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鬼神伝

先月29日の話ですが、その日は『マイティ・ソー』の前売り券の発売日で、
MARVEL好きなボクは、特典のローズオニールキューピーのソーver.がどうしても欲しくて、
確実にゲットするために、営業開始時間に近所の映画館に買いに行きました。
日本のアメコミ人気を考えればそこまでする必要は全くないとは思いながらも、
逆に人気無いがために生産数が少ないという懸念があったので…。
…で、いざ行ってみると、前売り券売り場に長蛇の列が出来ていて焦りました。
『マイティ・ソー』めちゃめちゃ人気あるじゃん!、と思いきや、
その日は12月公開のアニメ映画『けいおん!』の前売りの発売日でもあったらしく、
ほとんど、というか全員がそれを求めるお客さんだったようで…。

その後『けいおん!』の前売りについてちょっと調べてみると、
特典として5種類のクリアファイルのうちどれかひとつが付いているそうで、
ファンの人はコンプのために当たり前のように5枚買いしているようで、
販売開始1時間ほどで特典が終了してしまう劇場もあったんだとか…。
まさかひとり5回も観ないだろうにうまくカモられてんな…、と思いましたが、
ボクも『カーズ2』の前売り販売時には特典のマックイーンとメーターのストラップが
ひとつずつ欲しくて前売り2枚買ったので、その気持ちはわかります。
『けいおん!』はまだ第一弾特典てことで、今後第二、第三弾と発売されるでしょうが、
そのたびに並んで5枚とか買ってたら時間もお金もすごく浪費しますよね。
人気あるもののファンになってしまった人は大変ですね。
その点、MARVELはあまり人気無くって助かりました。

…で、肝心の『マイティ・ソー』の前売りですが、その劇場では上映はするけど、
前売り券は扱っていないらしく、骨折り損でした。
公式サイトの劇場情報も更新されてないし、どこで買えるかわからなかったんですよね…。
でも数件の劇場に問い合わせて、なんとかゲットできました。かわいいです。

というわけで、今日はそんなに人気のなさそうなアニメ映画の感想です。
GWの最中で他の映画は軒並み満席だったのに、本作はわりと空いてました。

鬼神伝(おにがみでん)

2011年4月29日公開。
児童向け小説を映像化した歴史冒険アニメーション。

父親を7年前に事故で亡くし、母と2人で暮らす京都の中学生・天童純。ある日の学校帰り、突然現れた謎の魔物に追い掛けられた純は、ある寺に迷い込み、時空を超えて平安の都に連れて行かれてしまう。平安の都では鬼と呼ばれる者たちがさまざまな妖術を使って自然を操り、都の安寧を脅かしているという話を貴族から聞いた純は……。(シネマトゥデイより)



学校が休みのGWは『名探偵コナン』『クレヨンしんちゃん』を筆頭に、
『ドラえもん』など春休み映画の余波もまだ残っている状態のアニメ映画超激戦区です。
よもやそこに参入する余地はないと思うのですが、今年はGW初日にさらに2本公開に。
それが本作『鬼神伝』と『豆腐小僧』です。
この2作品にはある共通点があります。
妖怪もの、タイムトラベルものなど内容的な類似点もあるのですが、
ボクが特に興味深かったのは、ハリウッドメジャーのローカルプロダクツといことです。
どうりで東宝の独壇場であるGWアニメ映画商戦に臆面なく入っていけるわけです。
『豆富小僧』のワーナー・ブラザーズのローカルプロダクツは今や珍しくありませんが、
本作のソニー・ ピクチャーズは珍しい気がします。
いや、もしかすると劇場用映画では初めてなんじゃないかな?
日系企業ソニーの子会社が、日本でローカルプロダクツするってなんか変な感じですね。
今回は東宝にボロ負けするのは目に見えてますが、どんどんやってほしいです。

