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富江 アンリミテッド

ボクはTSUTAYAにビデオを借りに行くと、まずホラーコーナーに足が向かいます。
だいたいの映画は絶対に劇場で観た方が面白いのですが、
サスペンス、スリラー、ホラーは家で見てもそれほど面白さが劣化しないというか、
特にホラーに関しては家で雰囲気作って見た方が怖さを感じることができます。
(アクションやSFなどは劣化が激しいので、まず借りません。)

劇場にホラー映画を観に行っても、一緒に行く人や周りお客さんの目が気になるのか、
無意識に気を張っていて、多少の恐怖シーンでは動じなくなっているんでしょうね。
むしろ内容よりもお客さんが怖がったりする反応を面白がったりしてしまうし…。
一方、家で見るときは自分1人で内容に集中できるし、気持ちも油断しているので、
大したことないシーンでもけっこうビビれたりします。
だから意外と劇場で公開されて観に行った大作ホラー映画よりも、
DVDリリースしかされない陳腐なホラー作品の方が怖いという印象があります。
それなら劇場公開作も全部DVDリリースを待ったほうが楽しめるとは思うのですが、
ホラー映画は大好きで早く観たいので、我慢できずに劇場まで行っちゃうんですよね。

それにしても日本のホラー映画のディスクジャケットやポスターって異様に怖いですよね。
怖すぎて作品を鑑賞する前に恐怖のピーク越えちゃって、内容がショボく感じることも…。

ということで、今日はポスターだけ怖いホラー映画の感想です。
このシリーズは初めて劇場で観ましたが…。

富江 アンリミテッド
富江アンリミテッド

2011年5月14日公開。
伊藤潤二の人気ホラーコミックを基にした『富江』シリーズ8作目。

高校で写真部に所属する飯塚月子(荒井萌)は学校からの帰り道、建設中の建物から鉄骨が落下してきた事故で姉の富江(仲村みう)を亡くす。それから1年余りが過ぎ、富江が死ぬ瞬間の悪夢にうなされ続けながらも、月子はようやく普通の生活を取り戻しつつあった。そんなある日、自分の目の前で死んだはずの富江が目の前に現れ……。(シネマトゥデイより)



『富江』シリーズもあれよあれよという間にもう8作目ですか。
劇場用和製ホラー映画としては最もシリーズ数が多いんじゃないかな?
『リング』や『呪怨』に比べると、少し影の薄い印象がありますが、
堅実にファンを獲得している日本を代表するホラー映画のひとつです。
その貴重なコンテンツを本作はグチャグチャにしてくれました。

富江は貞子や伽椰子などの幽霊とは違い、生きた美少女です。
人を襲って殺すよりも自分が殺されることを目的とした妖怪で、
殺され、その死体を損壊されることで、その肉片一つ一つから再生し、
どんどん増殖するという繁殖形態(?)をとる生き物です。
なので死体損壊する展開は避けられず、一歩間違えればスプラッタ映画になりそうですが、
今までのシリーズではあえて直接的な猟奇描写を避けたことで、
気持ち悪さとは違う『富江』独特の不気味さを醸し出していて、
それがこのシリーズの魅力だったと思うんですよね。

…が、今回は何故か日本を代表するスプラッタ映画監督がメガホンを取ることに…。
『片腕マシンガール』や『ロボゲイシャ』など、アメリカ人受けを狙った、
和製エクスプロイテーション映画を得意とする人です。
日本を代表する和製ホラー映画シリーズの『富江』は、井口昇監督の手にかかり、
見事にスプラッタコメディに成り下がってしまいました。
(タイトルは『~アンリミテッド』なのにシリーズ初のR15指定という皮肉…。)
彼の作品のように不謹慎な暴力(切り株等)を笑う娯楽作品も別に嫌いではありませんが、
全く方向性の違う和製ホラーにそれをそのまま応用するというのは間違い。
特に『富江』のような独特の世界観で人気を得ている作品に自分の作風を押し付けるのは、
シリーズのファンに対する冒涜だと思います。
過去8作もあれば当然駄作もありましたが、今回だけは許容できません。

ボクは井口昇監督のことが詳しいわけではなく、今回も意識せずに観に行ったのですが、
映画冒頭の、富江(中村みう)が死ぬシーンのBGMが、パンクロックだったので、
そこでもうこの映画は恐怖を狙ったものではなく、笑いを狙ってた作品だと理解しました。
その冒頭のシーンで、観に来てしまったことを後悔してしまったんですが、
その後も弁当富江、人面そう富江、ムカデ富江と、悪ふざけは増長の一途です。
せめて笑えればいいけど、あまりに我の強い展開に唖然とさせられるばかり。
そもそもホラーを観に来たお客さんにコメディを押し付けてるんだからスベって当然です。
全く同じ内容でも『富江』と銘打たなければ需要もあったかもしれないけど、
今回に関しては、こんなことして誰が得するんだって感じです。

殺されても死なない妖艶な美少女ってのが富江のアイデンティティだけど、
舌を伸ばして攻撃したり巨大化したり、これももう富江ではなく、別の妖怪ですよ。
あんな化け物化させられてはせっかくの美少女という設定も活かされません。
アイドルの登竜門的な作品として、菅野美穂など名だたる女優が演じてきた富江役ですが、
本作の富江の魅力のなさは史上最低、ただのキモチワルイ女にしか見えません。
中村みうは過去最高に原作の富江に近い風貌ってことで期待されてたんですけどね…。

…というか、本作自体過去8作の中で最も原作に近い内容と宣伝されてるんですが、
もしそれが本当だったら、ボクの『富江』に対する認識の方が間違っていたってことに…。
たしかに伊藤潤二の漫画(というか日本のホラー漫画)って、
設定が奇抜だし、絵が気持ち悪すぎて逆にギャグっぽいので、
それを忠実に再現したら本作みたいになるのかも…。
となると、そもそも『富江』を和製ホラーで描いた今までの作品の方がズレてたのかな?

コメント

自分的には、一番原作に近い富江で面白かったです。
イトジュン作品って地獄星やうずまき、押切異談もソウですが、ホラーじゃなくてコントなので。

そして今回の富江は原作の富江3話分を無理矢理繋げた漢字です。

原作もギャグなので一度読んでみると面白いですよ!

  • 2013/07/13(土) 22:53:11 |
  • URL |
  • 諸葛亮 #-
  • [ 編集 ]

初期の映画シリーズが正統派和製ホラーだったので、
映画から『富江』を知ったボクにはかなり違和感があり、
初期の作品が好きだったボクとしてはガッカリしたものです。
原作が実写で再現されているという点では興味深いかもしれないけど、
原作に思い入れがないので、その面白さは全く感じられないし、
序盤でコメディタッチだと気付いたものの、
コメディとしても笑えるネタがあるわけでもなく、
楽しむにはなかなかハードルの高い作品だと思います。

原作漫画も機会があれば読んでみます。

  • 2013/07/15(月) 00:07:34 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

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