めないだろうというレベル。
そこが最高地点だから、別の場所で続編を撮っても劣化にしかなりません。
せめて全く趣の違うアフリカやアジア諸国が舞台なら違う切り口で勝負できたでしょうが、
本作の舞台はスペイン・バルセロナ、イタリアと同じ南欧です。
スペインもいい国でしょうが、ロケーションは同系統のローマより落ちます。
しかも劇中に出てくる料理が、どれもプレートもので不味そう。
『アマルフィ』観た時は、いつかローマを観光したいと思ったけど、
本作を観る限りではバルセロナに行きたいとは思はなかったです。
それ以前に街中で撮ったシーンが少なく、日本でも撮れそうな室内シーンが多いのが…。
テレビドラマ『外交官 黒田康作』がイマイチだったも、ほぼ東京が舞台だからだし、
なかなか海外ロケは難しいでしょうが、もっと頑張ってほしかったです。

ロケーションが悪いのが最大の弱点ですが、もうひとつ弱いのがキャストです。
去年の実写邦画成績トップ3の『踊る3』『海猿3』『ヤマト』で主演だった3人、
織田裕二、伊藤英明、黒木メイサが揃い踏むという形になっているらしく、
東宝的には現時点で最強の布陣だったつもりでしょうが、どうもバランスが悪いです。
いや、キャストがどうというよりも、キャラのバランスが悪いです。
このメイン3人、揃いも揃って眉間に線の入ったシリアスなキャラで辛気臭いです。
ヒロインは一旦置いとくとして、織田裕二と伊藤英明が今回コンビになるわけだけど、
コンビってのはデコボコだから面白いんであって、同じ系統だとつまらないです。
例えば『踊る』の青島と室井みたいに、片方がシリアスなら片方は陽気であるべき。
『海猿』の仙崎と吉岡みたいに、片方が真面目なら片方はお調子者がいいです。
織田裕二は青島との差別化のために黒田をシリアスに演じていますが、
それならば伊藤英明の役はもっと明るいキャラにした方がよかったです。

その点『アマルフィ』がよかったのは、シリアスな黒田とコンビを組んだのは、
外交官見習いの明るい女の子・安達香苗(戸田恵梨香)だったからでしょう。
彼女は本作でもちょっと出演しますが、黒田と彼女のツーショットは安定感があります。
外交官の肩書で暗躍する諜報員・黒田と普通の若手外交官の女の子、
このデコボココンビを軸にシリーズ展開すればよかったのに…。
デコボココンビということでは、シリアスで真面目な黒田と組ませるなら、
引き続き登場の軟派なフリーライターの佐伯章悟(福山雅治)もいいですね。
本作はこの辺りのいいキャスト、いいキャラを抱えていながらも、
全く活用できてないことに無念さを感じます。

話をメインの3人に戻しますが、黒木メイサの使い方にあざとさを感じます。
ホントに黒田とのキスシーンは必要でしたか?
外交官と保護中の邦人がそんな関係になるっていうのは倫理的にどうかと思うし、
(彼女がヒロインのドラマ『幸せになろうよ』でも似たような批判がされてますね。)
なにより今まで戸田恵梨香、天海祐希、柴咲コウに好意を寄せられても動じなかった
黒田のキャラクターが崩壊してしまっています。
『ヤマト』で良くも悪くも話題になったキムタクとのラブシーンを、
話題欲しさに踏襲しているように思えてあざとく感じます。
まさか東宝さん、『新参者』の劇場版でも阿部寛とキスさせたりする気じゃ…。
あと、インターポールの捜査官役の伊藤英明ですが、役柄的にどうしても
テレビドラマ版に登場したCIA諜報員役のイ・ビョンホンと比べてしまいます。
キャストは総じて劇場版の方が豪華ですが、ここだけは少し見劣る感じです。

まだダメ出ししかしてませんが、物語は可もなく不可もなくまあまあな出来映え。
ほとんど刑事アクションドラマみたいなものなので、
もう少し外交交渉とか外交ルートを使って事件の真相に迫るみたいな、
「主人公が外交官」という独自性を押し出してもよかったんじゃないかな。
あと「女神の報復」というサブタイトルですが、これは下手するとネタバレですよ。

本作が(テレビドラマも合わせた)シリーズの完結編を謳っています。
映画の完結編宣言なんて眉唾ですが、今回の出来からすると完結する可能性は高そうです。
でもこのシリーズは個人的には『踊る』シリーズより面白くなるポテンシャルを感じます。
南欧以外、できれば発展途上国を舞台にした黒田の活躍をもっと観たいし、
今回はダメ出しばかりだったけど、シリーズ継続を期待しています。

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