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ガリバー旅行記

5月4日にオープンするJR大阪駅直結のシネコン、大阪ステーションシティシネマでは、
日本初の"ネストリ3D CINEMAシステム"なるデジタル3Dを導入するらしいです。
3Dシステムには円偏光方式とアクティブシャッター方式があり、
後者はメガネが重く、画面が暗くなる上に、レンタル式で料金も高くなるので、
ボクは圧倒的に円偏光方式をオススメします。
(いろいろ見比べてみましたが、円偏光方式の"MasterImage 3D"が一番でした。)
ネストリ3Dはどうやらアクティブシャッター方式らしいですが、
同じ方式の"XpanD"に比べるとメガネがかなり軽く、画面も明るいようです。
XpanDを導入しているTOHOシネマズ梅田や梅田ブルク7で3D映画を観るくらいなら、
大阪ステーションシティシネマに行った方がいいかもしれません。
ただボクは3D映画の将来性については懐疑的で、一過性のものだと思っています。

ということで、今日は3D映画の感想です。
大阪ステーションシティシネマのオープニング上映作品のひとつにもなってます。

ガリバー旅行記

2011年4月15日日本公開。
ジョナサン・スウィフトの世界的小説「ガリバー旅行記」を、
ジャック・ブラック制作・主演で映画化したファンタジー・アドベンチャー。

新聞社で郵便仕分けの仕事をしながらジャーナリストを目指すガリバー(ジャック・ブラック)は、謎のバミューダ三角地帯を取材するチャンスをつかむ。取材のため、航海の旅へと出たガリバーだったが、大海原で嵐に見舞われ、気が付くと小人が暮らす国、リリパット王国にたどり着いていた。(シネマトゥデイより)



ジャック・ブラックはボクが一番好きといっても過言ではないハリウッド俳優です。
そんな彼が主演と制作をつとめた本作の北米での評価はかなり低く、
彼自身も本作でラジー賞にノミネートされたことはもちろん、
成績も初登場8位とかなり不本意な結果に終わってしまいましたが、
ボクの期待はその程度では冷めることはなく、超楽しみに観に行きました。

…が、北米の評価には納得しました。
ボクはジャック・ブラックがスクリーンに映ってるだけでそれなりに楽しいですが、
映画自体の出来としては人にオススメできるようなものではないです。
面白くないこともないけど、全く当たり障りがない家族向けファンタジーです。
ならば親子連れなら楽しめるんじゃないかと思われるでしょうが、
オタク系俳優ジャック・ブラック主演のコメディ映画なので、
映画や音楽などの北米のポップカルチャー絡みのネタが多く、
特に日本の子供には伝わらないかも…。
元ネタは超有名なものばかりなので、普通の大人ならばちゃんとわかるレベルですが、
大人が観るにはストーリーが無難すぎます。
せっかくジャック・ブラック主演なんだから、もっとカルト感があってもいいし、
それを期待するファンも多いはずです。
そしてなによりの欠点は、本作の原作が小説「ガリバー旅行記」だということです。

本作は古典的小説「ガリバー旅行記」を現代風にアレンジしたものですが、
「ガリバー旅行記」は単なる冒険ファンタジーではなく、風刺小説なんですよね。
その中で本作のベースとなった「リリパット国渡航記」の篇は、
出版当時のイギリスの政治、軍事、宗教、経済のメタファーになっている物語です。
だからこの小説を映画化するのであれば、もっと風刺的に描いて然るべきで、
こんな当たり障りのない冒険ファンタジーにするなんて、原作を軽視しています。
断片的なエピソードだけは踏襲していますが、本質を見失っています。
現代風にアレンジするというのはいいアイディアなので、
ちゃんと今のアメリカの政治や経済をシニカルに描けばかなり面白いものになったはず。
アレンジで追加されたのはポップカルチャーばかりでは勿体ないです。
ただ、原作が風刺小説であるという事実はちゃんと認識していたようで、
最後の最後に取って付けたかのような反戦メッセージを放り込んできます。
それもエドウィン・スターの「黒い戦争」を踊りながら大合唱するという大団円で、
急に始まるそのミュージカル的なノリは、はっきり言ってスベってます。
ジャック・ブラック好きのボクでも、ちょっと冷めてしまいました。

さすがはロック大好きなジャック・ブラックだけあって、音楽がたくさん使われています。
件のラストでの「黒い戦争」の使い方はいただけませんが、
プリンスの「KISS」の使い方はウットに富んでいてよかったです。
音楽は本作の数少ない魅力のひとつなので、極力吹き替えなしの字幕版で観るべきです。
(ついでに3D版で観る必要も全くないです。)
劇中でパロディとして使用される映画ネタの数々もなかなか面白く、
特に主人公ガリバー(ジャック・ブラック)が創作した自伝映画は、
『スターウォーズ』『タイタニック』『アバター』を合体させたパロディになってます。
この3本はいずれも歴代映画興行収入ベスト4に入る超特大ヒット作ばかりですが、
興味深いことにすべて20世紀フォックスの映画なんですね。
もちろん本作も20世紀フォックスの映画です。
他にも『ウルヴァリン』など、20世紀フォックス作品のパロディがいくつかありました。
20世紀フォックスの75周年作品としてはなかなか気の利いた作品だったかも…。
(もう76周年目ですけど…。)

巨人山ガリバーから見た小人の国リリパットは、
中世ヨーロッパの街をを箱庭化したようで、なかなか楽しめます。
怪獣映画的な撮り方をしているようで、ちょっと合成が雑なところもありますが、
それもまた箱庭的で味になってるかな?
内容はまじめに観るとツッコミどころ満載でとてもチャチいけど、
映像的にはファンシーでほのぼのしていて癒し系なので、
お茶の間で気楽に見るくらいが丁度いい作品じゃないかな?

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