てなわけで、邦画を盛り立てる新勢力の誕生作として期待していたんですが、
やはりどうもパッとしません。
経験がなく仕方がない部分もあるだろうけど、まず宣伝が不十分であまり周知されてない。
これでは激戦GW商戦を戦えるはずもなく、お客さんも当然入りません。
もしお客さんが入ったとしても、作品自体の内容も弱く、他と勝負になりません。

本作はジュブナイル映画の類に入るであろう歴史ファンタジーですが、
その内容がどこかで観たようなファンタジーの寄せ集めのようです。
よく言えば最低限は楽しめる無難な物語ですが、悪く言えば全く新鮮味がありません。
まるでジブリ作品(特に『もののけ姫』)を模したよな物語やテーマで、
画はまんま『NARUTO-ナルト-』です。
本作のカギを握る(ヤマタノ)オロチのコンセプトデザインを、
『AKIRA』の大友克洋が手掛けていることが本作の売りのひとつですが、
残念ながらそれも特段優れたものでも変わったものでもありません。
公式で「劇場用アニメーションとして初めて平安時代にスポットをあて…」などと、
斬新さをアピールしていますが、よくもそんな適当なことが言えるもんだと…。
2年前に『マイマイ新子と千年の魔法』という名作があるのも知らないのかな?

順を追ってひとつずつダメ出しをしていくと文字数が足りなくなるので、
大きく分けて2つ、設定とテーマでひとつずつ指摘します。

本作は現代の少年・純が、平安時代にタイムスリップし、
平安京の貴族たちと都を襲う鬼たちの戦争に巻き込まれるという話。
純は平安時代が鬼など妖怪が普通に跋扈する時代だと感じるのですが、
実は鬼の正体は貴族により住むところを追われた人たちで、妖術で鬼に化けているだけ。
人間が悪い鬼から都を守る防衛戦だと思っていた戦争は、
実は人間対人間の領土をめぐる戦争だったわけです。
妖怪だと思っていたものが実は自分たちと同じ人間で、
実は鬼なんていないという設定はなかなか面白いと思うんですよ。
でも本物の鬼はいなくても他の妖怪はいるんですよ。
終盤で天狗やカラス天狗が急に登場して、利害関係もわからないまま鬼側に加勢します。
これにより人間対人間の戦争という構図がぶち壊され、世界観もぶち壊しです。

本作は主人公の少年・純の心の成長が主題です。
自分に自信がなく日和見な中学生・純が、平安時代に強制的に連れてこられ、
貴族からは救いの御子として、鬼からは勾玉一族の末裔として、
双方から救世主のように迎えられ、その板挟みに葛藤、そして決断する中で、
内面的に成長するという話なはずですが、その成長による変化を描けていません。
冒頭で純は不良学生から理不尽な因縁を付けられ黙り込んでしまうシーンがありますが、
もし成長を描くのであれば、ラストで現代に戻った後、今までの彼とは違うという行動を
なにかしら描かなければなんのカタルシスも生まれません。
それを描かないのであれば逆に冒頭のシーンが全くの無駄です。
そもそも本作は現代からタイムスリップするという必然性が全くなく、
彼が平安時代にとって未来人であることや、少年であることの意味が描かれていません。
タイムスリップものの一番おいしいところなのに勿体ないです。
あと彼が、現代のシーンでは(下手くそな)京都弁を話しているのに、
平安時代のシーンでは標準語で話していることに違和感を感じます。

ワーナーの邦画もそうだけど、ローカルプロダクツ作品は日本の歴史ものが多いので、
ハリウッドメジャーがそれを好む傾向があるんだと思います。
なんだか歴史ものならば何でもいいって感じで映画化している気がするほどですが、
こんな人気もなければ独創性もない原作を、歴史ものってだけで選んじゃダメです。
やっぱりソニーのアニメといえばMARVELというイメージなので、
劇場アニメを作るならMARVELものでやればいいと思います。

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