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アジャストメント

一週間ぶりの更新です。
先週末に『パイレーツ・オブ・カリビアン4』が公開になりましたが、
他の配給会社がソレとの直接対決を避けたため、先週末はロクな作品が公開されず、
ボクも何も観るものがなかったので、ブログを更新できるネタがありませんでした。
今週末は観たい映画が3本ほど公開されますが、今週はファーストデイがあるので、
その日にできれば2本観るとして、今週末は1本だけかな。

…で、その一本、一週間ぶりに観た映画がマット・デイモン主演の『アジャストメント』。
今年、マットの出演作を観るのは『ヒア アフター』『トゥルー・グリット』に続き3本目。
現在公開中のドキュメンタリー『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』でも
ナレーションを担当しているようで、ホントに引っ張りダコな俳優ですよね。
華があるわけでもないし、なぜそんなに人気があるのかわかりませんが、ボクも好きです。
そんな彼が今度は監督デビューするんだそうですね。
なんだか楽しみなような、残念なような…。

2作続けてマット・デイモン主演作を撮ったクリント・イーストウッドや、
『ザ・タウン』で高評価を得た親友のベン・アフレックが監督として成功しているので、
彼も「自分もできるんじゃないか?」と思ったのでしょうが、
俳優監督で成功してるのって、実際その2人くらいのもんで、だいたいはダメです。
俳優業と監督業では求められる才能が違うというのも当然ありますが、
アメリカ人はあまり「誰が監督した」とかに興味がないんだそうで、
監督が有名人だからといって、その作品がヒットしたりはしないんだそうです。
マットだけでなく、アンジェリーナ・ジョリー、キアヌ・リーブス、メグ・ライアンなど、
超人気俳優の監督デビューが控えてますが、彼らの出演作ならヒット間違いなしだけど、
監督作がヒットするかは難しいところだと思います。
見られてこその俳優だし、裏方されてもあんまり嬉しくないしね。

ということで、マット・デイモンが俳優として頑張る作品の感想です。

アジャストメント

2011年5月27日日本公開。
短編SF小説をマット・デイモン主演で映画化したサスペンス・アクション。

政治家のデヴィッド(マット・デイモン)は、ある日、バレリーナのエリース(エミリー・ブラント)と恋に落ちる。しかし、突如現れた男たち、“アジャストメント・ビューロー(運命調整局)”によって拉致されてしまうデヴィッド。彼らの目的は、本来愛し合う予定ではなかったデヴィッドとエリースの運命を操作することだった。(シネマトゥデイより)



例えば『運命のボタン』など、短編SF小説を映画化した作品はいくつかありますが、
大抵の場合は短編小説だから面白いアイディアなのであって、
長編映画化してしまうと、無駄に引き延ばされ駄作になる場合が多いです。
しかし本作は例外。
短編小説を引き延ばしたとは思えないほどのテンポ感と濃度で、かなり面白かったです。
きっと誰でも楽しめるオススメの作品なので、是非観てください。
そして、これ以降の記事はネタバレを含みますので、
今後観るつもりがある人はまだ読まないでください。

人々は運命調整局(アジャスメント・ビューロー)という謎の機関によって
あらかじめ行動が決められていて、運命調整局の職員が秘密裏に介入することで、
その計画通りにしか動けないように誘導されている、という設定の物語。
初めに思ったのは『トゥルーマン・ショー』に似た作品だということです。
主人公は、ひょんなことから自分の行動が誰かの誘導を受けていることに気付きます。
『トゥルーマン・ショー』の場合は主人公を誘導するのはテレビマンだったわけですが、
本作の場合は運命調査局という超常的な存在。
運命調査局は議長と呼ばれる最高責任者の決定通りに、人々の運命を誘導する機関ですが、
彼らが一体何者なのか、彼らの目的はなんなのか、とてもワクワクする設定です。
宇宙人?政府の極秘機関?それとも…?

運命調整局は、主人公(マット・デイモン)が一目惚れした女性(エミリー・ブラント)に
二度と会えないように、人々の行動に介入し、主人公の行動を阻害します。
(具体的にはケータイを圏外にしたり、タクシーを事故で拾えなくしたりする。)
主人公がその女性と結ばれることが彼らにとって都合が悪いのはわかるのですが、
それがなぜ都合が悪いのかはなかなか見えてこず、ただイジワルをしているようです。
でも運命調整局の職員たちは利己的な目的で動いているようには見えないし、
主人公に対して悪意があるとも思えません。
ここが何とも不可解で、彼らの目的に興味をそそられました。
また運命調整局の職員たちは超常的な存在のわりに、けっこう人間的で、
『トゥルーマン・ショー』のテレビマン並みに抜けたところがあります。
実動部隊のひとり(アンソニー・マッキー)は居眠りしてしまい運命の誘導をミスするし、
その上司(ジョン・スラッテリー)は会社の中間管理職といった感じで、
あまり超常的な存在らしくなくて、物語上は敵なのに親近感を感じます。
そのさらに上層部の男(テレンス・スタンプ)も人情味あふれる紳士で、
運命調整局が何かを企む悪い組織だとは思えません。

それもそのはず、彼らの正体は神の意志通りに人々を導く天使であり、
運命調整局の議長というのは明言はされませんがイエス様ということでしょう。
運命調整局はなるべく人間の自主性を尊重しながらも、
人々が間違った方向に進まないように最低限の介入を行う、いい組織なんですね。
もちろん実際には神なんていないし、そんな親切な天使もいないわけですが、
もしそんな人類を導いてくれる機関がホントにあればいいのになぁと思います。
とりわけ最近は暗い未来しか想像できませんからね。
だから運命調整局の目的がわかるにつれ、それに抗おうとする主人公ってどうなの?と、
視点が逆転したりして面白いです。

でも神様に阻害される恋愛なんて、ロミジュリの比じゃないほどの困難な恋愛ですよね。
それを何とか覆そうという主人公の一途さは胸に来るものがあるし、
大局的には褒められたものじゃなくても、そんな彼を応援したいという気にさせられるし、
ラブストーリーとしてもかなりいい作品なんじゃないかと思います。
神によって導かれる幸福な世界に続く運命よりも、個人の恋愛を重視する…、
あ、これって日本でいうところのセカイ系ってやつじゃないかな?

ただ、主人公とヒロインが結ばれなかったら世界がどう良くなるかは軽く説明されたけど、
その逆、結ばれるとどう悪くなるのかが描かれなかったのがちょっと残念かな。
どちらに転んでも、神様が介入しないといけないほどの事態にはなるとは思えなかったし、
その点で少し物語の説得力に欠けるような気がしました。

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