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手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく

『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』の連載が終了し、
今日その最終巻(24巻)が発売になったので、また揃えはじめました。
5巻くらいまでは発売と同時に購入してたんですが、なんだか内容が複雑そうで、
一気に読まないと理解できないと感じたために、完結するまで購入停止してました。
それがようやく完結したのでボチボチ買って読んでいるのですが、
一気に読んでもやっぱり複雑ですね。…でも面白いです。

内容も今までの『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズよりも過激ですよね。
今までの少年誌から、青年誌に移ったためでしょうか。
思想や暴力表現が過激なのは別にどうということはないんですが、
14歳の少女に対するレイプ未遂シーンなんかは、漫画とはいえ若干引いてしまいます。
…いや、漫画だから引いちゃうのかもしれません。
アニメにしてもそうだけど、やっぱり「子どもの読み物」という意識が根強くて、
そこに性的な過激さを求めることに抵抗を感じるんですよね。
映画なら確実にR指定になる内容ですが、漫画にはそれもないし。
(ただ今回はあくまで未遂だし、物語上必然性もあったので不快感まではなかったけど。)
昨今、漫画やアニメ業界で物議を醸しまくっている青少年保護育成条例改正ですが、
ボクは詳しくわかっているわけではないけど概ね賛成です。
性的表現を規制されたからといって漫画の出来がダメになるとは思わないし、
それで面白い作品が描けなくなるというならば、その程度の漫画家だったということです。

ということで、今日は漫画の神様・手塚治虫の作品を映画化したものの感想です。
彼は1970年に『アポロの歌』の性的描写が問題になり発禁処分を受けましたが、
直後に描いた『ブラック・ジャック』や本作の原作漫画で、自身の評価をより高めました。
つまり本当に才能ある漫画家は、多少の規制なんて関係なく名作が描けるってことです。

手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく

2011年5月28日公開。
手塚治虫の漫画「ブッダ」の初のアニメ映画化作品。3部作の第1部。

2500年前のインド・シャカ国。世界の王となると予言された王子、ゴータマ・シッダールタが生まれる。幼いころから厳しい階級社会に疑問を抱いていたシッダールタは、敵国コーサラ国の勇者、チャプラに出会う。最下層の身分から頂点を目指すチャプラと高貴なシッダールタの運命は、そのとき変化しようとしていた。(シネマトゥデイより)



原作漫画は小学校の低学年の時に学校の図書室で読んだ気がします。
当時は仏教のことも釈迦(ブッダ)のことも全く興味はなかったけど、
とにかく図書室にある漫画がそれだけだったのでなんとなく読んだ感じです。
もちろんカースト制度のことなんて全然理解してないし、
たぶん内容もほとんどわかってないまま読んでいたと思います。
その後も読む機会は全くなかったし、この物語に触れるのは本作がほぼ初めて同然です。

でも大学の時にヒンドゥー教を勉強した関係で、釈迦のことも少し学んだんですが、
その時習った内容と本作はかなり違うようで…。
本作はシッダールタ(釈迦)が出家するまでの話だし彼の活躍は少なくて当然なので、
習ったことがほとんど出てこなくて当然なのかも知れませんが、
彼以外のメインキャラはほとんど架空の人物ですよね。
釈迦の大河ドラマ的な内容かと思ったけど、そうではなく寓話的なもののようです。
なんでタイトルにわざわざ"手塚治虫の"と強調してるのかと思ってましたが、
本作はあくまで釈迦の史実をもとにした話ではなく、
手塚治虫が作った物語ということを断っておきたかったんですね。
史実をもとにしてるというにはあまりにスーパーナチュラルな内容で、
その世界観に慣れるまで少し戸惑いました。

前述のようにシッダールタはほとんど活躍せず、
本作の主役級キャラはチャプラという架空の人物です。
チャプラがシュードラ(奴隷)出身であることを隠してクシャトリア(貴族)になり、
その後それがバレて処刑されるという、怒涛の生涯の顛末がメインです。
チャプラがシッダールタと接するのはほんの一瞬で、
シッダールタの生涯においても全く重要ではない人物です。
ただでさえ長い原作を3部作でまとめるなら、彼の話はもっと簡単に描くべきだけど、
彼の話を使って当時のカースト制度の悲惨さをちゃんと描こうという意図でしょう。
3部作の世界観の説明にまるまる1作使っちゃった形ですね。

それにしても、この3部作構想、大丈夫なんでしょうか?
1作目である本作の成績は、初登場3位の及第点だったので、
続編制作は問題なくされそうですが、現時点で公開日すら決まってない状態。
とりあえず1作目の様子見で、まだ着手すらされてないんじゃないかと不安に感じます。
本作も発表から公開までかなり期間が開いていたので、3部作完結がいつになるか、
また本当に3部作が制作されるのか、懐疑的に思えます。

更に、出だしは快調だったものの、観客の評価が低いのも不安要素です。
やはり"手塚治虫の"を名乗るくせに、絵柄が手塚漫画ぽくないことの不満があるようです。
たしかに手塚治虫は絵がうまいわけではないので、原作のままの絵でとは思わないけど、
数年前にテレビで放送していた『鉄腕アトム』や『ブラックジャック』くらいには
歩み寄ってもよかったと思います。
しかしそれ以上に問題だと思ったのは、今風のタッチで描くのはいいとして、
劇場版アニメとしてはかなり絵が手抜き、テレビアニメ並みだと感じたことです。
そのくせに上の画像のようにポスターだけはすごく美麗な絵で、羊頭狗肉状態。
この画像のレベルで本編も描いていれば、たとえ手塚ぽくなくても文句は出なかったはず。
それに絵をいくら今風にしても、内容が古臭いです。
原作が30~40年前の作品だから何の工夫もしなければそうなって当然です。
絵は今風にアレンジするんだから、内容だってもっと今風にアレンジするべきです。
こんなに手抜きだと、今更なぜ映画化に踏み切ったのか、その動機を訊いてみたいです。

3部作を銘打つからには2作目、3作目も作って然るべきですが、
正直なところ、別にこれで終わりでもいいかなって感じです。
まぁちゃんと公開されたら、きっと観るとは思いますけど。

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