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名探偵コナン 2011

先週の日曜日はちょうど統一地方選の前半戦でしたね。
ウチの県でも県議選がありましたが、単なる地方の選挙なんて面白くもなんともなく、
ボクの専らの関心事は大阪の府議選と市議選、それと東京都知事選でした。
大阪都構想は近隣県在住のボクにとっても他人事ではなく、
首都たる東京の条例などは地方都市にも波及する恐れがあるため、
地元の選挙結果よりも実質自分に関わる影響がありそうです。

中国ではタイムトラベル系の映画が規制されることになったそうですが、
アニメ映画好きのボクにとっては、石原都知事の肝煎りでアニメの規制が強化された
東京都の青少年健全育成条例の動向はやはり気になります。
漫画やアニメの性描写を規制する条例で、漫画・アニメ業界やファンの多くは
強硬に反対していますが、ボクは基本的に賛成です。
アメリカではアニメのエロ描写の規制は厳しいですが、ハリウッドのアニメ映画は
ピクサーを筆頭に性描写なんてなくても傑作が多いです。
「あのアニメはエロいから傑作だ」なんて話は聞いたことがないし、
タイムトラベルを規制されると、物語上影響が出ることもあるでしょうが、
性描写くらい規制されたところで、物語上不便が生じることはあまりないかと。
ただ、この条例を拡大解釈すれば、性描写以外のものも規制される可能性もあり、
その動向は見守っていかないとダメです。

ということで、今日はアニメ映画の感想です。
本作には都知事を暗殺するというエピソードが描かれていますが、
ちょうど統一地方選の只中での公開だし、あまり本筋とは関係ない展開のため、
条例に反対する原作者や原作漫画の出版社による都知事への意趣返しのような気がします。

名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)
名探偵コナン 2011

2011年4月16日公開。
『名探偵コナン』シリーズ劇場版15周年記念作品。

都知事あてに脅迫状が届き、都営新地下鉄のトンネル爆破事故が起こる。コナンの推理で奇跡的に被害者を出すことは免れた。都知事が国土交通大臣時代に建設したダムの関係者が怪しいとにらんだコナンは、一路新潟県へと向かう。すると、ダム移設5周年の記念式典でにぎわう村の雪原で、死因不明の遺体が発見され……。(シネマトゥデイより)



毎年『名探偵コナン』の劇場版の完成度には感心させられます。
去年の『名探偵コナン 天空の難破船』は特によくて、
次回作への期待も高まる一方だったのですが、
その次回作となる本作も期待を裏切らない出来で、とても楽しめました。

内容もさることながら今回はアクションシーンがすばらしく、
特に序盤の地下鉄と高速道路のシーンはハラハラドキドキで、
ハリウッドの実写映画でもなかなかお目にかかれないレベルの大スペクタクルが、
アニメとして再現されていて大興奮です。
2Dアニメでこれほど激しいアクションシーンは珍しいですが、
それ以上に目まぐるしく変わる複雑な構図の連続に、
凄まじい手間がかかっていることが想像できて感心します。
さすがはレギュラー放送で手抜きの再放送ばかり流しているだけのことはあり、
劇場版にはかける労力が、他の劇場版テレビアニメとは違いますね。

本作は"劇場版第15作目"ということで、ちょっとしたメモリアルを謳っていますが、
前作や前々作に比べても、そんなにお祭り的なノリの物語にはなっていません。
(サブタイトルのように"15"という数字にはこだわりを感じますが。)
むしろ今までのシリーズに比べても、重めで悲しい展開になっています。
今回の事件はダムに沈んだ村出身の5人の男女が再開することで始まります。
その5人の話を聞いた少年探偵団が露骨に落ち込むシーンがありましたが、
その5人の境遇が結構ハードで、ボクも落ち込みそうになりました。
それ以上にハードなのが、今回のキーマンである8年間意識不明だった少年・冬馬。
事件が解決しても、取り返しのつかない重すぎる設定のキャラで、
『名探偵コナン』で扱うにはシリアスすぎる内容だと思いました。
それだけだと何だかスカッとしないドロドロのサスペンスになりそうですが、
そんな鬱屈を吹き飛ばすだけの爽快アクションと笑いがある作品だったために、
結果的にはいつもどおりの娯楽性の高いアニメ映画に仕上がっています。

笑いのシーンで言うと、劇場を一番爆笑させたシーンは、
意外にもゲスト声優を務めた戦場カメラマン渡部陽一の出演するシーンです。
前作は大橋のぞみ、前々作はDAIGOと、2作前から旬なタレントを起用するようになった
本シリーズですが、今回はそのキャラの外見も本人に似せてしまう、踏み込んだ演出。
(キャラの名前も"渡部刑事"とそのまま。)
あの声、あの風貌のままに演技されてしまうと、さすがに笑ってしまいますが、
世界観は完全に潰されます。
またその世界観とのギャップが笑いを誘うので、たまのことだしいいかもしれないけど、
容疑者の動機やアリバイを探る大切な尋問のシーンで、あんなキャラに出てこられると、
気になって気になって、尋問の内容が全然頭に入ってきませんでした。
笑わせてもらったのは確かだけど、もうちょっと節度を持ってタレント起用しないと…。
そもそも『名探偵コナン』は、『クレヨンしんちゃん』や最近の『ドラえもん』と違い、
そんなギミック的な笑いに頼らなくても勝負できるシリーズなんだし、
タレント起用なんてしないに越したことはないです。

総合的には今年もよく出来てたし、30億越えの大ヒットは間違いないでしょう。
来年も期待できます。

…余談ですが、
先月の震災で福島県内陸の貯水池が決壊し、大変なことになったという報道を見ました。
本作はその災害を髣髴とさせるような展開が含まれているので、
もしもう少し公開が早ければ、公開延期ってことになったかもしれません。
都知事暗殺は意図的に時節を合わせてきていますが、映画ってのは不思議なもので、
意図しなくても公開時期に内容と符合するようなことが起きるものなんですよね。

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